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戦うことを忘れた武装神姫 その33




その日、エルガは朝からご機嫌ナナメだった。

久遠の目覚まし当番だったが、目覚まし時計と間違えられて思いっきりぶっ叩かれた。
 ・・・けれど、いつもと違う起こし方をしようとした自分が悪いと思って諦めた。

朝のデザートにと、昨夜残しておいたプリンが無くなっていた。向こうでリゼが食べている。。。
 ・・・けれど、自分のものである目印を付け忘れた自分が悪いと思って諦めた。

久遠は休日だったけれど、持ち帰った仕事で手一杯。 シンメイとリゼはかえでのところへ遊びに行ってしまい、イオは日溜まりでウトウトするだけ。 だれも遊んでくれない。
 ・・・けれど、あらかじめ皆に遊びたいことを伝えていなかった自分が悪いと思って・・・。


  えぐっ。。。 えぐっ。。。

台所の片隅、インスタントコーヒーの瓶の陰で、こみ上げる寂しさを抑えきれず独り涙をこぼすエルガ。

  なんで、なんでにゃーだけが・・・。 

涙が膝頭を湿らせ始めたその時だった。
「エルガ、こんな所で何やってるんだ。」
突然の声に振り返ると、そこにはコーヒーの瓶を手にした久遠。
「お前も一緒に飲むか? ・・・っと、お前はココアの方が好きだったよね。」
ココアの瓶を取ろうと伸ばした久遠の腕に、エルガは思いっきり飛びついた。
「えぐっ・・・にゃーさん・・・にゃーさーーーん!!」
「お、おいおい・・・どうしたんだ。」
「うにぁ~~~!!!」
久遠は、わんわんと泣じゃくるエルガを左腕に付けたまま、右手のみで器用にコーヒーとエルガサイズのココアを用意しテーブルに並べた。
「ほら。もう泣くなって。」
テーブルに座ったエルガは肉球の描かれたエルガ専用のカップを受け取り、冷めているのにまだふぅふぅと冷ましながらココアをすする。 ・・・テーブルに乗せた久遠の左腕にもたれながら。

時折、しゃくるのが腕に伝わる。 そういえばこの数日、全然かまってやれなかったっけ。
「なぁ、ちょいとムサコに行かないか?」
「にゃ?」
「・・・退屈だろ。 ウチも仕事ひと段落付いたから、散歩がてら行ってみよう。 イオも暇そうだから、いっそバトルごっこなんてどうだ?」
エルガの瞳が大きく輝いた。
「にゃーん! いく、行くの!! ね、今すぐいこう! にゃーん!!」
「ちょっと待てっ! さすがにこのスタイルでは外に出られないって。 こら腕毛をむしるな!!」
「にゃーさんとおでかけ! にゃーさんとおでかけー! 久っしぶりのバトルごっこ~!」
先までの落ち込みはどこへやら。 元気を取り戻したエルガは、ヨレヨレのシャツにトランクスだけというスタイルの久遠の腕毛をぐいぐいと引っ張っていた。


それから1時間後。 ムサコ神姫センターに、エルガとイオを連れた久遠の姿があった。
4階のレンタルスペースに陣取り、イオの装備やらエルガの装備やらを展開。
「たまには・・・バトルごっこもいいですねぇ。」
自慢の装備を背負いつつ、イオが楽しそうに呟いた。
「にゃっはー! 今日はまけないよー!!」
今日のエルガの装備は、白を基調として所々に萌黄色が配されたのっぺりとした感じ。ファンビーの代わりに小窓の付いた大柄な盾が付き、脚にはなにやら走行装置のようなものも。CTaから渡された試作ユニット、コード「HTK110-200」だとか。ヘッドユニットも角ばり、どことなく「強さ」の強調されたデザインになっていた。
「張り切るのもいいけれど、ふたりとも程々にね。」
久遠はオペレーターの兎子・コリンに声をかけて筐体内を台所に変更、ふたりが「遊び」やすい環境とした。 構築されたところで、装備を終えた二人を中型筐体のCMU-301へと運び入れる。 土曜ではあるが、まだ午前中とあって客は数えるほどしかいない。これなら順番待ちを気にすることなく、好きなだけ存分に遊ばせる事が出来る。。。

フィールド内を所狭しとかけまわるエルガとイオを眺めて、時折手を振るエルガに身振り手振りで応えつつ。 缶コーヒー片手にまったりと時を過ごしていたとき。
「ういっす! 久遠さん!!」
珍しい声が傍らから響いてきた。
「あれぇ・・・ドゥルシラ?」
「どもっす! 今日はドクターが研修なんで、その間ここで暇つぶししてるっす!」
ドゥルシラはいつもの装備とは違う、きれいに洗濯されたツナギを着用していた。 訊けば、浅川さんが出かける途中にここへ預け、夕刻の帰り際に迎えに来るとのこと。
「でも・・・。」
「?」
「あたしもバトルしたいんすけど、規約で『おうなぁ』がここに居ないからできないっす。」
どうやら浅川は、細かな規約までは知らなかったらしい。 ドゥルシラはため息混じりに、自らの装備の入った袋 -バイクメーカーのロゴ入り- を傍らから持ち上げた。
「うーん。 ・・・そうだ。 なぁ、ウチのエルガと模擬戦してみる?」
「えっ!! エルガさんとバトルっすか? ドクターが居なくてもできるんすか?」
「何とでもなるから。」
そう言うと、久遠はイオとのごっこが一段落して休憩しているエルガを呼び、一言二言。 オペレーターのコリンにも何かを伝え・・・エルガ・イオと共に戻ってきた。
「いいってさ。 さっそくやろう。」
事も無げに、手を差し出す久遠に驚きを隠せないドゥルシラ。
「にゃーさんはね、ここでは『カオがでかいひと』なんだよー。」
「こらエルガ。 それを言うなら『顔が利く』ですよ。」
「うにゃー、ちょっと間違えただけなのー。」
「でかくても別にいいから。ささ、2人とも装備を整えて。」
久遠に促されて、エルガは再びフル装備に。 ドゥルシラは、自慢の複砲・・・すなわちダブルキャノンスタイルとなった。 砲にバックパックと、併せると相当の重量があるはずだが、
「時々、ドクターとここには遊びに来るんすよ。 ・・・閉店間際ばっかっすけどね。」
事も無げにひょいと立ち上がる脚力。日々の仕事で鍛えられた成果なのだろうか。
「へへーん、相手が誰でも、にゃーは負けないよー!」
キャッキャと楽しそうなふたりを手に乗せて、筐体の中へと運び込む。 フィールドは、倉庫街に変更されていた。 ・・・どうやらコリンが気を利かせて、ふたりがまだ試したことのないフィールドを設定してくれた模様。 シールドが閉じられ、 セットポイントに着く。

 ・・・バトルスタート。
倉庫の陰から、脚に取り付けられた駆動装置で勢いよく飛び出したエルガに対し、スコープを下ろしたドゥルシラはさっと弾種を変更し、落ち着き払った様子でコンソールを操作。バックパックから二脚だけだして踏ん張るスタイルにすると、右は大きく俯角をとり、左は地面スレスレを狙い、同時に・・・
「・・・ファイアッ!!!」
猛烈な衝撃なれど、微動だにすることなく弾が発射された。
高く打ち上げられた砲弾に不敵な笑みを浮かべいざ飛びかからんと豪快なジャンプを見せたエルガだったが、
「にゃっはー! どこを狙っているの・・・うにゃあぁぁ?!」
直後に後方で弾が炸裂。爆風により受け身を取る間もなく、エルガは地面に叩きつけられ豪快に滑走。
 ・・・低く撃ち出された左の砲弾は地に接して跳弾となり、エルガのちょうど背後にて信管が作動するというドゥルシラのちょっぴり高度な技が見事成功。。。
なんとか痛みをこらえて立ち上がったエルガに、こんどは上方に撃ち上げられていた砲弾から子爆弾が雨あられの如く降り注いだ。
「ぎにゃぁ~~~!!!!」
模擬戦用弾とはいえ、ダメージは相当のもの。 幸いにも手に装備していた盾でなんとかガードするも、それが精一杯。 子爆弾の雨が落ち着いたところで顔を上げれば、真っ正面にドゥルシラ・・・両の砲から、炸弾が発射された。

   どどーん。

やはり模擬戦用弱装弾であり、ひらがな表記が似合うマヌケな爆音が響く。 埃がおさまると・・・そこには目を回したエルガ。
「にゃは、にゃひゃひゃ・・・。」
フィールドの様子に、久遠も、イオも、頭を抱えていた。
「ばか・・・相手の装備をハナっから見ているんだから・・・」
「それでも真っ正面から突撃するのは・・・流石はエルガですね。」
「いやイオ、それちょっと違うから。 ・・・どうする? 行く?」
ちょっと申し訳なさそうに眉間にしわを寄せるドゥルシラからエルガを受け取りながら、久遠はイオに尋ねた。
「もちろんです。 いいですよね? ドゥルシラさん。」
「で、でも・・・エルガさんが・・・」
「大丈夫大丈夫。 見た目以上に頑丈だから。 エルガはウチが看ておくから、好きにやっておいで。」
久遠に促されて、ドゥルシラとイオは筐体の中へ。 セットポイントに着くや否や、ドゥルシラは先までの遠慮はどこへやら、飛び上がったイオめがけて、誘導弾をバンバン打ち出していた。

まだ目を覚まさないエルガを手に乗せて、久遠はドゥルシラとイオの模擬戦を眺めていた。
 ・・・イオは、久遠家ではリゼと並んで「実戦」に長けている神姫、ドゥルシラはいきなり劣勢になった。襲い掛かる誘導弾を次々に撃破、軽々と片手でLC3をかまえ、カーブミラーを用いた反射攻撃を仕掛ける。 球面鏡なので拡散してしまうが、目潰しには十分。
高性能スコープが仇となり一瞬視界を奪われたドゥルシラだったが、補助レーダーが自動反応、接近するイオに向けて地対空豆砲を放出。 イオは慌てて空中急制動をかけるも間に合わず、少なからずダメージを負った。 久遠もドゥルシラの動きに感心。。。
「ほうほう・・・ドゥルシラもずいぶんとやるもんだ。 イオとタメ張ってバトルできるとは。」
 ・・・とはいえ、経験に関してはイオがずっと先輩格。 先のような反射攻撃のみならず、構造物を用いた視覚トラップを駆使し・・・やがてドゥルシラは倉庫の脇に積まれたコンテナによって自由な射角を取ることができない場所へと追いつめられた。

  がん、がらがらら。

上方から、ドラム缶が数個落ちてきてドゥルシラの目前へ。 積み上がったドラム缶を撃ち抜けば突破口は開けるが、間違いなく自らも大きくダメージを受ける・・・と。 気配を感じ見上げた、コンテナに切り取られた空には・・・
「チェック・メイト。」
イオが、ニコニコとした笑みを浮かべながらLC3改を構えていた。
驚き半分、感動半分。ドゥルシラは蒼い空を背に浮かぶイオの姿に憧れに似た感情を抱きつつ、白旗を揚げた。

「いやぁ、いい経験になったっす! どうもありがとうございまっす!」
「いえいえ。 こちらも楽しめましたから・・・あ、あら?」
シールドが解除されて、和気藹々と筐体からでてきたイオとドゥルシラが見たものは。



  >>驚きの光景は、その34にて!>>













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