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コンタクトイエロー~第一ラウンド終了


1312時 諸島沖合 B3甲板上(VR空間)

「そんなに私の貞操が奪いたいんですかっ!?」
  乱れた髪をなおしつつ素っ頓狂な内容で声を裏返して、途端に自分の言った言葉にマイティは顔を真っ赤にして口元を押さえた。自分はまだ混乱したままなのか。それにしても貞操がどうのとか、そんな言動がでてしまうなんて、自分は変人、いや変神姫なんじゃなかろうか?
「やっぱりマイティはシュリーク(金切り声)だよね」
  ねここと一緒に正座して小さくなっていたシエンがおずおずと申し出て、マイティは再び叫んだ。内容は覚えていない。
  オービルのおかげでフルコンディションになった装備を纏って、その場から逃げるように再出撃。クリムゾンヘッドに乗り込んだシエンと、簡易装備のシューティングスターのねここが僚機として後方についた。

◆      ◆      ◆

同時刻 11番コンソールルーム

  誰が見ても一連の光景は単なるコメディにしか受け取れない。
  だがマスターだけは、素直に笑えない状況にあった。
  マイティはまだこの状況に適応し切れていないのではないか。その上にねこことのドタバタやシエンのどさくさにまぎれた告白が重なって、彼女は不安定になっているに違いない。そんな状態で、いま戦場で幅を利かせているという黄色い翼の五体と戦えるのだろうか。疲労は問題にならないほど回復しているし、装備もオービルという優秀なメカニックのおかげで新品同様になった。一見なにも不都合は無い。
  アクセス直後に垣間見せたマイティの新たな問題。おそらく、新しい環境に適応するのに時間がかかる、という問題。これは自分が感じている以上に深刻なのではないだろうか?
  神姫としてプリセットで含まれている人間そして人間空間との交流行動、武装神姫としてプリセットされているバトルという環境。
  それら以外の部分で、マイティは戸惑う。今まで体験したことの無いほど多くの神姫がいる空間、同じ神姫から間接的にとはいえ「好きだ」と告白された状況。出てくればまだまだあるだろう。バトル自体に問題は無くとも、それ以外の混乱要素がバトルに影響を与えることは十分にありうる。
  棄権、という選択肢がマスターの脳裏に現れかかった。
「――とにかく、まずは戦ってみる、か」
  誰にともなく呟いて、マスターは椅子にもたれて画面を見つめる。
  判断材料が足りない。危ないが――ここは様子を見ることにしよう。

◆      ◆      ◆

1315時 諸島上空(VR空間)

  レッド、ブルーどちらのチームも、すでにその戦力の半分を切っていた。
  さっきより閑散としている。もう目と鼻の先に迫っている戦闘空域を望遠で眺めて、マイティは無感動にそう思った。
  かといって、先ほどよりも戦いやすくなったわけではないだろう。後に残った者ほど、つまりは運が良い、強いということなのだから。それに双方ともにターゲッティングするべき敵が少なくなった分、自分が狙われる割合も高くなる。
  結局、こうむる手間はそれほど低減しない。
  しかしあと十五分ちょっとだ。
  さすがに、もう過労でぶっ倒れることなどないだろう。
  件の五機はすぐに見つかった。戦場の真っ只中で悠々と飛んでいる。うち一機がスノーボウを追いかけている。翼のマーキングまで判別できる距離に近づいていた。白い文字で大きく「4」。
  シーカー、ターゲッティング。
「散開。黄色を狙うときはなるべくツーマンセルでやりましょう」
  素直にシエンとねここが揃って離れる。二体とも重攻撃戦闘スタイルだが、コンビならその速度の遅さもカバーできるだろう。
  マイティはぐんぐん距離を詰めて、イエローの後ろにつける。

BGM:Sitting Duck(エースコンバット04・シャッタードスカイ オリジナルサウンドトラックより)
1317時 コンタクトイエロー

「サレンフェイス、援護します」
  スノーボウのTACネームを呼ぶ。しかしどうしてサレンフェイス(仏頂面)なのだろうとマイティは疑問に思う。マイティは彼女の普段の性格を見たことがない。マイティと接したときだけ、スノーボウの感情は若干豊かになる。口数も増える。その事実をマイティはまだ知らないし、ましてやなぜスノーボウが感情を表に出さないのかなど思い当たるはずも無い。
《ラジャー、シュリーク。そいつは後ろに撃ってくるわ。マニューバーに気をつけて》
「了解・・・・・・」
  といい終える間もなく、そのイエローの顔がこちらを向いた。
  いや、全身ごと真後ろにくるりと反転しているのだ。航行軌道を変えずに。
「うっ!?」
  ミサイルと機銃弾の雨あられが真正面から殺到してくる。推進力を前方に返して急激なエアブレーキ、武装神姫であるがゆえの機動。慣性を利用し機首を真下に振り向け、ブースト。ぎりぎりのところで射線から逃れる。
  アラートが止まない。放たれた四発のミサイルのうち、二発が執拗に追いかけてきている。避けられた二発はノーマルのスティレットミサイルらしかったが、追いかけてきたほうは姿かたちは似ていても高機動にチューンされたまるきりの別物だった。以前の巡航装備ならその推力で振り切れるほどの速度だが、今の機動重視構成では逃げることはできない。迎撃するかミサイルの燃料切れを待つしかない。
  が、迎撃しようにもマグネティックランチャーを後ろに向けることができない。自分の最大推力プラス大G旋回でなんとか相対距離を維持できるのである。頭を傾けて後ろを確認しようとすれば空気抵抗が増して危ない。シロにゃんに後ろを向かせてロックオン。スティレットミサイルを迎撃にあてる。
  ガラガラガラガラン。翼に出ている四発を全部後ろ向きに落として断続的に発射。
  しかし、
「だめです、全然当たってません」
  シロにゃんが報告する。
  今度はハンドガンで牽制射撃。アルヴォは速射性、カロッテは威力で補い合う。両方、ワンマガジンを撃ち切る。だめだ、当たっていない。
  マガジンチェンジはしない。セミアクティブのサイドボードから直接、銃へ装弾される。銃の中からチキ、チキ、と弾が「生えて」くる。バーチャルだからこそできる芸当。
  さらに撃つ。撃ち切る。当たらない。急旋回。一瞬ミサイルは目標を見失うが、すぐに振り返って追いかける。
  再装弾。撃つ。撃ち切る。当たらない。
  追いかけながら回避運動もしている、あのミサイルは。
  特殊装備の絶対的な性能アドバンテージ。
  マイティの意識に影が差す。
  いやな感覚を振り切って、もう一度、再装弾。撃つ。
  五発目で一発に命中、迎撃。間を置いて撃ち切る寸前で、もう一発に命中。ミサイルは爆散。
  その間にシロにゃんが黄色の4を探し当てていた。推力全開、インメルマンターン。イエロー4は執拗にスノーボウを追い掛け回している。自分が寝ている間に敵から恨みでも買ったのだろうか。
  再びイエロー4の後方につく。さすがのスノーボウといえど、そろそろ引き剥がさなければまずい。
《・・・・・・チッ》
  通信混戦。それを分かっているかのような舌打ち。まん前の黄色から。
  今度は目を離さない。相手がくるりと体をこちらに向けるのが分かった。
  その回転している一瞬が大きな隙だった。
  この距離ならば当たる。
  スティレットミサイルを四発全弾発射。
  黄色はちょうど背中を見せている。
  当たった。マイティは確信した。
  その確信を打ち砕く信じられない光景が、マイティの目の前で繰り広げられた。
  相手の反転速度がいきなり上がった。あの速度ではこちら、真後ろで止まれない。止まる必要が無いのだとすぐに分かった。
  イエロー4の両手から赤い光条が伸びたかと思うと、迫り来るミサイルをひと撫でした。ライトセイバーだった。
  あっけなく四発のミサイルが真っ二つに切られ爆発。
  炎の合間から、鬼のような形相をした色黒のアーンヴァルの顔が覗いた。
  背筋が凍った。
  同時にマイティは、不思議なことにイエロー4の顔を事細かに捉えていた。
  インド系に整形されたマスク。つややかなブルーブラックのウィッグ。よく手入れされた整形。オーナーの愛情が込められている。
  が、マイティはその愛情がイエロー4自身ではなく、どこかあさっての方向を向いているような気がしていた。
  相対距離が同調し、二体の間がぴたりと止まる。
しまった、隙を与えた!?
  気づいたときにはイエロー4は赤いライトセイバーを振りかざして、マイティの目前にいた。

  やられる!

  間に何者かが割り込んだ。
  ヘッドセンサー・アネーロの後ろに白い猫の耳が隠してあった。彼女がねこみみを付けていることを、マイティはいまさら知った。
  セイバーの熱。切り裂かれる音。マイティは間近で感じた。あまりにもリアリティのあるエフェクト。VRの高性能。
  スノーボウがマイティの目の前でポリゴンの塵と化し、消えた。
  マイティの瞳から戦意が消えた。
  もはや倒す価値も無い。そう判断したらしいイエロー4は、フンと鼻を鳴らして飛び去った。
  その後のことは、マイティは覚えていない。ただ、生き延びたことは確かだった。第一ラウンド終了の合図がけたたましく鳴って、われに返った。
  世界が消失する。次に出るのはまたあのブリーフィングルームだろう。だがマイティは、このまま消えてしまいたい心持ちだった。

1330時 第一ラウンド終了
中間制空権報告 レッドチームの若干有利
第二ラウンドフィールド選定 「海岸線」






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