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『かつて、彼女は神に感謝したいといった。

 しかし機械である彼女の神とは一体なんだろう。

・・・彼女の人格を作ったプログラマーだろうか。それとも全ての神姫の雛形となった母たる存在だろうか。

・・・否。

恐らくは、きっとそれは機械仕掛けの神。

 人が作った模造品ではなく、彼女たちを見守る“それ”だろう。

 “それ”はきっと、彼女たち全ての天上で輝いている。

 だから・・・彼女達には奇跡が起こるのだろう。

 何せ彼女達は神の姫。

彼女達の思いはきっと全ての過程を突破して、一番手っ取り早く奇跡を起こせるに違いない。

・・・ただそれが、人には少々回りくどくて難解に思えるだけで。

私は彼女達が起こす奇跡の存在を信じる。

 何せ私は・・・一度それに救われているからだ。』


引用:白狼語リ

著:七崎記史識







ホワイトファング・ハウリングソウル

最終話

『共に歩む未来』













「――――ふぅ」
 記四季の森にそびえる一際大きな古木。その枝の上に彩女はいた。
 右手にさくらんぼを持ち、左手で髪を掻き揚げている。
 記四季が倒れたあの日から、既に二週間が経過していた。
「天気は快晴、風も心地良い・・・絶好の散歩日和ですね」
 彩女はそういうと古木から隣の木へと跳躍する。
 そのまま枝から枝へと跳び屋敷へと近づくと、枝から飛び降り着地した。
「・・・・・・・・・」
 耳を澄ませ屋敷の中の音を聞き取る。
 そこには確かに人の生活する音が聞こえた。
 彩女はその事実に嬉しそうに笑うと門をくぐり玄関へ。足を拭いてからさくらんぼを担ぎなおしそのまま居間へと向かう。
 廊下を歩いていると居間から話し声がする。どうやら電話中のようだ。
 話の邪魔にならないように、彩女はゆっくりと歩く。
 そして、ちょうど襖へと辿り着いたときに電話は切れたらしく、彩女は小さく襖を開けて中に入った。
「――――只今戻りました」
 彩女の視線の先、胡坐をかいているのは
「―――応、お帰り」
 彼女の主、七瀬記四季だ。
 彼はマイクロマシンを使用した手術のあと、驚異的な回復力を見せ今では自宅療養を許されていた。
 もっとも、そばにいるのが彩女だけでは心細いということでアメティスタが逗留していた。
 今はいないが・・・恐らく風呂だろう。
「主、美味しそうなさくらんぼを見つけましたので、如何でしょうか?」
「応、貰うわ」
 そういって記四季はパソコンを閉じる。
 今までは書斎で書いていた仕事を、記四季は居間で書くようになった。
 彩女にとってそれは、記四季徒と共にいられる時間が増えると言うことで喜ばしいことだった。
「・・・お加減は如何ですか?」
 記四季のそばにより、ちゃぶ台に上げてもらってから彩女は聞いた。
「・・・まぁ、少しダルさはあるけどよ。特にこれと言った不調はねぇやな」
 その言葉に彩女は頬を綻ばせる。
 もう一度ここで記四季と共に暮らせる。彩女にとってこれ以上の幸せは無い。
 記四季に取ってきたさくらんぼを渡しながら、そういえばと彩女は記四季に問いかけた。
「主、アメティスタから聞いたのですが」
「あ?」
「何か理由があって入院を伸ばしていたようですが、結局なんだったのですか?」
 彩女が聞いた瞬間、記四季は顔を真っ赤にして咽た。
 その様子に彩女は少し驚く。記四季がこういう反応をするのは非常に珍しい。
「あー・・・いや、なんだ・・・その・・・なんてぇかよ・・・」
 そのまま更に顔を赤くしながらしどろもどろになる。
 一体どうしたと言うのか。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アレだ。俺が倒れた日がよ・・・丁度お前の誕生日だったんだよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・はい?」
 記四季の言葉に彩女は首を傾げる。
 確かに、思い起こせばあの日は自分が始めて起動した日だ。しかしだからと言って入院を先延ばしにした理由には・・・
「でよ・・・お前に・・・その、なんだ・・・やるよ。これ・・・」
 そういって記四季が差し出したのは二つの木箱。
 両方共に彩女の名前が焼印されており、片方には英字で『ALChemist』の文字も書かれている。
「・・・知り合いがよ。神姫用の服作っててよ。・・・俺より上手いから一着作ってもらってたんだよ」
 記四季はいいながら『ALChemist』の文字が入ったほうの木箱を開ける。
 そこには薄い水色をした着物が入っていた。
 装飾は最小限に、しかしそれでいて決して地味ではなく涼やかなイメージのそれは、成る程、確かに職人の技だ。
 蓋が開けられたその時から彩女は目を放せずにいた。
 その着物が畳まれた状態でも、とても綺麗に見えたからだ。
「・・・これを、私に?」
「あぁ。・・・あと、こいつは俺の手作りなんだが・・・」
 いいながら記四季はもう一つの箱を開ける。
 そこには四本の日本刀が納められていた。
 彩女の目が輝き、思わず手に取る。
「・・・刃を見ても?」
「あぁ。それはもうお前のだ」
 記四季が肯くと共に彩女は鞘から刃を抜き出す。
 そのまま四本分、波紋や腹などをためつすがめつながめ鞘に戻した。
「・・・以前、三木山仙殿からいただいた群菖蒲とよく似ておりますが・・・これは・・・」
「山仙から教えてもらって俺が作った神姫用刀、“四足(よつあし)”だ。幅が厚い二つを“後足”、細身の二つを“前足”という。・・・正直四刀ってぇのは実用性に関しちゃどうかとも思うんだが、つい作っちまってな」
 記四季はそういいながら頭を掻く。
 どうやら恥ずかしいらしい。
「・・・主・・・・・・」
 記四季のその様子を見て、彩女の目じりに涙がたまる。
「は!? な、何で泣くんだよおい! どっか痛ぇのか!?」
「ち・・・違います! ・・・嬉しくて・・・嬉しくて泣いているのです・・・!」
 胸に四本の刀を抱きしめ彩女は涙を拭う。
「彩女は・・・彩女は幸せ者でございます・・・。主が今こうしているだけでも嬉しいのに・・・贈り物まで・・・」
「あぁもうわかった! 判ったから泣くんじゃねぇよ!!」
 彩女の頭を指で撫でながら記四季は言う。
 彼にしては珍しく慌てきっているが、まさか泣かれるとは思っていなかったのだろう。
「・・・・・・はい」
「・・・ったく。お前物貰って泣くとはどういう了見だ。そういう時はな、素直にありがとうで良いんだよ」
「はい・・・有難う御座います・・・!」
「だから泣くなっての!」
 記四季は叫ぶが一度崩壊した涙腺は止まらない。
 彩女はそのまま泣き続けた。
 そうして恐らく一生分は泣いただろうという頃になって、ようやく彩女は泣き止んで記四季を見上げる。
「その・・・恥ずかしいところをお見せしました」
「構やしねぇって」
 記四季はそういって優しく彩女の頭を撫でる。
 いつの間にか彩女は記四季の手の上にいた。なだめるために記四季が自分で乗せたのだろう。
「むしろ俺はお前に詫びなきゃなんねぇ」
 手の上で、彩女が小首を傾げる。
「俺の勝手な都合で都たちやお前に迷惑をかけた。今更かも知れねぇが・・・本当にすまなかった」
 記四季はそういうと彩女を乗せた手よりも、深く頭を垂れた。
 そのまま記四季は頭を上げない。
 彼は彩女が何か言うまで顔を上げないつもりだった。
「・・・・・・・・・・そう、ですね。主は確かに自分勝手だ」
 彩女の冷たい言葉に記四季の肩が揺れる。
 彩女の顔を見ることが出来ないため、今彼女がどんな表情をしているか記四季には判らない。
 怒りで顔を赤くしているだろうか。それとも失望の表情だろうか。
 彩女がそんな顔をしているのがいやで、記四季は思わす頭を上げそうになる。
 しかし・・・それでも記四季は頭を上げなかった。
「主が本当に反省していると言うのなら、彩女の我侭を二つ聞いていただけますか?」
 彩女の言葉に記四季は無言で肯く。
 今の自分には拒否する権利など無い。彼はそう思っていた。
「まず一つ目はご自愛なさること。私如きのために命を賭ける等もっての外です。・・・まぁ、今回は許して差し上げますが。・・・では、目を瞑ったまま顔を上げてください。そして右手を顔の前に」
 記四季は言われたとおりに顔を上げ、彩女の乗っている右手を顔の前に差し出す。
「あ、もう少し近くに・・・そう、このくらいでいいです」
 彩女の言うとおりにしているとかなり間抜けな格好になってしまった。
 彼女は一体何をするつもりだろう。記四季には判らないが、それが何であれ自分のした事の結果なのだと、彼は思っていた。
 思って、いたのだが
「――――――――――!?」

 まず最初に感じたのは彩女の手のひら

 次に感じたのは彩女の小さな唇の感触

 それは一瞬だったが、確かに感じた。

 記四季は思わず目を開く。
 そこには彩女の小さな顔があった。
「――――――彩女、お前」
「主は何も見なかったし聞かなかったし判らなかった。それが二つ目の我侭でございます」
 そういうと彩女は記四季の手から飛び降りちゃぶ台の上に着地する。
「―――さ、主。彩女は着替えたいのであちらを向いていて下さいまし」
「お、おう」
 言うが早いか鎧を脱ぎだした彩女を見ないように、記四季は壁の方を向く。
 ・・・しかし、記四季は壁を向く直前に見ていた。
 唇に指を這わせ恥ずかしそうにしながらも、千切れんばかりに尻尾を振る彩女を。
「・・・・・・・・・はっ」
 記四季は壁の方を見ながら失笑する。
 妻の病気療養のためにこの竹山に住み、妻が死んだ後はこの山に篭っていた自分。そんな自分を支えてきてくれたのは彩女だ。
 もはや彼女の存在は自分の生きる理由になっている。
 彩女と共にいたいから、彩女と共に日常を歩いていきたいから、その為に記四季は生きている。
 自分はこれからも多くの人に迷惑をかけるだろう。
 もしかしたら今回よりも酷い事態になるかもしれない。何せ自分は歳なのだ。いつ逝ってもおかしくは無い。
 だが・・・それでも自分は歩いていける。
 彩女と、一緒なら。


 恋でもなく、愛でもない。


 ただそこにあるのは二人の繋がりだけ。


「ん・・・主、着替えましたのでこちらを向いて頂いても結構です」


 それでいい。


 今も昔もこれからも。


「・・・・・応」


 だから自分は歩き続けよう。


 この白い狼と共に、行ける所まで何処までも歩き続けるのだ。


 それはきっと楽しくて ―――宝石のように輝く道になるに違いない。


 だから。


 とりあえず、今は


「―――――――何だ。ちんちくりんにしちゃ似合ってんじゃねぇか」


 振り返って、そういってやろうと思う。













































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