<明日の為に、其の7!(前編)>
初夏の陽射し眩しいあの日、あの時、私達は出会った…
「アレに対抗するには、このシステムを完成させるしかないんだ。」
ある日悪友により渡された映像には、世間を賑わせているらしい魔法少女の戦闘が映し出されていた。
えらくガチンコな魔法少女だと感心したものだが、同時収録のリリカル何とかによると、どうも最近の魔法少女とやらは熱い戦闘が基本らしい。
その中でもライダーシステムとやらが個人的にツボった訳だが、どうせやるなら二番煎じでは無く、別の方向からアピールするしかないとの結論に至った。
ある日悪友により渡された映像には、世間を賑わせているらしい魔法少女の戦闘が映し出されていた。
えらくガチンコな魔法少女だと感心したものだが、同時収録のリリカル何とかによると、どうも最近の魔法少女とやらは熱い戦闘が基本らしい。
その中でもライダーシステムとやらが個人的にツボった訳だが、どうせやるなら二番煎じでは無く、別の方向からアピールするしかないとの結論に至った。
「ふみゅ~ん」
無視
「はにゃ~ん」
聞こえない
「ご主人様ぁ~ん」
「ええい、修行のしすぎでついに回路が1本ぐらい切れたのか!?」
「違いますよ師匠、私なりに”萌え”なるものを体現した結果です。」
「間違ってるし、そもそもお前には無理だろうからな。適当にベランダで遊んでろ。」
「はーい、じゃあ準備準備ー。」
「あ、カキ氷機で氷山作って拳で壊す”永久凍土から白鳥座の聖衣が!!”ごっこは禁止だからな。」
エストは何か言いたげだったが、リボルケインを持って玄関の方へ歩いて行った。
無視
「はにゃ~ん」
聞こえない
「ご主人様ぁ~ん」
「ええい、修行のしすぎでついに回路が1本ぐらい切れたのか!?」
「違いますよ師匠、私なりに”萌え”なるものを体現した結果です。」
「間違ってるし、そもそもお前には無理だろうからな。適当にベランダで遊んでろ。」
「はーい、じゃあ準備準備ー。」
「あ、カキ氷機で氷山作って拳で壊す”永久凍土から白鳥座の聖衣が!!”ごっこは禁止だからな。」
エストは何か言いたげだったが、リボルケインを持って玄関の方へ歩いて行った。
カードスロットに対応するカードを投入する事でサポートメカ、飛行ユニット、アクティブクロークの3種の変形を行わせたい訳だが、飛行ユニットに自律行動が無理である点が別種のライダーシステムの完成に至らない理由だ。
「AI組み込めたら一番簡単なんだけどな。」
煮詰まった思考から逃げるかのように、もう一度映像を再生した。
「AI組み込めたら一番簡単なんだけどな。」
煮詰まった思考から逃げるかのように、もう一度映像を再生した。
いつかの模擬戦の後、師匠から言われた言葉がある。
『自分の正義を貫き通すならば、相手の全てを壊して背負え。
正義とは信念なのだから。
お前が目の前のヤツを敵だと認めたならためらうな。
そうすれば、お前の正義と誇りだけは守り通す事が出来る。』
そして先日はこんな事も言っていた。
『俺がお前に望む事、誇りある悪”役”を目指そう。』
こんなやり取りを思い出しながら、もちもち感が売りのライオン型サンドバッグPONでライオンに向かってリボルケインを振り下ろしていた。
『自分の正義を貫き通すならば、相手の全てを壊して背負え。
正義とは信念なのだから。
お前が目の前のヤツを敵だと認めたならためらうな。
そうすれば、お前の正義と誇りだけは守り通す事が出来る。』
そして先日はこんな事も言っていた。
『俺がお前に望む事、誇りある悪”役”を目指そう。』
こんなやり取りを思い出しながら、もちもち感が売りのライオン型サンドバッグPONでライオンに向かってリボルケインを振り下ろしていた。
ダレカ…コエテ…ルカ
ダレカ…バニイ…イノカ
ノイズ交じりの何かの音を拾ったのでセンサーの感度を上げてみる。
『我輩の声を聴けぇ!』
突如頭部に響く声、周囲を見回すがPONでライオン以外には何も見当たらない。
いや、あまりにも不自然すぎて無意識でスルーしていたのだろうか。
玄関の前にいつの間にか置かれているダンボール。
表面にはベタに黒のマジックで
”誰か拾ってあげてください”
と書いてある。
家の前に置き逃げて誰かも無いもんだが、中身は犬だろうか?それとも猫?
好奇心を抑えきれなくなったエストが中を覗くと、左目に十字傷の入った人(猫)相の悪い黒色のプチマスィーンが睨みつけていた。
ダレカ…バニイ…イノカ
ノイズ交じりの何かの音を拾ったのでセンサーの感度を上げてみる。
『我輩の声を聴けぇ!』
突如頭部に響く声、周囲を見回すがPONでライオン以外には何も見当たらない。
いや、あまりにも不自然すぎて無意識でスルーしていたのだろうか。
玄関の前にいつの間にか置かれているダンボール。
表面にはベタに黒のマジックで
”誰か拾ってあげてください”
と書いてある。
家の前に置き逃げて誰かも無いもんだが、中身は犬だろうか?それとも猫?
好奇心を抑えきれなくなったエストが中を覗くと、左目に十字傷の入った人(猫)相の悪い黒色のプチマスィーンが睨みつけていた。
これが記念すべきアンとの出会いだった訳だけども、正直な話第一印象は最悪だった。