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**戦うことを忘れた武装神姫 - type_S -02
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皆様、こんばんは。
神姫との生活、いかがお過ごしでしょうか。
キャッキャウフフも、ドキドキハラハラも。そして、夜の生活も。
それぞれに、それぞれの生活があることでしょう。
しかし。
世の中には、本当は怖い神姫との生活というものもあるのです。
今宵は、その一部をご紹介しましょう・・・。
・ ・ ・ ・ ・
~めざまし神姫・Phase-1:マオチャオの場合~
朝。
目覚まし時計の電子音が部屋に響く。
「・・・。」
布団から手がぬっと出てきて、器用に目覚まし時計の電池を外した。 電子音が止まると、再び手はずるずると布団の中へ。
「にゃーん! あさだよぉ! にゃーさん、早く起きてぇっ!」
マオチャオが、小さな手でまくらの上でよだれを垂らす男の顔をぺちぺちと叩く。しかし、布団の中の人物は一向に目を覚ます気配なし。
「おーきーてー! 遅刻するのー!!!」
今度はファンビーを持ち出し、豪快におでこをごちごちと叩いた。 すると、男は・・・無言でマオチャオごと払いのけた。 華麗に着地を決めるものの、必死に起こしているのに吹っ飛ばされてえらくご不満な様子。
「むー・・・。」
一瞬むくれた顔付きになったが、すぐに何かを思いだしたのか。ぴょんとベッドから飛び降りると、ちょいちょいと走り去って・・・
数分後。
装備を整え、手には・・・貝杓子。がらがらと騒音をたてながら、ベッド上に貝杓子を引きずりあげた。
「にへぇ・・・っ!」
不気味に、マオチャオの目が輝いた。
「にゃーさんは、『どんな方法を使ってもいいから起こせ』って言ってたよねー。」
にやり口元に不気味な笑みを浮かべると、エルガは身体を目一杯反らせて大きく振りかぶり・・・
「にゃーさーん! 起・き・る・の・だー!!!!」
かぁん!!!
マオチャオは、貝杓子で男の頭を容赦なく叩いた。 男が、一瞬ぴくりと動いた。
「にゃにゃ? まだおきないのー?」
ろくに確認もせず、エルガは再び振りかぶると。
「おっきろ、にゃーさん! おっきろ! 朝なのだー!!」
かぁん! かん、かん、かぁん!!
様々な角度から、楽しそうに連打。 その豪快な音に、他の神姫たちが起きてきた。
「なにをしてるんですかマオチャオ、朝から騒々し・・・いぃ?!」
ちょっと寝癖を付けて目をこすりながら現れたハウリンが、大きな目をさらに大きく丸くして絶句した。そこには、数多くのコブを乗せ、白目をむいてよだれを垂らす男、すなわちマスターの姿・・・!!!
「きゃぁ~~~! マスター!しっかりして下さい!」
右往左往するハウリンの横では、何が起きているのかイマイチ理解できずに、歪んだ貝杓子を手にぽやぁんと立っているマオチャオの姿があった。
・・・結局。
この日、男が目を覚ましたのは午前10時を廻っていたそうな。会社には2時間の遅刻。
帰宅後、おしおきボックスにマオチャオを投じようと考えていた男であったが、帰り着いて見たものは、わんわんと泣きじゃくり、バッテリー切れ寸前となっているマオチャオ。 もちろん・・・やさしく叱ることしかできなかったことは言うまでもない。
神姫との生活。
それは、地獄と表裏一体なのかも知れない。
[[>>次の話を読んでみる>>>戦うことを忘れた武装神姫 - type_S -03]]
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**戦うことを忘れた武装神姫 - type_S -02
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皆様、こんばんは。
神姫との生活、いかがお過ごしでしょうか。
キャッキャウフフも、ドキドキハラハラも。そして、夜の生活も。
それぞれに、それぞれの生活があることでしょう。
しかし。
世の中には、本当は怖い神姫との生活というものもあるのです。
今宵は、その一部をご紹介しましょう・・・。
・ ・ ・ ・ ・
~めざまし神姫・Phase-1:マオチャオの場合~
朝。
目覚まし時計の電子音が部屋に響く。
「・・・。」
布団から手がぬっと出てきて、器用に目覚まし時計の電池を外した。 電子音が止まると、再び手はずるずると布団の中へ。
「にゃーん! あさだよぉ! にゃーさん、早く起きてぇっ!」
マオチャオが、小さな手でまくらの上でよだれを垂らす男の顔をぺちぺちと叩く。しかし、布団の中の人物は一向に目を覚ます気配なし。
「おーきーてー! 遅刻するのー!!!」
今度はファンビーを持ち出し、豪快におでこをごちごちと叩いた。 すると、男は・・・無言でマオチャオごと払いのけた。 華麗に着地を決めるものの、必死に起こしているのに吹っ飛ばされてえらくご不満な様子。
「むー・・・。」
一瞬むくれた顔付きになったが、すぐに何かを思いだしたのか。ぴょんとベッドから飛び降りると、ちょいちょいと走り去って・・・
数分後。
装備を整え、手には・・・貝杓子。がらがらと騒音をたてながら、ベッド上に貝杓子を引きずりあげた。
「にへぇ・・・っ!」
不気味に、マオチャオの目が輝いた。
「にゃーさんは、『どんな方法を使ってもいいから起こせ』って言ってたよねー。」
にやり口元に不気味な笑みを浮かべると、マオチャオは身体を目一杯反らせて大きく振りかぶり・・・
「にゃーさーん! 起・き・る・の・だー!!!!」
かぁん!!!
マオチャオは、貝杓子で男の頭を容赦なく叩いた。 男が、一瞬ぴくりと動いた。
「にゃにゃ? まだおきないのー?」
ろくに確認もせず、エルガは再び振りかぶると。
「おっきろ、にゃーさん! おっきろ! 朝なのだー!!」
かぁん! かん、かん、かぁん!!
様々な角度から、楽しそうに連打。 その豪快な音に、他の神姫たちが起きてきた。
「なにをしてるんですかマオチャオ、朝から騒々し・・・いぃ?!」
ちょっと寝癖を付けて目をこすりながら現れたハウリンが、大きな目をさらに大きく丸くして絶句した。そこには、数多くのコブを乗せ、白目をむいてよだれを垂らす男、すなわちマスターの姿・・・!!!
「きゃぁ~~~! マスター!しっかりして下さい!」
右往左往するハウリンの横では、何が起きているのかイマイチ理解できずに、歪んだ貝杓子を手にぽやぁんと立っているマオチャオの姿があった。
・・・結局。
この日、男が目を覚ましたのは午前10時を廻っていたそうな。会社には2時間の遅刻。
帰宅後、おしおきボックスにマオチャオを投じようと考えていた男であったが、帰り着いて見たものは、わんわんと泣きじゃくり、バッテリー切れ寸前となっているマオチャオ。 もちろん・・・やさしく叱ることしかできなかったことは言うまでもない。
神姫との生活。
それは、地獄と表裏一体なのかも知れない。
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