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えむえむえす ~My marriage story~

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The Armed Princess―武装神姫―
ウサギのナミダ
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電車で揺られること一時間と少し。

俺が待ち合わせ場所に指定された喫茶店に入ると、白衣姿の縁遠がこちらへ手を振っていた。
席に置かれた灰皿には、結構な量の吸殻があった。

「…済まん。遅くなったな。」
「あーいいよいいよ。ここからだと結構かかるからね。」

縁遠はいつものパンクスタイルではなく、くわえタバコに白衣姿に黒ブチ眼鏡。半端に伸びた長い髪を、尻尾みたいに縛っていた。
…殆ど高校の頃そのままの姿に、少し懐かしさを覚える。

「…っつかお前卒業ついでに禁煙したんじゃなかったか?」
「…あぁコレ?頼まれごとがちょっと煮詰まったから解禁。
 …さて、早速行こうか。」

ここからそう遠くないと、縁遠に連れられていった先は。

「『東杜田技研』?」
「聞いたことくらいはあるだろう?人呼んで『ちっちゃい物研』だ。」

浩子サンから聞いたことがある。医療関係の小型精密機械やらなんやらを取り扱ってるっていう会社だ。
武装神姫を含めた、小型ロボットなども各種扱っているんだとか。
…ただ、今ひとつ疑問がある。

「お前ここの社員だったのか?」
「いんや。…まぁ昔の勤め先の関係でちょっとねー。
 顔が利くっていうか無茶が利くって言うか。」

この間聞いた『友人の手伝い』で、どうにも機材が不足していたので、拝み倒して設備を使わせてもらっていたらしい。

「……いや、拝み倒せば使わせてもらえるってモンじゃねぇだろ。ココは。」

明らかに『関係者以外立ち入り禁止』な雰囲気だったりする。
実際、すれ違う白衣姿の視線がちょっと痛い。

「ま、気にしない気にしない…っと悪い。待ってて。」

先の通路を曲がってきた研究員の女性に、縁遠は二言三言話すと拝むように手を合わせた。
その白衣姿の女性職員は、明らかに仕方ないといった風に溜息を吐くと、通路の奥を指し示した。
別の通路へと去っていく女性職員を見送って、縁遠は戻ってくる。

「…どうにか許可下りたよ。で?例の子達は?」

俺はカバンの中から、タオルに包んだ猫どもとジュリを出した。

「お、久しぶりだね、お侍さん。元気だった?」
「あ、いや、アタシの事は『ジュリ』で結構です。
 いつかは、その、有難うございました。」

……こいつ敬語使えたのか。

---

とりあえずジュリ達を縁遠に預けると、俺は喫茶室に追いやられた。
恐らく今日中には帰れそうもないと浩子サンに電話をかけ、あとは縁遠に呼ばれるまで、持って来ていた白紙の原稿をずっと睨んでいた。
……窓の外が暗くなって更に数時間。俺は結局一文字も書けなかった。

---

「れっでぃーす・えーん・じぇんとるめん。どくたー・すらんぷ・しょーぅ。」

…無表情且つ平坦な声で言う台詞ではない。

「あれ?ウケない?」
「前フリはいいからとっとと話せ。」
「へいへい。」

縁遠に案内されたのは、小さな会議室風の一室。
俺は破損個所を交換したジュリと、白板の前でくるくる回る白衣姿をどうしたものかと眺めていた。
猫どもは大手術が済んだとかで、現在は充電中だとか。

「そもそも『大手術』って何やったんだよ?」
「まーまー。順を追って話すから待ちたまへ。」

寝不足も手伝ってか、縁遠のテンションはかなりおかしい。
手元のファイルを、鼻歌交じりにぺらぺらと捲っている。

「ま・ず・は…あの子達が倒れた事に関して。」

ばっと、白板に何かの写真が数枚貼られる。

「こいつはあの子達の各部CT写真と、現物の写真。
 それと、それから起こした大まかな図面だ。…ココを見て。人間で言う、脊髄に当る部分。」

……いや、細かすぎて見えんて。真っ黒焦げだし。

「じゃあ、この絵にしたやつなら解るかな。この回路のこの部分。
 回路の一部が切られて、変な部品付いてると思うんだけど。」

比較用にと、今度は回路周辺を線画にしたものが並べて貼られる。
…そちらと比べると、確かにほんの小さく傷があり、ごくごく小さな部品が付けられていた。

「この部品はね、あの子達三人が、全員揃って同じ位置に同じように付けられていたんだ。」
「…で?こんなちっさいのが一体なんだってんだ?」

肩をすくめて首を振る縁遠。

「簡単に言うと、原因はこの傷と部品。
 っても、これだけなら普通に体を動かすには何も支障はないんだけどね。…これだけなら。」
「どういう事だ?」
「この回路のここ切るとね、本当なら指一本動かすのでも物凄い苦痛なんだよ。
 ま、その代わりさっき見せた小さな部品…多分コレなんだけど」

言って、小さなガラスの皿を出す。
中には米粒よりも遥かに小さな、黒くて四角い部品。
先程確認図に付いてたやつか。

「コイツは、解り易く言えばヒューズみたいなモンでね。
 切られた箇所をバイパスしてあったみたいなんだ。」
「…切ったトコ繋げ直してるんなら問題ないんじゃないのか?」

ちっちっちと指を振られた。なんか腹立つな。

「それが実は大問題。
 ちょっとでも部品の許容限界越えれば、その回路は完全に断たれるんだよ。ばっつんと、ね。」

回路図面のある一点に、マジックでバツが書かれる。

「で、ココが切れたらもう最後。あとはさっきも言った通り、何かに体が触れるだけでも激痛を感じるようになっちゃうと。
 …まぁ一種の時限爆弾みたいなもんだね。」

…なんだと。

「部品の許容範囲は、恐らくこのライン流れる電流値ギリギリの容量だったんじゃないかな。
 何か強い衝撃でもかかれば、アッサリ切れるほどタイトなやつ。」
「…じゃあファニーが掴んだことで…」
「多分負荷がピークになったんだろうね。咄嗟にスリープモードにしたのはいい判断だったと思うよ。
 見ての通り回路の一部がちょっと炭化しかけてたから、最悪の場合、脳まで焼き切れてたかもしれないし。」

なんとまぁ手の込んだことを。

「で、この改造してあった場所の近くに発声の関係の回路があってね。
 多分その影響で、まともに声が出せなかったんじゃないかな。」
「……わざわざ時限式にした意味はなんだ?」
「犯人を特定しづらくする為。爆弾と同じだよ。
 そんなのは説明するまでもないだろう?」
「……ちょっと待ってくれ。」

何事か考えていたジュリが急に手を挙げた。

「何かな?ジュリ君。」
「ファニーが手を掴んだのは一人だけだ。
 なのに、悲鳴を上げたのは何故か三人同時だった。こいつは一体?」

ジュリの指摘に、んっふっふっふと不気味に笑った縁遠は、一旦貼っていた紙を全て
剥がし、今度は別の図面とイラストを貼り付けた。

「コレはあの子達を治したあと、動作チェックしてる時に気付いたんだけどね。
 あの子達、機能の一部がリンクしてるんだ。」

縁遠は貼られたイラストの一つを指す。

「一通り調べてみて判った所では、この三つ。」

指された場所には、三体の猫型神姫のシルエットと思しものが描いてある。
各シルエットには丸っこい字で『記憶領域』『演算回路』『感覚機能』と書かれていた。

「ま、他にもありそうな気はするけど、ベースになってる部分はこれだけじゃないかな?
 で、そん中でもコイツだ。」

『感覚機能』と書かれた部分を、手にもったポインターでぐりぐりと指し示した。

「主にこの感覚機能のリンクが原因だね。
 一人が触れれば、残り二人にも同じ感覚が伝わる、といった感じで。心当たりない?」
「…そうだなぁ…言われてみれば…」

何度か頭を撫でてやったことがあったが、一匹しか撫でてないのに、他の二匹も撫でられてる奴と同じように目を細めてたことがあった。
その時はあまり気にしてなかったが…そういう理由があったのならばなんとなく納得がいく。

「……そんなことしてたのか…?」

なんでそこで複雑な顔しますかキミは。

「…なんかマズかったか?ジュリ。」
「あ、いや、別に、その、うん、なんだ。あー………なんでもねぇ。」
なんだか名状し難い表情で俯いてしまった。はて。
「……ふむ。とりあえず慎は、後でジュリちゃんの頭を撫でてあげるように。
 偶のスキンシップも大事だよこの朴念仁が。」
「は?」
「ちょっ…!アタシは別に…!」
「はーい、じゃー話続けるよー?」

何事もなかったかの様に再び白板へと縁遠は向き直る。
ジュリはひどく慌てていて、俺はと言えば、ただ首を捻るだけだった。

……まぁとりあえず、今度からウチの下宿人どもと少しは遊んでやるか、とは思ったが。





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