● 三毛猫観察日記 ●
◆ 第六話 「誘われて・沖縄」 ◆
羽田空港から飛行機で3時間、那覇空港からモノレールで30分。俺達は今、
世界遺産である首里城の前に立っている。
「高槻先輩…僕、確か4時間前まで東京の部室に居たハズなんですが?」
「小暮君、安心しろ。俺もそのハズだ」
忘れてた。アキオってこういうヤツなんだ。思い立ったら即実行。金に糸目は付けないし、
周りの人間を巻き込む。コッチの都合なんて考えない。
俺達の周りではミア達が何故かフラダンスを踊っている。オマエラ楽シソウダナ。
世界遺産である首里城の前に立っている。
「高槻先輩…僕、確か4時間前まで東京の部室に居たハズなんですが?」
「小暮君、安心しろ。俺もそのハズだ」
忘れてた。アキオってこういうヤツなんだ。思い立ったら即実行。金に糸目は付けないし、
周りの人間を巻き込む。コッチの都合なんて考えない。
俺達の周りではミア達が何故かフラダンスを踊っている。オマエラ楽シソウダナ。
それから暫くして、赤峰さんが迎えに来た。
「お待たせ!徳田君、サンタ子ちゃん。いきなりだからビックリしたよ!」
「急ですみません。それでコッチが高槻虎太郎とミア、ソッチが小暮拓斗と小春です」
「こんにちは!」「ミアちゃんだよ~ヨロシク!」「始めまして!」「お世話になります!」
「ようこそ沖縄へ!それでコレが…ウチのマヤーだ」
赤峰さんがバッグを開けると、一体のマオチャオが顔を出した。
「みんなよく来たニャ、マヤーも歓迎するニャ~!」
(「うわぁ、ニャって言ったぞ!?」「ニャって言いましたね!」「カワイイ~♪」)
「お待たせ!徳田君、サンタ子ちゃん。いきなりだからビックリしたよ!」
「急ですみません。それでコッチが高槻虎太郎とミア、ソッチが小暮拓斗と小春です」
「こんにちは!」「ミアちゃんだよ~ヨロシク!」「始めまして!」「お世話になります!」
「ようこそ沖縄へ!それでコレが…ウチのマヤーだ」
赤峰さんがバッグを開けると、一体のマオチャオが顔を出した。
「みんなよく来たニャ、マヤーも歓迎するニャ~!」
(「うわぁ、ニャって言ったぞ!?」「ニャって言いましたね!」「カワイイ~♪」)
それから赤峰さんの案内で公園から約10分、旅館「秀山荘」に着いた。
ミア達はロビーでウェルカムフラワーを貰って嬉しそうにしている。
「本当は国際通りでも見物してもらいたいけど、もう遅いからね…今日はゆっくりして
明日遊んでくればいいよ」
「ああ赤峰さん、今日俺達が来たのって…」
「解ってるよ、メシを食ってから話そう。用意するから風呂にでも入っててくれ」
ミア達はロビーでウェルカムフラワーを貰って嬉しそうにしている。
「本当は国際通りでも見物してもらいたいけど、もう遅いからね…今日はゆっくりして
明日遊んでくればいいよ」
「ああ赤峰さん、今日俺達が来たのって…」
「解ってるよ、メシを食ってから話そう。用意するから風呂にでも入っててくれ」
で、俺達三人は和室でくつろいでいる。その側には四人の神姫が姦しい。
「ミアは雑種の三毛猫だけど、マヤーちゃんは何て猫なの?」
「マヤーは普通の猫じゃないニャ、イリオモテヤマネコなのニャ!」
「あ、私知ってます!沖縄にしか居ないヤマネコさんなんですよね?」
「そうニャ、野生の猫なのニャ!」
「でもマヤーさんホントお久しぶりです。半年ぶりぐらいでしょうか?」
「多分そのくらいニャ~。サンタ子、なんか前より老けたニャ」
「!?(こんのガキャぁぁ~~~!!!)」
「ミアは雑種の三毛猫だけど、マヤーちゃんは何て猫なの?」
「マヤーは普通の猫じゃないニャ、イリオモテヤマネコなのニャ!」
「あ、私知ってます!沖縄にしか居ないヤマネコさんなんですよね?」
「そうニャ、野生の猫なのニャ!」
「でもマヤーさんホントお久しぶりです。半年ぶりぐらいでしょうか?」
「多分そのくらいニャ~。サンタ子、なんか前より老けたニャ」
「!?(こんのガキャぁぁ~~~!!!)」
「それじゃミア、俺達風呂に行ってくるわ」俺達は浴衣を持って立ち上がった。
「行ってらっしゃい~!」
「そうニャ、ウチは神姫用の浴場もあるから、マヤー達もみんなで入りに行くニャ」
小春の瞳がキラーンと光ったような気がした。
「行ってらっしゃい~!」
「そうニャ、ウチは神姫用の浴場もあるから、マヤー達もみんなで入りに行くニャ」
小春の瞳がキラーンと光ったような気がした。
(ヒ・ミ・ツ!)
風呂でのぼせた小春を看病していると、赤峰さんと女中さんが料理を運んできた。
メニューは豚の角煮やゴーヤサラダといった沖縄料理が中心だが、メインディッシュは
何故かすき焼きだった。
「沖縄じゃ結構すき焼きを食べるよ。ウチなんて大晦日の定番だし」へぇ、そうなのか。
で、赤峰さんを交えて会食、ってか宴会。
食事が終わると、ミア達は復活した小春と一緒にロビーに遊びに行ってしまった。
そして赤峰さんが語り始める。
メニューは豚の角煮やゴーヤサラダといった沖縄料理が中心だが、メインディッシュは
何故かすき焼きだった。
「沖縄じゃ結構すき焼きを食べるよ。ウチなんて大晦日の定番だし」へぇ、そうなのか。
で、赤峰さんを交えて会食、ってか宴会。
食事が終わると、ミア達は復活した小春と一緒にロビーに遊びに行ってしまった。
そして赤峰さんが語り始める。
「マヤーの俊敏な動き、あれは脚力とバーニアの併用によるものなんだ。装備の
出力のほとんどを移動能力に費やしているから、実はパワーはあまり無いんだ」
「なるほど…それでパワー不足を補う為に、あの巨大な剣なんですね?」と小暮君。
「まぁそれもあるけど…アレは桜花さんの花鳥風月に対抗して用意したものだからね」
そう言ってコップのビールを飲み干した。
出力のほとんどを移動能力に費やしているから、実はパワーはあまり無いんだ」
「なるほど…それでパワー不足を補う為に、あの巨大な剣なんですね?」と小暮君。
「まぁそれもあるけど…アレは桜花さんの花鳥風月に対抗して用意したものだからね」
そう言ってコップのビールを飲み干した。
「そうそう、コレを渡しておくよ。メカニックは高槻君だったよね?」
赤峰さんはポケットからナノSDカードを取り出し、俺に渡した。
「これは?」
「中にマヤーのバーニア武装「雷迅システム」のデータと、その出力コントロールグラフが
入っている。君ならこのデータを役立ててくれるだろう」
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!それってつまり、マヤーの戦闘ノウハウって事じゃ
ないですか、そんな大切なもの、受け取れませんよ!!」
「いや、いいんだ…どうせもうマヤーには必要無いものだし。桜花さんが死んでしまって、
マヤーの戦う理由は無くなってしまったからな…」
赤峰さんが、遠い目をした。
「その代わりお願いがあるんだ。いくら強力な装備や戦術だろうと、機械なんだから
限界はある。「神姫」が「機械」のままでは特にね。
俺はね、それを使う「神姫」が「人間」として成長して初めて、それは限界を超えた
性能を発揮すると思うんだ。
だからこのデータを活かす為にも、神姫達とは人間と同じように接してやってくれ…」
赤峰さんはポケットからナノSDカードを取り出し、俺に渡した。
「これは?」
「中にマヤーのバーニア武装「雷迅システム」のデータと、その出力コントロールグラフが
入っている。君ならこのデータを役立ててくれるだろう」
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!それってつまり、マヤーの戦闘ノウハウって事じゃ
ないですか、そんな大切なもの、受け取れませんよ!!」
「いや、いいんだ…どうせもうマヤーには必要無いものだし。桜花さんが死んでしまって、
マヤーの戦う理由は無くなってしまったからな…」
赤峰さんが、遠い目をした。
「その代わりお願いがあるんだ。いくら強力な装備や戦術だろうと、機械なんだから
限界はある。「神姫」が「機械」のままでは特にね。
俺はね、それを使う「神姫」が「人間」として成長して初めて、それは限界を超えた
性能を発揮すると思うんだ。
だからこのデータを活かす為にも、神姫達とは人間と同じように接してやってくれ…」
次の日。俺達は午前中の便で東京に帰ることにした。
「もう少しゆっくりしていけばいいのに…」
「いやぁ~考えてみたら急に来ちゃったから、家の事とか明日の準備とか心配で」
アキオ、何故その心配をあと18時間早く出来なかったんだ。
「また今度、ゆっくり来ますね」
「ああ、待ってるよ!」
「もう少しゆっくりしていけばいいのに…」
「いやぁ~考えてみたら急に来ちゃったから、家の事とか明日の準備とか心配で」
アキオ、何故その心配をあと18時間早く出来なかったんだ。
「また今度、ゆっくり来ますね」
「ああ、待ってるよ!」
空港には赤峰さんが車で送ってくれた。そしてアキオがカウンターへチケットの手配を
しに行ってる間に、俺に60センチぐらいの箱を渡してくれた。
「マヤーがミアちゃんに渡してくれって言ってね」
箱を開ける。中にはあの『斬岩剣ベースラード』が入っていた。
「これを、ミアに…?」赤峰さんの肩のマヤーを見る。
「桜花姉ちゃんの花鳥風月は今も戦ってるニャ。だからせめて、この剣だけでも一緒に
戦わせてやって欲しいニャ。剣の心を連れてって欲しいのニャ…」
「マヤーちゃん…」俺の肩に乗っているミアが呟いた。
しに行ってる間に、俺に60センチぐらいの箱を渡してくれた。
「マヤーがミアちゃんに渡してくれって言ってね」
箱を開ける。中にはあの『斬岩剣ベースラード』が入っていた。
「これを、ミアに…?」赤峰さんの肩のマヤーを見る。
「桜花姉ちゃんの花鳥風月は今も戦ってるニャ。だからせめて、この剣だけでも一緒に
戦わせてやって欲しいニャ。剣の心を連れてって欲しいのニャ…」
「マヤーちゃん…」俺の肩に乗っているミアが呟いた。
2階の出発ロビーで赤峰さん達と別れた後、ミアが言った。
「コタロー、この剣、ホントに重いね…この剣の重さ、ミアちゃんにも解るよ…」
「そうだな、ミア。本当に…重いな」
「コタロー、この剣、ホントに重いね…この剣の重さ、ミアちゃんにも解るよ…」
「そうだな、ミア。本当に…重いな」
第七話 ミア!電光石火!! へ進む