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11話   鳳凰杯・激突!『剣の舞姫』VS『鋼帝』


比較的大きな部屋にパーテーションが切られて、僕達を含む参加者が神姫のセッティングをしている。
開会式前に説明を受け、控え室に通された。そして僕は、開会式後からノートパソコンで、DVDを繰り返し再生させて見ている。
「さっきから何みてるんだよ」
ウォーミングアップをしているジルが聞いてくる。
「今朝、静姉から貰ったDVD。ブランクを埋めるのは情報だってさ」
「ああ、あれか。てっきり、いってらしゃいのキスかと思ったんだけどな」
「な、なにいってんのさ!」
ニシシと笑うジルに対して、顔を赤くして怒る。
「で、どうなんだ?」
ジルがモニターもほうにやって来て、覗き込む。
モニターには、くるくる回って剣を振ったり、回し蹴りしたりしている神姫の映像が流れている。
「なんだこれ、まるで出鱈目だな」
「そうでもないよ、ほら」
同時起動させておいた神姫用の解析ソフトを操作して映像分析をかける。
神姫の映像に注釈がつきスピード、威力などが数値化された。
「どれもジャストタイミングで最大インパクトを出してるから」
「てことは、全部計算づくってことか」
「そうみたいだね」
ふーんといいながら、モニターの正面にジルは座った。
「で、その装備はなんだ?」
「あ、これ?」
もう一度操作して今度は、3Dモデルを表示させる。全身を見せるためにズーム調整をして、回転させた。
基本はストラーフ装備だが、背中にアーンヴァル装備で組んだ飛行ユニット。
そして、背中から伸びる尻尾と触手、通常とは違うサブアーム、顔をほとんど覆うゴーグル、レッグパーツもつま先が違っていた。
それらは、フォルテストラーフと呼ばれるパーツだ。
「フォルテストラーフを使ってるみたい」
最後に装備構成から考えられる移動速度などを3Dモデルに合わせて表示させた。
「やっぱり出鱈目だ。計算間違ってんじゃねーの?」
「そんなことないよ」
ジルが疑うのも無理はない。フォルテストラーフのフル装備で飛行速度がアーンヴァルと同等と出たからだ。
「とりあえず、使ってくる武器は、こんな感じ」
3Dモデルから武器が取り外され、並べられていく。
「剣ばかりじゃねーか」
「だから『剣の舞姫』っていうらしいよ」
「銃は?」
「使わないのか使えないのか分らないけど、使ったという映像はなかったね」
「じゃあどうやってんだ?」
「投げるみたい」
「投げる? 何を?」
「フルストゥ・グフロートゥとクレイン」
「はぁ? バカじゃねーの? あ、いや、待てよ。その為の飛行速度か」
そういうと、うーんと唸り、考えこんでしまったようだ。


「大丈夫か?」
「う……うん」
さっきまで震えていたエルだったが、落ち着いてきたようだ。
まさか“あいつ”が出場しているとは思わなかった。
開会式で“あいつ”を見つけたとき、エルは震えだし叫ぶ寸前になっていた。
しかし、今は試合に集中しなければならない。
「アール、メンテナンスモードで準備して」
「はい」
アールにパソコンの操作を頼み、エルに武装を取り付けていく。
最後にケーブルでエルとパソコンを繋いでキーボードを叩いた。
「駆動箇所、問題なし。OKだな」
当然だが、実際に可動しないものは、ヴァーチャルバトルでも可動しない。
大きな大会の決勝戦だけあって、他の参加者も入念な調整を行っている。
「それじゃあ、開始まで休んでおけ」
そういってエルをクレイドルに寝かせる。背中の武装が邪魔をするがとりあえず横にさせた。
ゆっくりと目を閉じ、眠るようにスリープモードに入っていった。
「よし、アール手伝ってくれ」
「はい」
初戦の相手は、しばらくバトルに参加していないようだが、ファーストリーグ所属の神姫だ。
俺はアールに手伝ってもらいながら、パソコンで対策を練り始めた。


「さて、続きましては第6試合になります。予選グループKの覇者、鋼月十貴子選手とジル選手、虎門より入場です」
ワー!!という歓声と共に、フリフリの可愛いドレスにみを包んだ少女が会場に入ってくる。
「対する予選グループLの覇者、陽元治虫選手とエル選手、龍門より入場です」
再び歓声が上がり、すらっとした男性が入ってくる。
両者が筐体につくと、セッティングを開始し始める。
「さて、この試合の見所は、やはり約一年の沈黙を破った『鋼帝』ジル選手でしょう」
燕さんの言葉に綾川さんが続ける。
「しかし、予選での試合内容は、ブランクを全く感じさせないものでした。期待しています」
「そして対するエル選手は、セカンドリーグに上がったばかりですが、強敵を退け勝ち上がってきました」
綾川さんと目配せをして、燕さんが続ける。
「エル選手は、その独特の戦闘スタイルから『剣の舞姫』と呼ばれています。同じ刃物を使う物としてどう見ますか? ノアールさん」
「はい、彼女の戦いは美しいものがありますが、まだまだ未熟といってもいいでしょう。しかし、磨けば確実に輝くと期待しています。そういった意味でも成長が楽しみな選手だと思います」
「厳しい意見ありがとうございました。では、橘さんはどのようにみますか?」
「パワーのジル選手に対して、テクニックのエル選手。お互いがどのように攻めるのか注目したいです」
俺たちのコメントが一通り終わると、セッテング準備が終了したようだ。
「さて、準備完了した模様です。今回のフィールドは、ここだぁー!!」
燕さんの叫び声と共に、巨大モニターにフィールドが映し出される。
おいおい………こんなデータまであるのかよ………
観客も、そのフィールドを見てざわついている。
上空からみると、電車のホームが十字に配置された駅を中心に、色とりどりのネオン輝く看板を掲げたビル群。
大きな道路に沿って伸びる店舗。そこは『聖地』と呼ばれる街。
しかし、2030年代のものではない。
「そう! 伝説の電脳街! 聖地アキハバラ2007が舞台だぁー!!」
うぉぉぉーー!!!と観客から歓声が上がる。
「それでは、ジルVSエル、レディ………」

 『ゴォォォォォォーーーーーーーーーーー!!!』

両者光と共にヴァーチャルフィールドに降り立ったようだ。
ジルは、蔵前橋通りと中央通りの交わる交差点。エルは秋葉原駅電気街口改札前に出現した。
これから有名なこの街で、激しい戦いが始まろうとしていた。


「なんだ? ここは」
エルが出現したのは電車の改札口だった。
神姫のサイズが人間サイズになるように設定されているようだ。改札前の比較的狭い空間できょろきょろする。
「秋葉原らしい。フィールド境界に近いから、とりあえず移動してくれ」
「りょーかーい」
ルールでフィールド境界を越えることは出来ない。ここで相手に襲われると逃げ道がほとんどないということになる。
エルが左側へ移動して、広場へ出る。目の前にガラス張りの電化製品を売るビルが見える。
「ほぉー」
その再現度に驚きながら、右手のほうへ。すると、壁のようにそびえるビルに可愛い女の子の看板がかかっている。
道路を挟んだ反対には、こちらにも女の子の看板のある店舗。その一階にはさまざまなコミック類が並んでいた。
「すげーな」
エルがコミック一冊を取り、ひっくり返したりして眺めている。フィルムで包まれている為中身は確認できない。
「ん!?」
コミックを放り出して店から飛び出すエル。すると、遥か上にある線路を電車が走っているようだった。
「ここまでするか? ふつー」
「本物志向なんだろ?」
「やりすぎだっていってんだよ」
そんなやり取りをしている間も、エルは移動して大通りへと出てきた。
左右を確認すると、エルがにやりと笑う。
「居やがった……ぜ!」
そう言ってブースターを点火、高度を上げずに飛び出した。
エルの進行方向、土煙を上げながら接近する物体がある。先ほど電車が動いているようだが、これまで車、人などは一切ない。
つまりそれは、対戦相手のジルということだ。
向こうもエルを発見したようだ、さらに速度を上げて接近する。
ジルが両側が工事中の付近に立ち止まり、ロケットパンチを発射した。
「あまい!」
エルがロケットパンチの周りを廻るように飛んでかわす。そのまま接近して、左のサブアーム「ゴーレム」でぶん殴る。
ジルが吹っ飛び、上のほうに大型モニターのある、オレンジ色の看板のビルへと突き刺さり、土煙が入り口から溢れ出す。


「ジル! 大丈夫?」
僕は未だに土煙包まれるジルへ叫ぶ。
「ああ、心配ない。しかし、効いたぜ……ゴーレムの威力か…はんぱねぇ」
ジルが立ち上がり、瓦礫と化した店から出ていく。さっき飛ばしたロケットパンチを回収するジル。
「ジル、マシンガン……」
「いらねえ!!」
サイドボードに入れていたマシンガンを送るよと言おうをしたら、ジルに怒鳴られた。
無限軌道を高速回転させて、勢い良く飛び出すジル。
クレーンワイヤーを射出し、向こう側のビルに打ち込む。そのままそこを支点とし、回転運動へと変える。
軌道の先にエルが居た。このまま行くと、エルはワイヤーを飛び越えなくてはならない。
そこを、再びロケットパンチで狙い、サブアームとバケットアームで畳み掛けるつもりだったのだが、エルは信じられないことをした。
「うぉぉぉ!!」
ザブアームでワイヤーを掴むと思い切り引っ張った。勢いに負け、ジルが引き寄せられる。
「くそぉ!」
ジルが身体を捻り、ロケットパンチを飛ばす。
「く!」

ドゴォォ!!

エルの背面の飛行ユニットに命中して爆発し、エルも吹き飛ぶ。
ワイヤーを切断したジルだが、タイミングが少しずれた為、体勢が戻らず今度はさっきのビルの道路を挟んだ向かい側。
緑の看板のCDショップの三階付近に突っ込んだ。
一方のエルは、上空に飛ばされ、信号の交差点向こうの一階が広いスペースで開けているフィギュアショップのビルへと落下し、床を全て突き抜けて一階まで落ちたようだった。


「ちっ! 飛行ユニット、ダメだな」
「そうか、こっちで回収する」
俺はそう言って、サイドボードを操作し、飛行ユニットを回収した。背面のユニットがポリゴンになって消える。
瓦礫から這い出し、フルストゥ・ジガンドをくるっと回して手に持つ。
「いくぜ!」
そのまま、向こうで突っ込んだビルから出てきたジルへと向かっていく。ジルも走り出し、交差点中央でぶつかった。
ジルがバケットアームとクレーンアーム、サブアームで応戦する。
エルもジガントと、触手「センチネル」、サブアーム「ゴーレム」を使い対抗する。

ガギィ!!

二人が交錯し、額同士がぶつかる。
「なかなかやるな」とジル。
「お前もな」とエル。
「気に入ったぜ」
ジルがにやりと笑う。
「ふっ」
エルも笑うが、目元がゴーグルで隠れている為、口元が上がったくらいしかわからない。
二人が一歩ずつ退き、同時にハイキックを決める。膝と膝がぶつかる。フルストゥ・クレッセントを膝に持つエルのほうが威力で勝る。
その後も、双方連打の応酬で、着実にダメージを与えていった。
エルのセンチネルは全て斬られるか砕かれ、残ったコードのみがぶらぶらしている。
レッグパーツも装甲が捲れ、ゴーレムも肩部分が高く上がらなくなり、ぼろぼろだ。
ジルも、バケットアームは折れ、クレーンアームは曲がり、ロケットパンチは両方爆発。
残ったサブアームも手首が折れ、今もジル本体の腕で攻撃をしている。
「マスター……あれ、頼む」
「わかった」
エルが大きく下がり、間をあけた。
ジルも次の攻撃で決まると判断したのだろう。目を閉じ呼吸を整えている。
俺はサイドボードを操作して、一気にエルの装備を解除。残ったのは、ゴーグルのみ。
エルの目の前に、虹色の剣を送る。しっかりと握り、軽く振ると虹色の輝く軌跡を残し揺れる。
右手で剣を持ち、剣先を顔の前で立てて構える。
左手を持ち手部分の根元に添え、剣を横にして先までゆっくり滑らせる。
すると、虹色で輝いていた部分が強い光を放つように変わっていく。
左手が剣先に到達した時には、剣全てが強く光を放っていた。右足を引いて両手を広げるように構えて、一呼吸置く。
剣を大きく回すように上段に構えると、大きく足を一歩踏み出したときに、ジルが飛び込んで来た。
エルがそのまま振り下ろす一瞬が二人には永遠に感じた。


「…強いな……」
「あんたも強いぜ…」
「また戦いたいな…」
「ああ……」
「今度は友達として……」
「そうだな……」
「上がってこい……ここまで……ファーストまで……そして、乗り越えていけ…」
「それは、どういう意味なんだ?…」
「友達としての、激励だとおもってくれ……」
「ふっ……」
「くく……」


剣がジルを切り裂き、光となってフィールドから消えていく。
剣の強い光も消えて元の虹色の刀身へと変わる。
エルは足でリズムを取りながら剣を振って、ポーンと高く放り投げる。
虹色の線を残し上昇から下降へ、その間エルはクルクルと回転しており、回転を止めると同時に頭の上で剣を掴んだ。
そして、そのままのポーズで足を二回鳴らした。


『勝者、エル!!』
勝者コールされる。
「決まりました!! エル選手の奥の手、虹色の剣の一撃で、ジル選手を退けました!!」
わぁぁぁぁ!!
観客から怒涛の歓声が上がる。
僕はポッドからジルを取り出して、片付けはじめる。
するとジルは僕の頭に乗って、興奮して騒ぎ始めた。
「おい! 見たか! ギャ●ンダイナ●ックだぞ! ギャ●ンダイナ●ック!!」
「はいはい、わかったから大人しくしてよ」
僕は騒ぐジルを抑えて退場していった。


俺は控え室に戻ってきた。
「やりましたね、マスター」
アールが飛びついてきた。
「ああ、エルもよくやった」
二人の頭を撫でる。
次の試合のことも考えなくてはいけないのだが、しばらくはこの感動を味わっていたかった。





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