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戦うことを忘れた武装神姫 その26




   ・・・その25の続き・・・


再び、久遠のグラスの氷がカランと鳴った。
「・・・すまないね、『ゼリス』のことを答えるはずが僕の昔話で終わってしまったようだ・・・。」
「いえ・・・それで十分です。」
すっかり氷も解け、なかば水割りになろうとしているグラスを久遠はすっと飲み干した。

 ヒトと対等に意思疎通ができる、ちっちゃいけれど頼もしい存在。
  「死」すらも、恐れることなく正面から向きあえる程の強い存在。
   ヒトに愛され、ヒトを愛することができる、優しく、温かな存在。

  - ヒトは何故、「心」を持つこの「存在」を造り出したのか -

うつむいたまま、ドツボにはまったかの如く黙り込んでしまった久遠。と、彼の目の前に新しいグラスが差し出された。
「・・・。」
はっとした久遠、見ればグラスを差し出したのは・・・心配そうなまなざしで、じっと久遠を見つめるエルガだった。


「にゃーさんの考えてること、にゃーにも、少しだけど判るよ?」
「・・・そうか?」
「にゃーたちが『戦わなくていいの?』て聞いたとき、にゃーさん、『戦うだけがすべてじゃないんだよ』って言ってくれたの、覚えてるよ? だから、にゃーたちも時々、なんで神姫なのか考えるの。。。 でもね、答えは急ぐことじゃにゃいのだ。 一緒に考えてあげるから、にゃーさんもゆっくり、のんびり考えるの。」
エルガは普段の勢いとはまるで違う、実に穏やかな、落ち着いた声で久遠に語りかけた。
「だけど・・・だけどね? にゃーたちは、にゃーさんよりもずーっと早く壊れちゃうと思うの。だから、にゃーさんが答えを出したときに・・・」
大きなエルガの瞳に、うっすらと涙が浮かんだ。
「にゃーたちは居ないかもしれないよ? だけど、にゃーたちのこと、ずーっと忘れいよね? ね、にゃーさん・・・?」
エルガの頭に、何かがぽたりと落ちた。
「馬鹿っ。。。 無責任なこと言うなっ・・・!」
久遠の涙・・・。
「おまえらが『ここに居ること』が俺には大切なんだよ。。。  それに、一緒に、ゆっくり考えようって言ったな? 言った以上、一緒に答えを探す義務があるっ! 答えが見つかるその日まで、何が何でも俺のそばに・・・傍に・・・っ!」
「わかったのだ。。。にゃー、約束する。ずっと居るの!」
「よしっ、それでこそ俺の猫爪『エルガ』だ。。。」
久遠はグラスをそっと傾けてエルガに一口飲ませた。
「ありがとなの・・・。」
涙でぐしゃぐしゃのまま、グラスをはさんで静かに見詰め合う二人・・・。

その様子を静かに見ていたマスターは、久遠に、そしてエルガにももう一杯グラスを差し出した。
「僕の昔話が、君たちにとって少しでも役に立ってくれれば幸いだよ。今日は・・・僕のおごりにしよう。 好きなだけやってくれ。」
「にゃーん!! マスターさん、ありがとなの!」
「ちょ、エルガっ、すこしは遠慮しないか!それが大人のマナーだっつーの。」
「えー? にゃーは大人じゃないよー?」
「・・・ったく、お前ってヤツは・・・。」
と、グラスを片手にエルガの頭をぐりぐりする久遠の顔は、実に穏やかであった。。。

  ・ ・ ・
終バスの時間が近づき、帰ろうと久遠が支度を始めたときだった。 何かを思い出したように、マスターはCDを入れ替えた。
「君たちは、角子さんと呼ばれるクラリネットタイプの声を持つストラーフの噂を聞いたことはないかな。」
CDが再生される・・・
「知り合いに無理を言って録音してきてもらったんだ。」
スピーカーから奏でられるは、生録の女性の歌声。 決して音質がよいとはいえない・・・が、久遠と、なによりエルガが反応を示した。
「マスターさんっ! こ、この声・・・っ!」
「何かを感じる・・・そうだろ?」
大きく頷くエルガ。 傍らの久遠も、その歌声に聞き入ってしまい、動く事を止めていた。
「マスター、もしかして・・・。」
久遠が何かを言おうとしたが、マスターは遮るように語った。
「あまり教えてくれるな、とは言われてはいるんだけれど。」
メモ用紙を取り出すと、住所を書き始めた。
「君たちなら、おそらく彼女たちも迎え入れてくれるだろう。場所を教えてあげるから、今度の休みにでも会いに行ってきなさい。 求めている答えのきっかけくらいはつかめるはずだから・・・。」
最後に『MOON』という、おそらく店の名であろう文字を記し、エルガをポケットに入れた久遠に手渡した。
「マスター、今日はありがとうございました。」
「ほんとうに、とってもありがとなの! おやすみなの、マスターさん!」
「僕のほうこそ、長々と昔話に付き合わせてしまって。お礼を言わせてもらうよ。ありがとう。・・・では、おやすみなさい。」


久遠とエルガが帰った店の中には、神姫の歌う『コーヒー・カンタータ』が流れていた。ひとり、カウンターに座りしばし聞き入るマスター。やがてCDの演奏が終わると、酒瓶の後ろに大事にしまっている小箱を取り
出し、カウンターに置いた。箱に記された文字-
  -type91- 量産試作型 -
「今ここにいることが大切、か・・・。 久遠さんもずいぶんと言うようになったもんだ・・・。」
呟きながら一度もあけたことが無い箱を開けた。
  - 白いボディに、ストラーフの顔を持つ神姫 -
ふっと小さく息をつくと、マスターは陰に置かれた古びた一枚の写真に語りかけた。
「そろそろ、僕も神姫のオーナーとなってもいいだろうか?
                    ・・・なぁ、『ゼリス』-。」


最終バスの車内。なんとか間に合った久遠とエルガは、いちばん後ろの席で今日のマスターの話を思い返していた。と、窓の外を見ながら久遠が呟いた。
「明日の午前中に行くぞ。」
「にゃ? どこ?」
「なんつったっけ・・・そうそう、『MOON』だ。」
「みんなで行かないの?」
「リゼとイオは・・・どうする? あいつら連れて行ったら、何らかの騒ぎを起こしかねないから・・・。」
「うにゃはぁ、にゃーさん、言うのだー。 でも、みんなで行こうよー。でないと、行く意味がない気がするよ?」
「はは、そうだね。 これも何かの運命だろう。 この機を逃さず、一気に行ってしまおうか。 さっそく帰ったら連絡を入れて、と。 そうすると、まずは川崎製麺寄ってシンメイ拾って、東杜田いってイオとリゼ拾ってから『MOON』に向かおう。」
「さんせーい!」
「どうせアレで走るんだ、都合2時間もあれば着くっしょ。」
「りょーかいなのー!」
明日への期待に胸を膨らませた二人を乗せて、バスは静寂の夜の街を走る- 。



  マスターと共に、今を楽しみ、明日へ向かう神姫がいる。
         ここに居るのは、戦うことを忘れた武装神姫。。。








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