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  春の足跡も聞こえてきそうな二月の下旬
  暖冬だ? つってもまだまだ寒いんだよ!
  と、いうわけで冬に向かって逆ギレしながらベッドの中でぬくぬくと惰眠を貪る事にしていた俺なのだが…
  いきなり俺の部屋に入ってきた香憐ねぇに毛布までひっぺがされたかと思うと「兼房様がお呼びです」の一言と共に香憐ねぇの愛車で朝の国道を突っ走り、腕をつかまれて引きずられるがままに鳳条院グループ本社ビルまで拉致られていた



  社員用とは別の特殊エレベーターまで俺を押し込むと最上階である四十階のボタンを押す香憐ねぇ
  まだ少し寝ぼけていた俺の頭もゆっくり覚醒し始め、ある疑問に行き着いた
  「なぁ、香憐ねぇ…最上階は社長室だろ?」
  「はい、そうですが」
  「いや、俺を呼び出したのは御袋じゃなくてジジイなんじゃなかったか?」
  普段社長室にいるのはジジイじゃない
  ジジイはグループの総帥であり、社長は別にいる
  では誰が鳳条院グループの社長なのか
  今の会話からもわかるかもしえないが………俺の母親だ
  つまり社長室は俺の母親のオフィスとなっているはずなのだ
  「伊織さん…いえ、社長はただ今会議中です。ですから兼房様は社長室をお使いになるのだろうと…」

  最上階に到着
  社長室の扉を開け、俺を中に入るよう促しながら香憐ねぇは先ほどの言葉を続ける
  「ここ、鳳条院グループ本社においても博士の研究フロアと会議室と社長室の三つは最重要箇所です。他とは別格のセキュリティーですからね…」
  …つまり俺を呼び出したのは結構重大な話があるって事なのだろうな
  「んで、肝心の爺さんがいないんだが…」
  「そう…ですね…」
  香憐ねぇも困惑気味である
  社長室は見事なまでにもぬけの殻と化していた

  「わしならここにおるぞ?」

  部屋を見渡していた俺たちに聞こえたジジイの声
  しかし今だ姿は見えない
  「ふぉふぉふぉ、ここじゃよ。ここ」
  と聞こえた瞬間、部屋の奥にある社長椅子がぐるりと回る
  しかしそこにも爺さんの姿はない
  だがその椅子には景色が揺れるような違和感があった
  「もしかして………ステルスか?」
  「正解じゃ♪」
  まるで椅子の上に転送されたかのように爺さんが現れる
  SFじゃないんだからよ……
  「どうじゃ? わが社の新技術、『ミラージュコロイド』じゃ!」
  ついにボケたかこのジジイ…
  「……なにが新技術だ。思いっきりパクッてんじゃねぇか…」
  「心配するな。ちゃんとあちらさんには許可を取っとる。それに斗小野グループの國崎技研との共同開発品じゃ」
  ほぅ、斗小野グループ…國崎技研……
  斗小野グループといえば昔、俺がまだ本家にいるときに無理やり出された社交界かなんかで斗小野会長に挨拶したことがあったな
  たしか俺より少し年上の孫娘を連れて来てたっけ…
  それに國崎技研…
  ファーストランカーの國崎 観奈ちゃんには俺も面識がある
  彼女のお父さんの会社だ
  「バーチャルとは違う。つまりはリアルリーグでも使えるというのが売りじゃ!」
  「………そんで? それを自慢したかっただけなんて言うなよ。もしもそうなら実の祖父といえど、すぐさま葬式屋のお客にしてやるぜ?」
  「心配するな。わしが棺桶に入るのはお前がこの会社を継いだ後じゃからな。ふぉふぉふぉ!」
  口の減らないクソジジイが……
  俺が本気で仏様にしてやろうかと思っていると可憐ねぇがため息混じりに俺達の仲裁に入った
  「兼房様…そろそろ本題に入られては…」

  「香憐ちゃん、続きは私が話すわ。呼び出したのはお父さんだけど用事があったのは私だからね…」

  そう言ったのはいつの間にか俺と香憐ねぇの後ろにいた…
  「社長」
  ここのトップである俺の母親、鳳条院 伊織 その人であった
  「久しぶりね、明人……」
  俺の母親だ、実際の年齢はソコソコになるんだろうが…どう見たって香憐ねぇより年下に見える
  下手すりゃ葉月より少し上程度…我が母は若々しいの度を越えて…子供っぽかった
  (何故かマイスターを連想するのは俺だけか?)
  (いえ、社長には申し訳ないですが…私もです明人様…)
  「もぅ明人! 聞いてるの?」
  「ああ…っても、葉月の誕生日のときに顔出しただろう?」
  「だってだって! あの時は私に挨拶もしてくれなかったじゃない!」
  ぷんぷんという擬音が恐ろしいほど似合うような頬の膨らまし方をする御袋…
  ヤメテクレ…マジデハズイデス…
  小学校のときの参観日の記憶がフラッシュバックする
  「だったらそっちから挨拶でも何でもしてくりゃいいじゃねぇか…」
  …なんだか頭が痛くなってきて俺は左手を額に当てた
  「それは……はづちゃんの邪魔しちゃ…悪いじゃない…」
  今度は小さな声でブツブツと何かを言いながら拗ねだした
  アンタホントに俺の親ですか?

  「社長、お話がそれていますよ…」

  またしても新たな声
  その声の主には俺も香憐ねぇも予想はついていた
  そりゃそうだ、御袋とこの人はワンセットだからな…
  「桜さん」
  「お母さん」
  「お久しぶりです若様。香憐も…」
  香憐ねぇのお母さん、水無月 桜さんである
  御袋よりも歳を取って見えるものの、それでも十分に若く見える(御袋が幼すぎるんだ…)
  着ているレディーススーツも香憐ねぇの母親なだけあってバッチリ似合っている(ちなみに香憐ねぇもレディーススーツだがパンツスタイル、桜さんはスカートスタイルだ)
  香憐ねぇの実家である水無月家は昔からウチの家、鳳条院家に仕えてくれている
  香憐ねぇのお父さんも爺さんの専属執事として働いてくれているんだわ
  まぁ昔といっても爺さんが事業に成功してからなのだが…それでも両家の関係は深い
   俺と香憐ねぇも姉弟のような関係だが…
  「あ、いつの間に…ごめぇ~ん。ありがとね、桜」
  「はぁ…いつものことですから」
  この二人の関係も主人と従者と言うより無二の親友という風に見える
  そりゃそうだ
  生まれたときからの幼馴染で小中高、さらには大学まで一緒というほどの年月を共にしているんだからな
  この母親の性格でこのどデカイ会社のトップを切り盛りできているのは有能な秘書である桜さんのサポートあってこそなのだろうとしみじみ思うぞ…
  ホントお世話になってます…桜さん…

  「オホン! それでは本題に入ります…」
  いまさら社長っぽく締めようとしてもムダな気がするぞ御袋
  「明人、この時期になって貴方を呼んだことに思い当たる節はない?」
  いきなりの質問である
  そう言われてもこちとら朝っぱらから香憐ねぇに拉致られてクタクタな訳だ
  いきなりそんな漠然とした質問されても答えがすぐに出るわけがない
  「なんだよ藪から棒に…わかるわけねぇだろ…」
  ぶっちゃけ俺、ただ今不機嫌
  それにより口調がいつもより二割り増しで厳つい…
  「う~ん…それじゃぁヒント。武装神姫関係」
  「…………『武装神姫お花見ツアー』の企画会議?」
  やる気なさげに思いついたことを言ってみる
  言っておいてなんだがここは技術会社…そんな旅行ツアー計画あるわけないよな…
  「…………あなたホントにファーストランカー? ってかホントに我が愛しの息子で鳳条院の次期跡取り?」
  がっくりと肩を落とす御袋
  「ずいぶんな言い草だなオイ…それにその二つは関係ないだろうが」
  だいたい俺は継ぐ気なんかねぇし……
  「あるわよぉう;知ってるでしょ? 鳳凰カップ!」
  痺れを切らして答えを述べる御袋
  最初からそうしろよ……
  ん? 鳳凰………どっかで聞いたような………
  「…………………………あぁ、アレね」
  「そう、アレよアレ………」

   《鳳凰カップ》

  2035年から始まった鳳条院グループ主催の武装神姫バトルカップだ
  会場は鳳条院グループ本社ビルから近いイベント広場
  春と秋の年二回開催されていてそれぞれ〈春の陣〉と〈冬の陣〉と呼ばれている
  会議中、発案者であるジジイがグループ役員に『何でこの時期なんですか?』との質問に対して…

  『夏コミと冬コミに被らないからじゃ!!!』

  …と、高々と宣言して全員を納得させたエピソードは社内や身内でも印象深かった
  それはさておき
  バトル形式は全試合バーチャルバトル
  抽選によりA~Pまでの十六組に分かれての予選リーグ
  そこからは予選リーグを勝ち抜いた者達による決勝トーナメントだったっけ
  毎年上位優勝者には多額の賞金と豪華副賞が送られる
  確かテレビ中継もやっていて特番も組まれたりするんだっけかな?
  なんにせよメディアからの注目をバッチリ受けるもんだからランカーとして名声を受けることに憧れる神姫ユーザーや神姫にとっては登龍門となっているとか何とか…
  武装神姫関係の各企業や研究所、私営の神姫ショップなんかと協力して企業ごとのブースを設けることで、バトルをしない神姫ユーザーにとってもお祭り気分で楽しめることもイベントの売りのようだ…
  何にせよ鳳条院グループ社内総動員の一大プロジェクトなわけで、それも今年で三回目の〈春の陣〉を迎えようとしている
  ちなみに〈春の陣〉の日程は三月の中頃だそうだ

  「そうえば若様は前年度も前々年度も鳳凰カップには参加しておいでではなかったですね…」
  と桜さん
  「確かにそうですねぇ…」
  とうなずく香憐ねぇ
  「なんでぇ!? なんで明人は出てくれないのぉぉぉ!!?」
  「そうじゃそうじゃ!!」
  「あぁ~止めろ! 御袋、抱きつくな!! ジジイは煽るな!!」
  俺は腰の辺りにへばり付いて喚く御袋に悪戦苦闘中…

  俺がこの大会に出ない理由は至極簡単
  あれだよ、夏祭りで自分の家が出した夜店に誰が客としていくと思う?
  そりゃ誰もいかねぇわな普通…
  「つか、そういうのって関係者は参加禁止だろうが」
  「そんなもん関係ないわい!!」
  ………い、いやいやいやいやいや!! 関係あるだろ!!?
  「無論、香憐も葉月も昴もじゃ。ついでにアル嬢ちゃんとエリー嬢ちゃんもええぞ?」
  ジジイの一蹴で俺、以下、いつものメンバーの参加は許可されてしまった……
  それでいいのか鳳条院グループ!!



  「と、いうわけで私たちの鳳凰カップ参加が許可されました」
  時間は飛びに飛んでお昼前
  あれから香憐ねぇは俺を引きずり二十二階、博士の研究所フロアへ移動
  パソコンでデータ整理をしていたアルティと博士にお茶を出していたエリーの二人を拉致るなり俺共々自分の愛車に乗せて、来た道を華麗なるドライビングテクニックでスピード帰宅したのだった
  途中で四輪ドリフトかましたときは流石に死ぬかと思ったぞ…
  んで、我が家に帰ってみると何故か昴と葉月がリビングで茶を飲みながら話していた
  二人とも香憐ねぇに呼び出されたのだとか
  何がなんだかわからないうちに俺の家にはマスターとその神姫たち…(葉月の前なのでインターフェイス組も全員神姫素体)が勢揃いしているこの状況…それから

「あっ」


  っという間に香憐ねぇはアルティ達に今までのことをズバッと説明


  「面白そうじゃねぇか」
  話が一段落してから始めに口を開いたのは昴だった
  「香憐ねぇ、言うなればお祭り騒ぎ&腕試しってこったろ?」
  「まぁ、そのようなものですね」
  それを聞くとニヤリと笑いランを見ながら昴は言った
  「その鳳凰カップとやら、俺とランは参加するぜ。ラン、いいよな?」
  「ええ、昴さんがそういうのなら……」
  まずはアッサリと参戦決定の昴&ランスロット ペア

  「ランスロットが出るとなれば手前も出ねばなりますまい…よろしいか、姫君殿?」
  「う~ん…私は本来、会場運営を手助けしなければならないんですが…」
  少し考え込む香憐ねぇ………だが
  「お許し…いただけませんか?」
  「………でも、兼房様からの折角のお許しが出ましたし………出てみますか、孫市」
  少ししょんぼりした孫市の視線に数秒で陥落、香憐ねぇ&孫市ペア、参戦決定

  「レイア、私達はどうする?」
  「え?…あ、その………私は…参加してみたいです」
  少し赤くなりながらも控えめなレイア
  「そだよね! 燃えるよね! よっしゃ! いいトコ見せるぞ!!」
  誰に? と聞きたくなったが香憐ねぇに拍手されている葉月はいつの間にか熱血お嬢様キャラと化していた……
  これほど我が妹に声を掛けづらかったことはなかったぞ
  世間で言う『妹萌え』ならぬ『妹燃え』とはコレいかに…
  葉月&レイア ペア、参戦決定

  「ふっ、負けてはおれんな。ミュリエル、私達も…って…ミュリエル?」
  いつの間にかいなくなっているミュリエルを探し周りを見わたすアルティ
  そりゃいないわな…だってお探し中の相棒は何故か知らんが俺の前にいるんだから…
  「ど、どうかしたのか? ミュリエル」
  そう問いかけてみた俺にミュリエルは自分の小さな拳を頭の上に掲げ
  「………ミュリエル…勝つ…」
  と、気合満々の意気込みを見せてくれた
  それはいいんだが……え~っと………何故俺に?
  「ミュリエル…お前…」
  その一部始終を黙って見ていたアルは困惑気味の表情
  アルの声に振り返り、ミュリエルは一言…
  「…アル…戦場はいつも非情…」
  なんだか少し挑発的に感じたのは俺の気のせいなんだろうか…
  アルティ&ミュリエル ペア参戦決定

  「エリー、お前はどうするんだ?」
  「ん~、僕らはいいよ。あの子達はあんまりバトルは…ね。それよりもお祭りを回らせてもらおうかな。他の企業の新作とかも出るみたいだし」
  にっかりと白い歯を見せながら笑うエリー
  「明人はバトルカップに出るんでしょ?誰でエントリーするの? やっぱりノア? それともミコ? あ、ユーナの経験値稼ぎにはいいかもしれないね~」
  なにやら一人で勝手に話を進めておられますな…
  「いや、俺は出る気はない」
  と、言うことで明人&ノアールorミコorユーナ チーム、不参加決……

「「「「え、ええぇぇぇ~~~~~!!!??」」」」


  一斉に騒がしくなる橘家リビング…
  「ちょ、待てよオイ! どういうこった明人?」
  「何故だ! 何故お前らが出んのだ!?」
  「明人様…まさか、メンドクサイ…なんて言いませんよね?」
  昴には詰め寄られるわ、アルには胸倉つかまれるわ、香憐ねぇはお説教モードになりかけるわで散々だなぁ俺…
  つぅかアル! ちょ、顔近いって!!
  「どういうことだ? アニキ」
  「私もバトル大会でたいよぅ~;」
  「私は別にかまいませんが…」
  三人それぞれの意見を述べる我がかしましシスターズ
  ………ネーミングセンスが微妙? うっせぇ!!
  「実家主催の大会に出るのはなんだかなぁ~って感じだからな。バトルカップ参加はパスだ」
  俺は社長室で思ったことと同じ理由を述べた
  たとえ上位に入ったってあんまり嬉しくないような気がするんだよなぁ……
  「じゃあ…兄さんは大会に来てくれないの?」
  いつの間にか『燃えモード』の熱が冷めている葉月が悲しそうに訊ねてくる
  昴達もさっきまでのテンションはどこえやらと言った感じ…
  そんなに俺達が出ないことが残念なんだろうか? と少しの罪悪感を感じる
  「いや、大会には行くつもりだ。御袋からバトルカップの解説者役を頼まれてるしな」
  「あ、そう言えばそうでしたね…」
  大体、今日本社まで呼び出されたのはそのためだったのだ
  ついでに知り合いのショップや関係者に宣伝してくれって言われたけど…どうしたもんかねぇこりゃ…
  「でも明人様…たしか伊織さんにはお断りしてらしたじゃありませんか…本家の手伝いは遠慮するって…」
  そりゃそうなんだがなぁ……
  自分の母親に泣きつかれて(子供の様にだがな…)聞かなかったことにするほど俺は鬼畜じゃねぇし…
  「まぁ、ちょっとした気まぐれだよ、気まぐ…うわぁ!! むぐぅ…」
  気がつくと俺は香憐ねぇに抱きしめられていた
  「明人様…ご成長なされて…香憐は…香憐はうれしゅうございますぅぅぅ!!」
  (ちょ、香憐ね…ぇ…息…息ができ…ねぇ…!!)
  香憐ねぇは美人な上にスタイルもいい
  その大きめのバストに顔を押し付けられて俺と葉月は何回呼吸困難に陥ったことか…
  あれはちょっとした恐怖だぞ、死の恐怖…
  「むぅ! むぐぐぅ!!」
  早めに香憐ねぇの背中にタップして危険な状態であると必死のアピール
  俺のSOSに香憐ねぇは我に返り、慌てて俺を解放すると「申し訳ありません…」と小さくなった
  香憐ねぇは感動すると毎度コレをやる
  被害者の俺や葉月はこのパターンにけっこう慣れてしまっているのだが
  「ゴホッ、ゴホッ……あぁ~それにだな。皆が行くのにコイツラだけお預けってのも…なぁ」
  涙目になりながらも三人のイベント参加を許可してやる
  「よかったですね。お姉様方」
  「私達は観戦だけどちゃんと見させてもらうわねレイア、ラン」
  「は、はい! ノア御姉様!」
  「おう、頑張れよ孫市!」
  「は! ユーナ姉上、見ていて下され」
  それから皆で大会についての雑談に花を咲かせる
  そんな中、突然ミコが俺に向かって走って来たかと思うと…
  「うにゃぁ~~~ご主人様ダイスキ~~~!!」
  という絶叫とともにテーブルから俺目掛けての大ジャンプ
  避けるわけにもいかない俺の胸に両手でガシッとしがみ付いた
  「あ、コラァ! アネ……キ……」
  ミコに怒鳴ろうとしたユーナの声が何故か途中から小さくなっていく
  不思議に思いその視線を辿っていくと…
  「……え~っと…ミュリエル?」
  俺の右肩に座り、俺の頬に体を預けてもたれかかっているミュリエルに行き着いた
  いつの間に………ってかなんで??
  「…ミコ、ユーナ……戦場はいつも非情…」
  ミュリエルが放つ、またしても挑発的で勝ち誇ったようなニュアンスの台詞にショックを受けていたミコとユーナであった…

  追記
  「ご主人様、参加者募集活動をするんですか?」
  「ん? あぁ、まぁな。集めるのはバトルカップ参加者とブース出展参加者の二通りだ。まぁ、ちらっと知り合いでも声かけてみるだけでいいんだとさ…なんとかなるだろ」
  「………少し楽天的過ぎませんか?」
  「それは俺じゃなくてジジイに言ってくれ」
                         続く

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