第一話 合間 義経
「仕掛ける」
「了解」
二手に分かれる。タッグマッチとはいえ、基本は一対一。中には二体一に持ち込んで攻める戦法もあるが、弁慶はそれをしなかった。弁慶曰く「寄って集ってボコるのはダサい」そうだ。かっこよさを優先する弁慶ならではの理論と言えるが、私はそんな弁慶が好きだ。
「今日も勝っちゃうんだからね!」
「…」
目の前にはアーンヴァル。やんちゃな奴だな。
「あんな犬っころ、姉さんが蜂の巣にしちゃ生んだから」
そんな事を言いつつ高速で飛行しながらライフルを撃ってくる。
「…そうですか」
私はどうでも良いといわんばかりに呟いた。ついでにブースターを吹かして避ける。
「って、何!?君ってさぁ~」
「?」
「パートナーの事考えてるの?仲良さげに見えないね!」
「だからどうしたのです」
「!…この!!」
「付き合ってられません」
私は背部に装備された三本のブースターを同一方向に吹かして加速する。
「にげるなぁぁ!」
「別に」
ブースト量を調節しつつ後ろにいる敵に向かってサブアームに装備したマシンガンを撃つ。
「わわっ」
あわてて避ける天使型。やっと静かになったか。
「ん?」
「そこ!」
「速いですね」
もう追いついたのか。さすが天使型だな。
「生意気なのよ!悪魔型が空を飛ぶなんて!!」
「仕方ないでしょう?必要な武装ですから」
コンクリートの柱を潜り抜け、上昇してそのままドックファイトへ。
「義経、ブースト残量に注意してね」
「了解です。お嬢様」
ブーストを切り、自由落下しつつ射撃。後方にいた天使型が私の目の前に出る。
「このぉぉぉ!」
振り向いてライフルを乱射する天使型。私は地上すれすれでブーストを点火、滑るように飛び、再び上昇する。
「ちょこまかとウザい!」
「うるさいですねいちいち」
『アイン、ツヴァイ、ドライ!』
弁慶の声が聞こえる。そろそろか。
「さて」
体を起こし、ビルの上に降り立つ。
「くらえぇぇ!」
「ふぅ、あなたの言葉には」
ぐっと身をかがめ一気に跳躍。手にはライトセーバー。
「センスが無い」
「!?」
そのまますれ違いざまに翼を切り裂く。
「きゃ、このぉ!!」
またライフル。しかもこんな近距離で。それにしてももう何発ライフルを避けただろう。まったくこの天使型は当てる気があるのか?
「当たりませんよ?どこを狙っているんです?こんな距離で」
「うるさい!」
と、ライフルを捨てて突進してくる。こいつ…馬鹿か?
「ふん」
軽くかわす。
「わぁぁぁぁ!」
「よくそんな戦い方で勝てましたね?」
「だって姉さんは強いもの!!」
「あぁ…なるほど」
私は貧乏くじを引いたようですね。ふぅ、多少は戦いを楽しみたいのですが…。今回は背面ブースターのバランスを見るのが目的ですからまぁ良いでしょう。
「お嬢様、今日の出力調整具合は中々です」
「そう、よかったぁ」
『墜ちろ…』
『ぐあぁぁぁぁぁぁぁ!』
通信が入ってくる。
「姉さん!?姉さん!?」
私に向いていた体がまったくの別方向、巨大な中央タワーに向かう。そのタワーの下からはもくもくと黒煙が上がっていた。
「はぁ…まったく」
私の存在は無視ですか。
『ロンギヌスニーキック…!』
ふ、決まりましたね。
「姉さん!!!」
そして私の相手は…後ろを向いたまま…。
「まったく、味方を心配に思う心は良いですが、余所見はいけませんね」
「み、味方を心配しちゃ悪いの!?あなただって心ぱ…」
はっと気付き、こちらに振り向く天使型
かちゃり
その額には私の手から続くハンドガン。
「心配?全然」
「ひ!」
閃光が走り、悲鳴。その場に倒れる天使型。
「だって…」
「…」
物言わぬ敵に私は言う。
「私の弁慶は負けませんから」
『決まった…』
『試合終了、勝者弁慶、義経組』
弁慶の勝利の台詞と共に試合が終わった。
「了解」
二手に分かれる。タッグマッチとはいえ、基本は一対一。中には二体一に持ち込んで攻める戦法もあるが、弁慶はそれをしなかった。弁慶曰く「寄って集ってボコるのはダサい」そうだ。かっこよさを優先する弁慶ならではの理論と言えるが、私はそんな弁慶が好きだ。
「今日も勝っちゃうんだからね!」
「…」
目の前にはアーンヴァル。やんちゃな奴だな。
「あんな犬っころ、姉さんが蜂の巣にしちゃ生んだから」
そんな事を言いつつ高速で飛行しながらライフルを撃ってくる。
「…そうですか」
私はどうでも良いといわんばかりに呟いた。ついでにブースターを吹かして避ける。
「って、何!?君ってさぁ~」
「?」
「パートナーの事考えてるの?仲良さげに見えないね!」
「だからどうしたのです」
「!…この!!」
「付き合ってられません」
私は背部に装備された三本のブースターを同一方向に吹かして加速する。
「にげるなぁぁ!」
「別に」
ブースト量を調節しつつ後ろにいる敵に向かってサブアームに装備したマシンガンを撃つ。
「わわっ」
あわてて避ける天使型。やっと静かになったか。
「ん?」
「そこ!」
「速いですね」
もう追いついたのか。さすが天使型だな。
「生意気なのよ!悪魔型が空を飛ぶなんて!!」
「仕方ないでしょう?必要な武装ですから」
コンクリートの柱を潜り抜け、上昇してそのままドックファイトへ。
「義経、ブースト残量に注意してね」
「了解です。お嬢様」
ブーストを切り、自由落下しつつ射撃。後方にいた天使型が私の目の前に出る。
「このぉぉぉ!」
振り向いてライフルを乱射する天使型。私は地上すれすれでブーストを点火、滑るように飛び、再び上昇する。
「ちょこまかとウザい!」
「うるさいですねいちいち」
『アイン、ツヴァイ、ドライ!』
弁慶の声が聞こえる。そろそろか。
「さて」
体を起こし、ビルの上に降り立つ。
「くらえぇぇ!」
「ふぅ、あなたの言葉には」
ぐっと身をかがめ一気に跳躍。手にはライトセーバー。
「センスが無い」
「!?」
そのまますれ違いざまに翼を切り裂く。
「きゃ、このぉ!!」
またライフル。しかもこんな近距離で。それにしてももう何発ライフルを避けただろう。まったくこの天使型は当てる気があるのか?
「当たりませんよ?どこを狙っているんです?こんな距離で」
「うるさい!」
と、ライフルを捨てて突進してくる。こいつ…馬鹿か?
「ふん」
軽くかわす。
「わぁぁぁぁ!」
「よくそんな戦い方で勝てましたね?」
「だって姉さんは強いもの!!」
「あぁ…なるほど」
私は貧乏くじを引いたようですね。ふぅ、多少は戦いを楽しみたいのですが…。今回は背面ブースターのバランスを見るのが目的ですからまぁ良いでしょう。
「お嬢様、今日の出力調整具合は中々です」
「そう、よかったぁ」
『墜ちろ…』
『ぐあぁぁぁぁぁぁぁ!』
通信が入ってくる。
「姉さん!?姉さん!?」
私に向いていた体がまったくの別方向、巨大な中央タワーに向かう。そのタワーの下からはもくもくと黒煙が上がっていた。
「はぁ…まったく」
私の存在は無視ですか。
『ロンギヌスニーキック…!』
ふ、決まりましたね。
「姉さん!!!」
そして私の相手は…後ろを向いたまま…。
「まったく、味方を心配に思う心は良いですが、余所見はいけませんね」
「み、味方を心配しちゃ悪いの!?あなただって心ぱ…」
はっと気付き、こちらに振り向く天使型
かちゃり
その額には私の手から続くハンドガン。
「心配?全然」
「ひ!」
閃光が走り、悲鳴。その場に倒れる天使型。
「だって…」
「…」
物言わぬ敵に私は言う。
「私の弁慶は負けませんから」
『決まった…』
『試合終了、勝者弁慶、義経組』
弁慶の勝利の台詞と共に試合が終わった。
以下予告
千空「いきなり戦闘だったね」
弁慶「それだけ」
未来「私たちの出番ほとんど無かったね…」
弁慶「次は」
義経「騎士と龍?でしょうか」
弁慶「よし…勝つ」
千空「待って、相手はセカンドクラスじゃないか…」
弁慶「次回、凪さん家の弁慶ちゃん第二話それは剣を持つ者」
???「相応しいか見せてもらうわ!その力!」
???「やれやれ…」
四人「誰?!」
弁慶「それだけ」
未来「私たちの出番ほとんど無かったね…」
弁慶「次は」
義経「騎士と龍?でしょうか」
弁慶「よし…勝つ」
千空「待って、相手はセカンドクラスじゃないか…」
弁慶「次回、凪さん家の弁慶ちゃん第二話それは剣を持つ者」
???「相応しいか見せてもらうわ!その力!」
???「やれやれ…」
四人「誰?!」