ヘンゼルはまたあなたとバトルがしたいからずっとがんばってきたのだわ。自分から今まで迷惑をかけた人達に謝りに行ってね。
あだじね、たぐざんおこらでたけどあやばったよ。まげでもぐやしくでも、ちゃんどがまんできるようになっだよ。
もうヘンゼルは筐体を壊したりしない。普通の場所でバトルができるのだわ。あなたのおかげね。
だがら、だがらね。
あたぐじともういちどバトルじでくだざい!!
おでがいじます!!
おでがいじます!!
連続神姫ラジオ
浸食機械
浸食機械
最終回:バトルをしようよ
いまコウガは僕たちの手の中で意識を失っている。だが修復不可能なまでに壊れている訳じゃない。デルセトナはコアであるコウガと切り離されたことで崩れ去った。他の神姫達も解放された。そして何より今回の事件が終わったと思えたのは奥からある人物が出てきたことだった。よろけながらもしっかりこちらに歩いてくる女性、その傍らにはプルミエと同じアーンヴァル型の神姫が寄り添っていた。監禁されていたはずのチャンピォン、竹姫葉月とその神姫アルテミスだ。
「やりましたよ、マスター!みんな生きてます。コウガさんも生きてますマスターは打ち勝ったんです」
興奮気味に叫ぶプルミエの言葉にやっと状況が飲み込めた。と同時に喜びが心の中に充ち満ちてきた。今すぐ叫びだしたいとおもった。でもまずはお礼を言わなければ、僕たちを助けてくれたあの神姫の所へ。
いまコウガは僕たちの手の中で意識を失っている。だが修復不可能なまでに壊れている訳じゃない。デルセトナはコアであるコウガと切り離されたことで崩れ去った。他の神姫達も解放された。そして何より今回の事件が終わったと思えたのは奥からある人物が出てきたことだった。よろけながらもしっかりこちらに歩いてくる女性、その傍らにはプルミエと同じアーンヴァル型の神姫が寄り添っていた。監禁されていたはずのチャンピォン、竹姫葉月とその神姫アルテミスだ。
「やりましたよ、マスター!みんな生きてます。コウガさんも生きてますマスターは打ち勝ったんです」
興奮気味に叫ぶプルミエの言葉にやっと状況が飲み込めた。と同時に喜びが心の中に充ち満ちてきた。今すぐ叫びだしたいとおもった。でもまずはお礼を言わなければ、僕たちを助けてくれたあの神姫の所へ。
戦いは終わった。しかしその代償は・・・
「もう行かなくちゃ。卒論もあるし次のセミナーで使う資料もまとめないと」
言って腕時計に目をやる
「それに今日は他に人にあう約束もあるから」
グレーテルさんは立ち上がると伝票を手に取った。つられて僕も立ち上がる。
言って腕時計に目をやる
「それに今日は他に人にあう約束もあるから」
グレーテルさんは立ち上がると伝票を手に取った。つられて僕も立ち上がる。
「ヘンゼル、返事をしなさいヘンゼル」
デルセトナに負荷をかけるため、そしてとらわれた神姫の目を覚ますため自ら樹につながれたヘンゼルのCSCには過大な負荷がかかっていた。さらに最後の抵抗とでも言わんばかりに彼女に送り込まれた攻撃ウイルス。
デルセトナに負荷をかけるため、そしてとらわれた神姫の目を覚ますため自ら樹につながれたヘンゼルのCSCには過大な負荷がかかっていた。さらに最後の抵抗とでも言わんばかりに彼女に送り込まれた攻撃ウイルス。
「あたしは大丈夫よ。あの子と約束したもの」
よほど僕はひどい顔をしていたらしい。グレーテルさんがあきれたような顔をしながら声をかけてくれた。
「あたしにはやることが山ほどあるし、これからも生きて行かなくちゃいけない」
よほど僕はひどい顔をしていたらしい。グレーテルさんがあきれたような顔をしながら声をかけてくれた。
「あたしにはやることが山ほどあるし、これからも生きて行かなくちゃいけない」
違法改造からのリカバリーによって他の神姫よりもソフト面が脆弱になっていたヘンゼルにそれを防ぐことはできなかった。ウィルスは次々とヘンゼルの神姫としての機能を停止させていく。武装制御、各種機動、情報通信…
グレーテルさんは最後までヘンゼルの名を呼び続けた。しかしウイルスの進行がライドシステムの部分まで達したとき…
グレーテルさんは最後までヘンゼルの名を呼び続けた。しかしウイルスの進行がライドシステムの部分まで達したとき…
僕とプルミエの二人はグレーテルさんより先に店の外に出た。彼女は一人で会計をしてくれている。僕たちと入れ違うように一人の男性が店内に入っていった。彼を見たグレーテルさんは驚きの表情を浮かべた。
ウイルスがライドシステムに達しようとしたその時、ヘンゼルは自ら機能を停止してライドを強制解除した。
「この人はあなたのことを守ったんですね」
アルテミスがグレーテルさんに語りかける。しかし物言わぬヘンゼルを抱きかかえてただ震えるグレーテルさんにその言葉が届いたかどうかは分からない。
「この人はあなたのことを守ったんですね」
アルテミスがグレーテルさんに語りかける。しかし物言わぬヘンゼルを抱きかかえてただ震えるグレーテルさんにその言葉が届いたかどうかは分からない。
男は手を差し出して何事かグレーテルさんに言った。グレーテルさんの表情は驚愕、戸惑い、と変わっていったがやがてその目から涙があふれ出した。男の胸にうずくまってむせび泣くグレーテルさん。彼女は今やっとヘンゼルのことで泣けたのだ。
終
今回の事件はイベントでの事故と言うことで処理が成された。
幸いなことに死者が出ることはなかった。
そして様々な思惑が働いたのか神姫が全面規制にされることはなかった
しばらくすれば世の中はいつも通り、TVには神姫のコマーシャルが流れ、顔を出したゲームセンターのバトル筐体は今日も満席だ。
でもみんなが今まで通りというわけにはいかなくなった。
グレーテルさんの止まっていた時間は動き出した。他の神姫とマスターはどうだろうか?
それでも戻ってきたものがある、僕は今日あの事件以来神姫バトルから遠ざかっていたグレーテルさんが神姫バトルに興じているのを見つけた。相手はあの時カフェですれ違った男の人だ。
幸いなことに死者が出ることはなかった。
そして様々な思惑が働いたのか神姫が全面規制にされることはなかった
しばらくすれば世の中はいつも通り、TVには神姫のコマーシャルが流れ、顔を出したゲームセンターのバトル筐体は今日も満席だ。
でもみんなが今まで通りというわけにはいかなくなった。
グレーテルさんの止まっていた時間は動き出した。他の神姫とマスターはどうだろうか?
それでも戻ってきたものがある、僕は今日あの事件以来神姫バトルから遠ざかっていたグレーテルさんが神姫バトルに興じているのを見つけた。相手はあの時カフェですれ違った男の人だ。
僕にも戻ってきたものはある、プルミエと過ごす穏やかな日常だ。
そして新しくできたものものある、プルミエとの絆と僕の神姫マスターとしての軸だ。
僕は歩いていく、プルミエと共に過ごすマスターとしての道を。
そして新しくできたものものある、プルミエとの絆と僕の神姫マスターとしての軸だ。
僕は歩いていく、プルミエと共に過ごすマスターとしての道を。
あなたは神姫とどんなストーリーを紡ぎますか?
連続神姫ラジオ
浸食機械
~機械仕掛けのプリンセス~
~機械仕掛けのプリンセス~
完