第2話 好きなものは?
それまで武装神姫というものを知らなかった俺は、あちこち調べてみた。
神姫にも好き嫌いがあり、バトルしたがるのとか、服で着飾りたいのとかが居ること。
それらの性格の違いが、本体に登録されている基本性格とCSCの組み合わせで生まれるということ。
驚いたことに、食事もできるらしいということ。
そして、しばらくたったある日のこと。
神姫にも好き嫌いがあり、バトルしたがるのとか、服で着飾りたいのとかが居ること。
それらの性格の違いが、本体に登録されている基本性格とCSCの組み合わせで生まれるということ。
驚いたことに、食事もできるらしいということ。
そして、しばらくたったある日のこと。
その日、俺は予定よりも早く帰ってこれた。
手にはアールが好きだと言った食べ物の入った袋がある。
自室の前に立つと、中から音楽が流れているのが聞こえてくる。
アールが音楽が好きなことが分かり、プレイヤー類は自由に使っていいと言ってある。
せっかく楽しんでいるアールを邪魔しないように、ドアをそっと開けて中に入る。
俺の机の方に目をやると、そこで釘付けになった。
歌を聴いていると思っていたのだが、現実は予想のはるか上だった。
プレイヤーから流れる歌に合わせてを口ずさみ、器用に踊るアールの姿がそこにあった。
金色の髪をなびかせ、腰をぷりぷり振って手足でポーズを取って踊るアールに俺は見入ってしまった。
(可愛いもんだな)
そう思っていると、アールがターンをしてこちら側を向く。
「あ」
「あ」
アールと俺の目が合った。
すると、アールの顔がみるみる赤くなり、小刻みに震え出した。
「み、みてたんですか?……」
「あ~……うん、可愛かったよ」
にっこりと微笑んでやると、アールの目に涙がたまりだす。
俺は涙を流す技術に感心すると、アールは側に置いてあったレーザーキャノンを持ちこっちを涙目で睨む。
「マスターのばかぁぁぁぁ!!」
そう叫ぶと、LC3レーザーライフルを乱射してきた。
神姫用に作られた武器類は、人間に致命傷を与えることは無いといっても、結構痛い。
「おい、こら。やめろ」
レーザーライフルを取り上げ、アールを握って暴れないようにする。
「ふぇぇぇぇん」
俺の手の中で顔を両手で覆って泣いている。
「落ち着けって、泣くなよ」
反対の手でよしよしと頭を撫でてやると、ゆっくり泣き止んできた。
「落ち着いたようだな」
撫でるのをやめて、机に座らせてもアールは顔を覆ったままだった。
「いつも踊ってるのか?」
アールに問い掛けると、ビクンとなった。
「ああ~、無理に言わなくてもいいよ」
「……マスターに」
「うん?」
手で覆いながらもアールはゆっくりと話し始めた。
「マスターに見られないように、見られたくなかったから……帰ってくる時間には終わらせてました」
「どうして? アールの踊り、可愛かったよ。俺は見てみたいな」
「恥ずかしいんです!」
アールは覆っていた手をどけてこっちを見たが、顔は真っ赤のままだ。
「だって……こんなのが好きだなんて」
「いいんじゃないか? それは、アールがアールだっていう証拠なんだし」
「え?」
「神姫にもいろいろ好みがあるってことさ。だから見せて欲しいな」
「マスターは、わたしを嫌いになりませんか?」
少しおびえた表情で見つめているアールの頭をなでた。
「どうしてそう思う?」
「だって……」
「むしろ、もっと好きになったよ」
「マスター」
今度は別の意味で顔を赤くするアール。
「しょ、しょうがないですね。マスターがそう言うならみせてあげます」
顔を真っ赤にしてそういうアールをにっこり笑って答えた。
「ところで、さっきの歌はなんだ?」
「はい、私の好きなたいやきの歌です」
「そ、そうか……たいやき買ってきたから一緒に食べよう」
袋を持ち上げてアールに見せる。
「はい!」
輝くような笑顔でアールが返事した。
俺は存分にアールの踊りをし、買ってきたたいやきを二人で食べた。
手にはアールが好きだと言った食べ物の入った袋がある。
自室の前に立つと、中から音楽が流れているのが聞こえてくる。
アールが音楽が好きなことが分かり、プレイヤー類は自由に使っていいと言ってある。
せっかく楽しんでいるアールを邪魔しないように、ドアをそっと開けて中に入る。
俺の机の方に目をやると、そこで釘付けになった。
歌を聴いていると思っていたのだが、現実は予想のはるか上だった。
プレイヤーから流れる歌に合わせてを口ずさみ、器用に踊るアールの姿がそこにあった。
金色の髪をなびかせ、腰をぷりぷり振って手足でポーズを取って踊るアールに俺は見入ってしまった。
(可愛いもんだな)
そう思っていると、アールがターンをしてこちら側を向く。
「あ」
「あ」
アールと俺の目が合った。
すると、アールの顔がみるみる赤くなり、小刻みに震え出した。
「み、みてたんですか?……」
「あ~……うん、可愛かったよ」
にっこりと微笑んでやると、アールの目に涙がたまりだす。
俺は涙を流す技術に感心すると、アールは側に置いてあったレーザーキャノンを持ちこっちを涙目で睨む。
「マスターのばかぁぁぁぁ!!」
そう叫ぶと、LC3レーザーライフルを乱射してきた。
神姫用に作られた武器類は、人間に致命傷を与えることは無いといっても、結構痛い。
「おい、こら。やめろ」
レーザーライフルを取り上げ、アールを握って暴れないようにする。
「ふぇぇぇぇん」
俺の手の中で顔を両手で覆って泣いている。
「落ち着けって、泣くなよ」
反対の手でよしよしと頭を撫でてやると、ゆっくり泣き止んできた。
「落ち着いたようだな」
撫でるのをやめて、机に座らせてもアールは顔を覆ったままだった。
「いつも踊ってるのか?」
アールに問い掛けると、ビクンとなった。
「ああ~、無理に言わなくてもいいよ」
「……マスターに」
「うん?」
手で覆いながらもアールはゆっくりと話し始めた。
「マスターに見られないように、見られたくなかったから……帰ってくる時間には終わらせてました」
「どうして? アールの踊り、可愛かったよ。俺は見てみたいな」
「恥ずかしいんです!」
アールは覆っていた手をどけてこっちを見たが、顔は真っ赤のままだ。
「だって……こんなのが好きだなんて」
「いいんじゃないか? それは、アールがアールだっていう証拠なんだし」
「え?」
「神姫にもいろいろ好みがあるってことさ。だから見せて欲しいな」
「マスターは、わたしを嫌いになりませんか?」
少しおびえた表情で見つめているアールの頭をなでた。
「どうしてそう思う?」
「だって……」
「むしろ、もっと好きになったよ」
「マスター」
今度は別の意味で顔を赤くするアール。
「しょ、しょうがないですね。マスターがそう言うならみせてあげます」
顔を真っ赤にしてそういうアールをにっこり笑って答えた。
「ところで、さっきの歌はなんだ?」
「はい、私の好きなたいやきの歌です」
「そ、そうか……たいやき買ってきたから一緒に食べよう」
袋を持ち上げてアールに見せる。
「はい!」
輝くような笑顔でアールが返事した。
俺は存分にアールの踊りをし、買ってきたたいやきを二人で食べた。
たいやきを食べていると、突然アールの顔が般若のようになり、俺の方を向く。
「マスター! これ、尻尾まであんこが入っていません!」
「え?」
「マスター、いいですか? たいやきというのはですね…………」
このあと、たいやきについて延々とお説教されるとこになりました。
アールの新たな一面がみえたと同時にちゃんと選んでたいやきを買うことを誓いました。
「マスター! これ、尻尾まであんこが入っていません!」
「え?」
「マスター、いいですか? たいやきというのはですね…………」
このあと、たいやきについて延々とお説教されるとこになりました。
アールの新たな一面がみえたと同時にちゃんと選んでたいやきを買うことを誓いました。