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第三話:篭城姫




 アキラとの会話が終わって、健吾を含めた三人で神姫センターへと移動すると、そこには先ほどとは変わらない空気の場所の中から入り口にいる俺を待ち構えている視線を感じる事ができた。それの先を見るとわかってはいたが、それぞれの神姫の準備を終えて、俺との対戦を待つ真那とセツナの姿があった。
 戦おうとしている真那の気合に驚きながらも彼女達に足を向けて近づく。改めて見ても、その目は本気だった。

「ようやく来たのね。準備を済ませても来ないから逃げたのかと思っていたわ」
「俺は飯を食うのが遅い。そんだけだ」
「俺も店長に休憩時間をもらって、ちとこいつと打ち合わせもしたからな」
「そう。まぁ、いいわ。今回は私が勝ってみせる。二対二でね」
「その予定より、かなりズレてるけどね。勝ってもこの人に勝った事になるのかさっぱりね」
「う、うるさいわね。賭けなのは変わらないのよっ!」

 呆れた様子のセツナの指摘にかっこつけていた真那の目と空気が崩れた。本気でもこの調子なのは変わらないらしい。

「違いないな。勝負は勝負だ」
「ええ。勝ったらあんたと首輪狩り」
「負けたら、そのままだ」
「じゃ、早速始めましょう。今回の私は一味も二味も違うわよ」
「そうか。楽しみにしているぜ」

 短い会話が終わると、真那とセツナは取っておいたシミュレータの席に着いた。俺とアキラもそれに倣って、反対側の席に座った。

「さて、お前さんの彼女の目を覚まさせてやるか」

 アキラはメリーをシミュレータのポッドにセットしながら俺にとんでもない事をのたまう。

「な!? 何を言うんですか……」

 それに動揺しながら俺も紫貴をポッドにセットする。今回は応用性があり、パワーのあるメリーが相方だ。それなら、武装の性質と機動力の高さを考えて、彼女の方が適している。さらに忍者刀「桜花」も用意した。これとエアロヴァジュラで使い分ける事にする。

「どう考えたってそういう風にしか見えん。セツナって子も感づいているぜ。彼氏といちゃつくのに協力させられている事に呆れてる感じさ」
「はぁ……そうですか……」

 セットが完了すると、システムが起動し、相手の簡易データが表示される。真那はいつものようにルナだ。セツナはハウリンコアと紅緒素体を組み合わせたハイブリッドタイプで海神ⅡY.E.N.Nという名前らしい。長すぎるのでエンと呼ぶ事にする。今回はデッキが非表示の設定になっている。どうやら、こちらの情報を見れないリスクを冒してでも、武装を見せたくないらしい。
 ひとまず、軽くデータを見て、蒼貴とメリーをフィールドに転送した。今回は塔という最近、追加されたフィールドが設定されていた。『ハイスピードバニー』のティアが塔の騎士を倒した対戦が有名だったのを思い出す。あの時は陸戦型の神姫同士の試合だったが、今回はルナという純粋な空戦型がいる。どうにかして同じステージに引きずり込まなくては危険だ。

『Ready……Fight!!』

 相手の装備がわからず、戦術をその場で立てないとならないが仕方がない。今は相手の装備から把握しよう。そう思った瞬間だった。いきなりミサイルが俺たちに降り注いできた紫貴とメリーはそれぞれアサルトカービンとポルポロン=ビブラーターで迎撃する。撃ち落としてどうにかしのぐが、今度は黒い翼を羽ばたかせながら、空から紅緒タイプの鎧を纏ったエンが太刀を担いで襲い掛かってくる。さらにその後ろからマシンガンによる援護射撃も降り注いでくる。

「アキラさん、エンの迎撃をよろしく! 紫貴! サブアームで防御しつつ、ルナを牽制しろ!」
「まかせろ! メリー!!」
「OK!!」
「お任せください!!」

 俺達が命令を飛ばすと、それぞれの神姫がそれに呼応し、紫貴が牽制、メリーが接近しているエンの相手をする。その行動に反応してルナが回避の上でレーザーを放つ。紫貴は間一髪で避けて、ルナをようやく視認した。

「アーンヴァルMk.2装備か……!!」

 紫貴を通して見たその装備はとんでもないものになっていた。アーンヴァルMk.2装備をベースにアーンヴァルとエウクランテの装甲、ブースターを追加し、まるで重爆撃機の様相を呈している。先ほどのミサイルはウェルクストラのミサイルの様だが、それは先ほどの挨拶で全て使い切っているらしい。

「そうよ。あんたを倒すために全て用意したのよ。場も、武装も、対策も!」
「そりゃ、ご苦労なこった。こっちもこれから立てるさ」
「その軽口もこれまでよ! ルナ!」
「今日こそミコちゃんに勝っちゃうよ! 紫貴! 覚悟~!」

 今度はエウロス、ボレアス、ゼピュロスを合体させたテンペストをぶっ放してきた。エンはそれに反応して空へ舞い上がり、紫貴とメリーに極太のビームが向かう。

「うわわっ!?」
「くっ!!」

 二人はかろうじて避け切ったが、その回避する前の場所には大きな穴が開いていた。直撃なら一撃死、かすっても深手を負う羽目になっていただろう。

「オーナー! あいつ、無茶苦茶よ!」

 まったくもって紫貴の言う通りだった。しかし、真那の言葉の通り、塔という空戦機に圧倒的に有利なフィールド、護衛として素早い格闘型のエン、そもそも武装奪取、破壊をさせず、射程圏外からのチャージの安全も確保した長距離砲撃とその無茶を可能とする条件を揃えてきている。このままでは一方的で埒が明かないだろう。

「おい! この塔、入れるようだ! そこに逃げ込もう!」
「賛成です。その場しのぎぐらいにはなる」

 アキラの言葉に従い、紫貴とメリーにピサの斜塔の様な形の塔に入るように命令した。塔の壁が何とか盾になるだろうが、ルナがあの装備だ。壁をぶち抜くなど容易な事だろう。すぐに手を打たねばならない。
 紫貴とメリーは俺たちの指示を受けて、銃火器で牽制しながら塔の中に撤退する。それを見るとルナはテンペストによる砲撃を止め、チャージが早い方であるGEモデルLC5レーザーライフルに切り替えて、それで壁を破壊し始めた。塔の中の二人は砲撃を察したらしく、すぐに上へと移動し始める。

「炙り出し~炙り出し~楽しいなっと!」

 情け容赦ないルナの砲撃が続く。エンも黒い翼に秘められたスキル『ダークスラッシャー』を砲撃で空いた穴に放り込んで、紫貴とメリーを追撃する。中はかなり大きな螺旋階段に配置されており、フル装備のイーダでも問題なく上れそうだ。さらに甲冑や柱などオブジェクトが多く、使える遮蔽物があった。

「こいつは厄介だな。塔の中にいる分、やり方は制限できるがどうするか……」
「手はあります」
「何?」
「シベール・デンジライフルを用意してください」
「なるほど。その手か。OK。メリー、そいつを頼む」
「はいっ」
「紫貴はそのままエクステンドモードで援護射撃だ。デンジライフル程じゃないが、遠距離のルナを牽制できる。エン共々、弾をたっぷり振舞ってやれ」
「お任せよ!」

 俺の単語から作戦を理解したアキラが指示すると同時に行動を始める。紫貴はアサルトカービン・エクステンド、メリーはシベール・デンジライフルを用意する。完了した直後にアークブラストが塔の外壁を貫通してきた。二人はあわてて伏せるとビームが頭上を通り過ぎていった。さらにその穴からエンが黒い翼を羽ばたかせてダークスラッシャーを放とうとする。さすがにそこまでは許さず、紫貴がアサルトカービン・エクステンドで反撃をして、放たれる前に塔の穴から離れさせる。
 その後も紫貴は連射を続ける。ルナを牽制するためだ。当然、距離的に当たる様な状況ではないものの、かすりでもすれば御の字だ。ルナは紫貴の武器の距離を知っているためか、撃ち続けている事に驚いている様子でさらにルナの腰をかすった。

「痛っ……!? かすった!?」
「今だ!」
「はい!」

 幸運にもかすりによって生じたルナの硬直にアキラが反応し、メリーに指示を飛ばした。彼女はシベール・デンジライフルでアーンヴァル用の追加ブースターを撃ち抜いた。

「ビンゴ!!」
「な!? ルナ! ブースターパージ!!」

 まさか、狙撃されるとは思わなかったのか、真那は慌てて、ルナに機体バランスを考えたのか無事な方のブースターも一緒にパージさせた。脱落したブースターは二基とも爆発し、ルナはすぐに離れようとしたが、ブースターの破片によって、体の至る所に傷を付けられることになった。

「エン! 援護を!!」
「了解!」

 ダークスラッシャーを出し損ねていたエンが穴の中からそれを放ち、さらにルナが破壊した大穴から塔の内部に入り込んできて、紫貴とルナを強襲してきた。

「来たな! 紫貴、桜花を使え! 室内戦ならこちらの方が有効だ!」
「蒼貴! 力を借りるわよ!」

 紫貴は転送されてきた蒼貴の忍者刀「桜花」を握るとアサルトカービンで牽制しつつ、太刀の一閃を避ける。さらにその隙にメリーが体当たりして足を止め、次なるエンの反撃に備えてチュロス=フォークを振り回して、回避を強要する。

「はっ!!」

 紫貴は忍者刀で回避しきっていて足が止まっているエンの翼を切り裂こうとする。エンは辛うじてそれを回り込むことで回避したものの十分な準備を整える事ができず、体勢を崩される。

「隙あり!」

 メリーは隙を見て、まだ持っているシベール・デンジライフルを放とうとした。その瞬間、アルヴォPDW11が大穴からばら撒かれる。紫貴はサブアームでメリーと自身へのその攻撃を防ぎ、アサルトカービンで返す。ルナに向けて放つが、彼女はさっさと大穴から逃げて、それから逃れる。
 それを見るとは即座にターゲットをエンに切り替えて連射を続ける。狙われたエンも、それに付き合わず、大穴からその場を去った。
 さらにルナが大穴にアルヴォPDW11をばら撒いてくる。紫貴がアサルトカービンで牽制しながら上階へとメリーと共に退却する。幸いにも外壁が破壊されておらず、体勢を立て直されるだろうが、こっちも次の手を考えられる。

「まずは空中待機用のを破壊したってとこか」

 アキラの言う通り、ルナは高度を保てそうな塔の頂上やら大砲や旗といった塔から突き出ている足場を定期的に動き回りながら、高度を維持する動きに変わった。どうやら何でもいいから破壊すれば、何かしら弱まっていくと見ていいだろう。飛ぶのにあれだけの武装を積んでいるなら、無理をしていない訳もなかったという事だ。これなら、紫貴のアサルトカービンで当てられるぐらいの距離は詰められる。

「そういう事ですね。Mk.2装備なら、通常飛行であれば問題はないでしょうが、敵は武装をパージしない所を見ると、建物を破壊することを重要視していると見て良いでしょう」
「ま、でねぇと窓の中からぶち込むぐらいしかないからな。次はどうする?」
「今度は翼を奪います。それでやっと、僕達は戦えるってとこです」
「だな。いい加減、近接戦にしたいとこだ。バックユニットの破壊に移ろう」
「了解です。頂上へ上りましょう」
「マジか?」
「ええ。少々無茶をします」
「いいぜ。乗ってやる。聞いたか。頂上を目指せ」
「はい!」
「紫貴も続け。その間にできる限り、奴らにダメージを与えるんだ」
「ええ!」

 紫貴とメリーはそれぞれの攻撃手段で反撃をしつつ、頂上を目指し始めた。相手はやはりというべきか、虎の子のLC5レーザーライフル、テンペスト、アークブラストをリロードが終わり次第、代わる代わる撃ち込んで、塔の外壁を破壊していく。しかも、こちらの位置を完全に把握しての砲撃だ。ルナと真那の分析力が高まっている証拠だ。さらにエンも穴から強襲を仕掛けてくる。かなり息の合ったコンビであり、状況は悪い。
 だが、足がかりはできている。飛行能力を制限できるだけでいい。可能性を引き出せるはずだ。

「頂上に上るようね。打って出る気という事か」
「ええ。こっちは空中待機できなくて、距離をつめてきたからそうしてきたんでしょう。でもまだまだ距離をとれば行けるはず」

 戦いの中、真那達を見る。あちらもあちらで予定よりも押したのが効いたのか、あれこれ話し合いながら、戦術を変えようとしているらしい。しかし、こちらの意図を読んでいる訳ではないらしい。これならそのまま行けるだろう。
 見解を固めた時、紫貴とメリーは塔の頂上に出た。円状の地形に王冠の様に配置された手すりがあるだけの広間のようなものとなっていた。その上空にはルナとエンが見下ろしている。先ほどのやり取りでそこまでは読んでいたらしい。
早速、ルナがアルヴォPDW11を地上掃射して、紫貴達の足を止めるとその背後から太刀でなぎ払いを仕掛けてきた。その攻撃を紫貴はエアロヴァジュラを使って防御し、地上掃射から動けるようになったメリーがエンにフラン=スプーンを叩きつける。その速やかな反応にエンは避けきれず、翼で防御し、それによって右の翼が変な方向に折れ曲がった。

「くっ……!!」

 エンはすぐにエアロヴァジュラで防御する紫貴を蹴り飛ばして、ルナの援護射撃の中、距離をとるとダークスラッシャーを放とうとする。

「その動作は見切ってます!」

 メリーは予想していたのか、頂上に上る際に紫貴から借りたアサルトカービンを連射した。メリーにアサルトカービンがわたっていた事を予想していなかったのか、エンは対応を遅れ、硬直を起こした。さらに間髪入れず、紫貴がその距離を詰めてエアロヴァジュラで横一閃を仕掛けた。

「しまった!?」
「でぃやぁっ!!!」

 エンは咄嗟に防御をするが、紫貴のパワーは強く、斬撃は防げたものの、塔の頂上から吹き飛ばされた。翼の傷ついているエンはそのまま落下していき、紫貴達の視界から消えた。

「エン!? セツナ! 彼女は大丈夫なの!?」
「翼は動くから何とか地面に落ちるのは避けられるけど、戻るには時間がかかりそう。ちょっと時間を稼いで」
「OK! ルナ! テンペストで焼き払え!」
「ラジャー!」

 落下で叩き潰せるかと思ったが、そうはいかないらしい。だが、待ちに待った2対1の状況だ。ここでルナにどれだけダメージを与えられるかで今後が決まる。正念場だ。その前にテンペストが照射され、極太のビームが紫貴とメリーめがけて襲い掛かってきた。

「散開しろ!」

 二人は左右に回避して、テンペストの一撃から逃れる。メリーはアサルトカービンを連射して、ルナを叩き落としにかかる。
 ルナはテンペストと外装を捨てた。機動力を高めて可能な限り避け、アルヴォPDW11と温存していたらしいリリアーヌを展開して、連射させた。
 それに対して、サブアームでアルヴォPDW11を防御して、高威力であるリリアーヌのレーザーは避けた。そこを紫貴がボルボロン=ビブラーターで攻撃する。しかし、それもまたかわされた。さすがアーンヴァルMk.2装備。重武装をパージすれば、小回りでこちらを翻弄してくる。

「紫貴、武器を返して、デンジライフルを用意してもらえ。また撃ち抜いて、機動力を落とすんだ」

 指示により、紫貴とメリーは互いの武器を返して、それぞれの役割を変更する。メリーはデンジライフルの用意、紫貴はアサルトカービンでの攻撃を仕掛け、ルナとマシンガンの撃ち合いを始めた。
 彼女はそれに付き合うこともなく、高威力のレーザー攻撃を厄介と見ているらしいメリーに放った。その攻撃に彼女は左に転がり込んで軌道から逃れ、紫貴がメリーに代わってアサルトカービンの反撃を行う。

「ルナ! アークブラスト! セツナも合わせて!!」
「ええ」
「合わせるだと……!?」

 その発言に俺はフィールドを見回す。なんと、破棄したはずのテンペストをエンが回収し、上昇の内にチャージを行っていた。さらにルナも命令どおり、LC5レーザーライフルでアークブラストのチャージを始めた。さらにリリアーヌで牽制射撃をし、相手の足を止めようとする。

「おい! こいつは!?」
「紫貴! メリー!!今すぐ、塔から飛び降りろ! アークブラストとテンペストの挟撃が来るぞ!!」

 俺はアキラが言い切らない内に二人に命ずる。ルナとエンのチャージを既に見ていた紫貴とメリーは急いで、塔から飛び降りた。その一秒もたたない内にアークブラストとテンペストが一斉掃射され、塔の頂上は回避の隙間もないぐらいに焼き払われた。飛び降りなければ確実にやられていただろう。
 しかし、それでも危険に変わりはない。紫貴は飛び降りてある程度、降りた後でメリーをバックユニットに乗せて、サブアームの爪を立てて、壁に打ち込んで、ズルズルと減速させていく。サブアームクローがイカれるだろうが、背に腹は変えられない。その間にもルナが追撃を仕掛けてくる。メリーは必要に応じて、デンジライフルと備え付けのアサルトカービンで牽制射撃を行って、何とか近づけさせない。
 なんとか壁を降り終えた紫貴はトライクモードに変形して、メリーを乗せると彼女に攻撃を任せてそのまま、陸地を走り始める。その疾走をルナとエンが追ってくるが、塔でのダメージが効いているようでそのスピードは紫貴においついていない。

「これなら、まだやれそうだな。アキラさん、攻撃をお願いします」
「わかった。アサルトカービンを借りるぞ」
「ええ」

 簡単な打ち合わせを済ませると相手が攻撃を始める。疾走を続ける二人に向かって散開しながらエンがテンペストから取ってきたゼピュロスで、ルナはアルヴォPDW11でそれぞれ追撃をする。まだまだ空の飛べるが故の行動であり、自分達の有利がまだ揺らがない事を証明するかのように上空からの攻撃は容赦がない。
 それに対して、メリーは予めアサルトカービンを撃ち、同時にデンジライフルを放つ。弾幕によって動きが制限され、最初の勢いを失っている二人に弾丸が着弾し、飛行能力が失われていく。

「真那、そろそろ飛行を維持するのは難しいわ」
「……そのようね。陸戦に切り換えましょう。相手の間合いに入ってしまうけど、パターンを崩された以上は、やるしかない」
「了解。エン、もう上空にいなくて良いわ。低空飛行でも良いから素早く動きましょう」
「ルナ。バックユニットをシンペタラスモードからコーリペタラスモードに移行よ」

 その指示によって、スタイルが変わる。ルナはフライトユニットをダッシュユニットに変形させ、エンも低空での移動に切り換えた。どうやら近接戦を挑もうとしているらしい。蒼貴がいないからなのかはわからんが、これで俺達は戦う手段を増やせる。

「空を飛び回るのをやめたか。俺達の間合いに入って良いのか?」
「蒼貴のいない貴方なんて近接でも十分やれるわ。一人で背負っているだけのあんたならね」
「ほぅ。そんな俺と紫貴なら大丈夫とでも言うか? その油断は高くつくぜ?」
「そっちこそ、近づいたら勝っただなんて思わないでよ?」
「ああ。手加減なんて微塵もねぇさ。こればかりは簡単に譲りたくないんでな」

 その言葉の応酬のわからない健吾に、理解して苦笑するアキラとセツナの中、言葉の応酬は白熱する神姫達の戦いもまた、燃え上がっていた。これなら、納得のいく結果を叩き出せる気がしてくる。アキラの言っていた事が確信になってきた。

「だとしても、勝ってやるわよ! この陰険メガネ!!」
「やれるもんならな! このはねっかえり!!」

 自分の思いを真那にぶつける。こんなにも簡単な事だった。






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