ハウ
「・・・・・・怖っ!!」
肩を撃ち抜かれたルーナさんはすごい形相でこっちを睨んできていた。
ま、まさか天使型がここまで凄い目つきが出来るなんて・・・・。
でも・・・・・
「クスッ・・・・『切り裂き』に比べれば・・・・なんとも無いかな」
僕はそういってハンドルを握り締める。
さっきの・・・変な剣の攻撃でエンジン部分が傷ついている。多分、それほど長くは走れないだろう。
でもそれでいい。
ブラックホークに取り付けられたコンソールに指を這わせ、オートパイロットモードに設定する。
両の手にカロッテP12を握り締めて、僕は無言で前を見据えた。
距離は約100m。必殺の一撃には程遠い距離だった。
「――――――それじゃぁ行こうか。ブラックホーク?」
僕のその声に反応してブラックホークのオートパイロットモードが起動し、乗り手の事なんて微塵も考えていない暴力的な加速が僕の体を襲う。
「―――――――――――――――え?」
ルーナさんが驚いた表情で僕を見る。
加速する前はあんなにあった距離が、殆どなくなっていた。
「ッ!! 神出鬼没ッ!!」
そいうやいなやルーナさんの姿が消える。
ワープとかポ○ンジャンプとかそんな感じの技だと思うけど、僕にはそんなもの関係ない。
「―――――――そこだッ!!」
右手のカロッテを真横に向けダブルタップで発砲する。
そのまま左のカロッテも構え、二挺で撃ちまくる。
「なっ!?」
出現した場所にいきなり撃ちこまれたルーナさんは、銃弾を回避するため一気に上昇する。
こうなるともう僕には手が出せない・・・ワケでもなかったりする。
左手のカロッテをホルスターに戻すとコンソールに指を這わせマニュアルモードに移行する。
そのまま手近なビルに向かって走る。
「――――あった」
目標を発見した僕はハンドルから手を離し右のカロッテで適当な看板を撃ち落す。
看板は回転しながら落ちて行き、ビルの側面に持たれかかる形で静止した。
カロッテを仕舞いブラックホークの速度を上げて看板に乗り上げ、スピードを緩めずむしろ加速して、僕はビルの側面を走り出した。
「冗談でしょう!?」
僕の目線の先 ―――はるか上空でルーナさんが叫ぶ。
勿論冗談じゃない。難しいことは良く判らないけれど、移動するときに生じるエネルギーを下と横の方向に向けているだけだ。
つまり本当なら落ちているものを、手で押さえつけて走ってる感じ。
とはいってもこの方法で固定されるのはバイクだけ。僕自身は手を離せば真っ逆さまだ。
「――くぅ!!」
太腿でしっかりとタンクを押さえ、落ちない様にしてから僕はライフルを取り出す。
ルーナさんがアルヴォのPDWで撃って来たけど、この速度じゃ当たらない。
ボルトを引きチャンバーに弾丸を装填し、ルーナさんの黒い翼に十字のヘアラインを合わせて僕は撃った。
「―――――ウソっ!?」
翼を撃ち抜かれ、姿勢制御ができなくなったルーナさんは地に堕ちて行く。僕はというとブラックホークと一緒に飛び降りて、ルーナさんと一緒に落ちていた。
風圧のせいで、テンガロンハットが頭から離れる。
「こ、こうなったら・・・!!」
堕ちゆく中で、ルーナさんはPDWを乱射する。
僕はそれをフロントカウルで防ぎながらブラックホークを蹴って横に跳躍する。
「――――――これで終わりだよッ!!」
変な体性で横に跳びながら両手のカロッテを交差させて、ブラックホークのエンジン部分を撃ち抜く。
その瞬間、爆音が轟き、ブラックホークは爆発した。
僕はというと爆風に飛ばされながら、落ちた場所よりも低いビルの屋上に転げ落ちた。
「いたた・・・・結構痛いなこれ」
ふと見ると屋上に僕の帽子が転がっていた。僕よりも先に落ちてきたんだろう。
待っててくれたんだね。ありがと。
帽子を拾って埃を払う。頭に被って角度を調整すると、人差し指でほんの少しだけ上げる。
『・・・いやなんと言うかだね。いつの間にそんなハリウッドばりのスタントアクションを覚えてくるのかね? というかこんなことするかね普通』
僕がそうしていると、マスターが話しかけてきた。
僕は少し笑いながらその問いに答える。
「ブルー○ウィリスは偉大ですね。マスター」
『・・・・ダイ・ハ○ドか。確かに戦闘機にへばり付いて飛び降りてたけど・・・』
「これでノワールの仇はとれましたね。僕もそっちに戻ります」
僕がそういうと同時に、勝利のファンファーレがステージに鳴り響いた。
肩を撃ち抜かれたルーナさんはすごい形相でこっちを睨んできていた。
ま、まさか天使型がここまで凄い目つきが出来るなんて・・・・。
でも・・・・・
「クスッ・・・・『切り裂き』に比べれば・・・・なんとも無いかな」
僕はそういってハンドルを握り締める。
さっきの・・・変な剣の攻撃でエンジン部分が傷ついている。多分、それほど長くは走れないだろう。
でもそれでいい。
ブラックホークに取り付けられたコンソールに指を這わせ、オートパイロットモードに設定する。
両の手にカロッテP12を握り締めて、僕は無言で前を見据えた。
距離は約100m。必殺の一撃には程遠い距離だった。
「――――――それじゃぁ行こうか。ブラックホーク?」
僕のその声に反応してブラックホークのオートパイロットモードが起動し、乗り手の事なんて微塵も考えていない暴力的な加速が僕の体を襲う。
「―――――――――――――――え?」
ルーナさんが驚いた表情で僕を見る。
加速する前はあんなにあった距離が、殆どなくなっていた。
「ッ!! 神出鬼没ッ!!」
そいうやいなやルーナさんの姿が消える。
ワープとかポ○ンジャンプとかそんな感じの技だと思うけど、僕にはそんなもの関係ない。
「―――――――そこだッ!!」
右手のカロッテを真横に向けダブルタップで発砲する。
そのまま左のカロッテも構え、二挺で撃ちまくる。
「なっ!?」
出現した場所にいきなり撃ちこまれたルーナさんは、銃弾を回避するため一気に上昇する。
こうなるともう僕には手が出せない・・・ワケでもなかったりする。
左手のカロッテをホルスターに戻すとコンソールに指を這わせマニュアルモードに移行する。
そのまま手近なビルに向かって走る。
「――――あった」
目標を発見した僕はハンドルから手を離し右のカロッテで適当な看板を撃ち落す。
看板は回転しながら落ちて行き、ビルの側面に持たれかかる形で静止した。
カロッテを仕舞いブラックホークの速度を上げて看板に乗り上げ、スピードを緩めずむしろ加速して、僕はビルの側面を走り出した。
「冗談でしょう!?」
僕の目線の先 ―――はるか上空でルーナさんが叫ぶ。
勿論冗談じゃない。難しいことは良く判らないけれど、移動するときに生じるエネルギーを下と横の方向に向けているだけだ。
つまり本当なら落ちているものを、手で押さえつけて走ってる感じ。
とはいってもこの方法で固定されるのはバイクだけ。僕自身は手を離せば真っ逆さまだ。
「――くぅ!!」
太腿でしっかりとタンクを押さえ、落ちない様にしてから僕はライフルを取り出す。
ルーナさんがアルヴォのPDWで撃って来たけど、この速度じゃ当たらない。
ボルトを引きチャンバーに弾丸を装填し、ルーナさんの黒い翼に十字のヘアラインを合わせて僕は撃った。
「―――――ウソっ!?」
翼を撃ち抜かれ、姿勢制御ができなくなったルーナさんは地に堕ちて行く。僕はというとブラックホークと一緒に飛び降りて、ルーナさんと一緒に落ちていた。
風圧のせいで、テンガロンハットが頭から離れる。
「こ、こうなったら・・・!!」
堕ちゆく中で、ルーナさんはPDWを乱射する。
僕はそれをフロントカウルで防ぎながらブラックホークを蹴って横に跳躍する。
「――――――これで終わりだよッ!!」
変な体性で横に跳びながら両手のカロッテを交差させて、ブラックホークのエンジン部分を撃ち抜く。
その瞬間、爆音が轟き、ブラックホークは爆発した。
僕はというと爆風に飛ばされながら、落ちた場所よりも低いビルの屋上に転げ落ちた。
「いたた・・・・結構痛いなこれ」
ふと見ると屋上に僕の帽子が転がっていた。僕よりも先に落ちてきたんだろう。
待っててくれたんだね。ありがと。
帽子を拾って埃を払う。頭に被って角度を調整すると、人差し指でほんの少しだけ上げる。
『・・・いやなんと言うかだね。いつの間にそんなハリウッドばりのスタントアクションを覚えてくるのかね? というかこんなことするかね普通』
僕がそうしていると、マスターが話しかけてきた。
僕は少し笑いながらその問いに答える。
「ブルー○ウィリスは偉大ですね。マスター」
『・・・・ダイ・ハ○ドか。確かに戦闘機にへばり付いて飛び降りてたけど・・・』
「これでノワールの仇はとれましたね。僕もそっちに戻ります」
僕がそういうと同時に、勝利のファンファーレがステージに鳴り響いた。