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{文化祭って、こんなだったけ?}

「う~ん…」
「何か悩み事ですか?」
「あはっ、アニキの奴が悩んでるよ」
「欲求不満ならあたしが解消してあげましょうか?」
「お兄ちゃん…話してくれれば相談に乗りますよ」

俺が悩んでいると机に居た神姫達が寄ってきた。
嬉しい事だが、多分言っても無駄だと思う。
何故ならばとうとう来てしまったのだ、この招待券が…。
封をされていて中身が見えないけど、俺は一発で解った。
だってこの茶封筒の表紙だけで想像出来たからだ。
表紙に書かれてあった文字を読むと俺の母校だった。
そして高校だったら何処もかしこも必ず一年間に一回あるという行事。
代表的な名前で例をあげるのなら『文化祭』だな。
今日の朝、俺が新聞を取りにポストに行ったらポストの中に余計な物が一つ入っていた。
それは俺が高校生の時に通ってた我が母校の文化祭の招待券である。
こんな茶封筒をポストにブッこんだ奴は一人しかいない。
婪だ。
奴に間違いない。
何故すぐに断定が出来るか簡単な理由だ。
今年で三度目だからである。
一度目は俺もまだ高校三年生だったから行ったけど、卒業後の二度目は行ってない。
文化祭は楽しいが時間が経つにつれ、ダンダンと怠くなる感覚が嫌で嫌でどうしようもなかった。
だから二度目は行かなかった。
あの時の婪は少し可哀相だったなぁ。
俺が文化祭に来なかった事で、婪は文化祭が終わった後に俺の家に入って来て。

「え~ん!なんで、来てくれなかったのー!!」

俺に抱き着きながら泣いてしまった、という過去がある。
あの時は大変だった。
兎に角、婪を慰めようと優しく何度も頭を撫でてあげたんだっけ?
まぁともかく大変だった。
今年で婪も最後の文化祭。
本来なら後輩思いの先輩として行くべきなのかもしれない。
でも行きたくないんだよなぁ。
多分、行けば婪の奴が『これがあたしの彼氏よー!』とか言いそうで…。
ほんでもって周りに居る在学の生徒達が。
『うお!?マジかよ!』とか『婪さんの彼氏だってー!』とか言われそうだ。
マジ、勘弁してほしい。
ただでさえ、俺と婪はあの学校で有名なんだから。
喧嘩屋だったこの俺と学校で一番のアイドル、婪。
学校に行けば野次馬共が来るに決まっている。
それだけはなんとか回避したい。
でも行かないと婪にまた押しかけられて泣かれるのは嫌だ。
まったくどうしてこんな事になっちまったんだ…。

「はぁ~…。どうしよう」
「ご主人様、神奈河高等学校ってご主人様が通ってた学校じゃないですか。しかも招待券つき」
「…ん?ちょっ!おま!?なに勝手に封を開けてんだよ!しかもなんで俺の母校って知ってるだ!?」
「だって、この紙に書いてありますよ」
「はぁあ!?ちょっと貸せ!」

アンジェラスから紙を取り上げるて内容を見ると。

『先輩へ。こんにちは、先輩。明日は先輩が卒業した神奈河学校の文化祭です。暇があったら来てください。といいますか、絶対来てください!じゃないとアタシ、泣いちゃいますよ。去年みたく、いいえ、更に凄い行動にでちゃいますから!!という訳で明日楽しみにしていますね。同封に招待券を入れときます。婪より』

おいおい。
ほとんど脅迫状だぞ。
これ。

「しかてねぇー…行くか」

そう言って俺は明日の外行きようの服の胸ポケットに招待券を入れてベットで寝た。
…。
……。
………。
翌日。
俺は愛車を運転し、我が母校に向かっていた。
勿論アンジェラス達も一緒。
空は晴天、俺の気分は極上的に斜め。
まったくどうして文化祭当日を日曜日にするかな。
魂胆は少しでも客を入れたい、そんな感じだろーよ。

「ご主人様、ご主人様」
「ん、なんだ?」
「文化祭って楽しいのですか?」
「…文化祭かぁ」

チラッとアンジェラスの方向を見るとクリナーレ、ルーナ、パルカも真剣な眼差しで俺の方を見ていた。
…あぁー、なるほど。
こいつ等はデータとして文化祭がどのようなモノか分かっていても、体験してないからイマイチ分からないかもしれない。
だから文化祭を体験済みの俺に聞いてきたんだろう。
ぶっちゃけた話し、文化祭は楽しいけど七割は怠い。
正直、つまらない&金の無駄遣い。
…俺的にはだよ、あくまでも俺的に。
だから俺の感想をストレートに言ってコイツ等の落胆した顔なんか見たくないし。
ここは少し花を持たして話すかぁ。

「楽しいぜ。飲食店なら、かき氷屋、フランクフルト屋、焼きそば屋、タコ焼き屋、わたあめ屋、じゃがバター屋。イベント系なら、お化け屋敷、占い屋、射的屋、輪投げ屋、水風船、メイド喫茶。お前等の場合、飲食店なんか一つの店だけで腹一杯になるんじゃないか?」
「楽しそうですね」
「ボク、お化け屋敷に行きたーい」
「あたしはメイド喫茶」
「私は射的と輪投げかな」

みんなそれぞれ行きたい所があるみたいだ。
う~ん、金の方は一応多めに五万円持って来たし大丈夫だろ。
おっと、学校が見えてきたぜ。
車は路駐で大丈夫かな…。
まぁそんなに長くいないからちょっとぐらいなら。
停める場所は正門近くでいいだろ。

キキィ

「よし、着いたぞ。お前等」
「「「「はい!」」」

車からおりてキーのボタンを押しロックをかける。
これでよし。

「そんじゃブラブラしま、ゴファ!?」
「センパーイ!来てくれたんですね!!嬉しいです!!!」

いきなり背中に衝撃がきた。
何が起きたかと思い振り返ると。

「なっ!?婪!」
「はーい、そうでーす!」

背中に体当たりをブチかました奴は婪だった。
…しかも黒と白のメイド服を着てるし。
まぁ婪の事だから、メイド服は予測出来た。
つーかさぁ。

「婪!テメェ、体当たりとはいい度胸してるじゃねーか!!」
「エェー!?酷いですよ、先輩!体当たりじゃなくて抱き着きです!!」
「うんな訳あるか。…お~イテー」

婪が離れたので背中を右手で摩る。
結構痛かった。

「大丈夫ですか?ご主人様」
「大丈夫だ。で、婪はこんな所で何してるんだ?服装からしてメイド喫茶だと思うけど」
「先輩を待ってるついでに呼び込みしてたの」
「呼び込みか。繁盛してるか?」
「はい!それより先輩、こんな所で立ち話もなんですから早く学校行きましょ」
「それもそうだな」

こして俺は一年ぶりの高校に来た。
…。
……。
………。
婪からもらった招待券を正門で受付してる人に渡し校内に入る。
学校のグラウンドには、それぞれのクラスが屋台を出し商売していた。
この頃は気楽で色々と楽しかったなぁ、と思いふける。
喧嘩ばっかやってきた俺でも、それなりにスクールライフを楽しんでいた訳だ。
俺流のな。
普通の人にはお勧めできないけどね。
まぁ、それは置いといて。

「おい、婪」
「はい?」
「いつまで俺の腕に抱きついてるつもりだ」

そう。
婪は俺の左腕に自分の右腕を絡ませて、俺の肩に婪の頭を添えるようにしている。
これじゃあ何処からどうみても恋人同士がやることだ。
因みにアンジェラスとクリナーレは俺の頭の上にいて、ルーナとパルカ右肩にいる。
しかも四人とも羨ましそうな顔して。
そして一番嫌なのは。

『男性版』

「おい、あれ見ろよ」
「あれって婪先輩だよな。男の奴は誰だ?」
「お前知らないのかよ。あの男はこの学校最悪不良学生ベスト3に入る喧嘩屋の人だよ」
「マジかよ!?でも何で婪先輩はそんな男に抱きついてるんだ?」
「なんでも、あの男と婪先輩は幼馴染らしいよ。唯一暴力や暴言を振るわれない、と聞くぜ」
「えぇー!?じゃあ男の婪先輩と付き合ってるということは!?」
「バカ!声が大きい!!」
「ワッ、ごめん!…でも、婪先輩のファン倶楽部が黙っちゃいないじゃないか?」
「多分な。もし酷い事になったら血の雨が降るぞ」
「俺、この事を他の友達に知らせてくる!」
「おう、任せたぞ!」

『女性版』

「ねぇねぇ、あれ見てよ」
「あの人ってうちの学校の一番アイドルの婪先輩じゃない」
「よく見てよ」
「よく?…キャー!婪先輩が物凄い嬉しそうな顔で男の人に抱きついてる!!」
「そうなのよ。しかも相手の男の人はここの卒業生らしいよ」
「うちらの学校の卒業生?マジで??」
「マジよ。しかも噂じゃー相当なワルって聞いてるわ」
「じゃあ婪先輩の好きな人って不良系の人が好きなの!?」
「違うわよ。あの人とは幼馴染らしいのよ」
「幼馴染…ねぇ。それまた凄い話ね」
「でも婪先輩って男の人じゃん。だからー…」
「もしかして…ホモ?」
「可能性はあるわね」
「キャー、どうしよー!これはスクープよ!!皆に知らせてくるわね!!!」
「うん!頼むよ!!」

などなど、そこらじゅうで飛び交う会話が俺の耳にバンバン入ってくる。
マジでイラつく。
ここにいる奴等を全員シめてやろうか。
いや、それは駄目だ。
折角の文化祭に期待を膨らまして楽しもうとしている四人の神姫達や婪がいるんだ。
俺の勝手な行動でこいつ等の思い出をブチ壊すのは回避したい。
ここは我慢だ、俺!

「なぁ婪。まずこいつ等に文化祭がどのようなものか教えてやりたいんだ。だから少し時間くれるか?」
「別にいいですよ。それに先輩の頼みごとですし、断るわけないじゃないですか」
「サンキュー」
「でも、この腕は離しませんよ」

…マジですか。
はぁーまぁいいや。

「アンジェラス、クリナーレ、ルーナ、パルカ。何やりたい?金はそれなりに持って来たから、この学校でやっている店はほぼ全部出来るぞ」
「私はいいです」
「ボク、お化け屋敷に行きたーい」
「あたしは婪様のメイド喫茶」
「私は射的と輪投げ」
「そういえば車の中でそんな事言ってたな。そんじゃ行くか」

こうして俺はこいつ等の言う通りに目的の場所に向かった。
まずはクリナーレのお化け屋敷。
店内に入り、少し歩いたら。

「うらめしや~」

まぁ、いつもどうりの展開でオバケが出てくるのだが。

「はぁあ?なんだお前??殴られたいの!?」

ボカ!

…あのさぁ、クリナーレ。
『殴られたいの』と言っといて殴るのは人として…神姫としてどうかと思うぞ。
そんな感じで店内を歩くにつれ怪我人が続出させたクリナーレは入場不可という事になった。
当たり前だ。
因みに本人の感想は『結構楽しかったよ。また来たいなぁ』だってさぁ~。
どうせ人を殴る事が出来たからだろうよ。
次はパルカの射的と輪投げ。
神姫だから人間サイズの銃を持つ事が出来なくて、補助係として俺が片手で持って照準と引き金はパルカがやることになった。

「お兄ちゃん、ちょっと銃身を下に下げて」
「こうか?」
「そこでストップ!う~んこの角度じゃあまだいまいちです。お兄ちゃん、今度は右に7度傾けて」

こんな風に誘導されながら俺はパルカの指示に従った。
そしてパルカ的にはベストポジションが決まったのか、引き金に腕を伸ばして。

バン!

撃った。
弾は見事に景品に命中したが倒れはしなかった。
まぁ大抵倒れないように景品を押さえるつっかえ棒とかあるに決まっている。
そこで景品が倒れない事にパルカが。

「やっぱりこんな銃じゃ駄目です。ここは自前で持ってきた銃で…」
「ゲッ!?パルカ、お前いつのまにそんな物持ってきたんだよ!」
「エーイ!」

バン!
ボーン!

…景品はボロボロに吹っ飛び跡形も無くなった。
当たり前だ。
違法改造武器の銃で撃ったのだから。
パルカは景品を破壊した事によって『お兄ちゃんー!ごめんなさーい!!』と泣きながら胸に飛び込みワンワンと泣いてしまった。
俺はパルカを慰めた後に射的屋をやっている生徒達に『景品の値段はいくらだ?』と聞き、それ相応の値段を払った。
射的屋の事件は丸く収まったが、このままじゃあパルカの思い出が悲しい思い出になっちまう。
だから俺は輪投げ屋に連れて行きパルカにやらした。
最初は元気が無いパルカだったが、輪投げをやっているうちに楽しくなってきたのか。
最後は笑って『楽しかったです』と言ってくれた。
これならいい思い出になったろう。
そして次はルーナの番なのだが…。
…。
……。
………。

「先輩、早く入りましょ~よ」
「う~んでもなぁ」
「ダーリン、行きましょう」

婪が俺の左腕を引っ張り、ルーナが右腕を引っ張る。
行きたくない訳じゃないんだが、なーんか嫌な予感がしてどうしようもないんだよなぁ。
こ~…、なんて言えばいいかな?
背筋に悪寒が走る?
こんな感じに言えば伝わるかな。
いや、伝わりにくいだろうな。

「解ったから、引っ張るなって!HA☆NA☆SE!!」

グイグイ、と俺の両腕を引っ張る婪とルーナ。
肩にいるパルカや頭に上に乗ってるクリナーレとアンジェラスは羨ましそうな顔つきで俺を見ている。
そんな顔をしていないで、少しは助けてほしい。
こうして俺は二人によってメイド喫茶の教室に入る事になってしまった。

「「「「「お帰りなさいませ、ご主人様!!!!!」」」」」

婪と同じ服を着たメイドがお出迎えしてくれた。
…よかった、婪みたいな男女みたいな奴等じゃなくて、ちゃんとした女の子達だった。

「キャー!天薙先輩じゃないですか!!しかも愛しの婪ちゃんと腕を絡めさせちゃって!!!」
「ホントだー!結婚式はいつですか!?」
「もしかして、もうヤっちゃっいました?」

こっ!?
こいつ等!
なんて事を口走りやがる!
これは早く弁解しないと!

「結婚式はアタシが学校を卒業してから。エッチなことは多少やったけど本番はまだヤってないかなぁ」

ちょと待てー!?
誤解を招く発言をするなー!

「ち、違う!俺と婪はただの幼馴染で先輩後輩の関係だ!!エッチもしていない!!!」

すぐに弁解したが、時既に遅し。
メイド達は俺と婪の関係で持ちきりだった。
この女達も婪つながりで俺が三年生の時に何度か会ったことがあるので、俺のことを知っている。
婪のクラスメートだったな、確か。
こいつ等が一年生の時は俺にビビっていたのに、すっかり俺と婪の関係を知ってらこんな調子でビビる所か、すっかりBL話に花を咲かすようになってしまった。
あぁ~…俺の威厳がぁ~崩れてゆく~…。

「さぁ先輩はあちらの席でゆっくりしていてくださいね。アタシは仕事に戻るので。ルーナちゃんも先輩と同じ席ね」
「は~い」
「…はぁ~、解かったよ」

婪は俺から離れ、笑顔のまま仕事場の方に行く。
そしてクラス女子と一緒にワキャワキャと話す。
内容は…。
いや、ここは聞かない方がいいかもしれない。
多分、俺と婪の関係の話に決まっているからだ。

「ダーリン」
「ん?あ、ワリィワリィ」

ダラダラの状態で婪が指定した席に座る。
あ~ダリィ~。

ヒソヒソ

ん?
なにやら他の席に座ってる奴等からヒソヒソ話が聞こえるぞ。
ちょっと耳をすまして聞いてみるか。

『男性版』

「あれがあの喧嘩屋の天薙だってよ」
「ほんとかぁ~?なんだかえらく噂と違うぞ」
「でももう一つの噂は本当みたいだったな」
「もう一つの噂?」
「なんでも、この学校の一番のアイドル、婪の彼氏らしいぜ」
「マジかよ」

『女性版』

「婪さんと何処までいったのかしら?」
「さぁ?でもかなり良い所までいったらしいよ」
「どこまで?聞かせて~」
「一緒にベットで寝た所まで、という所まで聞いたわ」
「キャ~、婪さん大胆!」

…あ~、もういいです。
勝手にそっち系の話で盛り上がってください。
ここまで噂が広まってるのなら、怒る気力もなくなる。

「御待たせしました、ご主人様。ご注文をどうぞ」

満面の営業スマイルで注文をとりにきた婪。
仕事は真面目にやってるつもりだな。
俺は婪が置いたお冷を飲みながら品物が載っているメニュー見ようとした。

「今ならご主人様だけ、特別にアタシの身体を使った御奉仕つきですが。どうしますか?」
「ブゥー!?!?」
「ヤダー、ダーリン汚い~」

婪の衝撃の言葉に思わず口に含んだ水を吐き出す。
そしたらすぐに婪が持っていた、おしぼりで俺が吐き出した水を素早く拭く。
前言撤回!
真面目に働いていねぇー!

「…俺はコーラとルーナにバナナパヘェを頼む」
「はい、畏まりました。コーラとバナナパヘェ!藍!!錬!!!」
「「はーい!」」

二人の若い女の子の声が聞こえた。
すると。

「な!?武装神姫!?!?」

そう。
コーラとバナナパヘェを持って来たのは犬型ハウリンと猫型マオチャオだったのだ。
犬型ハウリンはコーラを、猫型マオチャオはバナナパヘェを持ってきて、婪に渡した。

「ご注文の品です、ご主人様」
「…あ、おう」
「どうですか、ご主人様?アタシの可愛い武装神姫達は」
「アタシのって…お前の武装神姫なのか!?」
「はい、前にも話したようにアタシも武装神姫をやっているんです。ご主人様が始める前にね」

マジかよ。
いや、そういえば前の朝に俺を起こしに来た時に言ってたなぁ。
そうか、あれが婪の神姫。
俺は犬型ハウリンの方を指で摘みマジマジと見てみた。

「何処触ってるのよ!エッチ!!」

ボグ!

「アガッ!?」

右頬に蹴りを決められた。
神姫のくせに喧嘩売られた!?

「こら、藍!アタシの先輩になって事するの!!」
「で、でもマスター。こいつ、私の胸を掴んで」
「まぁ!なんて羨ましい!!先輩、アタシの胸も掴んで!!!」
「ダーリン、あたしも~」

…もう何が何やら。
婪の神姫からは蹴りをもらうは、婪の奴は浮かれてるし、教室の中や外は野次馬で凄い人数でいるし。
なんかドッと疲れたなぁ。
つか、帰りたい。
…。
……。
………。

「もう帰っちゃうんですか?先輩??」
「あぁ。今日はそれなりに楽しめたからなぁ」

あれからメイド喫茶は凄い事になっていた。
内容は口にしない。
ていうか言いたくない、断じて。
俺の愚痴が原稿用紙100枚分に相当するからだ。
そして今は外に出ていて愛車の目の前に居る。
今日は、大半は楽しいというより疲れる事が多かったけど。
まぁ、これはこれでヨシとしよう。

「もうちょっと遊んでいけばいいのに」
「そうしたいのは山々なんだけどな」

俺は右手の親指である方向を示した。

「正門がどうかしたの?」
「テメェの目玉は節穴か?あの野次馬がウザイから帰る理由でもある」

婪は正門の方をよく見ると少し苦笑いした。
俺と婪の事が気になって追いかけて来た野次馬達がいっぱいだ。

「…あはは。確かにアレはちょっと」
「だろ。それにこいつらも遊び過ぎて寝ちゃったし」

俺の頭の上で寝るクリナーレとパルカ。
肩にはルーナを背中におぶっているアンジェラス。
アンジェラスの奴は殆ど遊んでおらず、ただ見ているだけの事が多かったため元気はまだありそうだ。

「そんじゃーな。次はバトルでもしようぜ」
「先輩のエッチ!」
「はぁっ?」
「ベットの上でアタシと先輩が激しくバトルエッチするんなんて!過激です~!!」
「…頼むからそうい発言は控えてくれ。萎えるし…だいたい俺は武装神姫のバトルの方を言ったんだ」
「あれ、そうなの?」
「そうなの!はぁ~、疲れた。じゃあ、俺は帰るぜ」
「来年は一緒にお客さんとして行こうね!」
「はいはい。またな」

そう言って俺は愛車に乗り込み家に向かって愛車を走らせた。
…。
……。
………。
後部座席にクリナーレ、ルーナ、パルカを落ちないように置いて寝かしている。
今日は、はしゃいでいたからなぁ。
グッスリ寝ていやがる。
アンジェラスの奴は俺の頭の上で仰向けになって鼻歌を歌ってた。
機嫌や気分はいいみたいだ。
あ、でもなぁ。
愛車を走らせてる時にふと思った。
そう言えばアンジェラスの奴は文化祭を満足したのだろうか?
クリナーレ達や婪に付き纏われて、全然気づいてやれなかった。
ちょっと訊いてみるか。

「なぁ、アンジェラス」
「なんですか?」
「今日、文化祭に来て楽しかったか?お前は奴等に付き合わされて、あんまり遊んでなかったような気がするけど」

核心をストレートに訊いてみた。
ちょっとマズかったかなぁ?

「楽しかったです。ご主人様や婪様にクリナーレ達が陽気に遊んでる光景を見ていて飽きないです」
「う~ん、その『飽きない』発言はちょっと傷つくなぁ」
「大丈夫ですよ。それに私はご主人様と一緒に文化祭に行けた事がなによりも、楽しくて嬉しかったんです」
「…そうか。嬉しい事を言ってくれるじゃないか」
「アンッ!ご主人様、くすぐったいです♪」

俺はハンドルから左手を離してアンジェラスの背中を手の平全体で撫でる。
よかった。
アンジェラスは文化祭を楽しんでくれて。
この武装神姫のアルバイトの終わる期間がいつになるか解からないけど、それまでこいつ等に楽しい思い出沢山作ってやりたいと思った。






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