『試合終了。Winner,十兵衛』
判定を告げるジャッジAI。
やがてアクセスポッドが開き、ねここが顔を出す。
「ねここ……」
「えへへ……負けちゃった☆」
にぱ、っと少し照れ臭そうな表情で私たちに微笑むねここ。それは私をどこか安心させるような、不安にさせるような。
私はぎゅ、っと抱きしめてあげて
「よく頑張ったね」
と、それだけを言ってあげたのでした。
やがてアクセスポッドが開き、ねここが顔を出す。
「ねここ……」
「えへへ……負けちゃった☆」
にぱ、っと少し照れ臭そうな表情で私たちに微笑むねここ。それは私をどこか安心させるような、不安にさせるような。
私はぎゅ、っと抱きしめてあげて
「よく頑張ったね」
と、それだけを言ってあげたのでした。
「よく健闘した方よ、ねここちゃん」
その声に私たちが振り向くと、そこには十兵衛ちゃんとそのマスターが立っていて。
十兵衛ちゃんはまた何か雰囲気が違うかな、今度はお姉さんぽい感じがする……
なんというか、よくコロコロ雰囲気が変わる人だね。
「懐に飛び込まれるなんて、私もまだまだみたい。
次は、完全に叩きのめしてあげるから覚悟しておきなさいね」
褒めてるんだか挑発してるのだか……どっちもかしらね。
「次は、負けないのっ」
凛とした表情でそう切り返すねここ。
十兵衛ちゃんは、ふふ、と笑うと
「そうね、お互いに頑張りましょう。また次に会う時、自分自身を誇れるように」
「うんっ☆」
そう言いながら、二人は握手を交わしたのでした。
その声に私たちが振り向くと、そこには十兵衛ちゃんとそのマスターが立っていて。
十兵衛ちゃんはまた何か雰囲気が違うかな、今度はお姉さんぽい感じがする……
なんというか、よくコロコロ雰囲気が変わる人だね。
「懐に飛び込まれるなんて、私もまだまだみたい。
次は、完全に叩きのめしてあげるから覚悟しておきなさいね」
褒めてるんだか挑発してるのだか……どっちもかしらね。
「次は、負けないのっ」
凛とした表情でそう切り返すねここ。
十兵衛ちゃんは、ふふ、と笑うと
「そうね、お互いに頑張りましょう。また次に会う時、自分自身を誇れるように」
「うんっ☆」
そう言いながら、二人は握手を交わしたのでした。
2
ねここの飼い方 そのきゅう、にかいめ
『さぁてぇ、トーナメントも残すところ決勝戦のみ! しかしその前に3位決定戦を開催したいと思いまぁす!』
店長さんの超ハイテンションなナレーションが木霊する。
『3位決定戦のカードは、皆さんおなじみ戸田静香選手っ!
神姫はもちろん、魔女っ子神姫 ドキドキハウリンだぁっ!』
店長さんの超ハイテンションなナレーションが木霊する。
『3位決定戦のカードは、皆さんおなじみ戸田静香選手っ!
神姫はもちろん、魔女っ子神姫 ドキドキハウリンだぁっ!』
ワアァァァァ!と会場から声援が飛ぶ。流石すごい人気、TVアニメ化の話が来たって噂も頷ける気がする。
『そして対戦相手はぁ、人気急上昇中の風見美砂選手っ!
神姫も裏……もとい神姫アイドルランキングで人気急上昇のねここちゃんだぁ!』
神姫も裏……もとい神姫アイドルランキングで人気急上昇のねここちゃんだぁ!』
いつの間にそんな事になってるのかしらー……らー……
そういえばやたら観客が多いような、みんなココちゃん目当てかしらね。
「お互いに頑張りましょう、ねここ」
「うん☆ 一生懸命頑張るの。ドキドキハウリンにゃん♪」
「……ハァ、アナタまでその呼び方ですか」
ココちゃん今までの対戦で疲れてるのかしら、白髪でもありそうな勢いよね。
そういえばやたら観客が多いような、みんなココちゃん目当てかしらね。
「お互いに頑張りましょう、ねここ」
「うん☆ 一生懸命頑張るの。ドキドキハウリンにゃん♪」
「……ハァ、アナタまでその呼び方ですか」
ココちゃん今までの対戦で疲れてるのかしら、白髪でもありそうな勢いよね。
『それでは、試合開始っ!』
開始早々睨み合う両者。
今回のステージは廃墟の市街地エリア。なのでねここは開始早々シューティングスターを排除して身軽になっていた。
対するココちゃんは何時ものセーラー服姿。でも今回は手にSTR-6ミニガンを構えていて……
『さぁ、ココ行くのよっ!』
「りょ……了解しましたっ」
ミニガンを両手で構え、ドガガガガッと一気に掃射!
ねここはバっと飛び退いてそれを回避、尚も更に撃ち続けるドキドキハウリン。
「ふぃ~、危なかったぁ」
銃弾の雨を回避するために、ねここはビルの陰に逃げ込む。
『ココ、あの台詞言うのよっ』
「うぅ……言わなきゃダメ……ですよね」
トホホと肩を落とすココ、やがて開き直ったのか……
今回のステージは廃墟の市街地エリア。なのでねここは開始早々シューティングスターを排除して身軽になっていた。
対するココちゃんは何時ものセーラー服姿。でも今回は手にSTR-6ミニガンを構えていて……
『さぁ、ココ行くのよっ!』
「りょ……了解しましたっ」
ミニガンを両手で構え、ドガガガガッと一気に掃射!
ねここはバっと飛び退いてそれを回避、尚も更に撃ち続けるドキドキハウリン。
「ふぃ~、危なかったぁ」
銃弾の雨を回避するために、ねここはビルの陰に逃げ込む。
『ココ、あの台詞言うのよっ』
「うぅ……言わなきゃダメ……ですよね」
トホホと肩を落とすココ、やがて開き直ったのか……
「 カ ・ イ ・ カ ・ ン ♪ 」
無理やり恍惚の表情を作ってセリフを決めるドキドキハウリン……薬師丸ひ○子?(古
3
『そうよそう、堪らないわぁ♪』
「うぅ、ねここが変な目で見てますよ……」
ガックリと肩を落とすドキドキハウリン。
「と、とにかく行きますっ!」
そう言ってダッシュをかける。ビルの角まで来たらすかさずミニガンを乱射。
しかしねここはビルの壁を使って跳躍し、それを器用に回避してく。
待ち伏せ戦術ならともかく、込み入った地形で器用に動き回る相手を追撃する場合、ミニガンでは対応しきれない。
ミニガンでは反動や、射撃体勢に入るまでのタイムラグが大きいからだ。
ねここはその隙をついて……
「っ!? 何処へ」
「こっちだよっ☆」
側面から回り込んだねここが襲い掛かる。
「くっ」
反射的にミニガンの銃身でガードするドキドキハウリン。だけど次の瞬間には、研爪の一撃がミニガンを真っ二つにしていた。
しかしミニガンの犠牲によって一瞬ではあるけども時間が稼げ、バックステップして体勢を整えることが出来たみたいで。
『ココ、変身よ!』
「わかりました、静香……とぅっ!」
スモーク弾を投げ上げるドキドキハウリン、その直後フィールドは白煙に包まれる。
「にゃにゃ☆」
目を輝かせるねここ、いや気持ちはわかるけどね。今は一応敵だよ……
そして煙幕が晴れると、廃ビルの屋上からねここを見下ろす影が。
其処に出でるはふわふわのスカートに、ひらひらのドレス。それはっ
「うぅ、ねここが変な目で見てますよ……」
ガックリと肩を落とすドキドキハウリン。
「と、とにかく行きますっ!」
そう言ってダッシュをかける。ビルの角まで来たらすかさずミニガンを乱射。
しかしねここはビルの壁を使って跳躍し、それを器用に回避してく。
待ち伏せ戦術ならともかく、込み入った地形で器用に動き回る相手を追撃する場合、ミニガンでは対応しきれない。
ミニガンでは反動や、射撃体勢に入るまでのタイムラグが大きいからだ。
ねここはその隙をついて……
「っ!? 何処へ」
「こっちだよっ☆」
側面から回り込んだねここが襲い掛かる。
「くっ」
反射的にミニガンの銃身でガードするドキドキハウリン。だけど次の瞬間には、研爪の一撃がミニガンを真っ二つにしていた。
しかしミニガンの犠牲によって一瞬ではあるけども時間が稼げ、バックステップして体勢を整えることが出来たみたいで。
『ココ、変身よ!』
「わかりました、静香……とぅっ!」
スモーク弾を投げ上げるドキドキハウリン、その直後フィールドは白煙に包まれる。
「にゃにゃ☆」
目を輝かせるねここ、いや気持ちはわかるけどね。今は一応敵だよ……
そして煙幕が晴れると、廃ビルの屋上からねここを見下ろす影が。
其処に出でるはふわふわのスカートに、ひらひらのドレス。それはっ
「愛ある限り戦いましょう! 魔女っ子神姫ドキドキハウリン! ここに、はいぱー☆降臨っ!」
ドカァン! とバックで色付火薬が炸裂する。
……朝からやってるヒーロー物に匹敵するレベルになってきてるわぁ……未だに顔は真っ赤だけど。
4
と、改めて見てみると今日は武器が違う。何時もの魔法のステッキを模したライフルじゃなくて、
猫爪の腕みたいな巨大手袋……というかクローというか、シルエット的にデジキャ○ットみたいな。
「デジ○言わないっ!」
気にしてるのね、ははは…
「わぁ~♪ すっごぉ~い、カッコいいな~☆」
ねここは素直に感激するばかり。そういえば今まで直に対戦したことはなかったね。
『ふふん、今回はねここちゃんのライバルっぽく仕上げてみました』
「いっそ普通の吼凛アーマー着せてください……」
でもなんだかんでで着てるから健気よね、ココちゃんは。
『そして更に今回はね~』
ヒュゥン、と一瞬マジカルハウリンの輪郭がブレたかと思うと、数体に分裂したかのようになってねここに飛び掛って来る!
「ひゃぁ、すっごーい☆」
バク転で回避しながらそう感嘆するねここ。いや確かに凄いわ……
『そう、ねここちゃんと同じ分身装置作ってみました♪ ライバルが同じ能力で挑んでくる。この展開いいわよね~』
「………と、とにかくいきますっ」
ココちゃんがヤケになってきてるわねー……と
『ねここ、こっちも全開よっ』
「あいさー、いっくよー♪」
ねここも跳躍、そして分身しながら爪による鍔迫り合いを行う二人の神姫。
それは妖精が幻想的に華麗に舞うようにも見えて……
と、一瞬ふっと二人の姿が消えたかと思うと、二人ともストンと地面に着地。……て
「……やりますね、流石です………ぁ」
「ドキドキハウリンちゃんもねっ………ぉょ?」
猫爪の腕みたいな巨大手袋……というかクローというか、シルエット的にデジキャ○ットみたいな。
「デジ○言わないっ!」
気にしてるのね、ははは…
「わぁ~♪ すっごぉ~い、カッコいいな~☆」
ねここは素直に感激するばかり。そういえば今まで直に対戦したことはなかったね。
『ふふん、今回はねここちゃんのライバルっぽく仕上げてみました』
「いっそ普通の吼凛アーマー着せてください……」
でもなんだかんでで着てるから健気よね、ココちゃんは。
『そして更に今回はね~』
ヒュゥン、と一瞬マジカルハウリンの輪郭がブレたかと思うと、数体に分裂したかのようになってねここに飛び掛って来る!
「ひゃぁ、すっごーい☆」
バク転で回避しながらそう感嘆するねここ。いや確かに凄いわ……
『そう、ねここちゃんと同じ分身装置作ってみました♪ ライバルが同じ能力で挑んでくる。この展開いいわよね~』
「………と、とにかくいきますっ」
ココちゃんがヤケになってきてるわねー……と
『ねここ、こっちも全開よっ』
「あいさー、いっくよー♪」
ねここも跳躍、そして分身しながら爪による鍔迫り合いを行う二人の神姫。
それは妖精が幻想的に華麗に舞うようにも見えて……
と、一瞬ふっと二人の姿が消えたかと思うと、二人ともストンと地面に着地。……て
「……やりますね、流石です………ぁ」
「ドキドキハウリンちゃんもねっ………ぉょ?」
いやその……多分鍔迫り合いの影響なんだろうね、2人とも傷だらけ、というか……ねここの方は鎧に傷なんだけどー……
ハウリンちゃんの方は、そのいくら丈夫でも服だった訳で。
えぇい、つまり研爪で服をボロボロに引き裂かれたハウリンちゃんがそこに。
特にそのー……胸元とか……スカートの中とか……? 特に胸元なんかポロリ……
ハウリンちゃんの方は、そのいくら丈夫でも服だった訳で。
えぇい、つまり研爪で服をボロボロに引き裂かれたハウリンちゃんがそこに。
特にそのー……胸元とか……スカートの中とか……? 特に胸元なんかポロリ……
『う゛をおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!?』
観客から絶叫が巻き起こる、萌えー!とかキターとか色々な叫びが聞こえるような……
「……ぃ、」
「ぃやぁあああああああああああああああああああ!?!?!?!?」
『試合終了。ドキドキハウリン戦意喪失 Winner,ねここ』
後には何時までも止まない観客の声援(?)とココちゃんの絶叫が響き渡っていたのでした、まる。
5
後日談そのいち
「ぐすん、もうお嫁に行けない……」
「大丈夫よココ、私がお嫁に貰ってあげるから」
「静香……嬉しいです……が、人としてどうかとも思います……」
「ぐすん、もうお嫁に行けない……」
「大丈夫よココ、私がお嫁に貰ってあげるから」
「静香……嬉しいです……が、人としてどうかとも思います……」
後日談そのに
「ぎゃあぁぁぁぁ!? ウン十万もするマシンがいつの間にか消えてる、しかも代金納付済みってあるのに入ってねぇし!?」
「いいじゃないですかマスター、大会で結構儲かったのでしょう?」
「ジェニーさん酷いよ……」
「ぎゃあぁぁぁぁ!? ウン十万もするマシンがいつの間にか消えてる、しかも代金納付済みってあるのに入ってねぇし!?」
「いいじゃないですかマスター、大会で結構儲かったのでしょう?」
「ジェニーさん酷いよ……」