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武装神姫のリン
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クラブハンド・フォートブラッグ
ホワイトファング・ハウリングソウル
ハウリングソウル
ウサギのナミダ
アスカ・シンカロン
引きこもりと神姫
キズナのキセキ
魔女っ子神姫☆ドキドキハウリン
浸食機械
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えむえむえす ~My marriage story~

2014年

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デュアル・マインド
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悪魔に憑かれた微駄男
Nagi the combat princess
えむえむえす ~My marriage story~

2013年

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深み填りと這上姫
キズナのキセキ
武装食堂
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2012年

美咲さんと先生
二人のマスター
類は神姫を呼ぶ
浸食機械
引きこもりと神姫
ライドオン204X
フツノミタマ
白濁!? 阪高神姫部
白い英雄を喰う黒い女神
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流れ流れて神姫無頼
アスカ・シンカロン
MMS戦記
天海市神姫黙示録
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Forbidden Fruit
すとれい・しーぷ
車輪の姫君
樫坂家の事情!
Slaughter Queen Esmeralda.

2010年

おまかせ♪ホーリーベル
戦うことを忘れた武装神姫
Gene Less
The Armed Princess―武装神姫―
ウサギのナミダ
PRINCESS BRAVE
神姫☆こみゅにけ~しょん
アルトアイネス奮闘姫
ロンド・ロンド

2009年

せつなの武装神姫
双子神姫
鋼の心 ~Eisen Herz~
犬子さんの土下座ライフ。
狛犬はうりん劇場
Memories of Not Forgetting
Knuckle princess

2008年

武装神姫のリン
『不良品』
師匠と弟子
マリナニタSOS!(仮)
橘明人とかしまし神姫たちの日常日記
戦う神姫は好きですか
スロウ・ライフ
徒然続く、そんな話。
妄想神姫
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剣は紅い花の誇り
EXECUTION
武装神姫~ストライカーズ・ソウル~
神姫長屋の住人達。
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クラブハンド・フォートブラッグ
武装神姫と暮らす日常
ネコのマスターの奮闘日記
ホワイトファング・ハウリングソウル
ハウリングソウル
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トバナイトリ>トベナイトリ
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神姫大作戦
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 ここ浅見家の一階は喫茶店<日々平穏>とその倉庫、二階から上は住居スペースとなり、平日の昼間は弥生から喫茶店の手伝いを頼まれなければ、私達は二階で留守番をしている。
 その間に家事手伝いなどが出来る訳も無く、寝ているか、ネットで神姫関連の情報チェックをしたり、テレビを見たり、またはトレーニングマシンで模擬戦をしている。
 要は私達の好き勝手にすごしている。
 秋人は私達に何かをさせる為に手に入れたタイプのオーナーでは無く、目覚めてから暫くしても私達に何かをやらせたり、求めたりしない。
 私に初期登録されていたデーターでは珍しく、神姫NETの掲示板等で調べると割と多くいるオーナータイプだった。この事を幸運と取るかは私達次第。
 少なくとも私は幸運だと思っている。
 ただ、春香に比べると私はバトルが好きだ。ところが秋人は私達(主に私)が参加したいと言わなければバトルに参加することは無い。そこだけがチョッと物足りないと思ってしまうのは贅沢な悩みなのだろうか…
 そして今日も暇を持て余して春香をバトルにと誘ったのだが、素気無く断られた。
 そんな訳でまだ対戦をした事も無く、戦っている所も観た事の無い冬花を誘ってみた。

 実は最近まで冬花のバトル禁止令が出ていた。
 どうも以前のオーナーが組み込んだプログラムの所為で、戦闘時のデーター処理量が普通の数倍必要となっていた。そしてそれは驚異的な回避能力を冬花に与えた。
 ただしこのプログラムは感情プログラムの上に書き込まれ、戦闘時には必要以上の負担をコアに掛けた。
 バトルには好んで参加しない秋人にしてみれば、負担ばかり掛ける不必要な物だった。
 だから本当はそんな負担の大きいプログラムは消去しようとしたが、感情プログラムの上から書き込まれている為に単純に削除すると、今までの冬花の感情部分と記憶領域にまで影響が出る可能性があると秋人は言っていた。
 そんなデーターの処理は神姫単体の能力限界を遥かに超え、コアは尋常ではない発熱を起こす。最悪の場合焼き切れる。その対策に前のオーナーはパワードスーツ系装備で本体の駆動を抑え、プチマシーンズを装備に複数装着してコプロセッサーとして処理の分散をしていた。
 それに対し秋人は、各駆動系の徹底的な効率化をする事により体躯から発生する発熱を最小限に抑え、頭髪を冷却強化型頭髪に交換。さらにバトル時用に自作の頭部オプションユニットにプチマシーンズ4機分相当のプロセッサーを搭載。他に装備を付けなくても戦闘機動することが出来るようになった。それでも以前より長時間の戦闘行動は出来ないとの事だ。
 秋人はバトルの為の対策というより、除去出来ないのならこの問題を自分ならどう解消するのかを実践しただけのようだ。何事にも凝り性の秋人らしい。
 冬花自身も今後バトルに好んで参加する気は無いらしくそれで十分だとの事。
 でも私はそんな能力がある冬花と、バトルをしてみたいと以前から思っていた。
 そして先日、ついに冬花の調整が終わりバトル禁止令が解除された。

「バトル、ですか?…秋人さんの許可は出ていますから私でよければ」
 承諾を得て、冬花を秋人の部屋の使っていない各種装備が置いていある収納棚に案内し、その間にトレーニングマシンのセッティングと自分の装備の準備をする。
 ヴァフェバニーの各種装備、ORE―GUNの改造ライフル、STR6ミニガン、秋人作のククリナイフを二本。中~長距離戦装備に身を固める。最近のお気に入りの装備だ。
「準備できた?」
 収納棚の前で準備をしていた冬花を見ると、私と春香のアーマーのいくつかと、ヴァッフェバニーのブーツ、冬花用頭部オプションユニット、秋人の刀一本というかなり軽装な装備に身を包んでいた。
「はい」
「それじゃ始めましょう♪」
 久しぶりの胸高鳴る相手との対戦にワクワクしつつ、トレーニングマシンのクレイドルに収まった。


 ビルとビルの間を縫うように高速飛行を続ける。
 その少し後方を、飛行ユニットを装備していない冬花がビルの壁面を蹴り、前方にジャンプを繰り返し距離を詰めつつ追尾してくる。それに対し散発的に後方に撃ち込むが手応えは全く無い。
 開始直後はかなり離れた距離だったが、今はハンドガンで撃ち合いをするような間合いになっている。
 ライフルは残弾ゼロになったので既に投棄。ミニガンの弾も残り僅か。
 武装によるアドバンテージはもうすぐ無くなる。装備も然り。
 と、いうより今思えばそんなものは最初から無かったのかもしれない…

 開始直後、ビルの屋上に陣取り周囲を索敵。数分後に移動中の冬花を発見。
 即座に撃ちこむも回避される。暫らくこれを繰り返しライフルの弾が切れた。
 すると冬花はビルを盾に、こちらの死角を縫うように一気に距離を詰めだす。
 こちらもミニガンの有効射程範囲まで距離を詰めるべく前進したが、私の予想を上回る速さで距離が詰まっていた。
 移動中に冬花の姿を確認できずに、私から冬花の間合いに踏み込んでいた。
 短い息吹と共に目の前を斬撃が通り抜ける。
「?!」
 偶然だった。何か嫌な感じがしてバックステップをした直後、ビルの角を切りながら斬撃が通り過ぎた。慌てて後方にジャンプし、そのまま後ろ向きで飛行を始め、今まで自分の立っていた付近に狙いもせず弾丸を叩き込む。そして180°ターン。上昇してその場から急いで離れる。
 距離を取り、冬花の視界から隠れるべくビルの間を高速で移動を始めるが、ビルの壁面を前方に向かってジャンプして追尾してきた。
 散発的に撃ちこむも、牽制にすらなっていない。なぜかこちらが撃ち込む時は側面の側に必ずいて、発砲する直前に壁を蹴って確実に回避された。
 そう。こちらが撃ち込む時には必ず回避し易い側面の側にいて、発砲する直前には着弾点からは退避している。
「っ……洒落にならないわよ!この能力!!」
 思わず愚痴がこぼれた。此処まで長時間一方的に追い込まれたのは、デビューしたての頃以来久しぶりだった。
 冬花と以前対戦した春香とそれを見ていた秋人に聞いてはいたけど、これほどとは思いもしなかった。その上弾丸も残り少なく、飛行できる時間も残りわずか……
 そんな追い込まれつつある現状を私は楽しいと感じていた。ピンチになればなるほど、何か沸き立つものが出てくる私の性格は、この状況すら心から楽しんでいる。
 愚痴をこぼした口元は、笑みさえ浮かべている。
 そして思いついたのは地面に足を下ろしての斬り合い
 先読み並の回避能力がある冬花と、これまでの経験で培った実戦剣術とのぶつかり合い。
 同じ秋人作の業物で…うわ、楽しそう…あぁでもランクの差が…いや、刃物は使ったことは無いって言っていたし…う~ん。どうにかなるかな…
 考え出したら止まらなくなってきた。距離を取るための今の飛行も、飛び道具が無ければ意味は無い…そして自分が楽しいと思う行動に出ることにした。
 進行方向はそのままに身体だけ180°ターンをして冬花を視界に収め、手にしているミニガンの残弾を全てばら撒き、それを難なく回避した冬花に向けてミニガンを投げつる。
 その陰に隠れるように追尾飛行しつつ、リアブースターにマウントしておいたククリナイフを両手に構え、冬花を見る。
 頭部オプションで目元が隠されているせいで表情が分かりにくいが、驚いた様子。
 だがそれも一瞬。飛来したミニガンを踏み台にして進行方向を変えた。
 私はそれにかまわず飛行コースはそのままに、高度を下げ地面に降り立ち振り返る。
 少し後方、ビルの側面を蹴って同じ様に地面に降りようとしている冬花を視界に収め、タイミングを計り地面に着地するかしないかのタイミングでリアブースターがぶつかるように投げつけ、さっきと同じ様にその後に続く。
 着地した冬花はその場でバック転をしながらリアブースターを蹴り上げ、正面に構える。
「ちっ!」
 今度も体勢を崩せず、舌打ちしてしまう。
 しかも既に両者の間合いに入っていたため、そのまま斬り合いが始まった。
 こちらからの二刀での斬撃をことごとく受けきり、隙あらば容赦無く突いてくる。
 斬りあい始めて数秒、繰り出した斬撃は数十回、不意に冬花が間合いをとった。
 間合いを取らせまいと一歩前に踏み出した瞬間、視界が何かに遮られる。
「なっ?!」
 それはさっき蹴り上げたリアブースターだった。それが今このタイミングで落ちてきた。
 冬花はその落下地点に私を誘い込んでいた。
 全くの無警戒だったこの落下物に驚いた私は足を止めてしまう。
 冬花程の手錬れを前に。
 無機質な音声が私に敗北を告げ、緊急接続解除のアラームが鳴り響く。直後に接続が切られ本体に意識を戻される。

「…春香?…何で急に接続を切ったの?」
 意識を戻した私は、トレーニングマシンとの接続を緊急モードで切ったであろう相手を探す。
「鈴夏!早くこっちにきて!!」
 春香の切羽詰った声が私を呼ぶ。
 滅多に慌てることの無い春香の声に慌てて駆け寄ると、クレイドルの上で横になったまま全ての装備を外された冬花が自分の両肩を抱いて、焦点の定まらない目を見開き、そして声にならない悲鳴をあげていた。
「?!冬花!」
 冬花の横にしゃがみ名を呼ぶ。
「?!…あ…あぁ…~~~~っ」
 一瞬身体を強張らせ、目だけ動かして私を見つけると体を起こし抱きついてくる。
「……冬花?」






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