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*● 三毛猫観察日記 ●
**◆ 第五話 「アタシも日記を書いてみよう」 ◆
★9月9日(日)
明日から新学期が始まるってのに、今日もコタローは大学の工作室。アタシの為に例の
『ボディ』を作ってくれているんだけど、そのせいで全然遊んでくれない。つまんない。
「ただいまぁ~、ミア、やっと『ボディ』が完成したぞ!」
帰ってきたコタローが早速『ボディ』の説明をしてくれるけど、アタシは全然興味無い。
大体何よ、そのバカみたいに下品な性能は…ミアちゃん絶対使わないんだから!
★9月10日(月)
今日は神姫同好会が正式にサークルに昇格する日です。自治会から指定された空部室に
みんな集まってます。
「とりあえず部長は俺、副部長は虎太郎、会計は小暮でいいかな?」
「そんな感じでいいと思うぞ」「了解です~」二人が答えました。
「あとサークルの名前だけど、各自明日までに案を一つ考えてくるように。備品とかは
今日中にリストを作って、明日にでも買いに行こう」
アキオちゃんがテキパキと指示を出してます。
「それと…さっきから気になってるんだが、何でミアちゃん簡易素体なんだ?まだ修理が
終わってないのか?」とアキオちゃん。
「ああ、素体を修理する前に護身用の『ボディ』を作ってたからな。でも折角完成したのに
イヤがって使ってくれないし…」
「ミアちゃんやーよ、あんな下品な『ボディ』」
「げ、下品って…どんな物だったの?」小暮ちゃんが思わず聞きました。
「ああ、実は持ってきてるんだけどね」デイバッグから『ボディ』を取り出したの。
「伝導率を上げる為に純金を使ってるから重いんだ。まぁ外装を強化チタンに替えたから
それ程でもないけどね。駆動系にはネオジムの代わりに、大学院の先輩と研究してた
ウラン磁石を使用。これだけで出力が880%向上してる。補助電力にも研究中の改良型
PEFCを搭載し、連続600時間の稼動を可能にしている。他にもフレーム強化の為に
「待て待て待て待てまてぇぇぇぇ~~~!!!」アキオちゃんが止めました。
「オマエ…何かトンでもない物作ってないか?」
「そうか?素手じゃ5センチ厚の鉄板「しか」破れないし、走っても時速60キロ「しか」
出ないんだぞ?」
「………ミアちゃんに銀行強盗でもさせるつもりか?」
小春ちゃん唖然。サンタ子ちゃんはゲラゲラ笑ってる。
「とりあえずコレは俺が預かっとく。こんな物騒な物を野放しに出来るか!それから
サークルの最初の活動が決まったぞ。『ミアちゃんのまともなボディを作る』だ!」
こうして『バンディッツ(山賊)』と名づけられた素体は没収されました…
★9月11日(火)
今日はサークルの名前を決めた後(「神姫サークル・バンディッツ」になっちゃった)
部室の備品集め・買出しをしました。
机や椅子とかはお金を出し合って買ったけど、訓練用のポータブルマシンとかは
アキオちゃんが用意したみたい。サスガお金持ちです。
それに比べてコタローは…
バンディッツの作成にお金を使い果たしてしまって、今日も晩御飯はカップ麺です。
アタシも暫くは猫缶おあずけ。ホント甲斐性無しなんだから!
★9月12日(水)
今日は部室でアタシの素体について会議中です。基本的な方針としては
①リーグ出場できるようにレギュレーション厳守
②パワーよりスピード重視
③バーストモード使用を前提に、駆動系の耐久力を向上
で、却下された案が
〔ミア〕素体を三毛猫そっくりに
〔虎太郎〕新型PEFCだけでも使わせろ
〔小暮〕ロケットパンチなんてどうです?
〔サンタ子〕ゴスロリっぽい戦闘装備を見てみたい
〔小春〕巨乳化
(アキオ「お、お前らなぁ…」)
★9月13日(木)
「それじゃミア、昼休みまで部室で大人しくしてるんだぞ」「サンタ子、よろしくな」
コタローとアキオちゃんは授業に行っちゃいました。小暮ちゃんは授業が午後からなので
まだ来ていません。
サンタ子ちゃんと一緒に、部室に置かれた『神姫用・ミカちゃんハウスDX』でお茶会。
洋服もドレスに着替えて、お姫様気分です。
「…それでね、最近コタローが冷たいの。図面ばっかり描いてるし遊んでくれないし。
猫缶も食べさせてくれないし。サンタ子ちゃんが羨ましいなぁ~、アキオちゃん
素敵だし優しいしお金持ちだし」
カップを置いたサンタ子ちゃんが微笑んで言いました。
「私の方こそ羨ましいわよ。
ミアは知らないでしょうけど、アナタが機能停止しそうになったあの事件、虎太郎さん
大変だったのよ?応急処置の後、動かすと危険だからってあの場所で修理を始めて。
結局、ミアを動かせるようになったのは次の日の明け方だったんだから…
それにね、あのバンディッツの件。あんな物作っちゃうの普通じゃないけど、それだけ
ミアを心配しているって事じゃない。私にはアレが、アナタへの愛の結晶に見えたわ」
さ、さ、サンタ子ちゃん、変な事言わないでよ…
なんかコタローの顔が見れなくなっちゃったじゃない…
★9月15日(土)
今日は部室でバトルスタイルの勉強会です。教材は昔の桜花ちゃんの試合ビデオ。
講師はアキオちゃんです。
ビデオの中では桜花ちゃんが花鳥風月を構えてます。サンタ子ちゃんの花鳥風月って、
元々桜花ちゃんが使ってたのね。
「…見ての通り、ファーストリーグでは接近戦が多いんだ。これは、近接武器のほうが
個体能力を反映させやすい、という理由が大きい。まぁシンプルイズベストって事だ。
だからといって遠距離武器が無効という訳ではない。レベルの高い試合では、砲撃は
敵の足止めや動きの拘束、つまりコントロールするのに使われる。相手の行動を支配
するというアドバンテージの大きさは、どんな勝負事でも有効な手である。まぁ
一番強いのは、何か一つ自分のスタイルを確立させて、それを極めることだけどね」
「桜花ちゃんって武装しないで着物に袴を着てたのね…時代劇の主人公みたい!」
「男装の麗人って感じみたいです、凛々しくってステキ♪」
「ミアちゃ~ん、小春ちゃ~ん、聞いてますかぁ~?」アキオちゃん、怒ってる?
「まぁまぁ。二人とも桜花の姿を見るのが始めてなんだから、このままにしてやろうよ」
コタローの提案で急遽ビデオ鑑賞会になりました。
ビデオが進み、次の対戦相手はマオチャオさんです。
「なんだこのマオチャオ?あんな大きな剣を持って」
コタローが不思議がるのも当然。身長の1.5倍はある大剣を背負ってフラフラしてる。
「あ、コレは『雷迅マヤー』だな。持ってるのは『斬岩剣ベースラード』だ」
「雷迅…二つ名が有るって事は、強いんですか?」
「強いよ。ってか、桜花の妹分だったんだ」
「へぇ…」小暮ちゃんも画面に見入りました。
(「そういえば桜花ちゃんの二つ名って何です?」「『人斬り桜花』」「うっわぁ……」)
試合が始まりました。
その途端『マヤー』は画面から消え、一瞬後には桜花ちゃんに大剣を打ち込んでました。
「なっ…!」思わずコタローが呟きます。
その後『マヤー』は試合場をピンボールの様に走り回り、一撃離脱を繰り返します。
「『マヤー』は「足で斬る」タイプの神姫だからな。ミアちゃんと似てるかもしれない」
似てるけど、スピードが段違い。ひょっとしたらバーストモードより速いカモ…
結局試合は、鉄壁の守りと一瞬の隙を見逃さなかった桜花ちゃんの勝利に終わりました。
「あんな戦い方があるなんてな…しかし『マヤー』って何なんだ?」
コタローがアキオちゃんに聞きました。
「マヤーはサードリーグの頃から桜花をライバル視していてね。まぁ、いつのまにか
『桜花姉ちゃん』とか言うようになってたけど。
桜花が死んだ直後にバトルを引退して、今はマスターと一緒に沖縄で静かに暮らしてる。
そうだ、彼らの話はきっと役に立つ…バトルスタイルとか、心構えとか」
アキオちゃんが急に携帯を取り出し、何処かに掛け始めました。
「……久しぶりです!……マヤーちゃん元気ですか?……三人ですけど、空いてます?」
アキオちゃんは携帯を切りました。
「マヤーのマスター、赤峰さんの実家は旅館なんだ。部屋が取れたから、これから行くぞ」
「え、い、行くって何処にですか?」小暮ちゃんが聞きます。
「決まってるだろ、沖縄だよ」
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*● 三毛猫観察日記 ●
**◆ 第五話 「アタシも日記を書いてみよう」 ◆
★9月9日(日)
明日から新学期が始まるってのに、今日もコタローは大学の工作室。アタシの為に例の
『ボディ』を作ってくれているんだけど、そのせいで全然遊んでくれない。つまんない。
「ただいまぁ~、ミア、やっと『ボディ』が完成したぞ!」
帰ってきたコタローが早速『ボディ』の説明をしてくれるけど、アタシは全然興味無い。
大体何よ、そのバカみたいに下品な性能は…ミアちゃん絶対使わないんだから!
★9月10日(月)
今日は神姫同好会が正式にサークルに昇格する日です。自治会から指定された空部室に
みんな集まってます。
「とりあえず部長は俺、副部長は虎太郎、会計は小暮でいいかな?」
「そんな感じでいいと思うぞ」「了解です~」二人が答えました。
「あとサークルの名前だけど、各自明日までに案を一つ考えてくるように。備品とかは
今日中にリストを作って、明日にでも買いに行こう」
アキオちゃんがテキパキと指示を出してます。
「それと…さっきから気になってるんだが、何でミアちゃん簡易素体なんだ?まだ修理が
終わってないのか?」とアキオちゃん。
「ああ、素体を修理する前に護身用の『ボディ』を作ってたからな。でも折角完成したのに
イヤがって使ってくれないし…」
「ミアちゃんやーよ、あんな下品な『ボディ』」
「げ、下品って…どんな物だったの?」小暮ちゃんが思わず聞きました。
「ああ、実は持ってきてるんだけどね」デイバッグから『ボディ』を取り出したの。
「伝導率を上げる為に純金を使ってるから重いんだ。まぁ外装を強化チタンに替えたから
それ程でもないけどね。駆動系にはネオジムの代わりに、大学院の先輩と研究してた
ウラン磁石を使用。これだけで出力が880%向上してる。補助電力にも研究中の改良型
PEFCを搭載し、連続600時間の稼動を可能にしている。他にもフレーム強化の為に
「待て待て待て待てまてぇぇぇぇ~~~!!!」アキオちゃんが止めました。
「オマエ…何かトンでもない物作ってないか?」
「そうか?素手じゃ5センチ厚の鉄板「しか」破れないし、走っても時速60キロ「しか」
出ないんだぞ?」
「………ミアちゃんに銀行強盗でもさせるつもりか?」
小春ちゃん唖然。サンタ子ちゃんはゲラゲラ笑ってる。
「とりあえずコレは俺が預かっとく。こんな物騒な物を野放しに出来るか!それから
サークルの最初の活動が決まったぞ。『ミアちゃんのまともなボディを作る』だ!」
こうして『バンディッツ(山賊)』と名づけられた素体は没収されました…
★9月11日(火)
今日はサークルの名前を決めた後(「神姫サークル・バンディッツ」になっちゃった)
部室の備品集め・買出しをしました。
机や椅子とかはお金を出し合って買ったけど、訓練用のポータブルマシンとかは
アキオちゃんが用意したみたい。サスガお金持ちです。
それに比べてコタローは…
バンディッツの作成にお金を使い果たしてしまって、今日も晩御飯はカップ麺です。
アタシも暫くは猫缶おあずけ。ホント甲斐性無しなんだから!
★9月12日(水)
今日は部室でアタシの素体について会議中です。基本的な方針としては
①リーグ出場できるようにレギュレーション厳守
②パワーよりスピード重視
③バーストモード使用を前提に、駆動系の耐久力を向上
で、却下された案が
〔ミア〕素体を三毛猫そっくりに
〔虎太郎〕新型PEFCだけでも使わせろ
〔小暮〕ロケットパンチなんてどうです?
〔サンタ子〕ゴスロリっぽい戦闘装備を見てみたい
〔小春〕巨乳化
(アキオ「お、お前らなぁ…」)
★9月13日(木)
「それじゃミア、昼休みまで部室で大人しくしてるんだぞ」「サンタ子、よろしくな」
コタローとアキオちゃんは授業に行っちゃいました。小暮ちゃんは授業が午後からなので
まだ来ていません。
サンタ子ちゃんと一緒に、部室に置かれた『神姫用・ミカちゃんハウスDX』でお茶会。
洋服もドレスに着替えて、お姫様気分です。
「…それでね、最近コタローが冷たいの。図面ばっかり描いてるし遊んでくれないし。
猫缶も食べさせてくれないし。サンタ子ちゃんが羨ましいなぁ~、アキオちゃん
素敵だし優しいしお金持ちだし」
カップを置いたサンタ子ちゃんが微笑んで言いました。
「私の方こそ羨ましいわよ。
ミアは知らないでしょうけど、アナタが機能停止しそうになったあの事件、虎太郎さん
大変だったのよ?応急処置の後、動かすと危険だからってあの場所で修理を始めて。
結局、ミアを動かせるようになったのは次の日の明け方だったんだから…
それにね、あのバンディッツの件。あんな物作っちゃうの普通じゃないけど、それだけ
ミアを心配しているって事じゃない。私にはアレが、アナタへの愛の結晶に見えたわ」
さ、さ、サンタ子ちゃん、変な事言わないでよ…
なんかコタローの顔が見れなくなっちゃったじゃない…
★9月15日(土)
今日は部室でバトルスタイルの勉強会です。教材は昔の桜花ちゃんの試合ビデオ。
講師はアキオちゃんです。
ビデオの中では桜花ちゃんが花鳥風月を構えてます。サンタ子ちゃんの花鳥風月って、
元々桜花ちゃんが使ってたのね。
「…見ての通り、ファーストリーグでは接近戦が多いんだ。これは、近接武器のほうが
個体能力を反映させやすい、という理由が大きい。まぁシンプルイズベストって事だ。
だからといって遠距離武器が無効という訳ではない。レベルの高い試合では、砲撃は
敵の足止めや動きの拘束、つまりコントロールするのに使われる。相手の行動を支配
するというアドバンテージの大きさは、どんな勝負事でも有効な手である。まぁ
一番強いのは、何か一つ自分のスタイルを確立させて、それを極めることだけどね」
「桜花ちゃんって武装しないで着物に袴を着てたのね…時代劇の主人公みたい!」
「男装の麗人って感じみたいです、凛々しくってステキ♪」
「ミアちゃ~ん、小春ちゃ~ん、聞いてますかぁ~?」アキオちゃん、怒ってる?
「まぁまぁ。二人とも桜花の姿を見るのが始めてなんだから、このままにしてやろうよ」
コタローの提案で急遽ビデオ鑑賞会になりました。
ビデオが進み、次の対戦相手はマオチャオさんです。
「なんだこのマオチャオ?あんな大きな剣を持って」
コタローが不思議がるのも当然。身長の1.5倍はある大剣を背負ってフラフラしてる。
「あ、コレは『雷迅マヤー』だな。持ってるのは『斬岩剣ベースラード』だ」
「雷迅…二つ名が有るって事は、強いんですか?」
「強いよ。ってか、桜花の妹分だったんだ」
「へぇ…」小暮ちゃんも画面に見入りました。
(「そういえば桜花ちゃんの二つ名って何です?」「『人斬り桜花』」「うっわぁ……」)
試合が始まりました。
その途端『マヤー』は画面から消え、一瞬後には桜花ちゃんに大剣を打ち込んでました。
「なっ…!」思わずコタローが呟きます。
その後『マヤー』は試合場をピンボールの様に走り回り、一撃離脱を繰り返します。
「『マヤー』は「足で斬る」タイプの神姫だからな。ミアちゃんと似てるかもしれない」
似てるけど、スピードが段違い。ひょっとしたらバーストモードより速いカモ…
結局試合は、鉄壁の守りと一瞬の隙を見逃さなかった桜花ちゃんの勝利に終わりました。
「あんな戦い方があるなんてな…しかし『マヤー』って何なんだ?」
コタローがアキオちゃんに聞きました。
「マヤーはサードリーグの頃から桜花をライバル視していてね。まぁ、いつのまにか
『桜花姉ちゃん』とか言うようになってたけど。
桜花が死んだ直後にバトルを引退して、今はマスターと一緒に沖縄で静かに暮らしてる。
そうだ、彼らの話はきっと役に立つ…バトルスタイルとか、心構えとか」
アキオちゃんが急に携帯を取り出し、何処かに掛け始めました。
「……久しぶりです!……マヤーちゃん元気ですか?……三人ですけど、空いてます?」
アキオちゃんは携帯を切りました。
「マヤーのマスター、赤峰さんの実家は旅館なんだ。部屋が取れたから、これから行くぞ」
「え、い、行くって何処にですか?」小暮ちゃんが聞きます。
「決まってるだろ、沖縄だよ」
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