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*第漆幕 「READY STEADY GO」
華墨のここ二戦における敗因・・・それは俺のマスターとしての至らなさと、華墨自身の「猪突猛進なゴリ押し」スタイルにある
華墨は実戦経験がまだまだ足りない・・・にも関わらず、その身体能力でもって勝ちを続けてしまった事が、自身の弱点を見えにくくし、ひいては慢心さえ生んでいた
弱点を改良していき、より良い戦術を開発しなければ、勝利し続ける事は出来ない
例えば、俺はあの「シルヴィア」について殆ど何も知らないが、公式武装主義者が勝ち続けるには、多分ゴリ押しだけじゃ駄目なのだろうという事くらいは判る
別に俺は公式武装主義者になろうとしている訳ではない
が、目下の所その「公式武装」もまともに扱えているのかどうか怪しい華墨に、山の様なカスタムパーツを託すというのは・・・かなり無理がある気がしてもいた
取敢えずは、今迄の華墨の戦闘データを見てみて、どういう戦術が良くて、どういうのが不味いのか、何が得意で何が不得手なのかを検証してみる事。今はそれが第一だろう
(とは言ってもな・・・)
自慢じゃないが俺は戦術だとか戦略だとか、頭が要りそうな事はほとほと苦手だった
(ええい、だからってやらない訳にはいかないだろう!華墨はこういうの、もっとやらない「たち」なんだから)
それもまた、「二人で闘う」ことの一つの有り方だろう
(まず注目すべきなのは華墨の「ゆらぎ」の賜物、この超抜の運動能力だろうな)
今迄華墨は、「ストラーフ(ニビルではない)」「マオチャオ」「ハウリン」「ジルダリア(?)」「サイフォス」と闘った事があるが、その運動能力・・・というか脚力は、ほぼ「ストラーフ」のパワードスーツと大差無いレベルに見えた
その脚力が叩き出す瞬間速度は、全身に鎧を纏っていてもマオチャオやハウリンのそれを越える
かなりの練習が必要だと思うが、半端な高度を飛んでいる相手になら補助装備無しで空中戦を挑む事すら可能だろう
ただし、回避が下手糞というか、速度に頼って見え透いた突込みをし過ぎる所から、多分同じ相手とやると相当な高確率で敗れるだろうし、明らかにこういうタイプに強いであろう「エルギール」に勝利する事は不可能だろう
(多分もうちょっと跳躍とダッシュを織り交ぜたトリッキーな動きをした方が良いんだろうなぁ・・・)
例えば、初めてヌルと闘った時に見せたあの壁蹴りの様な・・・だ
武器は今の所、「紅緒」に付属していた標準装備は一応全て使ってみたが、太刀が合っているだろう
どのみち、運動能力を全面に押し出した戦いをするなら大き過ぎる武器は邪魔になる可能性が高い
かといって、ナイフコンバットさせるには、密着戦のセンスが未知数だ。そもそも「紅緒」は、比較的大型の白兵武器を振り回すタイプなのだから、剣を手放させてもあまり良い事は無いように思える
だが、太刀を主力に闘う限り、あの「エルギール」の「魔女の剣」は重大な壁になるだろう・・・あの剣は、太刀より遥かに間合いが広く、加えて長い武器を絡め取るのに向いている・・・
(もう少し強力な飛び道具があればアウトレンジから一方的に攻撃出来るんだがな・・・装甲が薄いから白兵戦相手じゃ強そうだが弾幕には弱そうだ)
結局華墨にとって最も攻略しなければならない第一の難敵があの魔女、エルギールである事は明白だった
「うぅ~むむむむむ・・・」
俺は頭を抱えて部屋でごろごろ転がるのだった
「・・・暇だな」
私はベランダで頬杖をつき、甲羅干ししている「ヴェートーベン君」をつついていた
マスターが色々考え始めたのは良いが、どうもそういう作業に慣れて居ないのか、知恵熱が出る寸前の様だった
かといって私は私で、普段は一人で色々考え込む癖に、いざ戦闘の事になると、何も考えずに突っ込んでしまえば良いと思っている(実際今でもそうだが)ものだから、結局マスターが考える事になってしまった様だ
少しずつ等身大の自分が見えて来たが、どうも私は、自己存在についてあれこれ悩む事と、何も考えずに体を動かす事が好きな様だ
「・・・また一人でバトルスペースに行こうかな・・・」
呟きつつ振り返る。そこでばっちりボナパルト君と目が合ってしまった
「・・・」
なんかまた激しく片目をぐるぐる動かしつつ片目はしっかり私を見ている・・・だから体の隅の方だけ色変えんな!気色悪い
「えぇいっ!相変らずでかい面してっ!言って置くが私はお前に負けた訳ではないのだからな!其処の所はっきり・・・うをっ!!」
またしても私の顔の横を凄まじい速度で通り過ぎるボナパルト君の舌・・・おのれ、爬虫類め・・・馬鹿にしくさって!
その時、部屋のインターフォンが鳴る。同時に、これまた凄まじい勢いで駆け出すマスター
「はいはいっ!はいはいっ!!待ってましたっっ!!」
宅配されて来たものは・・・なんとも大掛かりな機械だった。結構な額を支払っているマスター
「へへっ・・・ようやく来たぜ」
「マスター、それは一体何だ?」
ごそごそと説明書を取り出してパソコンと繋ぎ始めるマスター
「所謂トレーニングマシンってやつさ。二個前の機種だから結構安く買い叩けたぜ・・・おっけい!多分コレで動く筈」
『ふいいいいぃぃぃ』とか間の抜けた唸りを上げながら起動するトレーニングマシン。無骨なアクセスポッドが大袈裟な蒸気を上げて開く・・・なんか微妙に入りたくねー
「さぁ華墨?カモ~ン」
渋々・・・という顔だけしてポッドインする。入ってみれば槙縞玩具店のアクセスポッドと大差無いな
『実際のリーグで使われてるのと殆ど同じステージが幾つか入ってるっぽいな・・・取敢えずこの「ゴーストタウン」とかいってみるか』
画面を切り替える度に『ぶひいいいん』とか一々音がする仕様を何とかして欲しい
切り替わった世界、出現するダミー神姫
「ふっ!」
機械に対する不満は幾つかあったが、こうやってバトルが出来る事自体には不満は無い・・・むしろ望む所だ
『んじゃぁ俺ちょっと出てくるから、その間に「慣らし」やっといてくれ』
「応!」とだけ応えて、私は手近のダミー神姫との殺陣に没頭し始めた
俺が帰って来た時、華墨は新しい相手と闘い始めた所の様だった。それを邪魔しない程度に、「買って来たモノ」をサイドボードに放り込む
新しい相手は「アーンヴァル」か・・・華墨が今迄闘った事がなく、そしてもし「エルギール」を下したら、その後最も大きな課題になるであろう神姫だ
上空から距離を保ったまま強烈な砲撃を繰り返すアーンヴァルに、華墨は大いに攻めあぐねている様だった
丁度良い
「華墨!今からサイドボードを送るから、巧い事ソイツでなんとかしてみろ。いくぜ!?」
さぁ行け、モデルPHCハンドガン「ヴズルイフ」!!華墨の可能性を俺に示せェェ!!
たかだかボタンを一個押すだけに無駄に気合いを込めて、華墨の左手に大型リボルバーを転送する
しっかり握り締める華墨、そして
『おおおおおおおおおおおおおおォォォオ!!』
ハンドガンを握り締め、傾いたビルの壁面を駆け上がる華墨。そうだ、それだ!お前にもし魂があるなら・・・
跳躍する華墨。無論、実際に「飛んで」いるアーンヴァルに、翼無き身では届く筈も無い
だが今の華墨には俺が与えたもう一つの剣がある・・・!やってみろ、華墨・・・お前の力を
「お前の力を見せてみろおおおおおぉぉぉォォ!!」
天使は、堕ちながらバーチャルの空気に溶けて消えて行った・・・
神姫が人と同じ心を持ち、その身に燃える魂が有るならば・・・華墨のその魂の名は「闘志」に他ならないだろう
多分華墨は、良くも悪くも「武装神姫」を体現しているのだ
プログラムされたものでありながら、ひとのそれと実質は変わり無い感情。機械の体に、熱い魂。
多分俺が抱え、悩んだあの葛藤すらも含めて、神姫は神姫足り得、華墨を「俺の神姫」として扱うならば、その全てを飲み込んでやらなきゃならない・・・
人でもあり、機械でもある。玩具であり、パートナーでもある
その、一見背反するもの全てがブレずに、ひとつの形として存在しているのが
「武装神姫」・・・人工の戦女神達なのだ
非常に軽いブレーキ音が槙縞玩具店の表に響く
待ち兼ねていた様に、皆川彰人は店の前に立っていた
「おかえりなさい西さん。大会はいかがでした?」
エレカのドアから電気盲導犬。それに引かれて女性が一人
「ええ・・・なかなか良かったようです。この子もかなりの刺激を受けたようですし・・・」
その女性の後から
堂々とした仕草で蒼い鎧姿がゆっくりと降りて来る
「有り難い・・・助かりました、奥様」
「もう、奥様はよしてと言っているでしょう?」
身長15センチの筈が、圧倒的に大きく見える威厳を備えた「サイフォス」
狗の頭部の様にカスタムした兜を脇に抱え、濃紺のマントを羽織った金髪の神姫・・・
「おかえり・・・『クイントス』・・・」
それが槙縞ランキングの女王「クイントス」帰還の際のやり取りだった
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*第漆幕 「READY STEADY GO」
華墨のここ二戦における敗因・・・それは俺のマスターとしての至らなさと、華墨自身の「猪突猛進なゴリ押し」スタイルにある
華墨は実戦経験がまだまだ足りない・・・にも関わらず、その身体能力でもって勝ちを続けてしまった事が、自身の弱点を見えにくくし、ひいては慢心さえ生んでいた
弱点を改良していき、より良い戦術を開発しなければ、勝利し続ける事は出来ない
例えば、俺はあの「シルヴィア」について殆ど何も知らないが、公式武装主義者が勝ち続けるには、多分ゴリ押しだけじゃ駄目なのだろうという事くらいは判る
別に俺は公式武装主義者になろうとしている訳ではない
が、目下の所その「公式武装」もまともに扱えているのかどうか怪しい華墨に、山の様なカスタムパーツを託すというのは・・・かなり無理がある気がしてもいた
取敢えずは、今迄の華墨の戦闘データを見てみて、どういう戦術が良くて、どういうのが不味いのか、何が得意で何が不得手なのかを検証してみる事。今はそれが第一だろう
(とは言ってもな・・・)
自慢じゃないが俺は戦術だとか戦略だとか、頭が要りそうな事はほとほと苦手だった
(ええい、だからってやらない訳にはいかないだろう!華墨はこういうの、もっとやらない「たち」なんだから)
それもまた、「二人で闘う」ことの一つの有り方だろう
(まず注目すべきなのは華墨の「ゆらぎ」の賜物、この超抜の運動能力だろうな)
今迄華墨は、「ストラーフ(ニビルではない)」「マオチャオ」「ハウリン」「ジルダリア(?)」「サイフォス」と闘った事があるが、その運動能力・・・というか脚力は、ほぼ「ストラーフ」のパワードスーツと大差無いレベルに見えた
その脚力が叩き出す瞬間速度は、全身に鎧を纏っていてもマオチャオやハウリンのそれを越える
かなりの練習が必要だと思うが、半端な高度を飛んでいる相手になら補助装備無しで空中戦を挑む事すら可能だろう
ただし、回避が下手糞というか、速度に頼って見え透いた突込みをし過ぎる所から、多分同じ相手とやると相当な高確率で敗れるだろうし、明らかにこういうタイプに強いであろう「エルギール」に勝利する事は不可能だろう
(多分もうちょっと跳躍とダッシュを織り交ぜたトリッキーな動きをした方が良いんだろうなぁ・・・)
例えば、初めてヌルと闘った時に見せたあの壁蹴りの様な・・・だ
武器は今の所、「紅緒」に付属していた標準装備は一応全て使ってみたが、太刀が合っているだろう
どのみち、運動能力を全面に押し出した戦いをするなら大き過ぎる武器は邪魔になる可能性が高い
かといって、ナイフコンバットさせるには、密着戦のセンスが未知数だ。そもそも「紅緒」は、比較的大型の白兵武器を振り回すタイプなのだから、剣を手放させてもあまり良い事は無いように思える
だが、太刀を主力に闘う限り、あの「エルギール」の「魔女の剣」は重大な壁になるだろう・・・あの剣は、太刀より遥かに間合いが広く、加えて長い武器を絡め取るのに向いている・・・
(もう少し強力な飛び道具があればアウトレンジから一方的に攻撃出来るんだがな・・・装甲が薄いから白兵戦相手じゃ強そうだが弾幕には弱そうだ)
結局華墨にとって最も攻略しなければならない第一の難敵があの魔女、エルギールである事は明白だった
「うぅ~むむむむむ・・・」
俺は頭を抱えて部屋でごろごろ転がるのだった
「・・・暇だな」
私はベランダで頬杖をつき、甲羅干ししている「ヴェートーベン君」をつついていた
マスターが色々考え始めたのは良いが、どうもそういう作業に慣れて居ないのか、知恵熱が出る寸前の様だった
かといって私は私で、普段は一人で色々考え込む癖に、いざ戦闘の事になると、何も考えずに突っ込んでしまえば良いと思っている(実際今でもそうだが)ものだから、結局マスターが考える事になってしまった様だ
少しずつ等身大の自分が見えて来たが、どうも私は、自己存在についてあれこれ悩む事と、何も考えずに体を動かす事が好きな様だ
「・・・また一人でバトルスペースに行こうかな・・・」
呟きつつ振り返る。そこでばっちりボナパルト君と目が合ってしまった
「・・・」
なんかまた激しく片目をぐるぐる動かしつつ片目はしっかり私を見ている・・・だから体の隅の方だけ色変えんな!気色悪い
「えぇいっ!相変らずでかい面してっ!言って置くが私はお前に負けた訳ではないのだからな!其処の所はっきり・・・うをっ!!」
またしても私の顔の横を凄まじい速度で通り過ぎるボナパルト君の舌・・・おのれ、爬虫類め・・・馬鹿にしくさって!
その時、部屋のインターフォンが鳴る。同時に、これまた凄まじい勢いで駆け出すマスター
「はいはいっ!はいはいっ!!待ってましたっっ!!」
宅配されて来たものは・・・なんとも大掛かりな機械だった。結構な額を支払っているマスター
「へへっ・・・ようやく来たぜ」
「マスター、それは一体何だ?」
ごそごそと説明書を取り出してパソコンと繋ぎ始めるマスター
「所謂トレーニングマシンってやつさ。二個前の機種だから結構安く買い叩けたぜ・・・おっけい!多分コレで動く筈」
『ふいいいいぃぃぃ』とか間の抜けた唸りを上げながら起動するトレーニングマシン。無骨なアクセスポッドが大袈裟な蒸気を上げて開く・・・なんか微妙に入りたくねー
「さぁ華墨?カモ~ン」
渋々・・・という顔だけしてポッドインする。入ってみれば槙縞玩具店のアクセスポッドと大差無いな
『実際のリーグで使われてるのと殆ど同じステージが幾つか入ってるっぽいな・・・取敢えずこの「ゴーストタウン」とかいってみるか』
画面を切り替える度に『ぶひいいいん』とか一々音がする仕様を何とかして欲しい
切り替わった世界、出現するダミー神姫
「ふっ!」
機械に対する不満は幾つかあったが、こうやってバトルが出来る事自体には不満は無い・・・むしろ望む所だ
『んじゃぁ俺ちょっと出てくるから、その間に「慣らし」やっといてくれ』
「応!」とだけ応えて、私は手近のダミー神姫との殺陣に没頭し始めた
俺が帰って来た時、華墨は新しい相手と闘い始めた所の様だった。それを邪魔しない程度に、「買って来たモノ」をサイドボードに放り込む
新しい相手は「アーンヴァル」か・・・華墨が今迄闘った事がなく、そしてもし「エルギール」を下したら、その後最も大きな課題になるであろう神姫だ
上空から距離を保ったまま強烈な砲撃を繰り返すアーンヴァルに、華墨は大いに攻めあぐねている様だった
丁度良い
「華墨!今からサイドボードを送るから、巧い事ソイツでなんとかしてみろ。いくぜ!?」
さぁ行け、モデルPHCハンドガン「ヴズルイフ」!!華墨の可能性を俺に示せェェ!!
たかだかボタンを一個押すだけに無駄に気合いを込めて、華墨の左手に大型リボルバーを転送する
しっかり握り締める華墨、そして
『おおおおおおおおおおおおおおォォォオ!!』
ハンドガンを握り締め、傾いたビルの壁面を駆け上がる華墨。そうだ、それだ!お前にもし魂があるなら・・・
跳躍する華墨。無論、実際に「飛んで」いるアーンヴァルに、翼無き身では届く筈も無い
だが今の華墨には俺が与えたもう一つの剣がある・・・!やってみろ、華墨・・・お前の力を
「お前の力を見せてみろおおおおおぉぉぉォォ!!」
天使は、堕ちながらバーチャルの空気に溶けて消えて行った・・・
神姫が人と同じ心を持ち、その身に燃える魂が有るならば・・・華墨のその魂の名は「闘志」に他ならないだろう
多分華墨は、良くも悪くも「武装神姫」を体現しているのだ
プログラムされたものでありながら、ひとのそれと実質は変わり無い感情。機械の体に、熱い魂。
多分俺が抱え、悩んだあの葛藤すらも含めて、神姫は神姫足り得、華墨を「俺の神姫」として扱うならば、その全てを飲み込んでやらなきゃならない・・・
人でもあり、機械でもある。玩具であり、パートナーでもある
その、一見背反するもの全てがブレずに、ひとつの形として存在しているのが
「武装神姫」・・・人工の戦女神達なのだ
非常に軽いブレーキ音が槙縞玩具店の表に響く
待ち兼ねていた様に、皆川彰人は店の前に立っていた
「おかえりなさい西さん。大会はいかがでした?」
エレカのドアから電気盲導犬。それに引かれて女性が一人
「ええ・・・なかなか良かったようです。この子もかなりの刺激を受けたようですし・・・」
その女性の後から
堂々とした仕草で蒼い鎧姿がゆっくりと降りて来る
「有り難い・・・助かりました、奥様」
「もう、奥様はよしてと言っているでしょう?」
身長15センチの筈が、圧倒的に大きく見える威厳を備えた「サイフォス」
狗の頭部の様にカスタムした兜を脇に抱え、濃紺のマントを羽織った金髪の神姫・・・
「おかえり・・・『クイントス』・・・」
それが槙縞ランキングの女王「クイントス」帰還の際のやり取りだった
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