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「4話―with a friend ―」(2007/02/24 (土) 22:04:21) の最新版変更点
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「悠君?その顔出してる小さい女の子…」
まずい。見つかった。見られた。たま見られた。
「…マオチャオだよね!私のアイカと同じだね、アイカ~、出ておいでよ~」
「え…なんかあったの…?」
そういって彼女のスカートのポケットからもぞもぞと神姫が。なんだこの展開は。とりあえず落ち着いて整理してみよう。
俺がたまと少し会話しているときに、彼女(名前なんだったかな…あー、間宮 桃だ)に見つかった。でもは驚いたりするどころか自分の神姫を連れてきていて、今まさに当たり前のように俺達に紹介しようとしている。
…つまり見つかったけど大丈夫?
「ほらほら、アイカ~、自己紹介しないとダメだよ~」
「あ…あの、アイカって…いいます…」
「あ、あぁ、よろしく」
なんか恥ずかしそう。人見知りする性格なのか?いやそれより。
「あの、間宮?間宮も神姫マスターなんだよな?学校で見つかると厄介なんじゃない?てか、授業は?」
とりあえず今思いついた質問を全部ぶつけてみる。
「んー、見つかっても気にしないかな~。授業で使う問題集忘れちゃって教室に取りにいこうとしてたら、悠君がその娘とお話してたの見えたから声かけてみたの~」
「そうなんだ。あ、俺は一応マスターってこと隠してるから黙っててな。」
「うん、わかったよ~。じゃ、遅くなっちゃうから私行くね~。放課後にでも、悠君の神姫も紹介してね~」
そう言ってトテトテと教室に向かっていく間宮。なんとか危機は回避。てか仲間を見つけてしまった。
「おー、危なかったねー、たまヒヤヒヤしちゃったよー!」
「あなたが顔を出してたのが原因でしょう!」
2人が話し始めた。なんでさっきはなんも言わなかった?と聞くと、
「見つからないように!だよ!」
「見つからないようにしていました!」
ダメだこの娘達。
そして放課後。先に間宮のクラスがホームルームが終わったらしく、間宮が廊下で待っていた。普段俺が女の子となんか一緒にいることなどありえないので、奇異の視線を浴びながら学校を出た。
「ねーねー、悠君の神姫見せてよ~」
「センター着いたら紹介するからちょっと待っててくれよ」
俺たちは今神姫センターに向かっている。学校じゃぽちやたまを出してやって紹介できないし、家には母さんがいるから女の子なんて連れて帰れない。神姫マスター達が集まるセンターならなんの心配もないというわけで。
さてさて見えてきた。やっぱりいつ来てもここはでかいなぁ。
「ブレイクスペースいこ~!悠君の神姫、楽しみだな~」
そう言って俺の手を引く間宮。焦るな焦るな。
「と、いうわけでこいつらが俺の神姫、ぽちとたまだ」
「ぽちです。お兄ちゃんが学校でお世話になっています」
「たまだよー!よろしくね、桃ちゃん!」
と、自己紹介する2人。
「わ~、2人いたんだね~。よろしく、ぽちちゃん、たまちゃん!ほらほらぁ、アイカも隠れてないでお話しようよ~」
「え…あ、うん…あの…」
やっぱりおとなしい娘だなぁ。こういうのも可愛いかな。
「あ、悠君はバトルはしないの~?」
そう話を切り出して来る間宮。
「あぁ、まだしたことはないな。する予定もないけど」
「そうなんだ~。あ!じゃあ私とアイカのバトル見てみるといいよ~!筐体行こ、来て来て~」
また手をひっぱられる。なんかぽちが気に入らなそうな顔で見てるしたまはニヤニヤしてる…なぜ?
「ほら、見て見て!ここに神姫入れてぇ、戦うんだよ~」
連れてこられたフロアには筐体がいくつか並んでいて、スクリーンには戦闘中の神姫が映し出されていた。初めて見る実際のバトルに、ぽちやたまと見入っていると。
「あそこのモニターにアイカが出るよ~!見ててね~」
そう言ってインカムのようなものを付け、戦闘の準備を行う間宮。
準備が終わると電脳空間にアイカと相手のアーンヴァル型神姫が現れた。
…ここからだ。正直これには驚いた。
「ぅおっしゃあぁぁぁぁ!!行くぜアイカァァァァ!!塵も残さず消しちまいなぁっ!!!」
間宮が豹変した。しかしそれだけじゃなかった。
「あぁ!言われるまでも無くやったるぜ!!ドリルで叩き落としてやらぁ、クソ天使ィィッッ!!」
アイカも豹変した。
バトルの方はと言うと、アイカの圧勝。相手のアーンヴァル型もアイカがマオチャオ型ということで、とりあえずは単純に空中から牽制しつつ隙を狙ってトドメを入れてやろうとでも考えていたのだろう。
しかし、その単純な考えで勝てるようなアイカではなかった。アイカは背部に備え付けられた大型のバーニアを巧みに操り敵の弾をかわしつつ接近し、足の裏に増設された小型ブースターで急上昇していった。まぁ、それくらいなら敵もセカンドランカーだけあり予想できたのだろう、ブーストが切れるまで回避に専念していた。
しばらくしてブーストの切れたアイカが下降を始めると、チャンスと見た敵がレーザーライフルを構え発射しようとする。
だがアイカは空中では一切使わず温存しておいた背部バーニアを使い発射直前にレーザーを避けてから敵の頭上まで上昇、そこから下に向けて思いっきり旋牙をたたき込み、勝利を収めたのだ。
さて、俺はどうするべきだろうか。当たり前に対応すべきか、ちょっと変えるべきか。
「ふ~、手強かった~。ねね、見ててくれた~?」
間宮がアイカを連れて戻ってきた。
「ん、あ、あぁ、見てた見てた。強いんだな、おまえら」
普通に対応した。しかしアレで手強かった、はないだろう。
「そんなことないよぉ。私達なんてまだセカンドだし~。悠君もバトルやってみない?ねぇ、初めてみよ!」
「うーん、バトルかぁ…」
そう言って2人の方を見てみる。
「私は、お兄ちゃんの希望に合わせますよ」
「おー!たまもアイカちゃんみたいに戦うぞー!叩き落としてやらぁー!!」
少なくともイヤってことはないみたいだ。俺もバトルには興味はあったんだよな…
なら答えは決まり。
「うん、それじゃやってみるか!」
つづかせよう
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