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「アスカ・シンカロン15」(2011/01/21 (金) 00:44:06) の最新版変更点
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*アスカ・シンカロン15
**~身仮~
「……さて、これで終わりだな」
神が言う。
「……この後、如何すればいいんだ?」
悪魔の爪跡は大きい。
双子はその半身を失い、もう戻ることは無い。
「……普通なら、な。……私が悪魔を消したから、その干渉も消える」
「?」
「私の死んだ身体が戻るって事?」
明日香か夜宵か。
区別に意味を成さない双子の片割れがそう言った。
「そういう結果になるな。……ヤツの干渉がイレギュラーなんだ。世界は、その干渉が無かった結果に書き変わる……」
もっとも。
と前置きし、神は続けた。
「……本来の結果でお前たちが如何なるかは保障しないが、ね……」
くくく。と意地悪く笑う神。
「……案外、お前の方が悪魔だったりしてな」
「時と場合ではそういう事もあるさ」
平然と返す神。
「……本来、神と悪魔は同種の存在だ。ホームかアウェイの違いでしかない」
楽しそうに笑顔を浮かべ、神は続けた。
「今回は私がホームで、お前たちと利害が一致した。……そしてお前たちが結果を出してこうなった。……それだけだろう?」
「……ありがとな、元の結果とかにもどったらお供えものぐらいしてやるぜ?」
北斗が笑う。
「……無理だな。……本来の結果に戻れば、こちらの結果に関する記憶も維持できない」
「「全部、忘れるって事?」」
双子が言う。
「ズルをするな。……神と悪魔に導かれた結果で真実に辿り着いて如何する? その鈍い男が気付くのか、臆病なお前が告白するのか、それは本来の結果の延長にお前たちが辿り着くべき事だ」
だが。
と神は言う。
「……少々お前たちは頑張りすぎたな。……代価として、私の奇跡の一つ位はまだ行使する余地もあるだろう」
決めるといい。と、神は言う。
「お前達のささやかな願いを一つだけ、神自らが叶えてやろう。
……真実に関する記憶を残す事もできるし、その双子を一人にする事も出来る」
如何する、と。
「「「……」」」
三人は顔を見合わせ、一瞬の後に頷く。
「……それじゃあ願いだ」
こうして、世にも大それた願いは唱えられ。
成就した。
----
次回で最終話です。
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*アスカ・シンカロン15
**~身仮~
「さて、これで終わりだな」
神が言う。
「この後、如何すればいいんだ?」
悪魔の爪跡は大きい。
双子はその半身を失い、もう戻ることは無い。
「普通なら、な。私が悪魔を消したから、その干渉も消える」
「?」
「私の死んだ身体が戻るって事?」
明日香か夜宵か。
区別に意味を成さない双子の片割れがそう言った。
「そういう結果になるな。ヤツの干渉がイレギュラーなんだ。世界は、その干渉が無かった結果に書き変わる」
もっとも。
と前置きし、神は続けた。
「本来の結果でお前たちが如何なるかは保障しないが、ね」
くくく。と意地悪く笑う神。
「案外、お前の方が悪魔だったりしてな」
「時と場合ではそういう事もあるさ」
平然と返す神。
「本来、神と悪魔は同種の存在だ。ホームかアウェイの違いでしかない」
楽しそうに笑顔を浮かべ、神は続けた。
「今回は私がホームで、お前たちと利害が一致した。そしてお前たちが結果を出してこうなった。それだけだろう?」
「ありがとな、元の結果とかにもどったらお供えものぐらいしてやるぜ?」
北斗が笑う。
「無理だな。本来の結果に戻れば、こちらの結果に関する記憶も維持できない」
「「全部、忘れるって事?」」
双子が言う。
「ズルをするな。神と悪魔に導かれた結果で真実に辿り着いて如何する? その鈍い男が気付くのか、臆病なお前が告白するのか、それは本来の結果の延長にお前たちが辿り着くべき事だ」
だが。
と神は言う。
「少々お前たちは頑張りすぎたな。代価として、私の奇跡の一つ位はまだ行使する余地もあるだろう」
決めるといい。と、神は言う。
「お前達のささやかな願いを一つだけ、神自らが叶えてやろう。
真実に関する記憶を残す事もできるし、その双子を一人にする事も出来る」
如何する、と。
「「「……」」」
三人は顔を見合わせ、一瞬の後に頷く。
「それじゃあ願いだ」
こうして、世にも大それた願いは唱えられ。
成就した。
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次回で最終話です。
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