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「第三話 不本意ですわ!」(2009/09/17 (木) 20:32:19) の最新版変更点
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「約束は守ってもらいますよ」
試合終了後、サロンルームへと移動し話し合いが始まっていた。
円形のテーブルをはさみストーカー男の対面にクロエ、その隣にうつむく芽衣そしてクロエの肩にエリアーデ、敗北したムルメルティアはメディカルルームで精密検査中だ
「あ、あんなのしし勝負じゃないんだな、それに良いとこ引き分けなんだな」
そう告げそっぽを向くストーカー
「はぁ!?」
クロエの耳をつんざく大きな声を上げるエリアーデ、肩から降りクロエがまだ口をつけていないコーヒーの入ったカップの取っ手を無言で掴みジャイアントスイングの要領でストーカー男に投げつけた。
「熱っ!」
カップは綺麗に男のこめかみに当たり地面で砕けた。そして被害はクロエ達にも及んでいた。テーブル周囲にコーヒーがぶちまけられていた。
「熱い!エリアーデ・・・」
「クロエは黙ってて!」
何だか理不尽な気もするがこの状態のエリアーデには何も言わずに黙っておいた方が得策だ。
「貴方ね!良いこと!このウシチチ女の事はもうどうでもいいわ!」
事件の中心をどうでも良いと言いのける
「ひどい!」
さすがに芽衣も突っ込まざるをえまい
「うるさいですわ!そもそも貴方がはっきりしないからいけないのですわ!はっきり言いなさい!この男をどう思っているのか!オブラートに包まずそのままですわよ!」
芽衣がエリアーデに言われたようにはっきりと答える
「うぅ、ごめんなさい。貴方と付き合うのは今ここで芽衣がミジンコに変身するくらいあり得ません」
はっきりとした拒絶の言葉に揉めるかと思われたが物事は意外な方向へと向かった。
「わ分かったんだな」
「「「「え?」」」」
クロエとエリアーデ、そして芽衣とアムの頭上に?が浮かんだ。
「こういうのも何ですけど、簡単に諦めて良いんですか?」
クロエは自分がおかしなことを口走っているのは分かっているが聞かずにはいられなかった。
「も、もういいんだな。諦めるんだな、そそそそそれにやっぱり生身の女は駄目なんだな」
「は?生身?はぁまぁそうですか」
こんなに簡単に諦めてくれるのならこちらとしても楽だ。
「それでは芽衣さんの事は諦めてくれるんですね?もう付き纏ったりしないんですね?」
「ししつこいんだな、もう興味はないんだな」
何だか腑に落ちない所も多々あるが、本人がこう言っている以上は信用するしかないだろう。それで何かをしてくるようなら警察の領分だ。
「芽衣さん、あちらもああ言っているので、今日の所はこれでよろしいですか?」
「え、えぇ諦めてくれるのでしたら私も満足ですから」
「そうですか、それでは行きましょうか」
そうして椅子から立ち上がろうとした時、ストーカー、いや元ストーカーが呼びとめた。
「ま待つんだな!」
「まだ何か?」
「芽衣たんのことは諦めるんだな」
「えぇ、さっき聞きましたけど?」
「そのかわり」
「そのかわり?」
「エリアーデ様を譲ってほしいんだな!」
「「「はぁ!?」」」
「お金はいくらでも出すんだな!」
「いや、金額では」
「100万!」
「いやですから」
「じゃあ200万」
鼻息荒くまくしたてる元ストーカー、それに激怒した神姫が一体、当然
「嫌だってぇぇぇぇぇ!言ってるんですわ!!」
エリアーデだった。
「ぷぎゃ!」
エリアーデのライダーキックもとい飛び蹴りが元ストーカーの鼻の下に綺麗に入った。大の字に倒れる元ストーカー。
「ふん!行きますわよ!!」
「え、いやさすがにこのままはマズいでしょう」
「確かにこのままは・・・」
悶絶しのたうちまわる元ストーカー、その状況に周りを囲むように人だかりが出来ていた。
「良いのですわ!こんな不躾な男」
クロエの手の平で腕組みをするエリアーデの姿に人だかりから声が上がる。
「あ、拳様だ」
「え?あ本当だ」
エリアーデを指し拳様の謎の声が上がり始める。
「クロエ、こぶしさまって何かしら?」
「さぁ?何だろうね」
「あの、たぶんエリアーデちゃんの事だと思います」
芽衣の言葉に驚くエリアーデ
「なんですって!」
「ほら、バトルロンドで格闘戦しかしてないじゃないですか、それで今日のバトルロンドが決定的だったみたいで、拳系お嬢様神姫、略して拳様です!」
芽衣の説明にエリアーデが絶叫する。
「こんなの不本意ですわ~~~!!」
その後、エリアーデに拳様のあだ名は定着し、元ストーカーは飛び蹴りなどを受けたにもかかわらず何故かエリアーデのファンの一人になった。
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