「ばかねこのなく頃に解」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
「ばかねこのなく頃に解」(2008/10/13 (月) 21:27:17) の最新版変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
どうかこの昼に何があったか教えてください。
それは例えるなら猫を詰めた箱。
どうかこの昼に何があったか教えてください。
箱の中の猫は、生か死かすらもわからない。
どうかあの昼に何があったか教えてください。
箱の中の猫は、生きていたのです。
**鋼の心:番外編 ~Eisen Herz~
*ばかねこの&color(red){な}く頃に解
「そもそも、事件は簡単な事だったんだ……」
『と、言うと?』
電話口から聞き返してくるフェータの声。
もちろん、その場の全員が電話口に集って居るのだろう。
「まず、容疑者は被害者であるセタを含めて5人。5人しか居ないわけだ」
『はい、そうですね』
「外部からの干渉は赤で否定されている。つまり、犯人は5人の誰か、だ」
『ええ。祐一さんの言うとおり、&color(red){外部からの干渉が無い以上、犯人はこの5人の神姫の誰か}です』
「ただし、ここで問題となるのはこの事件が事故であった場合だ」
『なるほど、故意に起こされた事件でなければ赤で否定したアリバイが崩れる可能性がありますね……』
「だから事件がややこしくなる訳だが……」
『わかりました。私がそれを赤で否定すればいいのですね?』
話が早くて助かる。
こういった頭の回転の速さはアイゼンの専売特許かとも思っていたが、どうして中々フェータもやるものである。
『では……。&color(red){この犯行は意図的に行われたものです……。}……とこれで宜しいでしょうか?』
「ああ、助かる。……これで犯人は5人の誰かだ。つまり、4人の犯行が否定できた時点で犯人が確定するわけだ」
『ごくり』
「では始めるぞ……」
◆
「まずはレライナ」
『わ、我か?』
「お前はガムを食べていないし、拾っても居ない」
『うむ。ついでに言うならば、今日は直に触れたことも無いぞ』
「つまり、間接的に触れた事はあるんだな?」
『うむ、セタ坊にガムを渡してやった時と、セタ坊の尻尾のガムを取ろうとしてやった時じゃな……』
「つまり、それ以外にガムに干渉した事は無い、と?」
『その通りじゃ、&color(red){我はセタ坊にガムを渡す以外には、事件前に一切ガムに触れておらん}』
「つまり、レライナがセタ坊の尻尾にガムを付ける事は不可能。故に、レライナは犯人ではない!!」
『うむ、&color(red){我は無実}じゃな』
◆
「では、次にセタ坊」
『ふみゅ?』
「事前にセタ坊に確認した事は二つ。即ち、自作自演をするメリットの有無と、発覚前に事件に気付いていたか如何かだ」
『ボクは赤で&color(red){自作自演のメリットの否定と、気づいたのが発覚後である}と証言しましたですよ?』
「そう。故に無罪」
『念の為に聞いておくが、根拠は何じゃ?』
無罪が確定したレライナが問う。
「まず、自作自演自体は赤で否定した」
『うむ、それは良かろう。だがしかし2つ目の質問であるセタが気付いた時期を問うたのは何故じゃ?』
「ああ、これは事故だったとき、セタが誰かの仕業にしようとした場合を想定したんだ……」
『?』
「セタの不注意で尻尾にガムが付いてしまった事故であった場合、セタは自分の尻尾にガムをつけるメリットは無くても、それが自分の所為でない事を確立させるメリットはある訳だからな……」
『なるほど、自らの不始末であれば同情の余地は無い訳じゃな?』
「ああ、だからこの事件がセタにとって案の他であったと証明させたわけだ。……もっとも、事故を赤で否定した時点でセタの犯行は有りえなくなった訳けどな……」
『はい、&color(red){ボクも無実}なのです』
◆
「ではアイゼン」
『……』
「お前がガムを食べたことは赤で証言されているが、ガムを捨てていない事もまた、赤で証言されている……」
『……ッ』
「何故だ、答えろ……」
『……それは……』
「アイゼン!!」
『……特許』
「は?」
『……ガムを食べている時にチョコを食べると、ガムが溶ける……』
「……え~と」
『……この脅威の事実に気付いた私はこれで特許をとって一儲けしようと―――』
「―――すんな!!」
『……だって、大発見だったんだ!!』
「既知にして周知の事実だ!!」
『そんな馬鹿なッ!?』
「三点リーダ(… ← コレ)無しで驚くようなことか!?」
『……それじゃあ、私が一儲けするというプランは……』
「成立せんわ!!」
『……うぅっ、
孤軍 援け絶えて俘囚となり
君恩を顧念して 涙 更流る
一片の丹喪 よく節に殉じ
雎陽は千古 これわが儔
他に靡きて今日また何をか言はむ
義を取り生を捨つるは わが尊ぶところ
快く受く 電光三尺の剣
ただ まさに一生をもって君恩に報いむ……』
「辞世するほどの事かぁ!!!!」
『……近藤勇』
「しかもパクリかよ!?」
『……わ、&color(red){私も無実}……(ガクリ)』
◆
「続いてマヤア」
『んに?』
「お前は今回の事件で唯一赤で無実を宣言している」
『おうよ、&color(red){ネコはそんな悪いことをした覚えは無い!!}』
「それじゃあ、一つだけ質問だ」
『何でも来い!! 下着の色からファーストキスの相手まで、何でも隠さず応えるゼ!! ……でも飛行機だけはかんべんな?』
「お前が今日『GUNDAM THE BATTLE MASTER2』で使ったキャラは何だ?」
『&color(red){確か、ギャプランとゴッドガンダムにウィングゼロカスタムだったような気がするが。} ……それが何か?』
「いや、充分だ」
『おう、コレで分かったろ? ネコは無実だと』
&bold(){「いや、犯人はお前だぁ!!」}
『そんな馬鹿な!? &color(red){ネコはこんな犯行を犯した覚えは無い!!}』
「……ふぅ。……フェータ、『GUNDAM THE BATTLE MASTER2』のキャラを全て赤で言ってくれ」
『は、はい。……&color(red){ガンダム(RX-78)、Zガンダム、ザクⅡ、ザクⅡS(シャア専用)、フルアーマーZZガンダム、νガンダム、ハンマ・ハンマ、ハイゴック、THE・O、サザビー、GP02A(サイサリス)、アッガイ、ジオング、クイン・マンサ、キュベレイ、ビグ・ザム、ノイエ・ジール、ボール、ハイドラガンダム、サイコガンダムMK-Ⅱの計20機です!!}』
「……つまり、コレが答えだ……」
『はい?』
「ギャプランも、ゴッドガンダムも、ウイングゼロカスタムも無いんだよ!! ゴッドとゼロカスタムはSIMPLE2000シリーズで出るが、ギャプランはそもそも存在しねぇ!! &color(red){そんなゲームがあったらむしろ俺がやりたいよっ!!}」
『うわぁ、遂に祐一ゃんも赤を使い始めた……』
『ま、待て。しかし今しがたマヤアは赤でそれらを使ったと言っているではないか!?』
「だから、それが答えだ。……マヤアは自分の記憶を語っているに過ぎない。マヤアが犯行を犯した“覚えが無い”のも、ありえないキャラを使ったような“気がする”のも全て事実は事実だ。……真実ではない、がな……」
『ち、違う!! &color(red){ネコが犯人じゃ}無い!!』
「赤だけ読むと『ネコが犯人じゃ』だな」
『&color(red){ネコはセタ坊の尻尾にガムなんて付けてない!! ……ような気がする?}』
「お前の記憶がアテになるかぁ!!」
『……つまり、マヤアが犯人……』
『うぐぅ、ボクの尻尾……。ボクの尻尾ぉ……!! ……毎日3回シャンプーかけてトリートメントして馬油と椿油を使い分け、4時間ごとのブラッシングも硬さの違う4種類のブラシで丁寧に時間をかけて梳き、寝るときは尻尾キャップをつけて寝癖が着かないように細心の注意を払っている僕の尻尾がぁ~』
『迷惑千万な奴じゃのう……』
『およ? 何で皆完全武装?』
『いえ、如何考えてもマヤアさんをタコ殴りにするつもりでしょうね……。私は参加しませんが……』
『ま、待て皆。……話せば分かる、暴力反対だぁ!!』
『『『お前が言うな!!』』』
ドカバキグシャ。
そして、乱闘が始まった……。
「……なんて救い様の無い事件だったんだ……」
この惨劇も、慟哭も。
全ては終わるだろう。
そう、ばかねこのなく頃に……。
『まったく、素手で完全武装の神姫を相手に三対一はいくらネコでもキツイと言うのに……』
「それで勝てちゃうのかよ!?」
『ま、こうなるような気はしていましたが……』
「仕方ない、斉藤センセに言いつけよう」
『祐一ゃんは鬼かぁ~ッ!?』
「あ、斉藤センセ。丁度いい所に……」
『うわ~ん、祐一ゃんなんか嫌いだぁ~ッ!! でも大好きだぁ~ッ!!』
この惨劇も、慟哭も。
全ては終わるだろう。
そう、ばかねこのなく頃に……。
◆
「ふう、これで一件落着、と……」
「待てよ、祐一。一つだけ謎が残ってるぜ?」
「ん?」
大柄なクラスメイトに振り返る祐一。
「最後の謎、それは……」
「それは?」
「&color(red){……なんで、お前の着メロが『ムサシロード』なのか}、だ」
「関係あるかっ!?」
祐一のハイキックが、クラスメイトを吹き飛ばした。
ばかねこの&color(red){な}く頃に 完。
[[鋼の心 ~Eisen Herz~]]へ戻る
間違っていたのは言葉の方だ!!
「フェータん、よく聞け。……じ、実はネコは犯人ではない」
「いきなりなんですか?」
「うむ、先ほど思い出したのだが、真相はこうだ」
◆
「ガム美味、美味」
「あ、マヤアさん。クッキー最後の一つですが私が食べてもいいですか?」
「ま、待てフェータん。そのクッキーはネコが食う!!」
「……でも、今マヤアさんはガムを食べてらっしゃいますよ?」
「うぐっ。……今捨てるからぁ……、あれ、紙何処にやったっけ?」
「食べちゃいますよ?」
「まて、フェータん!!」
「待ちません、頂きまーす」
「くっ、『バケネコ・マヤアが命じる!! 貴様はこのガムを適当な所へ捨てて来い!!』」
「え、ギアス!? ……しまっ……!!」
「……」
「……はい、分かりました(にっこり)」
「うむ、その辺(セタの方を指差し)に適当に捨てておくが良い」
「……わかりましたぁ(凄く不自然ににっこり)」
「さて、コレでネコはゆっくりとクッキーを……」
◆
「と、これが真相d―――」
「―――やっぱりお前が犯人じゃぁ!!(飛天御剣流奥儀:天翔龍閃)」
「ば、ばかにゃ~っ!?」
「馬鹿即斬……。最初からこうしていれば良かったのです……」
チンッと、澄んだ納刀の響きが全てを締めくくった。
ばかねこの&color(red){な}く頃に解 完。
[[鋼の心 ~Eisen Herz~]]へ戻る
----
//&color(red){}
と言う訳で、犯人はマヤア。
なんと正解率100%(WEB拍手調べ)。
正解なされた4人(3人かな?)の方、素晴らしい洞察力です。
深読みしてくださった方もいらっしゃいましたが「犯人はマヤア」は誰も譲りませんでした
。
お見事!!
いや、本格的な推理小説ならば更に外す所ですがギャグがメインなので推理は簡単にしたのですが……。
思いの他真っ当に考察してくださりまして嬉しい限りで……。
何れ機会があったら、本格推理小説を武装神姫で書いてみたいものです。
その節にはどうか存分にその灰色の脳細胞を御振るいくださいませ。
一応念のため。
マヤアにギアス与えたのは村上さんです。
どうやったのかは知りませんが、神姫にしか効きません。
また、マヤアにギアスつけたことをマスターである浅葱さんに村上さんが話しておらず、
マヤア自身も自分にギアス能力があることをすっかり忘れてしまった為、この能力は自然消滅しております。
あと、密かに今回出てきたクラスメイトは次回作にレギュラーで出る予定ですが……。
鋼の心の本編が何時終わるのか、それは作者にも分かりません……。
話的にはもう少しで終わりますが……。
さて、コレをうぷしたら、私はヴァローナで遊ぶんだ。
と、何かのフラグを立てつつ今宵はコレまで、ALCでした。
&counter()
どうかこの昼に何があったか教えてください。
それは例えるなら猫を詰めた箱。
どうかこの昼に何があったか教えてください。
箱の中の猫は、生か死かすらもわからない。
どうかあの昼に何があったか教えてください。
箱の中の猫は、生きていたのです。
**鋼の心:番外編 ~Eisen Herz~
*ばかねこの&color(red){な}く頃に解
「そもそも、事件は簡単な事だったんだ……」
『と、言うと?』
電話口から聞き返してくるフェータの声。
もちろん、その場の全員が電話口に集って居るのだろう。
「まず、容疑者は被害者であるセタを含めて5人。5人しか居ないわけだ」
『はい、そうですね』
「外部からの干渉は赤で否定されている。つまり、犯人は5人の誰か、だ」
『ええ。祐一さんの言うとおり、&color(red){外部からの干渉が無い以上、犯人はこの5人の神姫の誰か}です』
「ただし、ここで問題となるのはこの事件が事故であった場合だ」
『なるほど、故意に起こされた事件でなければ赤で否定したアリバイが崩れる可能性がありますね……』
「だから事件がややこしくなる訳だが……」
『わかりました。私がそれを赤で否定すればいいのですね?』
話が早くて助かる。
こういった頭の回転の速さはアイゼンの専売特許かとも思っていたが、どうして中々フェータもやるものである。
『では……。&color(red){この犯行は意図的に行われたものです……。}……とこれで宜しいでしょうか?』
「ああ、助かる。……これで犯人は5人の誰かだ。つまり、4人の犯行が否定できた時点で犯人が確定するわけだ」
『ごくり』
「では始めるぞ……」
◆
「まずはレライナ」
『わ、我か?』
「お前はガムを食べていないし、拾っても居ない」
『うむ。ついでに言うならば、今日は直に触れたことも無いぞ』
「つまり、間接的に触れた事はあるんだな?」
『うむ、セタ坊にガムを渡してやった時と、セタ坊の尻尾のガムを取ろうとしてやった時じゃな……』
「つまり、それ以外にガムに干渉した事は無い、と?」
『その通りじゃ、&color(red){我はセタ坊にガムを渡す以外には、事件前に一切ガムに触れておらん}』
「つまり、レライナがセタ坊の尻尾にガムを付ける事は不可能。故に、レライナは犯人ではない!!」
『うむ、&color(red){我は無実}じゃな』
◆
「では、次にセタ坊」
『ふみゅ?』
「事前にセタ坊に確認した事は二つ。即ち、自作自演をするメリットの有無と、発覚前に事件に気付いていたか如何かだ」
『ボクは赤で&color(red){自作自演のメリットの否定と、気づいたのが発覚後である}と証言しましたですよ?』
「そう。故に無罪」
『念の為に聞いておくが、根拠は何じゃ?』
無罪が確定したレライナが問う。
「まず、自作自演自体は赤で否定した」
『うむ、それは良かろう。だがしかし2つ目の質問であるセタが気付いた時期を問うたのは何故じゃ?』
「ああ、これは事故だったとき、セタが誰かの仕業にしようとした場合を想定したんだ……」
『?』
「セタの不注意で尻尾にガムが付いてしまった事故であった場合、セタは自分の尻尾にガムをつけるメリットは無くても、それが自分の所為でない事を確立させるメリットはある訳だからな……」
『なるほど、自らの不始末であれば同情の余地は無い訳じゃな?』
「ああ、だからこの事件がセタにとって案の他であったと証明させたわけだ。……もっとも、事故を赤で否定した時点でセタの犯行は有りえなくなった訳けどな……」
『はい、&color(red){ボクも無実}なのです』
◆
「ではアイゼン」
『……』
「お前がガムを食べたことは赤で証言されているが、ガムを捨てていない事もまた、赤で証言されている……」
『……ッ』
「何故だ、答えろ……」
『……それは……』
「アイゼン!!」
『……特許』
「は?」
『……ガムを食べている時にチョコを食べると、ガムが溶ける……』
「……え~と」
『……この脅威の事実に気付いた私はこれで特許をとって一儲けしようと―――』
「―――すんな!!」
『……だって、大発見だったんだ!!』
「既知にして周知の事実だ!!」
『そんな馬鹿なッ!?』
「三点リーダ(… ← コレ)無しで驚くようなことか!?」
『……それじゃあ、私が一儲けするというプランは……』
「成立せんわ!!」
『……うぅっ、
孤軍 援け絶えて俘囚となり
君恩を顧念して 涙 更流る
一片の丹喪 よく節に殉じ
雎陽は千古 これわが儔
他に靡きて今日また何をか言はむ
義を取り生を捨つるは わが尊ぶところ
快く受く 電光三尺の剣
ただ まさに一生をもって君恩に報いむ……』
「辞世するほどの事かぁ!!!!」
『……近藤勇』
「しかもパクリかよ!?」
『……わ、&color(red){私も無実}……(ガクリ)』
◆
「続いてマヤア」
『んに?』
「お前は今回の事件で唯一赤で無実を宣言している」
『おうよ、&color(red){ネコはそんな悪いことをした覚えは無い!!}』
「それじゃあ、一つだけ質問だ」
『何でも来い!! 下着の色からファーストキスの相手まで、何でも隠さず応えるゼ!! ……でも飛行機だけはかんべんな?』
「お前が今日『GUNDAM THE BATTLE MASTER2』で使ったキャラは何だ?」
『&color(red){確か、ギャプランとゴッドガンダムにウィングゼロカスタムだったような気がするが。} ……それが何か?』
「いや、充分だ」
『おう、コレで分かったろ? ネコは無実だと』
&bold(){「いや、犯人はお前だぁ!!」}
『そんな馬鹿な!? &color(red){ネコはこんな犯行を犯した覚えは無い!!}』
「……ふぅ。……フェータ、『GUNDAM THE BATTLE MASTER2』のキャラを全て赤で言ってくれ」
『は、はい。……&color(red){ガンダム(RX-78)、Zガンダム、ザクⅡ、ザクⅡS(シャア専用)、フルアーマーZZガンダム、νガンダム、ハンマ・ハンマ、ハイゴック、THE・O、サザビー、GP02A(サイサリス)、アッガイ、ジオング、クイン・マンサ、キュベレイ、ビグ・ザム、ノイエ・ジール、ボール、ハイドラガンダム、サイコガンダムMK-Ⅱの計20機です!!}』
「……つまり、コレが答えだ……」
『はい?』
「ギャプランも、ゴッドガンダムも、ウイングゼロカスタムも無いんだよ!! ゴッドとゼロカスタムはSIMPLE2000シリーズで出るが、ギャプランはそもそも存在しねぇ!! &color(red){そんなゲームがあったらむしろ俺がやりたいよっ!!}」
『うわぁ、遂に祐一ゃんも赤を使い始めた……』
『ま、待て。しかし今しがたマヤアは赤でそれらを使ったと言っているではないか!?』
「だから、それが答えだ。……マヤアは自分の記憶を語っているに過ぎない。マヤアが犯行を犯した“覚えが無い”のも、ありえないキャラを使ったような“気がする”のも全て事実は事実だ。……真実ではない、がな……」
『ち、違う!! &color(red){ネコが犯人じゃ}無い!!』
「赤だけ読むと『ネコが犯人じゃ』だな」
『&color(red){ネコはセタ坊の尻尾にガムなんて付けてない!! ……ような気がする?}』
「お前の記憶がアテになるかぁ!!」
『……つまり、マヤアが犯人……』
『うぐぅ、ボクの尻尾……。ボクの尻尾ぉ……!! ……毎日3回シャンプーかけてトリートメントして馬油と椿油を使い分け、4時間ごとのブラッシングも硬さの違う4種類のブラシで丁寧に時間をかけて梳き、寝るときは尻尾キャップをつけて寝癖が着かないように細心の注意を払っている僕の尻尾がぁ~』
『迷惑千万な奴じゃのう……』
『およ? 何で皆完全武装?』
『いえ、如何考えてもマヤアさんをタコ殴りにするつもりでしょうね……。私は参加しませんが……』
『ま、待て皆。……話せば分かる、暴力反対だぁ!!』
『『『お前が言うな!!』』』
ドカバキグシャ。
そして、乱闘が始まった……。
「……なんて救い様の無い事件だったんだ……」
この惨劇も、慟哭も。
全ては終わるだろう。
そう、ばかねこのなく頃に……。
『まったく、素手で完全武装の神姫を相手に三対一はいくらネコでもキツイと言うのに……』
「それで勝てちゃうのかよ!?」
『ま、こうなるような気はしていましたが……』
「仕方ない、斉藤センセに言いつけよう」
『祐一ゃんは鬼かぁ~ッ!?』
「あ、斉藤センセ。丁度いい所に……」
『うわ~ん、祐一ゃんなんか嫌いだぁ~ッ!! でも大好きだぁ~ッ!!』
この惨劇も、慟哭も。
全ては終わるだろう。
そう、ばかねこのなく頃に……。
◆
「ふう、これで一件落着、と……」
「待てよ、祐一。一つだけ謎が残ってるぜ?」
「ん?」
大柄なクラスメイトに振り返る祐一。
「最後の謎、それは……」
「それは?」
「&color(red){……なんで、お前の着メロが『ムサシロード』なのか}、だ」
「関係あるかっ!?」
祐一のハイキックが、クラスメイトを吹き飛ばした。
ばかねこの&color(red){な}く頃に 完。
[[鋼の心 ~Eisen Herz~]]へ戻る
「フェータん、よく聞け。……じ、実はネコは犯人ではない」
「いきなりなんですか?」
「うむ、先ほど思い出したのだが、真相はこうだ」
◆
「ガム美味、美味」
「あ、マヤアさん。クッキー最後の一つですが私が食べてもいいですか?」
「ま、待てフェータん。そのクッキーはネコが食う!!」
「……でも、今マヤアさんはガムを食べてらっしゃいますよ?」
「うぐっ。……今捨てるからぁ……、あれ、紙何処にやったっけ?」
「食べちゃいますよ?」
「まて、フェータん!!」
「待ちません、頂きまーす」
「くっ、『バケネコ・マヤアが命じる!! 貴様はこのガムを適当な所へ捨てて来い!!』」
「え、ギアス!? ……しまっ……!!」
「……」
「……はい、分かりました(にっこり)」
「うむ、その辺(セタの方を指差し)に適当に捨てておくが良い」
「……わかりましたぁ(凄く不自然ににっこり)」
「さて、コレでネコはゆっくりとクッキーを……」
◆
「と、これが真相d―――」
「―――やっぱりお前が犯人じゃぁ!!(飛天御剣流奥儀:天翔龍閃)」
「ば、ばかにゃ~っ!?」
「馬鹿即斬……。最初からこうしていれば良かったのです……」
チンッと、澄んだ納刀の響きが全てを締めくくった。
ばかねこの&color(red){な}く頃に解 完。
[[鋼の心 ~Eisen Herz~]]へ戻る
----
//&color(red){}
と言う訳で、犯人はマヤア。
なんと正解率100%(WEB拍手調べ)。
正解なされた4人(3人かな?)の方、素晴らしい洞察力です。
深読みしてくださった方もいらっしゃいましたが「犯人はマヤア」は誰も譲りませんでした
。
お見事!!
いや、本格的な推理小説ならば更に外す所ですがギャグがメインなので推理は簡単にしたのですが……。
思いの他真っ当に考察してくださりまして嬉しい限りで……。
何れ機会があったら、本格推理小説を武装神姫で書いてみたいものです。
その節にはどうか存分にその灰色の脳細胞を御振るいくださいませ。
一応念のため。
マヤアにギアス与えたのは村上さんです。
どうやったのかは知りませんが、神姫にしか効きません。
また、マヤアにギアスつけたことをマスターである浅葱さんに村上さんが話しておらず、
マヤア自身も自分にギアス能力があることをすっかり忘れてしまった為、この能力は自然消滅しております。
あと、密かに今回出てきたクラスメイトは次回作にレギュラーで出る予定ですが……。
鋼の心の本編が何時終わるのか、それは作者にも分かりません……。
話的にはもう少しで終わりますが……。
さて、コレをうぷしたら、私はヴァローナで遊ぶんだ。
と、何かのフラグを立てつつ今宵はコレまで、ALCでした。
&counter()
表示オプション
横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: