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「武装神姫の理解違いと人間の理解の違い」(2007/09/30 (日) 19:14:48) の最新版変更点
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{武装神姫の理解の違いと人間の理解の違い}
「おい、姉貴」
「何、タッちゃん?」
「何故俺はこんな所にいるーーーー!!!!」
俺は姉貴に向かって怒鳴った。
それもそのはずだ。
本来なら夏休みを満喫しながら部屋でグースカピー、と寝てるというのに…。
なんでセミがミーンミーンと鳴いてる、この暑い外にいるのだ。
ありえん。
大学生になってから運動しなくなったから身体がダルくてどうしようもない。
まぁ今はとある会社の駐車場にいる。
さっきまでクーラーの効いた愛車の中に居たので、まだよかった。
だが、今は車から出てしまったので太陽に光と熱が直撃している。
マジで殺す気かぁーみたいな感じだ。
そして車挟んで隣にいるのは俺の姉貴、朱美がいる。
因みに俺の左肩に違法改造版のリアウイングAAU7を装備したアンジェラスがちょこん、と座っている。
クリナーレ達は昨日夜遅くまで遊んでいたので、ただいまお昼寝中。
暑いなか、俺は姉貴に半睨みしながら目の前会社を見ながら言った。
「っで、その國崎技研ってのが…ここか?」
「そうよ。我が社のVIS社が少しライバルだと思ってる会社よ」
「ライバルだぁ~あ?またそれはどうして??」
「だって、お互い神姫関連のパーツを創っている会社よ。自社制作だけでなく、個人制作の武装の代理販売なども行っているのだから、これをライバルじゃないと言ったらなんて言うのよ!」
「う~ん、まぁそうだな。ほんでもって、そのライバル会社に来てどうするつもりだ?ハックでもしかけるのか??」
「…タッちゃん」
「な、なんだよ。そのあきらかに馬鹿にしたような何言ってるのこの人は、みたいな顔をしやがって」
「気にしないで。実際、國崎技研に来たのは『白雪姫シリーズ』について調べたいのよ」
「白雪姫シリーズ?聞いた事ねぇ~なぁ。なんかのプロジェクトか?」
「タッちゃんが知る必要はないわ。さぁこんな暑い外なんかいないで行きましょ」
「それには同意だ」
國崎技研の入り口から入り、クーラーでキンキンに冷えた空気が身体に当たる。
くぅ~涼しくて気持ちいいぜ。
会社の中は広々としていて綺麗だった。
…流石、バックに斗小野グループがいるだけの事でもあるなぁ。
姉貴はズカズカと受付まで行き何か受付の人と喋っている。
「凄い会社ですね、ご主人様」
「だな」
辺りをキョロキョロと見渡す。
ふ~ん、まず内装はいい会社だな。
ん?
姉貴に近づく女性がノロノロと遅いスピードで歩いていく。
あ、姉貴に声を掛けた。
この会社のお偉いさんか?
んな訳ないよなー。
容姿的に女子高生に見える、まさかこの会社の社員な訳は…。
「おーい、タッちゃん。こっちに来て國崎技研技術部部長にご挨拶しなさーい!」
社員だったーーーー!!!!
しかもお偉いさんだーーーー!!!!
開けて吃驚、玉手箱!
って、驚いてる場合じゃないよな。
俺は早歩きで姉貴の所に行く。
「失礼いたしました。こちらが私のアシスタントの天薙龍悪です。今回、我が社の武装神姫のパーツデータを提供するものとして派遣されました」
「こんにちわ、天薙龍悪と申します」
礼儀として45度くらいの角度ぐらいまで頭を下げる。
こいつが國崎技研技術部部長かぁ。
見た目的に婪より幼く見える。
「…ご丁寧どうも。私は斗小野…水那岐と申します。以後、よろしくお願いします」
部長さんも頭を下げる律儀な人だ。
斗小野…水那岐?
斗小野…。
あー、斗小野グループの人間だったのか!
ならここの國崎技研技術部部長だという理由も納得いく。
あの斗小野グループの会長の孫娘あたりの人物かな。
「タッちゃん、このアタッシュケースを持っていって第1課・フレーム・架装部門の所に行ってデータを交換しあって。このケースの中には外部HDが入っているから、赤いシールがデータをあげる方のHD、青いシールはデータを貰うHDだから間違えないでね 」
「へいへい。解りましたよ」
「それじゃあ、お願いね。私は斗小野水那岐さんと一緒に別なところに行くからー」
「斉藤朱美さん…こちらです」
姉貴と水那岐はエレベータに乗ってしまった。
後に残った俺とアンジェラスは受付に『第1課・フレーム・架装部門の場所は何処ですか』と尋ね向かった。
いやはや、あの水那岐には驚かされたぜ。
…。
……。
………。
大股で歩きながら第1課・フレーム・架装部門の場所に移動する。
途中で色々な武装神姫のパーツを見る事が出来たのは嬉しかった。
物見るだけで大抵のプログラムは頭の中で出来る…完全には無理だ、天才じゃあるまいし。
「ご主人様、着きましたよ」
「ん、そうだな。こんな仕事、ちゃっちゃと終わらして帰ろうぜ」
ドアを開けると、そこには色々な機材がある部屋だと認識出来た。
テストパーツを伸ばしたり潰したりして強度確める機械や風力や水力の抵抗を見る事ができる機会、etc,etc。
ここは相当な設備をされた場所らしい。
流石は会社。
俺の家にある機材と比べようもないぜ。
おっと、機械に見とれてる場合じゃない。
確か、ここの担当の香田瀬健四郎という奴にデータを渡せばいいんだよな。
俺はキョロキョロと部屋の中を見渡しながら歩く。
すると。
「あー!部外者は立ち入り禁止ですよ!!」
女の子の声がしたので、辺りをくまなく見渡す。
だが人間らしき姿を見つける事が出来なかった。
おかしい、物凄く近くから聞こえたのに。
俺の耳が可笑しくなったのか?
「ご主人様、ご主人様。足元を見てください」
「ん?足元だと、ウオッ!?」
俺はアンジェラスに言われた通りに足元を見た。
そこにいたのは腕組をした武装神姫のマオチャオ型が居たのだ。
驚いた俺は半歩後ずさる。
「誰かいたのかい、ユキ?」
「あ、お兄ちゃん。この部外者の人達に注意していたの」
白衣を着た若い男の人が猫型マオチャオのユキという神姫を右手の手の平に乗せた後、俺の方を見た。
見た目的に22歳ぐらいだろうか。
とても若く見える。
ここは不審がれる前に行動するか。
「初めまして、VIS社から来た天薙龍悪です。データの交換に来ました」
「それはどうもご苦労様です」
「あの、スミマセンが香田瀬健四郎さんって居ますか?」
俺がそう言うと男はキョトン、としてその後は少し苦笑いしながら白衣に付いてる社員名が書かれてる名札を見せた。
あ、第1課・フレーム・架装部門:香田瀬健四郎と書かれていた。
だぁー、俺とした事が本人に本人を尋ねてしまったのだ。
ちと恥ずかしい。
「あ、これは失礼しました」
「いえいえ、まぁ立ち話もなんですから、どうぞこちらに来てください」
部屋の置くに行く健四郎、俺はその後ろ姿を見ながら付いていく。
…。
……。
………。
健四郎が歩み止めると、そこにあるのは業務用の机にデスクトップ型のパソコンが二台置かれていた。
左側の方はスクリーンセイバーが起動していて、右側の方は武装神姫のパーツを作るソフトが動いている。
椅子に座る健四郎。
手の平に乗せていたユキという神姫を机に下ろす。
「天薙…龍悪君だったけ。君もこっちの椅子に座って」
「はい」
ご丁寧に俺の椅子の分も出してくれる健四郎。
俺は出された椅子に座る。
そして武装神姫のパーツデータがぎっしり入ってる外部HDをアタッシュケースから取り出す。
確か赤いシールがデータをあげる方で、青いシールがデータを貰う方だったよな。
「では、データを差し上げたいのですが、どちらのパソコンに入れれば宜しいでしょうか?」
「そっちのスクリーンセイバーが動いてる方でお願いするよ。そっちのパソコンに外部HD付いてるからそこにデータをいれたください」
「解りました」
俺は赤いシールが付いてるHDをパソコンに接続し、マウスを操作してデータ入れ込む。
パソコンのHDや外部HDがフル回転する。
…うわー、1000ギガあるよ、テラですよ1テラ。
これは時間掛かるなぁ。
次は…と。
「次にデータを貰う方のHDなんですけど、こっちの方もあのパソコンですか?」
「いえ、こちらです。HDを貸してください。俺がやっとくので」
「はぁ、そうですか」
外部HDを健四郎に渡し、俺はアンジェラスの方を見る。
アンジェラスは健四郎のユキに興味があるのかユキの事をチラチラと見ている。
他の神姫に興味があるのか?
いや、ちょっと違うなぁ。
あのユキという神姫は猫型マオチャオだが素体が特殊にみえる。
見た目は普通の素体だが、構造やプログラムが普通の神姫と違うような気がする。
アンジェラスの奴はそれに気づいてユキの事を見てるのか?
「アンジェラス、気になるか?」
小声でアンジェラスに訊く。
「はい。あの子も一般で売られている武装神姫とはちょっと違うみたいです」
「そうか、ちと探ってみるか」
俺は健四郎の方を向き顔をニッコリしながら言う。
「健四郎さんの猫型マオチャオの神姫は可愛いですね」
「あ、そうですか。それは嬉しい事を聞きました。そういう龍悪君こそ天使型アーンヴァルも可愛いですよ」
「有り難うございます」
「そうだ、もし宜しければ、うちのユキと遊んでくれませか?他の神姫と遊べばお互いの成長も出来ていいと思うのですが」
「別に構いませんよ。アンジェラス、行ってきな」
「はい、分かりました」
俺の肩からリアウイングAAU7を使って飛びユキのもとに行くアンジェラス。
あ、お互い頭をペコペコと下げて挨拶してる。
二人とも礼儀正しいというか、律儀というか…。
「あの、ご主人様」
「ん、なんだ?」
「ユキさんが、この会社の探検に連れ出してあげる、と言われたのですが…行ってもよろしいでしょうか?」
「俺は別にいいけど、健四郎さん大丈夫ですかね?」
「大丈夫ですよ。ユキ、気をつけて案内するんだよ」
「安心して、お兄ちゃん。さぁ行こう、アンジェラスちゃん」
「はい!」
リアウイングAAU7の翼の上にユキが乗り、アンジェラスが何時もより速度を遅めに飛行しながら部屋を出て行った。
速度を遅くした理由は多分、リアウイングAAU7の翼の上に乗ってるユキを落とさないようにするためだろう。
さて、この部屋に残ったのは俺とこの健四郎という人だ。
どんな風に探りを入れてみようかな~。
…悪役になってみるのも悪くないかもな。
健四郎さんには悪いが気分を悪くさせてもるよ
「所で健四郎よ~」
「え、はい?」
いきなりの態度の豹変に健四郎は少し戸惑う。
少し罪悪感を感じるが探りを入れるためだ。
ワザと相手を怒らして情報を聞き出す作戦。
「健四郎は、あの玩具の事をどう思うのよ?」
「玩具?」
「あの武装神姫という玩具の事だよ」
「あ、あぁー。あの子の事ね。良い子ですよ」
「良い子?おいおい、まさかあの精密機械人形に良い子だと??アンタ馬鹿じゃん!人形に良い子も悪い子もねぇーよ!!」
健四郎の事を大馬鹿にするかのように笑う。
本当は良心的な人間には悪口を言いたくないんだけどなぁ。
でも探りを入れるためだ。
「まさかお前。あのユキという人形とエロい事でもヤッたのか?最近のオーナーは性処理も人形どもにやらせると聞くがぁ。お前もそのくち?」
「な!?君ちょっと、何を言って」
顔を赤くさせる健四郎。
あらら、図星かい。
でも、このネタを使わない理由はないなぁ。
「ゲッ!お前、マジでヤッちまったのかよ!?ウワァーキモー!!」
完膚なきまで馬鹿にする。
許してくれ、これも情報を得るためだ。
「自分のチンコを神姫にしがみ付かせてしごいてもらうのか?はぁっ!気持ちワル!!それならオナホールでも買ってやればい!!」
「…君は君の神姫にそいう事しないのか?」
「テメェと一緒にするんじゃねー!そんな事するなら、女を買ってセックスした方がマシだ!!それに俺が武装神姫をやっている理由は生活の為だ。バイトだよ」
「バイト?」
「そうバイトだ。嫌々人形遊びをやってる訳よ。ってそんな事はどうでもいいんだよ!」
畜生、余計な事を言っちまったぜ。
そろそろ、キレる頃合いかな。
なら核心を突いていい頃だな。
「ユキとかいったなぁ~。あの素体はノーマルの神姫には無い素体だ。白雪姫シリーズのプロトタイプか?」
「なっ!?何故それを…」
「図星かい。実際の所プロトタイプかはどーか解らんが、普通の神姫じゃない事は確かだ。この会社は、なんの為に白雪姫シリーズを作っている?」
「…他社の人に教える必要はありませんよ」
チッ!
やっぱり教えてもらえないか。
「それにしても龍悪君も人が悪い。わざわざ白雪姫シリーズの中身を知るために悪役になり、俺に向かって暴言を言う。キレると思いましたか?」
「!?…はぁあ~?」
「バレバレですよ、演技が。そんな事をなさらずにも多少なら教えてあげますよ」
ニッコリ、と微笑む健四郎。
バレバレだと!?
それじゃあ今まで見透かされていたのかよ。
やってらんねぇ~。
「龍悪君、君はそいう人間には見えないよ」
「何がだよ?」
「悪役にはなれないって事さぁ。君は本当は根が優しい人のはずさ」
「…はぁあ~?」
俺の事を気遣ってるつもりか?
さっきまでボロクソに悪口を言って野郎にか…。
これが大人の余裕というやつかぁ?
もう…探りはいいや。
「あぁ~あ、バレてるのならいいや。負けた負けた」
椅子に背中をもたれてグデングデンになる。
「健四郎…ワリィなぁ。許してくれとは言わない。たださっきまで言った暴言を謝ります。申し訳ありません」
深々と頭を下げる俺。
勿論ちゃんと相手に伝わるように感情を込めて言う。
「やっぱり君は悪役になれないよ。安心してくれ、許してあげるから」
「…すんません」
あー情けねぇ~なぁ~俺。
これが大人と子供の差か。
年もそんなに離れてなさそうなのに。
多分、健四郎にはあんまり頭が上がらないなぁ。
「いやーにしても最初はビックリしたよ。いきなり性格が豹変するだもなぁー」
「すんません」
「そんなに謝る必要はないよ。それにさっき謝ったばかりじゃないか」
「…あはは。気まずくて何にも言えないですよ」
「まぁそうだけど、気にしないでくれよ」
「はぁーそうですか」
ペコペコと頭を下げる。
健四郎は大人だ。
俺と比べる必要もない良く出来た人間だ。
それに優しい。
俺はこんな大人に…多分、なれないなぁ。
「所で龍悪君の神姫の…アンジェラスだったけ?あのリアウイングAAU7の動力部分が少し違うような気がしたんだけど」
「あぁ~!気のそうですよ!!」
「え?…そうですか」
危ねぇ危ねぇ。
まさかあのリアウイングAAU7の動力部分だけ見て市販されてるリアウイングAAU7と見分ける事が出来るとは。
さすがは武装神姫の第1課・フレーム・架装部門の一番のお偉いさん。
実力はあるという事かぁ。
この後、俺と健四郎とは色々と武装神姫について話をした。
お互いの情報交換をしながら。
…。
……。
………。
アンジェラスの視点
私はマオチャオ型のユキちゃんと一緒に会社の色んな場所に行きました。
今いる所は6課・特殊用品部門にいます。
ここにはある物はどれもこれも斬新奇抜な物ばっかりです…特にエロ方面で。
「ねぇねぇ、アンちゃん」
「はい、何でしょうか?」
アン。
ユキちゃんが私の事をそう言う。
なんでも『名前が長いからアンって呼ぶね』、て言われたので私のあだ名はアンになった。
別に嫌な気分とかにもならないし、逆に親しみが湧くので私的にも嬉しい。
「これなんだか分かる?」
「これですか?ただのクレイドルにしか見えないですけど」
「あ~やっぱりそう思いますよね」
意味ありげに笑うユキちゃん。
いったい何なの?
「実はですね。このクレイドルに乗って眠ると一番大好きな人とエッチしちゃう夢を見せてくれるクレイドルなんですよー!」
「えぇ、エッチ!?ですか!?!?」
そんなもの物まであるのですか、ここは!
流石、6課・特殊用品部門といいますか…なんていいますか…。
まるで武装神姫用の風俗ですね。
いやいや、そんな風に悪く言っちゃいけません。
ここで働いてる人達に失礼です。
でも…。
一番好きな人とのエッチかぁ~。
やっぱり、ご主人様でしょうか。
ご主人様とエッチ…エヘヘ~。
「うわぁっ!アンちゃん、顔がイヤラシく緩んでますよ」
「はっ!?いけない、いけない!私とした事が、妄想に浸ってしまいました!!」
「あはは、アンちゃん面白い!そうだ、一度使ってみますか?」
「ん~、じゃあ一回でけ使ってみようかな」
「分かりましたー!じゃあクレイドルの上に乗って寝たください」
私はユキちゃんの指示通りにクレイドルの上まで行き寝た。
「それではよい夢よ」
ユキちゃんの言葉を聞いた瞬間、急に眠気が私に襲ってきてそのまま寝てしまった。
…。
……。
………。
「う、う~ん…」
私が目を覚ますと、そこはご主人様のベットだった。
あれ?
確か私はクレイドルの上で寝ていたはず。
なのに何でご主人様のベットで寝ているんだろ?
…て!?
「なんで私が人間サイズになってるの!?」
ガバッと上半身だけ起き上がり自分の体をくまなく調べる。
人間サイズになっていたのはビックリですが、もっとビックリする事は。
「この皮膚の感触…この動き…完璧に人間に成っています」
間接の部分なんか人間そっくり。
いくら夢の世界だからってこれはやり過ぎです。
ユキちゃんもこのクレイドルを使ったのでしょうか?
「アンジェラス」
「!?」
私は声をした方向に振り向くと。
「どうしたんだい?自分の身体をマジマジと見ちゃって」
「…ご、ご主人様」
そうです。
ご主人様がパンツ一丁で私の隣に寝ていました。
気づかなかったです。
あまりにも自分の身体の事で驚愕していたから周りの事をすっかり気にしていませんでした。
というか、この現在の状況から考えると。
「昨日はなんであんなに激しく俺の愛してくれたんだい、アンジェラス?」
キャー!?
やっぱり、事後ですかー!
でもなんだか嬉しい気持ちがあります。
にしてもこのご主人様はえらく優しいご主人様ですね。
「あの、ご主人様」
「なんだい?」
ウッ!?
ご主人様の優しい笑顔が私の胸にHITします。
SEで言いますとキラキラと光るご主人様と私胸に突き刺さる矢がキュン、か、ズキューンです。
私の顔は今頃林檎より赤くしているに違いません。
あぁ、この優しすぎるご主人様もいいですね。
「もしかしたら、まだ愛が足りないから早く起きてしまったのかい。なーんだ、そうならそうと言ってくれれば良いのに」
「エッ?」
チュ
いきなり話をふられたと思いきや、いきなりご主人様が身体を起こし、私にキスをしました。
「な!?なな、ななななな!?!?」
「ん?どうしんたいだい??」
「キ、キキ、キキキキ、キスー!」
「そうさ。アンジェラスは楽にしといて俺がアンジェラスを気持ちよくしてあげあるから」
「だ、駄目です!!!!」
大声で私が言った。
ご主人様の事をまるで拒絶するかのように。
部屋の中はシーンと静かになり気まずい空気が満たします。
うぅ~居心地が悪いです。
「どうしたんだい?もしかして俺の事か嫌いになったのか?」
「違います!ご主人様のことは大好きです!!」
「じゃあ、なんで拒むだい?」
「そ、それは…」
ご主人様は切ない顔をしながら私の事を見てくる。
駄目、そんな顔をしたご主人様の願いきかない訳にはいかない!
私は覚悟をして口を開き言おうとした。
その時。
「解ったよ、アンジェラス。今日はアンジェラスだけ気持ち良くしてあげるよ」
「エエェッ!?」
「ほら、足を広げて」
ご主人様は私の両足を掴み広げる。
とても恥ずかしい恰好。
「待ってくださ、ヒャッ!?」
チュプチュプ
ご、ご主人様の一本の中指が私のアソコに!?
気持ちいいです!
「アンジェラスのここはもう濡れてるよ。安心して、今日は指と舌でやってあげるから」
いえ!
そいうことじゃなくて!
ヂュプ!
「アーー!」
更に中指がアソコに深く侵入し私の身体はビクビクと震える。
中指は上下にピストンを繰り返し私の快感を高める。
「こんなのはどうかな?」
グジュグジュ!
「アー!アン!!ウゥン!!!」
中で中指が『ク』の字に曲げられて私の膣を広くしてピストンを運動した。
快感はさっきよりも数倍に増えて身体が…。
グチャ、ジュク…チュプ
「ハァン!?…イヤ、やめ…アウン!」
「身体は正直だよ。それに今止めたらアンジェラスは身もだえしてオナニーしちゃうじゃないのか?」
「そ!?そんなこと、しません!」
「本当かい?でも、嘘だね。俺には解るだよ。レロ」
「ヒャー!?」
ペロペロペロペロ
ご主人様は私のクリトリスを舌で愛撫した。
優しく周りから舐めて、最後に豆の部分を舌で上下に舐められる。
駄目…快楽に勝てない。
気持ちいいです、ご主人様ぁ~。
ペチャ、クチュ…チュウ、ピチャ
「アアァン!そこ気持ちいいです!!」
ビチャ、ピチャ、レロレロ!
「ご主人様ー!吸って!!吸って!!!」
ジュチヂュヂュヂューーーー!!!!
「アアーー!吸われてる!!ご主人様にクリを激しく吸われてます!!!」
「そろそろかな。イッちゃっていいんだよ」
ジュププププ!!!!
「!?アグッ!?」
アソコに一気に二本の指が入ってきました!
合計で三本ななった指は上下左右に動き膣をグチャグチャにさせられる。
もう駄目。
頭の中が…真っ白に…。
グチュグチャジュプジュププププ!!!!
ジュチヂュヂュチューピチャビチャ!!
「あ…ご主人様ーーーー!!!!」
とうとう私はご主人様にイかされてしまいました。
身体は痙攣したようにビックンビックンと波のように動き快楽が止まりません。
指と舌だけでイッてしまうとは思いませんでした。
ああぁ、ご主人様。
気持ち良かったです、ご主人様。
…。
……。
………。
龍悪の視点
健四郎と色々と話しをしていると、アンジェラスと健四郎のユキが帰って来た。
楽しいトーク時間のお終いだ。
「おかえり、二人とも。会社の中をちゃんと案内できたかい、ユキ?」
「うん!ちゃんと案内したよ。ねぇ~アンちゃん」
「はい、とても色々な経験が出来ました」
アンジェラスは笑みしながら健四郎に頭を下げた。
ちゃんとお礼できる事は良い事だ。
「なぁ、アンジェラス。経験ってなんの経験をしたんだ?」
「ご、ご主人様…あの、ですね」
顔を赤くしながら俯いてしまった。
う~ん?
いったいどうしんたんだ?
まぁいいか。
「…さてっと」
俺はアタッシュケースを持ち、アンジェラスを右肩にちょこんと座らせる。
「もう行くのか?」
「はい。一応仕事で来た身なので。今度来る時は客として面白いデータを持って来ますよ」
「そうか。それは楽しみにして待っているよ」
「また来てくださいね。アンちゃん、また今度来た時はもっと凄い物を見せますよ」
健四郎とユキがご丁寧に礼を言う。
ほんっと、律儀な人だ。
でもこいう人間は数少ないし、とても貴重な人材だと思う。
俺的には好きだな。
「それじゃー…また」
「またね、ユキちゃん」
俺とアンジェラスは第1課・フレーム・架装部門をあとにした。
…。
……。
………。
國崎技研の入り口に行くと姉貴が不貞腐れながら待っていた。
あ、俺達に気づいた。
ズカズカと歩いて来て。
「もう~タッちゃん~。遅いよ~」
「顔近い!顔近いから!!少し離れてくれ!!!」
姉貴の顔を掴みながら離す俺。
擬音でいうとグギギギとうい音が出るだろう。
「色々とあったんだよ。姉貴は収穫あったのか?」
「あったよ。さぁサクサク帰ろう」
「サクサクって…運転するのは俺だぞ」
「じゃあタッちゃんの車を運転していい?」
「ふざけるな!姉貴に運転させたら俺の愛車がボロボロになっちまう!!」
「じゃあ運転して♪」
「はいはい」
溜息を吐き肩を落とす。
と~ぶん、姉貴とは仕事したくないなぁ。
「まあまあ、ご主人様。気を落とさないでください」
「アンジェラス…お前だけだよ。俺の気持ちを解ってくれるのは…」
左手の中指の腹の部分でアンジェラスの頭を撫でると、気持ち良さそうにオットリした表情になる。
さて、帰るかぁ。
姉貴の奴はちゃんと仕事したのかな?
まぁ、バイトの俺にとっちゃ、関係ない話よ。
こうして俺とアンジェラスと姉貴は國崎技研をあとにして、安全運転で家に帰った。
國崎技研…あの健四郎とかいう男。
きっと大物になりそうだな。
こうして俺とアンジェラスの出張アルバイトは終わった。
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{武装神姫の理解の違いと人間の理解の違い}
「おい、姉貴」
「何、タッちゃん?」
「何故俺はこんな所にいるーーーー!!!!」
俺は姉貴に向かって怒鳴った。
それもそのはずだ。
本来なら夏休みを満喫しながら部屋でグースカピー、と寝てるというのに…。
なんでセミがミーンミーンと鳴いてる、この暑い外にいるのだ。
ありえん。
大学生になってから運動しなくなったから身体がダルくてどうしようもない。
まぁ今はとある会社の駐車場にいる。
さっきまでクーラーの効いた愛車の中に居たので、まだよかった。
だが、今は車から出てしまったので太陽に光と熱が直撃している。
マジで殺す気かぁーみたいな感じだ。
そして車挟んで隣にいるのは俺の姉貴、朱美がいる。
因みに俺の左肩に違法改造版のリアウイングAAU7を装備したアンジェラスがちょこん、と座っている。
クリナーレ達は昨日夜遅くまで遊んでいたので、ただいまお昼寝中。
暑いなか、俺は姉貴に半睨みしながら目の前会社を見ながら言った。
「っで、その國崎技研ってのが…ここか?」
「そうよ。我が社のVIS社が少しライバルだと思ってる会社よ」
「ライバルだぁ~あ?またそれはどうして??」
「だって、お互い神姫関連のパーツを創っている会社よ。自社制作だけでなく、個人制作の武装の代理販売なども行っているのだから、これをライバルじゃないと言ったらなんて言うのよ!」
「う~ん、まぁそうだな。ほんでもって、そのライバル会社に来てどうするつもりだ?ハックでもしかけるのか??」
「…タッちゃん」
「な、なんだよ。そのあきらかに馬鹿にしたような何言ってるのこの人は、みたいな顔をしやがって」
「気にしないで。実際、國崎技研に来たのは『白雪姫シリーズ』について調べたいのよ」
「白雪姫シリーズ?聞いた事ねぇ~なぁ。なんかのプロジェクトか?」
「タッちゃんが知る必要はないわ。さぁこんな暑い外なんかいないで行きましょ」
「それには同意だ」
國崎技研の入り口から入り、クーラーでキンキンに冷えた空気が身体に当たる。
くぅ~涼しくて気持ちいいぜ。
会社の中は広々としていて綺麗だった。
…流石、バックに斗小野グループがいるだけの事でもあるなぁ。
姉貴はズカズカと受付まで行き何か受付の人と喋っている。
「凄い会社ですね、ご主人様」
「だな」
辺りをキョロキョロと見渡す。
ふ~ん、まず内装はいい会社だな。
ん?
姉貴に近づく女性がノロノロと遅いスピードで歩いていくる。
あ、姉貴に声を掛けた。
この会社のお偉いさんか?
んな訳ないよなー。
容姿的に女子高生に見える、まさかこの会社の社員な訳は…。
「おーい、タッちゃん。こっちに来て國崎技研技術部部長にご挨拶しなさーい!」
社員だったーーーー!!!!
しかもお偉いさんだーーーー!!!!
開けて吃驚、玉手箱!
って、驚いてる場合じゃないよな。
俺は早歩きで姉貴の所に行く。
「失礼いたしました。こちらが私のアシスタントの天薙龍悪です。今回、我が社の武装神姫のパーツデータを提供するものとして派遣されました」
「こんにちわ、天薙龍悪と申します」
礼儀として45度くらいの角度ぐらいまで頭を下げる。
こいつが國崎技研技術部部長かぁ。
見た目的に婪より幼く見える。
「…ご丁寧どうも。私は斗小野…水那岐と申します。以後、よろしくお願いします」
部長さんも頭を下げる律儀な人だ。
斗小野…水那岐?
斗小野…。
あー、斗小野グループの人間だったのか!
ならここの國崎技研技術部部長だという理由も納得いく。
あの斗小野グループの会長の孫娘あたりの人物かな。
「タッちゃん、このアタッシュケースを持っていって第1課・フレーム・架装部門の所に行ってデータを交換しあって。このケースの中には外部HDが入っているから、赤いシールがデータをあげる方のHD、青いシールはデータを貰うHDだから間違えないでね 」
「へいへい。解りましたよ」
「それじゃあ、お願いね。私は斗小野水那岐さんと一緒に別なところに行くからー」
「斉藤朱美さん…こちらです」
姉貴と水那岐はエレベータに乗ってしまった。
後に残った俺とアンジェラスは受付に『第1課・フレーム・架装部門の場所は何処ですか』と尋ね向かった。
いやはや、あの水那岐には驚かされたぜ。
…。
……。
………。
大股で歩きながら第1課・フレーム・架装部門の場所に移動する。
途中で色々な武装神姫のパーツを見る事が出来たのは嬉しかった。
物見るだけで大抵のプログラムは頭の中で出来る…完全には無理だ、天才じゃあるまいし。
「ご主人様、着きましたよ」
「ん、そうだな。こんな仕事、ちゃっちゃと終わらして帰ろうぜ」
ドアを開けると、そこには色々な機材がある部屋だと認識出来た。
テストパーツを伸ばしたり潰したりして強度確める機械や風力や水力の抵抗を見る事ができる機会、etc,etc。
ここは相当な設備をされた場所らしい。
流石は会社。
俺の家にある機材と比べようもないぜ。
おっと、機械に見とれてる場合じゃない。
確か、ここの担当の香田瀬健四郎という奴にデータを渡せばいいんだよな。
俺はキョロキョロと部屋の中を見渡しながら歩く。
すると。
「あー!部外者は立ち入り禁止ですよ!!」
女の子の声がしたので、辺りをくまなく見渡す。
だが人間らしき姿を見つける事が出来なかった。
おかしい、物凄く近くから聞こえたのに。
俺の耳が可笑しくなったのか?
「ご主人様、ご主人様。足元を見てください」
「ん?足元だと、ウオッ!?」
俺はアンジェラスに言われた通りに足元を見た。
そこにいたのは腕組をした武装神姫のマオチャオ型が居たのだ。
驚いた俺は半歩後ずさる。
「誰かいたのかい、ユキ?」
「あ、お兄ちゃん。この部外者の人達に注意していたの」
白衣を着た若い男の人が猫型マオチャオのユキという神姫を右手の手の平に乗せた後、俺の方を見た。
見た目的に22歳ぐらいだろうか。
とても若く見える。
ここは不審がれる前に行動するか。
「初めまして、VIS社から来た天薙龍悪です。データの交換に来ました」
「それはどうもご苦労様です」
「あの、スミマセンが香田瀬健四郎さんって居ますか?」
俺がそう言うと男はキョトン、としてその後は少し苦笑いしながら白衣に付いてる社員名が書かれてる名札を見せた。
あ、第1課・フレーム・架装部門:香田瀬健四郎と書かれていた。
だぁー、俺とした事が本人に本人を尋ねてしまったのだ。
ちと恥ずかしい。
「あ、これは失礼しました」
「いえいえ、まぁ立ち話もなんですから、どうぞこちらに来てください」
部屋の置くに行く健四郎、俺はその後ろ姿を見ながら付いていく。
…。
……。
………。
健四郎が歩み止めると、そこにあるのは業務用の机にデスクトップ型のパソコンが二台置かれていた。
左側の方はスクリーンセイバーが起動していて、右側の方は武装神姫のパーツを作るソフトが動いている。
椅子に座る健四郎。
手の平に乗せていたユキという神姫を机に下ろす。
「天薙…龍悪君だったけ。君もこっちの椅子に座って」
「はい」
ご丁寧に俺の椅子の分も出してくれる健四郎。
俺は出された椅子に座る。
そして武装神姫のパーツデータがぎっしり入ってる外部HDをアタッシュケースから取り出す。
確か赤いシールがデータをあげる方で、青いシールがデータを貰う方だったよな。
「では、データを差し上げたいのですが、どちらのパソコンに入れれば宜しいでしょうか?」
「そっちのスクリーンセイバーが動いてる方でお願いするよ。そっちのパソコンに外部HD付いてるからそこにデータをいれたください」
「解りました」
俺は赤いシールが付いてるHDをパソコンに接続し、マウスを操作してデータ入れ込む。
パソコンのHDや外部HDがフル回転する。
…うわー、1000ギガあるよ、テラですよ1テラ。
これは時間掛かるなぁ。
次は…と。
「次にデータを貰う方のHDなんですけど、こっちの方もあのパソコンですか?」
「いえ、こちらです。HDを貸してください。俺がやっとくので」
「はぁ、そうですか」
外部HDを健四郎に渡し、俺はアンジェラスの方を見る。
アンジェラスは健四郎のユキに興味があるのかユキの事をチラチラと見ている。
他の神姫に興味があるのか?
いや、ちょっと違うなぁ。
あのユキという神姫は猫型マオチャオだが素体が特殊にみえる。
見た目は普通の素体だが、構造やプログラムが普通の神姫と違うような気がする。
アンジェラスの奴はそれに気づいてユキの事を見てるのか?
「アンジェラス、気になるか?」
小声でアンジェラスに訊く。
「はい。あの子も一般で売られている武装神姫とはちょっと違うみたいです」
「そうか、ちと探ってみるか」
俺は健四郎の方を向き顔をニッコリしながら言う。
「健四郎さんの猫型マオチャオの神姫は可愛いですね」
「あ、そうですか。それは嬉しい事を聞きました。そういう龍悪君こそ天使型アーンヴァルも可愛いですよ」
「有り難うございます」
「そうだ、もし宜しければ、うちのユキと遊んでくれませか?他の神姫と遊べばお互いの成長も出来ていいと思うのですが」
「別に構いませんよ。アンジェラス、行ってきな」
「はい、分かりました」
俺の肩からリアウイングAAU7を使って飛びユキのもとに行くアンジェラス。
あ、お互い頭をペコペコと下げて挨拶してる。
二人とも礼儀正しいというか、律儀というか…。
「あの、ご主人様」
「ん、なんだ?」
「ユキさんが、この会社の探検に連れ出してあげる、と言われたのですが…行ってもよろしいでしょうか?」
「俺は別にいいけど、健四郎さん大丈夫ですかね?」
「大丈夫ですよ。ユキ、気をつけて案内するんだよ」
「安心して、お兄ちゃん。さぁ行こう、アンジェラスちゃん」
「はい!」
リアウイングAAU7の翼の上にユキが乗り、アンジェラスが何時もより速度を遅めに飛行しながら部屋を出て行った。
速度を遅くした理由は多分、リアウイングAAU7の翼の上に乗ってるユキを落とさないようにするためだろう。
さて、この部屋に残ったのは俺とこの健四郎という人だ。
どんな風に探りを入れてみようかな~。
…悪役になってみるのも悪くないかもな。
健四郎さんには悪いが気分を悪くさせてもらよ。
「所で健四郎よ~」
「え、はい?」
いきなりの態度の豹変に健四郎は少し戸惑う。
少し罪悪感を感じるが探りを入れるためだ。
ワザと相手を怒らして情報を聞き出す作戦。
「健四郎は、あの玩具の事をどう思うのよ?」
「玩具?」
「あの武装神姫という玩具の事だよ」
「あ、あぁー。あの子の事ね。良い子ですよ」
「良い子?おいおい、まさかあの精密機械人形に良い子だと??アンタ馬鹿じゃん!人形に良い子も悪い子もねぇーよ!!」
健四郎の事を大馬鹿にするかのように笑う。
本当は良心的な人間には悪口を言いたくないんだけどなぁ。
でも探りを入れるためだ。
「まさかお前。あのユキという人形とエロい事でもヤッたのか?最近のオーナーは性処理も人形どもにやらせると聞くがぁ。お前もそのくち?」
「な!?君ちょっと、何を言って」
顔が赤くなる健四郎。
あらら、図星かい。
でも、このネタを使わない理由はないなぁ。
「ゲッ!お前、マジでヤッちまったのかよ!?ウワァーキモー!!」
完膚なきまで馬鹿にする。
許してくれ、これも情報を得るためだ。
「自分のチンコを神姫にしがみ付かせてしごいてもらうのか?はぁっ!気持ちワル!!それならオナホールでも買ってやればい!!」
「…君は君の神姫にそいう事しないのか?」
「テメェと一緒にするんじゃねー!そんな事するなら、女を買ってセックスした方がマシだ!!それに俺が武装神姫をやっている理由は生活の為だ。バイトだよ」
「バイト?」
「そうバイトだ。嫌々人形遊びをやってる訳よ。ってそんな事はどうでもいいんだよ!」
畜生、余計な事を言っちまったぜ。
そろそろ、キレる頃合いかな。
なら核心を突いていい頃だな。
「ユキとかいったなぁ~。あの素体はノーマルの神姫には無い素体だ。白雪姫シリーズのプロトタイプか?」
「なっ!?何故それを…」
「図星かい。実際の所プロトタイプかはどーか解らんが、普通の神姫じゃない事は確かだ。この会社は、なんの為に白雪姫シリーズを作っている?」
「…他社の人に教える必要はありませんよ」
チッ!
やっぱり教えてもらえないか。
「それにしても龍悪君も人が悪い。わざわざ白雪姫シリーズの中身を知るために悪役になり、俺に向かって暴言を言う。キレると思いましたか?」
「!?…はぁあ~?」
「バレバレですよ、演技が。そんな事をなさらずにも多少なら教えてあげますよ」
ニッコリ、と微笑む健四郎。
バレバレだと!?
それじゃあ今まで見透かされていたのかよ。
やってらんねぇ~。
「龍悪君、君はそいう人間には見えないよ」
「何がだよ?」
「悪役にはなれないって事さぁ。君は本当は根が優しい人のはずさ」
「…はぁあ~?」
俺の事を気遣ってるつもりか?
さっきまでボロクソに悪口を言って野郎にか…。
これが大人の余裕というやつかぁ?
もう…探りはいいや。
「あぁ~あ、バレてるのならいいや。負けた負けた」
椅子に背中をもたれてグデングデンになる。
「健四郎…ワリィなぁ。許してくれとは言わない。たださっきまで言った暴言を謝ります。申し訳ありません」
深々と頭を下げる俺。
勿論ちゃんと相手に伝わるように感情を込めて言う。
「やっぱり君は悪役になれないよ。安心してくれ、許してあげるから」
「…すんません」
あー情けねぇ~なぁ~俺。
これが大人と子供の差か。
年もそんなに離れてなさそうなのに。
多分、健四郎にはあんまり頭が上がらないなぁ。
「いやーにしても最初はビックリしたよ。いきなり性格が豹変するだもなぁー」
「すんません」
「そんなに謝る必要はないよ。それにさっき謝ったばかりじゃないか」
「…あはは。気まずくて何にも言えないですよ」
「まぁそうだけど、気にしないでくれよ」
「はぁーそうですか」
ペコペコと頭を下げる。
健四郎は大人だ。
俺と比べる必要もない良く出来た人間だ。
それに優しい。
俺はこんな大人に…多分、なれないなぁ。
「所で龍悪君の神姫の…アンジェラスだったけ?あのリアウイングAAU7の動力部分が少し違うような気がしたんだけど」
「あぁ~!気のそうですよ!!」
「え?…そうですか」
危ねぇ危ねぇ。
まさかあのリアウイングAAU7の動力部分だけ見て市販されてるリアウイングAAU7と見分ける事が出来るとは。
さすがは武装神姫の第1課・フレーム・架装部門の一番のお偉いさん。
実力はあるという事かぁ。
この後、俺と健四郎とは色々と武装神姫について話をした。
お互いの情報交換をしながら。
…。
……。
………。
アンジェラスの視点
私はマオチャオ型のユキちゃんと一緒に会社の色んな場所に行きました。
今いる所は6課・特殊用品部門にいます。
ここにはある物はどれもこれも斬新奇抜な物ばっかりです…特にエロ方面で。
「ねぇねぇ、アンちゃん」
「はい、何でしょうか?」
アン。
ユキちゃんが私の事をそう言う。
なんでも『名前が長いからアンって呼ぶね』、て言われたので私のあだ名はアンになった。
別に嫌な気分とかにもならないし、逆に親しみが湧くので私的にも嬉しい。
「これなんだか分かる?」
「これですか?ただのクレイドルにしか見えないですけど」
「あ~やっぱりそう思いますよね」
意味ありげに笑うユキちゃん。
いったい何なの?
「実はですね。このクレイドルに乗って眠ると一番大好きな人とエッチしちゃう夢を見せてくれるクレイドルなんですよー!」
「えぇ、エッチ!?ですか!?!?」
そんなもの物まであるのですか、ここは!
流石、6課・特殊用品部門といいますか…なんていいますか…。
まるで武装神姫用の風俗ですね。
いやいや、そんな風に悪く言っちゃいけません。
ここで働いてる人達に失礼です。
でも…。
一番好きな人とのエッチかぁ~。
やっぱり、ご主人様でしょうか。
ご主人様とエッチ…エヘヘ~。
「うわぁっ!アンちゃん、顔がイヤラシく緩んでますよ」
「はっ!?いけない、いけない!私とした事が、妄想に浸ってしまいました!!」
「あはは、アンちゃん面白い!そうだ、一度使ってみますか?」
「ん~、じゃあ一回でけ使ってみようかな」
「分かりましたー!じゃあクレイドルの上に乗って寝たください」
私はユキちゃんの指示通りにクレイドルの上まで行き寝た。
「それではよい夢よ」
ユキちゃんの言葉を聞いた瞬間、急に眠気が私に襲ってきてそのまま寝てしまった。
…。
……。
………。
「う、う~ん…」
私が目を覚ますと、そこはご主人様のベットだった。
あれ?
確か私はクレイドルの上で寝ていたはず。
なのに何でご主人様のベットで寝ているんだろ?
…て!?
「なんで私が人間サイズになってるの!?」
ガバッと上半身だけ起き上がり自分の体をくまなく調べる。
人間サイズになっていたのはビックリですが、もっとビックリする事は。
「この皮膚の感触…この動き…完璧に人間に成っています」
間接の部分なんか人間そっくり。
いくら夢の世界だからってこれはやり過ぎです。
ユキちゃんもこのクレイドルを使ったのでしょうか?
「アンジェラス」
「!?」
私は声をした方向に振り向くと。
「どうしたんだい?自分の身体をマジマジと見ちゃって」
「…ご、ご主人様」
そうです。
ご主人様がパンツ一丁で私の隣に寝ていました。
気づかなかったです。
あまりにも自分の身体の事で驚愕していたから周りの事をすっかり気にしていませんでした。
というか、この現在の状況から考えると。
「昨日はなんであんなに激しく俺の愛してくれたんだい、アンジェラス?」
キャー!?
やっぱり、事後ですかー!
でもなんだか嬉しい気持ちがあります。
にしてもこのご主人様はえらく優しいご主人様ですね。
「あの、ご主人様」
「なんだい?」
ウッ!?
ご主人様の優しい笑顔が私の胸にHITします。
SEで言いますとキラキラと光るご主人様と私の胸に突き刺さる矢がキュン、か、ズキューンです。
私の顔は今頃林檎より赤くしているに違いません。
あぁ、この優しすぎるご主人様もいいですね。
「もしかしたら、まだ愛が足りないから早く起きてしまったのかい。なーんだ、そうならそうと言ってくれれば良いのに」
「エッ?」
チュ
いきなり話をふられたと思いきや、いきなりご主人様が身体を起こし、私にキスをしました。
「な!?なな、ななななな!?!?」
「ん?どうしんたいだい??」
「キ、キキ、キキキキ、キスー!」
「そうさ。アンジェラスは楽にしといて、俺がアンジェラスを気持ちよくしてあげあるから」
「だ、駄目です!!!!」
大声で私が言った。
ご主人様の事をまるで拒絶するかのように。
部屋の中はシーンと静かになり、気まずい空気が満たします。
うぅ~居心地が悪いです。
「どうしたんだい?もしかして俺の事か嫌いになったのか?」
「違います!ご主人様のことは大好きです!!」
「じゃあ、なんで拒むだい?」
「そ、それは…」
ご主人様は切ない顔をしながら私の事を見てくる。
駄目、そんな顔をしたご主人様の願いをきかない訳にはいかない!
私は覚悟をして口を開き言おうとした。
その時。
「解ったよ、アンジェラス。今日はアンジェラスだけ気持ち良くしてあげるよ」
「エエェッ!?」
「ほら、足を広げて」
ご主人様は私の両足を掴み広げる。
とても恥ずかしい恰好。
「待ってくださ、ヒャッ!?」
チュプチュプ
ご、ご主人様の一本の中指が私のアソコに!?
気持ちいいです!
「アンジェラスのここはもう濡れてるよ。安心して、今日は指と舌でやってあげるから」
いえ!
そいうことじゃなくて!
ヂュプ!
「アーー!」
更に中指がアソコに深く侵入し私の身体はビクビクと震える。
中指は上下にピストンを繰り返し私の快感を高める。
「こんなのはどうかな?」
グジュグジュ!
「アー!アン!!ウゥン!!!」
中で中指が『ク』の字に曲げられて私の膣を広くしてピストンを運動した。
快感はさっきよりも数倍に増えて身体が…。
グチャ、ジュク…チュプ
「ハァン!?…イヤ、やめ…アウン!」
「身体は正直だよ。それに今止めたらアンジェラスは身もだえしてオナニーしちゃうじゃないのか?」
「そ!?そんなこと、しません!」
「本当かい?でも、嘘だね。俺には解るだよ。レロ」
「ヒャー!?」
ペロペロペロペロ
ご主人様は私のクリトリスを舌で愛撫した。
優しく周りから舐めて、最後に豆の部分を舌で上下に舐められる。
駄目…快楽に勝てない。
気持ちいいです、ご主人様ぁ~。
ペチャ、クチュ…チュウ、ピチャ
「アアァン!そこ気持ちいいです!!」
ビチャ、ピチャ、レロレロ!
「ご主人様ー!吸って!!吸って!!!」
ジュチヂュヂュヂューーーー!!!!
「アアーー!吸われてる!!ご主人様にクリを激しく吸われてます!!!」
「そろそろかな。イッちゃっていいんだよ」
ジュププププ!!!!
「!?アグッ!?」
アソコに一気に二本の指が入ってきました!
合計で三本入った指は上下左右に動き膣をグチャグチャにさせられる。
もう駄目。
頭の中が…真っ白に…。
グチュグチャジュプジュププププ!!!!
ジュチヂュヂュチューピチャビチャ!!
「あ…ご主人様ーーーー!!!!」
とうとう私はご主人様にイかされてしまいました。
身体は痙攣したようにビックンビックンと波のように動き快楽が止まりません。
指と舌だけでイッてしまうとは思いませんでした。
ああぁ、ご主人様。
気持ち良かったです、ご主人様。
…。
……。
………。
龍悪の視点
健四郎と色々と話しをしていると、アンジェラスと健四郎のユキが帰って来た。
楽しいトーク時間のお終いだ。
「おかえり、二人とも。会社の中をちゃんと案内できたかい、ユキ?」
「うん!ちゃんと案内したよ。ねぇ~アンちゃん」
「はい、とても色々な経験が出来ました」
アンジェラスは笑みしながら健四郎に頭を下げた。
ちゃんとお礼できる事は良い事だ。
「なぁ、アンジェラス。経験ってなんの経験をしたんだ?」
「ご、ご主人様…あの、ですね」
顔を赤くしながら俯いてしまった。
う~ん?
いったいどうしんたんだ?
まぁいいか。
「…さてっと」
俺はアタッシュケースを持ち、アンジェラスを右肩にちょこんと座らせる。
「もう行くのか?」
「はい。一応仕事で来た身なので。今度来る時は客として面白いデータを持って来ますよ」
「そうか。それは楽しみにして待っているよ」
「また来てくださいね。アンちゃん、また今度来た時はもっと凄い物を見せますよ」
健四郎とユキがご丁寧に礼を言う。
ほんっと、律儀な人だ。
でもこいう人間は数少ないし、とても貴重な人材だと思う。
俺的には好きだな。
「それじゃー…また」
「またね、ユキちゃん」
俺とアンジェラスは第1課・フレーム・架装部門をあとにした。
…。
……。
………。
國崎技研の入り口に行くと姉貴が不貞腐れながら待っていた。
あ、俺達に気づいた。
ズカズカと歩いて来て。
「もう~タッちゃん~。遅いよ~」
「顔近い!顔近いから!!少し離れてくれ!!!」
姉貴の顔を掴みながら離す俺。
擬音でいうとグギギギとうい音が出るだろう。
「色々とあったんだよ。姉貴は収穫あったのか?」
「あったよ。さぁサクサク帰ろう」
「サクサクって…運転するのは俺だぞ」
「じゃあタッちゃんの車を運転していい?」
「ふざけるな!姉貴に運転させたら俺の愛車がボロボロになっちまう!!」
「じゃあ運転して♪」
「はいはい」
溜息を吐き肩を落とす。
と~ぶん、姉貴とは仕事したくないなぁ。
「まあまあ、ご主人様。気を落とさないでください」
「アンジェラス…お前だけだよ。俺の気持ちを解ってくれるのは…」
左手の中指の腹の部分でアンジェラスの頭を撫でると、気持ち良さそうにオットリした表情になる。
さて、帰るかぁ。
姉貴の奴はちゃんと仕事したのかな?
まぁ、バイトの俺にとっちゃ、関係ない話よ。
こうして俺とアンジェラスと姉貴は國崎技研をあとにして、安全運転で家に帰った。
國崎技研…あの健四郎とかいう男。
きっと大物になりそうだな。
こうして俺とアンジェラスの出張アルバイトは終わった。
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