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第九話 「鶴畑の末姫、登場!」 - (2006/10/22 (日) 11:18:51) のソース
初めまして! 私は天使型MMSのビアンカと申します。 マスターの持つMMSの中では一番新しく入った、5番目の神姫です! 今日は、マスターが私の服を買ってくださるそうです。とても嬉しいです! 「あ~あ、かったりいかったりい…かったりいなぁ!何でアタイがたかだか服選びなんざに一緒に 付き合わなきゃなんねーんだよ!」 コニーお姉さまは、煙草(偽物です。自分で作ったんですって)を銜えながら文句を言ってます。 「コニー!文句言わないの!お姉さんになったんでしょ!」 「へいへい…。」 ヴェルお姉さまに怒られちゃってます…。 12月、もうすぐ来年がやって来ます。街もクリスマスの装飾で一杯です。 お姉さま達も、冬の装いです。 ヴェルお姉さまは、デニムのジーンズに白のダッフルコート、コニーお姉さまは黒のニット帽に 黒のタートルネックの上にミトンの付いたコート、ニーソックスとチェックのプリーツスカート、それと ウェスタンブーツ。すっごくオシャレです。お金かかってるんだろうなぁ。でもコニーお姉さまの格好って、 どこかで見たような…? それに対してマスターは、総ユ○クロルックに安売り2980円のシューズ…何か可哀想です…。 服選びも終わって、お家に帰る途中、神姫センターに人だかりが出来ていました。 最近では、ほとんど毎日と言っていいほどMMS同士のバトルが出来るそうです。 私も、現在ヴェルお姉さま達と一緒に訓練を行ってます。 私はまだまだ未熟者で、いつもお姉さま達の疑似データにやられてばっかりです… 早く強くなって、お姉さま達に追いつきたいです! 「でも…もう年末だし、今年分のサードリーグの大会は終わったばっかりだよな…なんで?」 「マスター、エキシビジョンマッチみたいです。」 「それでもこの人だかりは異常だぜマスター…何か黒服着てるオッサンも居るし。」 すると、 「うわ~!ボクもまけた~;」 「すっごーい!これで14連勝だ!」 と、小さいマスターさん達の声がしました。 「当たり前ですわ!このワタクシ、鶴畑和美(つるはた かずみ)」はあの鶴畑兄弟の妹なんですから!」 「え~!あのファーストリーグの!?」 「そうよ!ワタクシも来年、サードリーグにデビューしますの!兄様達にもすぐ追いついてさしあげてよ!」 いいな~。私も早くサードリーグに出られるくらいの実力を持ちた…あれ?何か心の中でもやもやしたものが…。 「つ・る・は・た・だとぉ~~~~~~~~~~~~!?」 あれ?コニーお姉さまがワナワナ震えています。 「マスター!試合に出るぞ試合!此処であったが百年目!あのガキの天狗っ鼻、未開封の箱ぶん殴った プ○ッツーみてぇにベッキベキにへし折ってやる!」 「…許可するわ、コニー。憎悪を込めてぶちのめしてらっしゃい。」 ヴェルお姉さまも…何か怖いです…。 「おいおい…;出たいのは分かるけど、今日は買い物に来ただけだし何も武装は…」 「これがあるぜ…!」 コニーお姉さまが、自分のコートの中に手を入れて取り出したのは…二丁の拳銃「ソード・カトラス」。 銀色のカロッテP12のカスタムタイプで、レーザーサイトを外してあって、更にバレルとスライドが通常よりも長く、 白いグリップに刀を交差したドクロのマークがあしらってあります。 「お前…持ってきたのか…。」 「おうよ、これが無ぇとおちおち外も歩けやしねぇさ。」 お外って、そんなに危険だったんですね…私も、コニーお姉さまを見習おうと思いました。 「ステキよコニー…撃鉄を起こせ。」 ヴェルお姉さま…やっぱり怖い…。 「やれやれ…子供相手なんだから、あんまり無茶するなよ…?」 そう言うと、私たちは人だかりをかき分けて、声の主の所へ行きました。 まだ小学生さんらしいのですが、高級そうなドレスにデ…恰幅の良い体…どうやらお金持ちのお子さんのようです。 「あの~…俺たちも参加したいんだけど…良いかな?」 「フン!誰かと思ったら神姫ヲタクのオジンですの?よろしくてよ!遊んでさしあげますわ!まぁ、お持ちの神姫が そんなみみっちいのでは、ワタクシの勝利は確実ですわ!おほほほほほほ!」 「おっさ…ヲタ…みみっち…! …コニー、許可する。豚野郎に地獄をみせてやれ。」 「了解!」 マスターまで怖い顔になっちゃいました…何で? ともあれお互いのMMSの登場…あれれ?疑似空間なのに、コニーお姉さまが着てる服のまま登場です! 「あはははははは!拳銃2丁とまさかその格好でワタクシと戦おうとおっしゃいますの!?」 「そうだよ…これで十分だぜ。」 「フフフ…ワタクシも舐められたものですわね!まぁいいわ!出でませ!美しき我が騎士、ジャンヌ!」 「イエス・マスター!」 そう言って現れたのは、金色の髪に蒼い瞳…そして、 青 い 騎 士 鎧。 「マスター…アレって…;」 「ああ…そうだね…;」 「ちょ…; ち ょ っ と 待 て ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 突然叫びだしたコニーお姉さま。 「『サイフォス』って、確か来年発売の新型MMSのハズだろ!なんでもうバトルに出てんだよ! しかも初回販売限定のパーツ満載じゃねぇか!」 「あら!よく知っておいでね愚民の神姫!この程度、わが鶴畑家の財力を持ってすればたやすいことですのよ! オホホホホ!良くてよ!美しくてよ!」 そう言って高らかに笑うお嬢様。 …やっぱり何か心に引っかかります。 「鶴畑のガキってのは…どいつもこいつも…!」 「コニー…。」 そう言ってヴェルお姉さまは、親指を立てて、首を切るポーズを取りました。目が怖いです…。 「あたぼうよ!」 ともあれ試合開始です、場所は闘技場(コロッセオ)。普通は中央の闘技場で戦うのですが、観客席や通路に隠れて 戦うことも可能です。 コニーお姉さまはお出かけ着と2丁の『ソード・カトラス』、対するジャンヌは全身をほぼ覆い尽くす騎士鎧と、 やっぱりナイトらしい… 両手にヘビーマシンガンと対神姫大型ライフル、背中にはサブアームを装備して、その手にバズーカと3連ロケットランチャー。 さらにその肩にはミサイルランチャーと長距離砲という装備です。 「テメェ!全然騎士の装備じゃねぇぞ!なんだその重火器満載のナイト様は!」 「フフフ!王者とは常に玉座に座ってるもの!動かずして相手を倒す、これこそ戦いの美ですわ!!さぁ!やっておしまい! ジャンヌ!」 「イエス!マスター!」 そう言うと、一斉射撃を開始するジャンヌ。コロッセオが爆炎に包まれました。 「「コニー!」」 「お姉さま!」 爆炎で上がった砂煙の中…コニーお姉さまは… 立っていました、しかも殆ど無傷で。 「「コニー!!」」 「な…何ですってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?あれだけの砲撃の中、避けたにしても服にキズ一つ付いていないって… どーいうことですの!!??」 「当ったりめぇだ!この服はは静香の姉御の特製だぜ!チンケな花火じゃキズも付かねぇよ!」 「ぬ…ぬわんですってぇぇぇぇぇぇ!ジャンヌ!ガンガン撃ちまくりなさい!あのミニスカ女に目に物見せてやるのよ!」 「イエス・マスター!」 「おう!かかってきやがれ!(ホントにすげぇな姉御の技術力は…。とは言えいつまで持つか…。)」 「ジャンヌ」の止む事なき砲撃。回廊に隠れながら撃つお姉さまの銃弾は、彼女を包む蒼い鎧に空しく弾かれます。 このままじゃ…。 と、 突然コロッセオに舞い戻り、ジャンヌの前に立つお姉さま。そして、 「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」 そのままジャンヌに向かって走るお姉さま! 「ホホホホ!勝てないと分かってトチ狂っておいでですの!?ジャンヌ!止めを刺してあげなさい!」 「イエス!マスター!」 どががががががががががががあがががが! 巻き上がる爆炎の中、突っ込むお姉さま、そして…。 ガチッ!ガチッ! 「し…しまった…弾切…。」 そして 「ばぁ!」 ジャンヌの目前に現れた、服がボロボロになったコニーお姉さま、そして、 バン!バンバンバン! ジャンヌの鎧の隙間に、至近距離で銃弾を放つ。関節を打たれ、大の字に倒れるジャンヌ。その上にまたがり、 額に銃口を当てるお姉さま。そして… 「あのなぁ小娘…一つ良い事おせぇてやるよ。幾らでっけぇイチモツ持ってても… 的 に 当 た ら な き ゃ 意 味 ね ぇ ん だ よ。」 「く…くそっ…!」 「良い勉強になったなぁクソ嬢ちゃんとクソ騎士ちゃん…じゃ、『クソ坊ちゃん共』によろしく。」 バァン! 「「いや~、スッキリした!良くやったぞ(わ)コニー!」」 帰り道、マスターとヴェルお姉さまは満面の笑みを浮かべてコニーお姉さまに言いました。 「へへ!アタシの腕も捨てたもんじゃねぇだろ?」 「ええ!流石『トリガーハッピー』のコニ…あ;」 「ヴェル…てめぇ今なんつった………!」 「ご…御免なさいヴェル…ちょっと口がすべ…」 「ンの野郎ぉぉぉぉぉぉぉ!スクラップにしてやっからそこに直れぇぇぇぇぇぇぇぇ!」 「ひぃっ!三十六計逃げるが勝ち~~~~~~!!!」 マスターの肩から飛び降りてダッシュで逃げるヴェルお姉さま。 「逃げんなぁぁぁぁぁ!!テメェにも地獄見せてやるぅぅぅぅぅっぅ!!」 「ははは…元気なことは良いことだ……; …おっ、雪だ。」 苦笑するマスター。 …あ、本当です、雪が降って来ました、すごく綺麗です…。 「めでたしめでたし~なのだぁ~…むにゃむにゃ…。」 「めでたくねぇよ! …あれ?馬鹿ネコの声が聞こえたような…っと、コラ待てぇぇぇぇぇぇぇ!!」