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今時の武装神姫事情 Vol.4 - (2007/09/19 (水) 04:58:28) のソース
*ガングラー鋼月の『今時の武装神姫事情』Vol.4 **『家電としての神姫』 さて今回は、若干趣向を変えて、インタビュー形式でお送りすることになった。 インタビューのお相手は、家電総合メーカーSH社の情報家電部門・那珂川ジュンさん。近日発売予定の『家電の能力を持った武装神姫』の生みの親だ。 家電メーカー製神姫とは一体どんなものなのか。お会いして話をしてみると、神姫の新たな可能性が見えてきた。 ---- ガングラー(以下、ガ): 今日はよろしくお願いします。 那珂川氏(以下、那): こちらこそよろしくお願いします。 ガ: さて……手元の資料によりますと……SH社で神姫を出す、という計画があるとか。 那: 早いですね。どこの部署が漏らしたんだ(笑) ガ: いえ、昨日の発表会でもらってきたんですが(笑) 那: あ……もうそんな時期でしたか。じゃあいいや。はい、そういうわけで、SHから神姫が出ます。スマートフォン型神姫『ヴェーヌルドライ』。その名の通り、生活の支援に重点を置いた神姫です。 ガ: いわゆる、秘書機能を重視したモデルなのですね。 那: はい。スケジューリングやGPS経由のナビ、PHS回線を使った通信機能などをデフォルト装備に組み込んであります。EDEN社からライセンス供与をいただいた正式な神姫ですから、神姫バトルにも参戦できますよ。 ガ: SHさんのような家電メーカーが武装神姫という玩具を出すというのは、正直かなり意外なんですが。 那: まあ……そうでしょうね。ただ、ウチ的には神姫は玩具としてはあまり見ていませんので……。30万越えのロボットを玩具というのは、ちょっと(笑) ガ: まあ、確かに(笑) 那: もちろん、神姫の玩具的な使い方……神姫バトルや着せ替えを否定するつもりはありません。というか、僕もやってますし。 **○神姫は究極の携帯支援ツール ガ: 那珂川さんは、いつ頃から神姫を? 那: 割と初期からですね……アーンヴァルを発売日に買ってからの付き合いですから。 ガ: 割とというか、思いっきり初期ですね(笑) 那: ええ。バトルはあまりしないので、セカンド止まりですけど。 ガ: では、その辺りから神姫の採用を? 那: それもありますし……神姫のコンセプトが、我々のやりたいことに合っていた、というのもあります。 SHはPDAの時代から携帯支援ツールを作り続けているんですが、その究極系が神姫……だと思うわけです。 ガ: 個人用の秘書、というやつですか。 那: はい。SHも喋る携帯支援ツールや、簡易AIを搭載したハイスペックPDA、スマートフォンを出しているわけですが、これはあくまでもパソコンの延長でしかなかった。超AIの搭載で音声制御は可能になりましたが、ハコ型の筐体ではそれも限界がある。 ガ: はい。 那: もちろん、ブレイクスルーとして人型の支援ツールを出そうという計画は長くありました。けれど、携帯用支援ツールとするなら、それほど大きくは出来ないし、突飛な形にも出来ない。かといって、スマートフォンやPDAの需要はあくまでニッチ需要ですから、パソコンや立体ディスプレイなどのように大がかりな予算も掛けられない(苦笑) ガ: H社のPシリーズやS社のIVOとは違う開発アプローチが必要だった、という事ですか。 那: そうです。IVOは愛玩用ペットロボ、Pシリーズは家事手伝いや介護支援ロボットとしては大変優秀だと思いますが、彼らを秘書として一日連れ歩くのは正直無理があるわけです。 ガ: Pシリーズは二メートルありますしね。 那: 電車に乗るのも別料金ですし(笑) もちろんそれが必要な大きさなら問題はないんですが……PDAの延長としてみるならば、大きさ的にはポケットに入るサイズ……十センチから十五センチが理想的だったわけです。 ガ: なるほど。神姫の大きさですね。 **○SH製神姫は百万円 那: もちろんウチにもロボット開発部門はありますが、どちらかといえばPシリーズやIVOと同系列の中型ロボット開発が中心でして、十五センチサイズの小型ロボットの開発ノウハウはほとんどありませんでした。 ガ: 企業的には、小型ロボットの開発はどうなんですか? 那: 企業としては、まずしっかりした精度と動作保証の取れる人間サイズを作って、そこから小さくしていきたいんですよ。言い方は悪いですが、オモチャを作ってるワケじゃありませんので。その辺りもあって、いきなり小さいものはハードルが高いから、作りたがらない。 ガ: だから自社開発ではなく、神姫を? 那: はい。最初は、開発部に依頼したんです。今のPシリーズをとりあえず小さくできないかって。 ガ: 無理だと? 那: さすがに無理とは言いませんでしたが……通常のAIタイプをそのまま小さくするとして、初期シリーズは一体で百万より安くは出来ないだろうと言われました。 ガ: それは……。 那: 競合相手として見たくはないのですが、その値段で出したとしても……僕だったら神姫かSRWに秘書ソフト入れて使うな、と。少しくらい精度が悪くても、気を使ってくれるし、何より可愛いし(笑) ガ: 神姫はCSCが載っている分、その辺りのAI搭載ロボットよりも段違いに優秀ですしね。 那: ええ。そんなわけで、神姫という優秀な小型ロボットが出ている現状で、これに自社開発のみで勝負するのはちょっと厳しいなと思ったわけです。オモチャに負けるようじゃ、とても売り物にはならないぞと。 **○玩具から家電へ ガ: そこで逆転の発想が出てくるわけですね。 那: もともと、SHは他社との共同戦線も得意なんですよ。PHS回線はW社さんとの共同ですし、他方面でも色々と連携を取って仕事をさせていただいています。 ガ: EDEN社も神姫の開発に関しては似たようなスタイルですね。 那: ええ。幸いにも、EDENさんはその辺りに理解のある企業さんでしたので、お話はかなりスムーズに進めさせていただきました。秘書機能重視で作りたいと言ったら「じゃあ武装神姫じゃなくて、神姫の名前だけで売りましょうよ」と言われてしまったり(笑) ガ: え?(笑) 那: さすがにそこは気が引けたので……というのは冗談ですが、武装神姫(MMS素体Ver1.0)の拡張性は非常に魅力的でしたので、その辺りの仕様はちゃんと合わせて、神姫バトルにも耐えられる仕様にさせてもらいました。 ガ: (笑) 那: あと、外装パーツやソフトウェアの開発ノウハウはこちらも携帯やPDAで十分蓄積出来ていましたので、さすがに百万より安くなってます。 ガ: だいたい、一般の神姫と同じくらいですか? 那: そうですね。SHの一発目ということで、結構頑張った価格設定に出来たと思っています。 武装セットのみも販売しますので、現行の神姫マスターさんもぜひ試していただければと(笑) ガ: 一発目ということは、後継機種も期待していいわけですか……? 那: もちろん、需要があればの話ですが。しかし、現行の武装神姫を秘書目的で使っているユーザーさんもかなりいらっしゃいますので、高機能な秘書能力を持った『ヴェーヌルドライ』の需要はあると思っています。 ガ: そうですね。僕もMMSを使っていますし。 那: 実は僕も使っていました。あ、ここ、オフレコでお願いします。SH的には怒られちゃうので(笑) ガ: (笑) それでは、今日はお話ありがとうございました。 那: こちらこそありがとうございました。 ---- 神姫のボディに家電のノウハウ。マスターと共にある神姫と、生活を支える家電製品というのは、案外と相性の良いものなのかも知れない。 もっとも、炊飯器型神姫や冷蔵庫型神姫が出るとは思えないが……。 個人的に言わせてもらえば、リモコン型神姫は、出たら便利かもしれない。 [[トップ>http://www19.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/118.html]]