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カズヤ・オブ・瑞希 ◆XviOzumkZI





 歪み無き肉体を持つ男、新日暮里のパンツレスラー木吉カズヤは絶望していた

―――なぜ、あの男が首を吹き飛ばされなければならない?
              ―――なぜ、俺達は殺し合いを強いられている?!

 罪の無い人々を殺すなどカズヤにはできない
 だが制限時間内に最後の一人にならなければ自分を含む全員があの銀髪の男と同じ運命を辿る事となってしまう

(ならあの歪みある主催人達を倒すしかないだろう、しかし・・・・・・)

 しかしあの主催者、右上と左上は得体の知れない威圧感を ―――あの森の妖精と初めて出会った時にも圧倒的パワーを感じたがそれとはまるで違う。
 不気味で絶望的なモノ”を放っていた。いや、それは右上左上だけではない。その威圧感はあの会場の外からもたしかに感じたのだ。
 理解できぬ敵、カズヤにはソレ”を倒す方法などまったく見当もつかない。

 カズヤを襲う圧倒的な無力感。 
 新日暮里を旅立つ前に一人誓った決意も、絶望的状況の前に薄れ、消えていく。


「救いはないんですか!?」

 それは魂の咆哮だった。
 天からの答えはない。

(あーもう無理。もう終わりだぁ!!)

「救いならあるわ」
「! ?」

 あった!しかし答えは天からではない。
 ハッとして振り向くとそこにはゲイ能人、劇団ひとりに酷似した男が立っていた。


 自称ニコニコのナンバー1配信者、藤崎瑞希は怒っていた。

「右上に左上?画面の角が俺に何のようや」

 まるで自分が神になったかのような顔しやがって、ほんま調子のってるやろ。
 しかもこの俺に犬の首輪をつけるとはどういう事や?しかも殺しあえ?Suck it!うっさい腐れオタク1人でオナってやがれ!
 優勝者には好きな願いを叶えさせてやる?みんな騙されたらあんぞあいつらのペテン、詭弁にあいつらがそんな律儀な奴らに見えるか?頑張って皆殺ししても「あれは釣りだってーの!」てなるのがオチやろ。
 ええかピエロ共、誰がお前ら腐れオタクの思い通りに動いてやるか!
 俺は誰も殺さへんし誰も死なせるつもりはありません。期待しても無駄よ。
 この首輪を解除して参加者達を集め、君らくっされオタクの目論見を完全粉砕してやる。
 そしてお前らはこの俺に恐れおののいて必死に命乞いをするわけや!うひゃひゃひゃひゃwwwwwww


 えー腐れオタクに宣戦布告してやった所で次は俺に支給されたアイテムを説明します、鞄を探るとまず出てきたのがこのカッター。
 一緒にくっついてた説明書によると
【カッターの刃で近くの壁に切り込みを入れ、行きたい場所を言うと、今いる場所から目的地へつながる空間を瞬時に作ることができる。一ヶ所空間を作るごとに、刃が一枚消える。】
 との事や便利そうやな。でもな、これ肝心の刃が一枚しかついとらんのや!

 次は金属バット。バットか、ええかお前ら日本人なら野球を特に阪神タイガースを応援するんや!
 まあ支給品はこんだけや。
 さて次はどうするか、今すぐでもこの首輪を外したいところだがこの俺にはそんな知識も技術もあらへん。
 とりあえずは仲間を増やして解決策を考え出すしかないやろ。
 という事で俺は仲間を探すため歩き始めた。で早速見つけた。
 そいつは岩に座り込んで項垂れてるパンツ一丁で筋肉モリモリのマッチョマンや、いかにも強そうで頼りになりそうやん。

「救いはないんですか!?」

 ・・・・ちょっとびっくりしたわ。いきなり大声出しおってでかい図体してるくせに女々しいやつやな。
 まあとてもゲームに乗ってるようには見えんな。

「救いならあるわ」

 そう俺がお前の救いや。
 男はびっくりして振り返る。

「安心しろ俺は君が間違った方向に進まないように救ってあげたいだけや。まあまずはこの藤崎瑞希の本音トークを聞け、俺の思いがよく分かるはずや」




「これが俺の支給品や」

 そう言って劇団ひとり。いや藤崎はカッターナイフと金属製のバットをデイバックから取り出した。

「このカッターは壁に切り込み入れて行きたい場を所言うと、刃を一枚消費するかわりにどこでも好きな場所に行けるらしいわ」
「歪みねえ・・・」
「でも刃は一枚しかないねん」
「結構すぐなくなるんだね」
「いや別に使ったわけちゃうよ?」

「ところでお前の支給品はなんや」

 そう言われデイバックを探る、と鏡が出てきた。テープでくっついていた説明書を剥がし、読む。

「【この鏡を持って人に暴力を振るわれると、暴力を振るった人は自分が与えた痛みの2倍の痛みが跳ね返ってくる、
また暴力を振るわれた人は痛みを感じないようになる。また、この鏡を持った人が他人に暴力を振るったときも同じ効果になる】か」
「ちょっとためしてみようや」

 そういうが早く藤崎はカズヤから鏡を取り上げ立ち上がる。
 試していいものか少し迷ったが藤崎は服を脱ぎ捨て「オラかかってこいやオラオラオラ」などと騒いでいて止まりそうにない。
 結局、特に使用制限がないのなら試してみても問題ないだろうと判断した。

「腹筋だらしないね」
「なんやと?俺はベンチプレス150キロ上げられんねんぞ!なんや俺のパンチためしてほしいってか?」
「別に好きにして」

 返事をした瞬間、間髪入れず放たれる拳。
 藤崎の本気パンチがカズヤの腹筋を襲うっ・・・・・・!!
 ドゴッと鈍い音が鳴り体をくの字に折り曲げ崩れ墜ちる藤崎。
 倒れた藤崎の肩を軽く叩いてやるとカズヤの肩に軽い衝撃が走る。

「効果は本当みたいだね」

 結局カズヤの支給品はこの鏡だけだった。
 藤崎が回復するのを待ち支給品の分担作業を始める。
 鏡と金属バットは非力な藤崎が、空間を移動できるらしいカッターは藤崎に任せるのは不安だと言いカズヤが所持することにした
もちろんその意見に藤崎は不満げだったが・・・・・・

「とりあえずここに向かってみるか?」
「OK」

 地図を広げ指さす先はホテル。


 数十分前、藤崎瑞希の本音トークを聞いた後、カズヤはしばし呆然とした後自然とこの言葉をつぶやいた。

「歪みねぇ・・・」

 数々の修羅場をくぐり抜けてきた歴戦の戦士・パンツレスラー木吉カズヤには人の嘘を見抜く事ぐらいわけない。
 藤崎は本気だった。藤崎は本気でこのゲームを破壊しようとしている。

(救ってあげたいだけや・・・・か・・・)


 藤崎瑞希には不思議なカリスマ性がある。
 オタクを散々叩いておいて自分はオタクのトップスターだと自称する支離滅裂っぷり。
 ロリコンをカミングアウトしキモがられ、エミュレーター配信をやろうとして通報され必死に火消し活動に走り、ネタのためなら真昼間の古墳の前でおっくせんまんを人目を気にせず熱唱してしまう馬鹿な男。
 しかし彼が動画をUPするたびにニコニコは炎上し、その動画は一瞬にして再生数コメント数共に爆走。
 動画ランキングで陰陽師を抜いて24時間ランキング一位になった事も。
 ついにはYouTubeの世界再生数第7位に輝いた事もある。藤崎は世界中の人間を笑顔に、ニコニコさせる事ができたのだ。
 そんな彼に魅力された人物達、ゆとりの山下伊豆見を始めとする藤崎チルドレンは現在も日記タグで活躍している。
 彼がニコニコ動画に与えた影響は計り知れない。


「ゲームを破壊し主催を跪かせてみせる」

 それはなんの根拠もないただの強がり、理想論、自惚れ。
 カズヤは藤崎に主催の得体の知れない強力な威圧感について語った。とても危険で強大な存在だと。だが藤崎は、

「それがどうしたんや。そうやってどいつもこいつもやる前に諦めるから日本はニートや引きこもりばっかになってしもうたやんやろ!
俺はたとえ相手がエイリアンだろうが諦めんぞ!みんなまとめて倒したるわ!」

 そう言ったのだ。まったく臆す事無く。
 カズヤは、このような殺し合いの場でも絶望する事なく前に進もうとしているその姿に惹かれていた。
 そんな藤崎の姿を見てカズヤはすっかり忘れさっていたあの時の事を思い出していた。





 それは決して望むべくして戦うはずではなかった。新日暮里で頂点に立つためには、必ず越えなければならない壁、ビリー・ヘリントン。
 それはさかのぼること数ヶ月前・・・4年に1度開かれるオビ-1グランプリ、
 その決勝が新日暮里に住む者なら誰しも憧れるなんばパークスで催された。数百年の歴史があるといわれるパンツレスリング至上、最も過酷であったといえるその大会。
 その試合は、予想をはるかに凌駕する死闘であった。
 開始早々ゲイバー固めにより兄貴に多大なダメージを与え、パンツを一枚剥がす事に成功したカズヤ。だが兄貴は秘技「最強☆とんがりコーン」を発動しそのステータスを大幅に上昇させる。

 キレのある鋭い動きで一瞬にして十数発もの強力な連撃を叩き込む奥義「カズヤダンス」に対して一撃必殺のカウンターを狙う兄貴とのフェイント合戦。
 カズヤの腹筋を文字通り破壊する兄貴の「腹筋ブレイカー」 
 コンクリートにヒビが入るほどの衝撃を与える投げ技にしてカズヤの究極奥義「でていけ」をまともに喰らってもなお起きあがってくる兄貴。
 その凄まじいパワーとパワーの衝突に耐えきれず互いの衣服は完全に消し飛んでいた。
 結局この戦いはカズヤの敗北で終わったが戦いの終盤、兄貴の猛攻を凌ぎ一瞬の隙を突いて強力な打撃を与える事に成功したカズヤはこう叫んでいた。


【全てはチャンス・・・・!!!】


(全てはチャンス・・・・いつも自分に言い聞かせていた言葉ではないか)

 彼のようななんの力を持たない一般人が立ち上がってるというのに新日暮里の戦士である自分はなにをしていた?自身の言葉も忘れ、あの連中に屈していただと!?
 理解できぬ存在・・・それがどうしたというのだ。

【諦めたらそこでレスリングは終了だよ】

 かつて、蟹になる事を断念しようとしていた青年にこの言葉を放った森の妖精も自分のあのような姿を見たら「だらしねぇな!」と戒めた事だろう。ケツを叩きながら。
 カズヤは自分を恥じ、戒めそして目覚めた。今度こそ天に救いを求める弱い自分は捨て去った。

「救いはない!」

 咆哮 それに絶望の色など微塵も含まれていなかった。

(この世に天からの救いなどない。なら俺達自身が救いになればいいだけだ)

 新日暮里の戦士木吉カズヤ 未知のエリアへの新たな一歩を踏み出す。



「みんなで力を合わせてこのゲームをぶっ潰そうぜ!頑張ろう!おー!!」
「お~激しい( ^ω^)」


【木吉カズヤ 生存確認】
【藤崎瑞希 生存確認】

【B-3草原 一日目 深夜】
【木吉カズヤ@ガチムチパンツレスリング】
[状態]:パンツ一丁かコラ
[装備]:なし
[道具]:支給品一式  ショートカッター(残り一枚)
[思考・状況]
基本思考:全てはチャンス
1:藤崎と共に参加者を救う
2:―――理解できぬ敵”主催を倒す
3:強くなりたい
4:ホテルに向かう

【藤崎瑞希@現実】
[状態]:軽い腹痛
[装備]:痛み跳ね返りミラー
[道具]:支給品一式 金属バット
[思考・状況]
基本思考:主催の目論見を粉砕し跪かせる
1:カズヤと行動し参加者を救う
2:とりあえずホテルに向かう


※【痛み跳ね返りミラー@ドラえもん】
この鏡を手に持っている間はいかなる攻撃を受けても痛みを感じず、逆に相手にダメージを2倍にして返す
ただし鏡を持っている人間が相手を攻撃した場合は自分に痛みが跳ね返ってくる
鏡を持っている人間にダメージを与える事はできないが鏡本体は関係なく破壊する事が可能
首輪へのダメージを跳ね返すもできない

※【ショートカッター@ドラえもん】
カッターの刃で近くの壁に切り込みを入れ、行きたい場所を言うと、
今いる場所から目的地へつながる空間を瞬時に作ることができる。
一ヶ所空間を作るごとに、刃が一枚消える。



sm03:SHUZOM@STER 時系列順 sm06:吸血鬼は最強ゆえに太陽に焼からるる
sm04:とてつもないバトロワ 投下順 sm06:吸血鬼は最強ゆえに太陽に焼からるる
木吉カズヤ sm41:受け継がれるは歪みなき意志
藤崎瑞希 sm41:受け継がれるは歪みなき意志






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