アカギーポッターと誰得の部屋Ⅱ ◆F.EmGSxYug
ここは誰得の部屋。明らかに隠されていた存在と言える、地図にも無い謎の場所。
小一時間ほど睡眠を摂った俺は、12時前には目を覚まし座り込んでいた。
言うまでもなく、放送を聞き逃さないためだ。
幸いなことにこの部屋には目覚まし時計があったから、寝過ごすことは無い。
だが。
「ここには、放送が届いていない……か」
現在、12時3分。放送が流れる様子は無い。
聞き逃したということはありえない。11時50分から耳をすましていたのだから。
時計のズレも、支給品の時計と置いてあった時計の時刻が一致している以上はない。
ありえるのは、この部屋には放送が届かないということだ。
もちろん、何らかの事故により放送が行われなかったという可能性もある。
だが、それはこの殺し合い自体が既に破綻しかかっているということになる。
そのような状態ならばどの道、外に出て情報収集する必要が出てくるだろう。
つまりこの部屋に閉じこもるというのは悪手中の悪手。
「ここへ通じる洞窟でも放送が聞こえるどうかは未確定……
つまり、18時までには確実に外にいなくてはならない」
思い返す限り、洞窟は意外と長い。
からくりが既に分かった以上、出るのは入る時ほど時間は掛からないだろうが、
それでも俺が歩いた場合は最低数十分の時間を必要とするくらいの距離はある。
少なくとも17時になったら、部屋の外を目指す必要があるだろう。
……それまでに、この部屋に関する調査や考察をしておく必要がありそうだ。
立ち上がり、部屋のところどころに置いてある棚へと向けて歩を進める。
「俺がここに来たのは、間違いなくイレギュラーな事象。
それだけは確実だ……」
放送が届かないということは、主催からするとここは殺し合いの場ではないという事。
奴らは禁止エリアに入って死ぬのは面白くないと言っていた。
ならば、禁止エリアを伝えられないのは恐らく奴らにとって望ましくない出来事。
あの会場で殺し合いをしていれば、どこにいても放送が届くようにしているはず。
……無論、ちょっとしたミスという可能性もありえないでもないが。
考えを巡らせながら棚を適当に漁っていると、ふと見知ったものが出てきた。
カードゲーム用のカード。明らかに魔法の筒などと装丁を同じくする物。
しかし、それはあまり有用な道具であると言えなかった。
「……スピード・ウォリアーや魔法の筒とは違う。
これはあくまでただのカードらしいな……」
見た目は確かに、俺が使ったカードと同じ種類のカード。
だがこちらはカード名を宣言しても、何も出てこないし何も起こらない。
なるほど、まさに誰得。誰も求めていないものだ。一応、数枚ほど貰っておく。
支給品としてのカードの存在を知っている者には、ブラフとして使えるかもしれない。
次に出てきたのは乾パン。保存は利くが支給品にコッペパンがある以上、意味はない。
折りたたみ自転車。便利ではあるが、映画館に当然のごとく自転車が置いてあり、
支給品にバイクがあるような状況では見劣りする。
「なるほど、な……」
自転車を元の場所に戻し、コッペパンの代わりに乾パンを食べながら、呟く。
……恐らく、ここは言わば重要度の低い倉庫に近いものではないかと言える。
言うなれば鶏肋。特に有用性はないが捨てるには惜しい物が収められているのだろう。
案外、支給品の一部は「外れ」としてここから持ち出されたのかもしれない。
俺がここにいるのに主催者が動きを見せないのも、
この部屋が重要な場所ではないということを裏付けている。
「となると、やはりここに留まるのは無意味……」
乾パンを完食して頭を巡らしていると、満腹になったからか再び眠気が襲い始めた。
30分程度の仮眠では、あまり回復しないのも当然か。
見つけた寝袋を引っ張り出し、包まる。
……この部屋に興味がないと言えば、嘘になる。
いくら重要度が低いとはいえ、ここが主催にとって想像の範疇外であることは確か。
何かと組み合わせれば、その綻びを大きくするのは可能だろう。
ルールを壊せるという点では、この部屋は非常に興味深い。
だが、今の俺は大した道具を使えない上に、俺自身もただの人間。
何より、放送と言う情報源を失うのはあまりにも痛すぎる。
目覚ましを16時にセットし、再び俺は眠りについた。
小一時間ほど睡眠を摂った俺は、12時前には目を覚まし座り込んでいた。
言うまでもなく、放送を聞き逃さないためだ。
幸いなことにこの部屋には目覚まし時計があったから、寝過ごすことは無い。
だが。
「ここには、放送が届いていない……か」
現在、12時3分。放送が流れる様子は無い。
聞き逃したということはありえない。11時50分から耳をすましていたのだから。
時計のズレも、支給品の時計と置いてあった時計の時刻が一致している以上はない。
ありえるのは、この部屋には放送が届かないということだ。
もちろん、何らかの事故により放送が行われなかったという可能性もある。
だが、それはこの殺し合い自体が既に破綻しかかっているということになる。
そのような状態ならばどの道、外に出て情報収集する必要が出てくるだろう。
つまりこの部屋に閉じこもるというのは悪手中の悪手。
「ここへ通じる洞窟でも放送が聞こえるどうかは未確定……
つまり、18時までには確実に外にいなくてはならない」
思い返す限り、洞窟は意外と長い。
からくりが既に分かった以上、出るのは入る時ほど時間は掛からないだろうが、
それでも俺が歩いた場合は最低数十分の時間を必要とするくらいの距離はある。
少なくとも17時になったら、部屋の外を目指す必要があるだろう。
……それまでに、この部屋に関する調査や考察をしておく必要がありそうだ。
立ち上がり、部屋のところどころに置いてある棚へと向けて歩を進める。
「俺がここに来たのは、間違いなくイレギュラーな事象。
それだけは確実だ……」
放送が届かないということは、主催からするとここは殺し合いの場ではないという事。
奴らは禁止エリアに入って死ぬのは面白くないと言っていた。
ならば、禁止エリアを伝えられないのは恐らく奴らにとって望ましくない出来事。
あの会場で殺し合いをしていれば、どこにいても放送が届くようにしているはず。
……無論、ちょっとしたミスという可能性もありえないでもないが。
考えを巡らせながら棚を適当に漁っていると、ふと見知ったものが出てきた。
カードゲーム用のカード。明らかに魔法の筒などと装丁を同じくする物。
しかし、それはあまり有用な道具であると言えなかった。
「……スピード・ウォリアーや魔法の筒とは違う。
これはあくまでただのカードらしいな……」
見た目は確かに、俺が使ったカードと同じ種類のカード。
だがこちらはカード名を宣言しても、何も出てこないし何も起こらない。
なるほど、まさに誰得。誰も求めていないものだ。一応、数枚ほど貰っておく。
支給品としてのカードの存在を知っている者には、ブラフとして使えるかもしれない。
次に出てきたのは乾パン。保存は利くが支給品にコッペパンがある以上、意味はない。
折りたたみ自転車。便利ではあるが、映画館に当然のごとく自転車が置いてあり、
支給品にバイクがあるような状況では見劣りする。
「なるほど、な……」
自転車を元の場所に戻し、コッペパンの代わりに乾パンを食べながら、呟く。
……恐らく、ここは言わば重要度の低い倉庫に近いものではないかと言える。
言うなれば鶏肋。特に有用性はないが捨てるには惜しい物が収められているのだろう。
案外、支給品の一部は「外れ」としてここから持ち出されたのかもしれない。
俺がここにいるのに主催者が動きを見せないのも、
この部屋が重要な場所ではないということを裏付けている。
「となると、やはりここに留まるのは無意味……」
乾パンを完食して頭を巡らしていると、満腹になったからか再び眠気が襲い始めた。
30分程度の仮眠では、あまり回復しないのも当然か。
見つけた寝袋を引っ張り出し、包まる。
……この部屋に興味がないと言えば、嘘になる。
いくら重要度が低いとはいえ、ここが主催にとって想像の範疇外であることは確か。
何かと組み合わせれば、その綻びを大きくするのは可能だろう。
ルールを壊せるという点では、この部屋は非常に興味深い。
だが、今の俺は大した道具を使えない上に、俺自身もただの人間。
何より、放送と言う情報源を失うのはあまりにも痛すぎる。
目覚ましを16時にセットし、再び俺は眠りについた。
【?-? 洞窟最奥(?)誰得の部屋/一日目・日中】
【赤木しげる@闘牌伝説アカギ 闇に舞い下りた天才】
[状態]:右肩にダメージ(小)、ユベルに興味、疲労中(睡眠をとり回復中)
[装備]:レイガン(12/16)@スマブラX、寝袋@現実
[道具]:支給品一式(水一食分消費)、DMカードセット(スピード・ウォリアー、魔法の筒)@遊戯王シリーズ
写真(残り数枚)@心霊写真にドナルドらしきものが
ヤンデレ妹の包丁@ヤンデレの妹に愛されて夜も眠れないCDシリーズ
普通のDMカード数枚@現実
[思考・状況]
1:ともかく今は休憩する。
2:愛……そういう賭けも悪くない。
3:キョン子(名前は知らない)ハク(名前は知らない)アレックス(名前は知らない)も
いずれ…
4:殺し合いに乗り、狂気の沙汰を楽しむ
5:主催者と命を賭けた勝負をする
6:誰得の部屋……ククク……
[備考]
※スピード・ウォリアーが再使用出来るのは4時間後。
※魔法の筒が使用できるのは8時間後。
※アカギが進んだ道には途中から心霊写真が置かれています。
※誰得の部屋には誰が得するのか分からないような道具が多く存在するかもしれません。
※ルールを壊せるかもしれないという点で、誰得の部屋に興味を示しました。
※第二回放送を聞き逃しました。
【赤木しげる@闘牌伝説アカギ 闇に舞い下りた天才】
[状態]:右肩にダメージ(小)、ユベルに興味、疲労中(睡眠をとり回復中)
[装備]:レイガン(12/16)@スマブラX、寝袋@現実
[道具]:支給品一式(水一食分消費)、DMカードセット(スピード・ウォリアー、魔法の筒)@遊戯王シリーズ
写真(残り数枚)@心霊写真にドナルドらしきものが
ヤンデレ妹の包丁@ヤンデレの妹に愛されて夜も眠れないCDシリーズ
普通のDMカード数枚@現実
[思考・状況]
1:ともかく今は休憩する。
2:愛……そういう賭けも悪くない。
3:キョン子(名前は知らない)ハク(名前は知らない)アレックス(名前は知らない)も
いずれ…
4:殺し合いに乗り、狂気の沙汰を楽しむ
5:主催者と命を賭けた勝負をする
6:誰得の部屋……ククク……
[備考]
※スピード・ウォリアーが再使用出来るのは4時間後。
※魔法の筒が使用できるのは8時間後。
※アカギが進んだ道には途中から心霊写真が置かれています。
※誰得の部屋には誰が得するのか分からないような道具が多く存在するかもしれません。
※ルールを壊せるかもしれないという点で、誰得の部屋に興味を示しました。
※第二回放送を聞き逃しました。
【普通のDMカード数枚@現実】
見た目は支給品のDMカードと同じだが、こちらは何の効果も示さないただのカード。
何のDMカードか、何枚あるかは後の書き手さんに任せます。
見た目は支給品のDMカードと同じだが、こちらは何の効果も示さないただのカード。
何のDMカードか、何枚あるかは後の書き手さんに任せます。
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sm156:Legendary Crisis!! | 投下順 | sm158:フォービドゥンエリア |
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