スレ3>>403 果てしなく静かな図書館
348 名前:ID:6UwM5Zq1
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│ ・新規購入調査票 |
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│博士の異常な愛情~または私は如何に |
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│ ・新規購入調査票 |
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│博士の異常な愛情~または私は如何に |
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(……記入欄が狭くて書けない)
≫348
「また、懐かしい物がリクエストされたわね。」
司書室で缶ジュースを飲みながら新たに投函された調査票を見て、織田はにこやかに笑っていた。
タイトルは、『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』
と、かなり長い。
タイトルは、『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』
と、かなり長い。
「でも残念ながらここにはDVDは置いてないわ、図書館ですからね。原作の『赤い警報』なら置いてあるけど。」
悪戯なのか、それとも本気なのか。本気だとしたら誰がリクエストしたのだろう、
と思いながら織田は、調査票をテーブルに置いた。
と思いながら織田は、調査票をテーブルに置いた。
その時、図書室の出入り口が開き、和賀が入ってきた。
ただし、表情はいつもの不貞腐れた顔ではなく、苦虫を噛み潰した様な顔をしていた。
ただし、表情はいつもの不貞腐れた顔ではなく、苦虫を噛み潰した様な顔をしていた。
「あら?和賀君があんな顔するなんて珍しいわね。一体どうしたのかしら?」
和賀は、そのまま司書室に入り、織田に軽く挨拶をすると近くの椅子に座った。
「何かあったの?」
「……いえ、何もありません。」
「だったら何でそんな顔をしてるの?」
「……いえ、何もありません。」
「だったら何でそんな顔をしてるの?」
理由を問われ、更に表情が険しくなる和賀。そして一瞬目を閉じ、意を決したかの様に織田を見た。
「あの……聞きたい事が二つあります。」
「……どうぞ。」
「……どうぞ。」
和賀の真剣な表情に織田も応える為、真剣な表情を返す。
しかし、それは一瞬で終わってしまう事になった。
しかし、それは一瞬で終わってしまう事になった。
「ここに……アダルトな本はありますか?」
「……何ですって?!」
「……何ですって?!」
織田は素っ頓狂な声を上げ、目を何回も瞬かせた。
「あのね、和賀君。ここは……」
「分かってます!それ以上何も言わないで下さい!」
「分かってます!それ以上何も言わないで下さい!」
織田が言おうとした時、大声で待ったをかける和賀。
様々な本が揃っている図書館であっても、ここは学校である。
無論、そういった類のものは一切無い。ただし、近くの図書館に行けば、アイドルのヌード写真集なら存在するが。
様々な本が揃っている図書館であっても、ここは学校である。
無論、そういった類のものは一切無い。ただし、近くの図書館に行けば、アイドルのヌード写真集なら存在するが。
「はぁ、一応聞くけど誰に頼まれたの?」
「それは……言えません。」
「それは……言えません。」
織田は、見当は既についていた。
大人な子供もとい、子供な大人の犬人が頭に思い浮かばれた。
大人な子供もとい、子供な大人の犬人が頭に思い浮かばれた。
「それで?もう一つは?」
話を打ち切り、続きに進めると、和賀は慌てて話し始めた。
そこで和賀は、歯切れ悪そうに言葉を切り、織田は首を傾げた。
「どうしたの?」
「えーと、その常連さんなんですが……一度も会った事が無いんです。」
「……どういう事?」
「えーと、その常連さんなんですが……一度も会った事が無いんです。」
「……どういう事?」
和賀の言っている意味が理解出来なかった織田は、もう一度聞きなおした。
「つまり……比取があった場所に行ってもいないんです。比取はそこにいるとは言ってるんですが。」
「え?それってもしかして……」
「え?それってもしかして……」
その時、どこからか音が響き、二人は、驚いた様に互いを見た。
そしてまた音が響き、二人は、今度は同時に頷くと、音を立てない様にゆっくりと図書館を後にした。
そしてまた音が響き、二人は、今度は同時に頷くと、音を立てない様にゆっくりと図書館を後にした。