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**イタズラを届けに サン先生は思い付きで行動した。 ──ガチャ! 「こんにちは帆崎ルルちゃん!ボクはザッキーのマブダチ・サンスーシです! 突然ですがザッキー・サプライズセレモニーのご相談に上がりました!」 「/////」 ルルは玄関に飛び込んで来たサン先生を見ず、耳まで赤くしてそっぽを向いた。僅かに震えている。プルプル。 「あれ?なんで恥ずかしがってるの?」 「ほ、帆崎って呼ばれ慣れてないから、なんかムズムズするの」 「ああ、わかるわかる。ボクも時々本名で呼ばれるとムズ痒いよ」 サン先生は勝手知ったる何とやら状態で、足の肉球を自前のタオルで拭ってスタコラと上がり込んだ。 「わー、ザッキーの愛の巣に土足で踏み込んじゃったー」 イタズラを仕掛けて居る時が何より楽しいサン先生。 帆崎姓をコールされた羞恥ショックから立ち直ったルルが、楽しげなサン先生をやっとまともに視認した。 そして──またプルプルと震えだす。 ──な、何?なんなのこのちっさいモフモフ?犬?犬よね?いや……ぬいぐるみ? 「キ……」 「ん?どうしたのルルちゃん?」 「キャー、可愛いーッ!なにこれ?ぬいぐるみ?」 ルルはサン先生の[[中身が青年だとも知らず抱き付いた>>スレ4>>373 カワイイ!]]。まぁ知ってても抱き付いたが。 可愛いから。 「うわ、ちょっ!ルルちゃんダメ!そっちの悪戯は信義則に反します! ボクはカタカナのイタズラをザッキーに仕掛けたいの!やめ、や、ぐえっ」 割と強い力で絞められた。 #center(){《十五分後》} 可愛いもの抱き締めたいシンドロームの発作が治まり、サン先生とルルはティータイム真っ最中だった。 「へー、あいつと同じ歳なの?全然見えない」 「うんうん、よく言われる。成人コーナー立ち入りお断りされるもの。 ドーベルマン捕まえてちっさいから子供扱いだなんて酷いよね」 「あなたドーベルマン?弁護士の枯れおじ様と同じなの?わー全然見えない」 「それもよく言われるんだなぁ。ここだけの話、これでもボク、由緒正しき血統書付きの御家柄なんだよ?」 「ふーん」 「でも、なんか馬鹿らしくなっちゃって大学卒業してすぐ家出しちゃった!アハハ!」 「……」 「あれ?普段はこんな話しないんだけどなぁ。もしかしてルルちゃん、家出経験ある?」 「え?えと、私は……「ただいま~」 ザッキーの声。ルルは反射的にザッキーの出迎えに立上がった。 あ、サン先生どうしよう。 ふと思いだしてサン先生の方を振り返ると、窓が開いてカーテンがはためいていた。そこから脱出したらしい。 ──なんか面白い人(犬?)だったな。 ルルはザッキーにお帰りを言った。 「鍵と財布、忘れた……」 サン先生はザッキーとルルの部屋のを見上げ、帰る電車賃もなく途方に暮れた。 #center(){終} 関連:[[帆崎先生+ルル>]] [[サン先生>]]
**イタズラを届けに サン先生は思い付きで行動した。 ──ガチャ! 「こんにちは帆崎ルルちゃん!ボクはザッキーのマブダチ・サンスーシです! 突然ですがザッキー・サプライズセレモニーのご相談に上がりました!」 「/////」 ルルは玄関に飛び込んで来たサン先生を見ず、耳まで赤くしてそっぽを向いた。僅かに震えている。プルプル。 「あれ?なんで恥ずかしがってるの?」 「ほ、帆崎って呼ばれ慣れてないから、なんかムズムズするの」 「ああ、わかるわかる。ボクも時々本名で呼ばれるとムズ痒いよ」 サン先生は勝手知ったる何とやら状態で、足の肉球を自前のタオルで拭ってスタコラと上がり込んだ。 「わー、ザッキーの愛の巣に土足で踏み込んじゃったー」 イタズラを仕掛けて居る時が何より楽しいサン先生。 帆崎姓をコールされた羞恥ショックから立ち直ったルルが、楽しげなサン先生をやっとまともに視認した。 そして──またプルプルと震えだす。 ──な、何?なんなのこのちっさいモフモフ?犬?犬よね?いや……ぬいぐるみ? 「キ……」 「ん?どうしたのルルちゃん?」 「キャー、可愛いーッ!なにこれ?ぬいぐるみ?」 ルルはサン先生の[[中身が青年だとも知らず抱き付いた>>スレ4>>373 カワイイ!]]。まぁ知ってても抱き付いたが。 可愛いから。 「うわ、ちょっ!ルルちゃんダメ!そっちの悪戯は信義則に反します! ボクはカタカナのイタズラをザッキーに仕掛けたいの!やめ、や、ぐえっ」 割と強い力で絞められた。 #center(){《十五分後》} 可愛いもの抱き締めたいシンドロームの発作が治まり、サン先生とルルはティータイム真っ最中だった。 「へー、あいつと同じ歳なの?全然見えない」 「うんうん、よく言われる。成人コーナー立ち入りお断りされるもの。 ドーベルマン捕まえてちっさいから子供扱いだなんて酷いよね」 「あなたドーベルマン?弁護士の枯れおじ様と同じなの?わー全然見えない」 「それもよく言われるんだなぁ。ここだけの話、これでもボク、由緒正しき血統書付きの御家柄なんだよ?」 「ふーん」 「でも、なんか馬鹿らしくなっちゃって大学卒業してすぐ家出しちゃった!アハハ!」 「……」 「あれ?普段はこんな話しないんだけどなぁ。もしかしてルルちゃん、家出経験ある?」 「え?えと、私は……「ただいま~」 ザッキーの声。ルルは反射的にザッキーの出迎えに立上がった。 あ、サン先生どうしよう。 ふと思いだしてサン先生の方を振り返ると、窓が開いてカーテンがはためいていた。そこから脱出したらしい。 ──なんか面白い人(犬?)だったな。 ルルはザッキーにお帰りを言った。 「鍵と財布、忘れた……」 サン先生はザッキーとルルの部屋のを見上げ、帰る電車賃もなく途方に暮れた。 #center(){終} 関連:[[サン先生>スレ>>842 台車の上のサン]] [[帆崎先生+ルル>スレ4>>373 早くしてね]]

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