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帆崎とヨハンの日常会話


「シロ先生、ヨハン見なかった?」
「あ? 腹痛でトイレに篭りっきり」
「ほう、ちょっと冷やかしに行ってくる」

「おーい、食あたりか?」
「ちょ、ざっきー! 個室の扉越しにおもむろに話しかけるなよ!」
「お取り込み中わりぃな、大丈夫かよ」
「大丈夫さ、僕はこう見えて和式便所派なのさ」
「そこかよ! 腹は大丈夫なのかって?」
「ふっ、おかげさまで大分おちついてきたよ」
「そうか、じゃあな」
「え、待ってよ、心細いよ」
「おい、授業始まんぞ?」
「ああ、もうそんな時間なんだね……」
「なんだ? 便器と友達になって別れが辛くなったか?」
「不覚にもそのようだ。 僕のおなかは荒らぶる激流のごとくトイレへの愛を滾らせているよ」
「とうとう壊れたな」
「いつもの、ことさ」

「あれ? ざっきー?」
「いるよ」
「黙らないでよ、見捨てられたかと思った」
「話題がねぇよ、扉越しに何を話せと」
「あ、そうだ。 ここの個室、消されずに残ってる落書きがあるんだけど」
「落書き?」
「そう、サン先生の絵が描かれてるの。 今日見たら消されるどころか着色されてるだわ」
「おおマジか、ちゃんと清掃しないとな」
「えー、もったいないから残しておこうよ」
「いやいやいや、教員トイレに落書きがあるなんて生徒に示しがつかんだろ」
「そうだけど」
「ってか絵を描きそうな教員って、おまえしかいないじゃんか」
「ちょ、僕を疑わないでよ。サン先生や水島先生だって絵を描くじゃないか」
「お、疑わしいメンツだ……」
「それに、ちょっとシャイでお腹の弱い生徒は教員トイレをこっそり使うもんだよ」
「それは黙認する。生徒指導員として」
「ざっきーは優しいね、そういう生徒が落書きしてるかもしれないのに」
「疑わしきは罰せず、だ」
「なるほど」
「ところでおまえ、何を食って下痢になったんだ?」
「朝、たい焼きの残りがなぜか置いてあったんだよ。 たぶんそれ」
「あ゛! ちょっとまて、それ、俺も食ったぞ」
「ご愁傷様」
「……なんか、俺も腹が、痛くなってきた気がする」
「隣の個室が開いてるよ、洋式だけど」
「洋式でかまわん」
「洋式なんて信じられないね。どこの馬の骨とも知れない野郎と間接お尻合いなんだよ」
「どんだけ潔癖症よ」
「洋式しか使えないなら、女装して女子便所入ったほうがまだマシ」
「ヨハン! 見そこなったぞ」
「だって変でしょ。 女が男子トイレ進入してもお咎め無しだけど、男が女子トイレ侵入したら変態だなんて」
「その理屈は明らかにおかしい、ベンじいは変態じゃないだろ」
「え、ベンじいって女子トイレ使ってるの?」
「用務員だから、学園のいかなる隙間にも進入可能だろうな」
「ざっきー、お腹大丈夫?」
「人の心配より自分の心配をしろよ、俺はただ、ちょっと痛くなったような気がしただけだ」
「気をつけてね、シロ先生は正露丸くれないから」
「おう、食中毒の時は下痢止め飲まないほうが良いんだぞ」
「そうなの?」
「吐き気がないならスポーツ飲料を飲め、水分補給だ」
「へぇー、なんか勉強になるわー」
「病院いけよ」
「わかってるよ」
「じゃ、授業行ってくる」
「……あ、あれ、いっちゃうの?」



「え、いっちゃったの?」



「え、本当に行っちゃったの」



「あ! 紙がない」