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私とは何か―「個人」から「分人」へ
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平野啓一郎
『私とは何か
――「個人」から「分人」へ』
(講談社現代新書)
目次
@hiranok 『私とは何か』読みました!これまで人付きあいの中で感じてた違和感、腑に落ちました。デザインと関係するかわかりませんが、私は個人を「ミラーボール」というカタチと思っていて、多面体で構成されたミラーボールは、キラキラと垂直に向かう面だけが反射して光を放つ。
— 柴田文江 Fumie Shibataさん (@Fnote) 9月 15, 2012
目次
- まえがき
- 第1章 「本当の自分」はどこにあるか
- 教室の中の孤独
- 小説にのめり込む
- 「本当の自分」とは何なのか
- 私たちはキャラを演じ分けているのか
- 新旧の友人が同席したとき
- ネットの中では別人?
- 一面は本質ではない
- 「本当の自分」幻想がはらむ問題
- 「個性の尊重」
- アイデンティティ・クライシス
- 引きこもりと自分探し
- 「本当の自分」などないと言われても……
- 変身願望
- 匿名性というより匿顔性
- ネットとリアルのあいだ
- 生きたいからこそ、リストカット
- 行き詰まりとしての『決壊』
- 第2章 分人とは何か
- 私たちを苦しめる矛盾
- 分人とは何か
- 社会的な分人 ステップ1
- 社会的な分人の地域差
- グループ向けの分人 ステップ2
- 特定の相手に向けた分人 ステップ3
- 八方美人はなぜムカツクか
- 一方通行では成り立たない
- 分人の数とサイズ
- 個性とは、分人の構成比率
- 足場となる分人
- リスクヘッジとしての分人主義
- 一人でいる時の私は誰?
- 第3章 自分と他者を見つめ直す
- 悩みの半分は他者のせい
- 他者もまた、分人の集合体
- コミュニケーションはシンプルに
- 大切なのは分人のバランス
- 分人で可視化する
- 閉鎖的な環境が苦しい理由
- 分人化を抑えようとする力
- 分人主義的子育て論
- 自分を好きになる方法
- 第4章 愛すること・死ぬこと
- 「恋愛」、つまりは「恋と愛」
- 三島と谷崎の「恋」と「愛」
- どうすれば、愛は続くのか?
- 分人主義的恋愛観
- 複数の人を同時に愛せるか?
- 分人と嫉妬
- 片思いとストーカー
- 愛する人を失ったときの悲しみ
- 死者について語ること
- 死後も生き続ける分人
- なぜ人を殺してはならないのか
- 第5章 分断を超えて
- 遺伝要因の影響
- トリミングの弊害
- 分人は他者とは「分けられない individual」
- 文化の多様性をヒントに考える
- 分人は融合すべきなのか?
- 分断を超えて
- あとがき
- 補記 「個人」の歴史
- 「個人」の起源
- 個人の価値
- 「個人」という日本語