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第7話「事変」のメモ

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 中国東北部、満州に移住してきた日本人たちの取材で、南満州鉄道に乗り込んでいた二人の若い新聞記者はそこで一人の将校と出会う。 彼の名は石原完爾といった・・・。1931年9月、満州で歴史の歯車が動きだそうとしていた。 日本が戦乱の泥沼に足を踏み入れるきっかけの一つとなった満州事変である。 そこに至る過程で何が起きていたのか?満州に集った日本人たちの視点を通し、事変勃発に至る道のりを描く。
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 それにしてもよくぞ満州の舞台にトロツキーの「幻」をもってきた。結局、トロツキーは関東軍を惑わす幻想にすぎなかったのであるが、それを安彦はいみじくも「虹色」とあらわしたのだ。
 ウクライナ生まれのトロツキーと、これを追い落としたグルジア生まれの靴屋スターリン。そのスターリンが満州を狙い、アムール河を越えようとする。ウムボルトの父の深見圭介はその動向を食い止めるため、カザフスタンとの国境近くの新彊でトロツキーと接触しようとしていた。その事実に着目したのが石原莞爾の建国大学の構想だったというのが、このアジアの辺境の出来事の物語の発端である。
 深見は満鉄調査部という設定なので、はたして満鉄がロシア分断作戦を敢行しようとしたのかどうかというのがミソになるところだが、これはぼくが知るかぎりは明白な事実ではない。ただ、これまであまり注目されなかったノモンハンのハルハ河の悲壮な戦闘を通して、その奥にウムボルトという架空の日蒙混血児を登場させたところ、日中戦争ではなく日ソ戦争というものの危険を描いたところが、この作品の一番の成果になった。
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