TIME REQUIEM
「キーボードの魔術師」リチャード・アンダーソン率いるネオクラシカル・プログレッシブメタルバンド、「TIME REQUIEM」の 1st。
以前聴いた曲(だいぶ前の事なのでどの曲だか不明。)が思わず笑いがこみ上げてくるほどに Symphony X 的だったので、「このバンドは Symphony X そのまんまな音楽性のバンド」とずっと思い込んでいましたが、実際ちゃんと聴いてみたらそこまで同じというわけではないですね。ごめんよリチャード。
とはいえやはり Symphony X っぽさは非常に強く、特にその色が強い部分を取り出して聴かせれば Symphony X 以外の何物でもないですが、全ての部分がその調子というわけではなく、独自色ある部分もありますし、このアルバムの山である #7「Grand Opus」なんかはむしろ Rhapsody とかそっち方面に近かったりします。決して曲調が Rhapsody に似ているわけではないのですが、イントロからして思わずドラゴンとかが脳内に描かれてしまうくらいのファンタジックなクサメロです。別に歌詞にはドラゴンも魔法もエメラルドソードも出てきませんけど。
レビュー:猫と重金属
the INNER CIRCLE of reality
そんな TIME REQUIEM の 2nd。
音楽的には前作とあまり変わらない…というか殆どまったく変わっていませんが、その代わり歌詞面ではやってくれました。1st の「Grand Opus」に相当するファンタジックなクサメロ炸裂の #4「Attar of roses」。
古の目が悪魔、龍、剣に対して
怒りを残し
彼らは最後までに戦うことになるのだ
とうとう龍(ドラゴン)が出てきましたよ!ドラゴンが出てくるか否かがファンタジックメタルか否かの一つの分水嶺であると言えます。これで TIME REQUIEM はファンタジックメタルの仲間入りです。きっと上の歌詞の「剣」というのはエメラルドソードの事です。
…しかし私はそうしたファンタジックな疾走曲より #3「Dreams Of Tomorrow」とか 1st の #4「The Aphorism」みたいな落ち着いた曲の方が気に入りました。ヴォーカルの声質的にこういう曲の方が合っているというか。
レビュー:猫と重金属