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1話 隣の家の電波さん


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 俺は鷹野ミミズク28歳、独身。
 この「鷹野荘04」という(ボロ)アパート(築30年以上)の管理人兼大家を務めている、しがないお兄さんだ。おっさんって思った奴はちょっと来い。
 俺はよくミミズというあだ名呼ばれる。そして鷹野という苗字のおかげで、食物連鎖とも陰で呼ばれている事も知っている。どこのどいつだ、こんな名前考えたのは。
 そのそもこのアパートは親が管理していたのだが、あまりに俺の収入のあてのなさに押しつけられた。まあ厄介払いされたような気もするが、おかげである程度の収入も入ってはいるが、殆んどの部屋が空いている為に、贅沢という行為も出来ずに日々慎ましく生きている。俺は煙草は吸わないが、発泡酒なるビールに似た酒は飲むので多少きつかったりする。
 ちなみに「鷹野荘04」の「04」以外に「01」から「07」まであるが、譲ってもらった当時一番入居が少なかったのはここだった。もちろん今もだ。
 そして最近新しく変わった住居人が入居してきた。今現在管理人室こと、俺の部屋で俺の隣でグータラ寝転がってスルメを食ってる奴だ。俺よりもおっさんを満喫している。まあ別に邪魔でもないし、話相手にもなってくれる訳でいいのだが、何がいいのか俺の部屋に居座ってる時間が長い。
 名前は夜鳥キツツキ、女子高生。
 あだ名は鵺。親から勘当されて学校の近くにあるこの安い(ボロ)アパートに入居した。生活費は親からの仕送りで賄っているという前述と矛盾した事を言ってはいるが、ちゃんと家賃は払うので気にはしない。戦闘力は54万(本人談)らしく、フ○ーザ様第一形態と互角に渡り合えるらしい。ちなみに俺は100らしい。今ならミスター・サ○ンなら倒せる気もしたけど、そんな事は無かったぜ。あとは実は前世が神だったそうだ。俺はミミズらしい。ちくしょう!それから本気を出せば天国の扉を開けるらしい。俺が本気を出したらミミズを大量に呼べるらしい。ある意味すごいな俺。
 まあ要はアレだ。電波な子だ。
 そう言ってる傍からいきなり立ち上がって、俺にチョップをかましてきた。俺はそこで華麗に避けるなんてカッコイイ事は出来ずに、直撃を額に食らう。ビシッ!
「鵺さん、またいきなり何をしくさってくれるんですか?追い出しますよ?」
「いいのですかい?退去してしまったら収入が減りますぜ、ミミズの旦那」
「ちくしょう!」
 これは最近では日常化してきていることだ。
「で、何故にチョップをかましくさったんですか?鵺さん」
「悪霊が取り付いていたんですぜ、ミミズの旦那」
「そうですか、御礼に健康に良いゴーヤ茶を飲みますか?むしろ飲ませます」
「すいませんでした、ちょっとしたお茶目ですよ。ほらユニークですよ。喜劇ですよ。見せ物ですよ。笑い者ですよ」
「御一緒にハバネロ丼は如何ですか?」
「ちょっとそのマ○ドの店員みたいなノリで勧めないでください。ってマジであるんですか。ちょっと何故本当に用意してるんですか?その組み合わせなら死ねる気がしますよ?いや、ちょ、マジで、やめ……ギャース!」
 という事でハバネロだと思わせた、ただの唐辛子丼を食わせて見た。見事に火を噴きそうな真似をしている。実に面白い。
 電波な所もあるが、基本的にこんなノリの奴だ。
 そして最後にこいつは基本的に外に出る時は学校の制服で、鷹野荘にいる時はパジャマで生活している。私服を買う金を持ち合わせていないらしい。親からの矛盾した仕送りはその他もろもろに消えているようだ。そしてあまりにも俺の部屋にいて、無防備すぎるんじゃないのかと聞いた所、甲斐性も無いから彼女も出来ないんですよと知ったような答えが返ってきた。残念なことに否定できなかったので、その日はやけ酒を飲んだ。
「ミ、ミズ……」
「呼んだか?」
「いやいやいや、そんなしょうもないギャクをしなくても」
「はぁ、待ってろ」
 そう言ってコップに水道水を入れて差し出す。
「水道水こそ我が家の味~」
「俺の家だがな」
「お前の物は私の物、私の物はお前の物」
「予想と違った発言をなされましたが?」
「ギブアンドテイク」
「そうですか、それでは私が今差し出した水道水によって貴女は何をくれるのですか?」
「女子高生と同じ空気を吸う権利を与えよう。あれ?むしろ私のが高く差し出してね?よし、もっと何かくれ」
バケツに水道水を入れるか。
「バケツプリンでもくれるのですか?流石にそんなに食えませんよ?え、ちょ、ハバネロ丼第2ラウンド?マジやめ……ニャー!」
 唐辛子丼という辛い臭いの中で猫のような叫びをあげている。
 ちなみに俺はこんなもの食えない。ゴーヤ茶は俺が美味しく頂きました。