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プロローグ


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 そいつと初めて出会ったのは小学生頃のことだ。
 親睦会と称した賭博参加者のうちの一人の娘だった。
 最初は自分と同じくらいの奴がいること自体に興味を持ったが、すぐに賭博を見るのに夢中になっていた。
 そしてそいつの事はすぐに忘れるはずだった。

 三年もしたころだろうか、親父が若頭から組長という座まで上り詰めた。
 組長という事には全く実感はなく、その時はすごいと思っていただけだった。
 その時にまたあいつに出会う機会があり、初めて出会った時と全く違っていた。
 澄ましていた眼は鋭くなり、髪は大和撫子の様な黒髪から、真っ赤な髪に染まっていた
 そんな俺を傍目に親父はこういった。
「お前の許嫁だ」
 親父は何を言ったのだろうか。
 俺はその時理解できなかった。
「こいつがお前の許嫁だ、分かったな」
 二回目の父親の言葉でやっと理解した。
 だがそんなことはその時どうでもよく、俺はそいつの事をこう思った。
「奪われる」と……



 あいつ初めてと出会ったのは小さい時で、何歳かも分からない。
 お父様に旅行だと連れられて、やってきた場所で出会った。
 お父様にはその時「あの子の顔をよく覚えておきなさい」と、言われた事を今でも思い返す。
 私はお父様の言うとおりしっかりあいつの顔を覚えた。
 何度も忘れないように。

 幾年かだった時、またお父様にあの場所に連れられて行った。
 私はあのあと色々な事を教え込まれ、最初にあいつと出会った時と全く変わっていた。
 見た目も童顔だった私は鋭い顔つきになり、髪も赤く染まっていた。
 私はあいつのお父様の前で畏まり、言葉を待っていた。
 全く静かな空間が作られると思った矢先、あいつのお父様はこういった。
「お前の許嫁だ」
 え、誰が?私が?
 私は戸惑った。
「こいつがお前の許嫁だ、分かったな」
 つまり政略結婚だ、二言目でようやく判断できた。
 私は政略結婚として使われるのだろう。
 私はそう理解し、あいつを見据えた。外見なんかはまだまだ幼い顔つきだったと思った。
 だが一瞬おぞましいほどの目つきをし、悪寒が走った。私はあいつをこう思った。
「壊される」と……