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高々と鳴りあがる法螺貝

開戦の合図と共に

風が吹き荒れる


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「全軍出陣せよ!!恐れをなすなー!!進めー!!」


上総様の声で兵達が一斉に動き出す
あぁ…俺は戻って来た…この血生臭い…
俺の戦場に…


「弥助…我らも行くぞ」

「御意のままに」


貴様等は鬼になるか…
なら俺は夜叉になろう…


「上総様…一番首、我らの手に」

「!…弥助…」

「ここは戦場…無殺生など…考えなさるな…」

「…あぁ、わかっている」


何故…この御仁はこんなにも
優しいのだろうか…
その優しさが仇となる日がくるのに…

上総はゆっくり息を吐き出し、一気に馬を走らせた


「…弥助、前を…頼む」

「諾っ!!」


その言葉に俺はただ上総様の邪魔をする
雑兵を倒していった

それから程なくして上総様は一番駆けと敵総大将の首を
親成様へと届けた


後日、親成様が上総様の武功を賞して
宴が行われる事になった

戦の帰り道…馬をゆっくりと歩かせながら
上総様は空を見上げた


「のぅ…弥助…」

「はい…」

「月は…美しく…優しいな」

「…はい」


見上げた月は丸く…闇を照らすように
光輝いていた


「…俺はな、戦が嫌いだ」

「存じております」

「泰平の世を望み…誰しもが天下を己のものにしたい…」

「…えぇ」

「それは上様とて同じ…だが、戦をすれば…苦しむのは民だ…国は民無くしては…栄えることも出来ぬ…」

「……。」

「嫌な時代に…生まれたものだ。首を取り…それが手柄など…」


やはり…この人は優しい人だ
平和な時代に生まれていたら
きっと争いなく国を治めていただろう…
それと同時に、俺はおもった


『この人に仕えてよかった』と