―終わった。
リンは倒れていたが、気を失っているだけだった。
それを見て、安堵した。
「大丈夫ですか?」
フードを被った小さな少年が歩み寄ってきた。
「ええ、助かりました。」
「その傷…。こちらまでいらして下さい。」
小さな家屋に二人を案内し、少女をベッドに降ろす。
一息を吐こうとした時、突然重そうなドアが閉められた。
「ケイトさん。」
「…!?どうして、僕の名前を…?」
「お二人はどうして此処にいらっしゃったんですか?」
そう言いながら、部屋の隅のテーブルから、
救急箱を重そうに運んでくる。
「貴方には関係の無い事です。」
「ルカ様の救出…ですよね。」
救急箱から消毒液や包帯などの一式を取り出し、
慣れた手つきで応急処置を施していく。
「…!?お前は何者だ…!」
少年の手を払い、咄嗟に距離をとる。
「そんなに驚かないで下さい、私は貴方たちの敵じゃない。」
「何を知っている!」
「知っているも何も、僕がルカ様をこちらに連れてきたんです。」
救急箱に一式を閉まっていく。
そこには、几帳面な性格が表れていた。
「どういうつもりだ!」
―「お二人は、此処がどんな場所かご存知ですか?」
atwikiでよく見られているWikiのランキングです。新しい情報を発見してみよう!
最近アクセスの多かったページランキングです。話題のページを見に行こう!