保管庫

ブサ男 820

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820 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/09/28(木) 15:30:00.86 IAxKf4SJ0

エロの後だからきついが…投下

朝、目が覚めると、オレは女になっていた
16歳と9ヶ月…短い男人生だった
まぁ、一昔前だと魔法使い決定のブサメンのオレだ、覚悟はできていた
覚悟はできていたが、絶世の美少女になっていたorz

洗面台の鏡にうつるのは、明らかにエロゲで強姦とかされそうな美少女だった

「あーあー…」

声すら、可愛らしい

「ぶ、ぶさ男、あ…あんたかい!!!」

お袋が洗面台の入り口で愕然としていた
「おー、おれだー、思ったより早かったな」
お袋が泣き出した…どーしたものか


821 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/09/28(木) 15:31:33.31 IAxKf4SJ0

「ぶ…ぶさ男、あんた…あんた……」
愕然とした声がした、アネキだ
オレと良く似た、アネキだ…あぁ、もう、似てないのか
「アネキ、おはよー」
「だ…ダレがアネキよ!!!許せない!!!」
アネキが台所へ走った。許せない?
慌てて後を追うと、アネキが包丁を握り締めていた
包丁?
包丁ーーーーーー!!!!!
「どうして、あんただけ、そんなに綺麗になれるの、どうして、許せない!!!」
アネキの目が完全に据わっている…両手で握り締める包丁はカタカタと揺れている
「どうせ、あんたも、私をせせら笑うんでしょ!! そして、男を誘うんでしょ!!」
アネキが突っ込んできた、ギリギリで避ける
「いつぅぅ」
腕に包丁が引っかかった、血がうっすらと流れ出る
『人間ってのは、血を見ると、より興奮するもんなんですよ』
イツカの夜に、どっかのコメンテーターが偉そうにくっちゃべってた
ヤバイ…ヤバイ…アネキの顔は般若のようになっている
「止めなさい、止めなさい、お姉ちゃん」
お袋がアネキの後ろから羽交い絞めにしてくれた、今だ!! 距離をとる
「止めないでよ、こんなの許せない!!」
アネキがお袋を跳ね飛ばした、ハデに食器が散らばる音がする

じゃーーーーーー、バタン


822 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/09/28(木) 15:32:42.73 IAxKf4SJ0

「何の騒ぎだ?」
親父が新聞片手にトイレから出てきた
「親父、アネキを止めてくれ!!」
「えー、どちらさまで?」
「とぼけるな、ぶさ男だ!! 魔法使いにならないで美少女になったんだ」
「え?お、おぉ…、アレか」
オレと良く似た顔でとぼけた事を言いやがる
「父さんどいて!!」
「え?お、おい、お姉ちゃん、そんな危ないぞ」
「どいて、そいつを殺せない!!」
殺せないって…マジですか…
アネキが包丁を構えて突っ込んでいた
「ひえぇぇ」
慌てて、外に飛び出した、靴なんて履いてる余裕が無い
「お姉ちゃん止めて」
「落ち着くんだ、お姉ちゃん」
「いやーーー、離して!!絶対に許せない」
家から物凄い音と、怒鳴り声が響いた

824 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/09/28(木) 15:33:31.64 IAxKf4SJ0

外に飛び出したオレに、お隣のおばちゃんが飛んできた
「どうしたの?お嬢ちゃん」
「警察、呼んでください!!アネキが発狂しました!!」
「え?アネキって?ここのお家はお姉ちゃんと弟だったはずだけど」
「早く、早く、アネキが身内殺しにならないあいだに!!」
オレの剣幕と家から響く騒音に、おばちゃんは慌てて自宅に走ってくれた
立ち上がろうとしたが、腰が引けてるのか、上手く動けない
早く逃げないと…アネキに殺されかねない
オレは這いずるように、お隣の玄関に移動した
*
警察に保護されたオレは、この問題の専門家というカンセラーと話ができた
姉がいた場合、容姿がかけ離れて女体化した弟を受け入れられない事が多いらしい
表面化してはいないが、傷害事件はよく起こっているという話だった
後は、美容整形をしたがる…変化した弟に売春を強制し、その代金にする事件も起こってるらしい

女は怖い、その女にオレはなったのか…受け入れられるのだろうか?

とりあえず、オレは転校する事にした
アネキとは二度と逢えないような気がする…

Fin
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