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みさと第2部 ゆうき だお ◆oCJZGVXoGI

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18 名前: ◆oCJZGVXoGI 投稿日: 2006/10/21(土) 10:37:12 [ /.gvGWN. ]

性犯罪は増える、政府はどう対策するべきか法案をいくつも出したが現実的ではなかった。
原因を解明することもままならず、女性の出生率も確実に減っている。
成人した女性の3分の1は元男性だというし、男性を保っている者は性犯罪者の可能性も高いらしい。
俺の妹も中学2年の時に死んだ。
原因は自殺、犯人はまだ捕まっていない。
男でありたいという理由での暴行事件は年々増える、女性の自殺者の数も…だ。
吐き気がして俺はふらふら起き上がった。
妹は何度も、何人にも、小さな体を汚された。
たまにそのイメージが頭を巡って吐き気やめまい、鬱病のように死にたいとまで思う。
冷たい水をコップに入れて飲み、自分が涙を流していることに気がついた。
「ゆり…」
俺は守ってあげたかった。力がなくても支えてあげたかった。
血は繋がっていなかったが、仲の良い兄妹だったと思う。
「この街から離れよう」
両親の言葉に俺は頷いた。俺は狂いそうだった。
気がつくと自分の髪の毛を一本一本数えながら抜いていて、血が出るまで鉛筆で手のひらを突き刺していた。
好きだった剣道もやめた。

19 名前: ◆oCJZGVXoGI 投稿日: 2006/10/21(土) 22:14:05 [ /.gvGWN. ]

「皆さん、えー…このクラスに新しい仲間が増えることになりました」
ざわざわと雑談を始めるクラスメート達を余所に先生は喋っている。
注意することも止めてしまった先生は俺の名前を呼んだ。
「山根 ゆうきさん」
「山根 ゆうきです」
先生が自己紹介をしてくださいというような視線を向ける。
「えっと………」
「じゃあ宜しくね、山根さんは…大鳥さん!あの子の後で…」
先生は後ろの方で突っ伏して寝ている生徒を指差した。
隣の女子が慌てて揺すると眠そうに顔をあげる。
そっくり…そんなのではない、あれは…。
「ゆり…?」
馬鹿な、有り得ない、解っているのに言葉が出る。
涙は出ない、ただ…虚しい。
「ん?俺は大島 みさと、よろしくっ!」
「あ…あぁ…」
笑顔があまりにも…口調以外全て似てる。
声も、仕草も、笑顔も…。
考えれば考える程、自分が自分じゃなくなる感じがする。
俺の15歳の誕生日を2ヵ月過ぎていた。妹が死んでから一年と2ヶ月……。


20 名前: 名無しさん 投稿日: 2006/10/21(土) 22:51:09 [ /.gvGWN. ]

「なぁなぁ、どこから来たの?都会?」
「……。ごめん、ちょっと一人になりたい」
「うー…。嫌われたかな…?ごめんね」
大島の声を無視する形になったが俺は平静を保ちながらやっと誰もいない場所を見つけ出した。
これは悪夢か…覚めてくれ…。
あの大島の笑顔や話を聞く度に憎しみと悲しみと…ぶつけられない虚しさが渦巻く。
涙が流れて、何かの糸が切れたかのように俺は泣き出した。
誕生日プレゼントなんていらなかったのに…。
死んだら…もう何も出来ないよ、俺が笑わせる事も、喋る事も、喧嘩する事も……。
気がついたら既に昼のようで、しばらく寝ていたらしい。
俺はふらふらとした足取りで教室に向かい自分の椅子に腰をおろす。
「あ。そこの人、いないよ」
「……?」
俺はここにいるのに何を言っているんだ?
ふわふわとした長い柔らかそうな髪を持つのんびりした雰囲気の女も首を傾げる。
「うー…山根さん帰って来ないー…俺のせいかなぁ…」
「え~?みさとが悪いわけじゃないよ」
悲しそうな顔をする大島に山根は目を背けたくなるが無駄だった。
しかもまるで自分がいないような喋り方をしている…。
透明にでもなった気分だった。
「おい、俺はここにいる」
三人の視線に俺は不思議に思う。
どうしたんだ…?
「まさか…ちょっときてっ!」
長い髪の頭の良さそうで優しそうな感じの女に手を引っ張られ俺は女子トイレの鏡の前にたつ。
「そんなバカな…」


14 名前:修正 ◆oCJZGVXoGI 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 19:07:39.20 b/c8wWZ60

「有り得ない…誕生日からもう2ヶ月も経ってる…のに…」
「やっぱり…」
「まさか女になったのか?」
長い髪の女は大島に向かって頷くと鏡の中で悲しそうな顔をした。
「確かに女体化はすぐにしなかったかも知れないけど…確率が異常に高いのがこの時期なの」
ふわふわな髪の女がトイレを覗きながら言うと困った顔をする。
「山根さん…どうしますか…?早退なら先生に言っておきますけど…」
やはり顔に性格が現れるのだろうか?ふわふわとした髪の女は首を傾げる。
確かにこのまま授業は受けることが出来ない。
だが土地勘の無い場所でいきなり女になるとは思わなかった。
金には余裕がある、だがまだ店がどこにあるのかも把握していない。探検も好きだが…。
「あ…あのさ…よかったら案内しよっか?」
授業飽きちゃったしとぼやきながら嫌われたと思っているのか少し遠慮しているようだ。
……いいか…この子は別人だ。何か悪い事をしてるわけじゃない。それに…話しかけてくれている。
「……わかった」
「ほんと…?やったぁ!!」
何が嬉しいのかと思ったらどうやら公認欠席として扱われるらしい。
こいつの狙いは最初からそこだったのか…。


15 名前:修正 ◆oCJZGVXoGI 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 19:08:34.80 b/c8wWZ60

「買い物買い物!!みさきダーッシュ!!」
「はいはい」
俺の見た感じからだが・・・足立みさきは髪が長く知的な女性を思わせるタイプだ。喋り方に特徴がある…。
石田みずきは髪の毛がふわふわと波打っているような髪で光に当たって茶色に見える。
最後に大島 みさとだ。小さくて力も無い癖に生意気な喋り方で…顔は・・・・・。
「みずきもはよはよー」
「はいはい・・・、ごめんなさい、あの子あれでも優しい子だから・・・許してあげてください」
石田の言葉に俺は頷く。
「山根さんもダーッシュ!!はやくー!」
……あいつ・・・遊びに行きたいだけだろ・・・

面白いの書けなくてごめんね


20 名前: ◆oCJZGVXoGI 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 19:19:41.23 b/c8wWZ60

本当にこんな服を着るのか・・・?
「胸・・・おっきい・・・」
あまり気にしなかったというよりも体より考え事に集中していたせいなのか気が付かなかった。
大島のつぶやきに店員も頷きながらバストを測ってる。
「Dっすね」
「A、B、C、D・・・4番目かぁ」
「何がだ」
大島の言葉に思わず声を出してしまいしまったと口を閉じる。
もう少しで大島のペースに引き込まれてしまうところだった・・・。
うー・・・と唸りながら大島は自分の胸をぺたぺたと触っているようだ。
「スタイルいいですね」
「どうも」
その言葉でやっと鏡を見る気になった。
大きな胸、引き締まった腰、すらっとした足、短い髪・・・美人だとは思う。
顔は相変わらず無愛想だが・・・
「おねえさんって感じ」
「・・・」
何かを言おうとしたのに、その言葉が口から出なかった。
次の瞬間にも何を言おうとしたのか出てこない。
なんて言おうとしたんだろうか・・・?


37 名前: ◆oCJZGVXoGI 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 20:38:27.99 b/c8wWZ60

「制服もよし、普段の服は・・・細身のでいいの?」
「ああ」
細身の服をかごに入れながら大島はどんどん服を持ってくる
「これもいいの?」
それは少し細めの白いワンピースで、自分の好みではなかったが面倒くさい。
とりあえず買っておこう、そんな気分だ。
「ああ」
適当に返事してやると調子に乗ったのか大島は走っていった。
まったく・・・本当に子供のようなやつだ・・・。
あきれたが・・・その行動も・・・思い出して悲しくなる。
今も元気ならああやって・・・。
「じゃあこれもこれもこれもー!」
お菓子やゲームが大量にかごの中に放り込まれる。
「・・・・・・ちょっとまて」


69 名前: ◆oCJZGVXoGI 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 23:53:24.66 b/c8wWZ60

「ねーね!」
「・・・」
「・・・?」
袖を引っ張られても無視をしていれば心配そうに顔を覗き込んでくる。
なんでだ?初めて出会ったのに、なんでこんなに・・・こんな風に思えるんだろう。
「なんだ?こっちみるな」
「( ゚д゚ )」
「見るなってのに」
見上げてくる大島の目に手を当てて目を隠してやると少し拗ねたようにそっぽを向いた。
「せーっかく良い事思いついたのに」
「なんだ?」
「もしかして、元気ないのって、腹減ってるからじゃね?」
・・・別に腹は減ってないのだが・・・ほかの二人はどこにいったんだ?見当たらない。
もしかしたら自分達で買い物をしているのかもしれない。
「・・・俺は減ってないぞ」
「俺だって減ってねーよ!!」
ぐぅ・・・っと確かに音が聞こえ、俺は大島を見る。
腹をさすりながら今日の日替わりメニューを眺めている。
・・・お前が食いたいのか
「金はあるのか?」
「・・・・・・うん・・・」
「・・・わかった。おごってやる」
「あはは・・・そんな・・・じゃあ遠慮なく」
「そこは遠慮しろよ」
そしてこいつは1300円のステーキセットを頼んだ


81 名前: ◆oCJZGVXoGI 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 00:18:12.45 hB40nxck0

「ごめんなさい、ちょっと服を見てて」
「みさきがゆっくりしすぎてて・・・」
頬にソースをつけながらステーキを口にほおばってる大島は二人を睨む。
紙袋を持った足立と石田はそんな大島に苦笑いする。
「ごめんって」
「みさとが小さいから見失って・・・」
適当なことを言って誤魔化そうとしているのは俺からでもわかるが、
大島ははぁっと溜息を付くとステーキをナイフで切り始める。
「このステーキが無かったら俺、死んでたよ」
「死ねばいいのに・・・」
「・・・オレンジジュースください!」
「ドリンクバーなので自分で汲んでください」
・・・こいつと一緒に居ると恥ずかしくなるのだが俺はどうしたらいいんだ。
それよりもいつの間にか大島のペースに完全に引き込まれてる。
くそ・・・こんなつもりじゃなかったのに・・・


96 名前: ◆oCJZGVXoGI 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 00:44:44.45 hB40nxck0

「はー・・・腹いっぱい!かーえろっと」
「・・・おい」
逃げようとする大島の肩をつかむと少しびくっと怖がったように肩が震えたのがわかった。
こいつなりに気にしてたのか、それとも怒られるとは思っていなかったのか・・
「これで済むと思うなよ」
「え・・・えっと・・・どういう・・・?」
「ちょっと大島に話がある。だから・・・」
二人は何か察したのか顔を見合わせ苦笑いする。
「あまりいぢめないであげてね」
二人に助けを求めるような目をしていた大島に二人はやはり申し訳なさそうな顔をする。
「流石にどうしようもないわよ」
「ステーキ分はねぇ・・・」
足立も石田も助ける気はなし、というのがわかった所で俺は大島を引っ張って家につれて帰ろうと力を入れる。
幸いなことにここから家まではそれなりに近い。


97 名前: ◆oCJZGVXoGI 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 00:45:21.71 hB40nxck0

「な、なんだよっ!話ならここでいいじゃん!!」
「だまれ」
「痛いんだって!ステーキ代、払うから!冗談だから!」
「黙れって言ってるんだ」
睨んでやると泣きそうな顔をしたまま黙り込み何も言わなくなった。
それでも肩を握られるのが痛いのか少しの抵抗はするのだが・・・。
「さてと、家についた」
「いたい・・・ごめん・・・ごめんってば・・・」
今にも泣き出しそうなほどに震えていて、妹が怖がっているような錯覚を感じた。
妹が自分を見て怖がっていて
妹が自分から逃げたがっていて
どうしてこうなったのか・・・それは全部犯人のせいだ。
「許さない」
「そ・・・そんな・・・」
「絶対にもう俺のものにしてやる!もう勝手に死んだりさせない」
「え・・・?」
ぽかーんという表現が一番正しいだろう、口をあけたまま不思議そうな顔で俺を見上げている。
会った初日に何を言っているんだという目で俺を見ている気がした。
自分でも何言ってるのかはわかってた。
だけど妹の前で、これを言いたかった。
「ごめん・・・守ってあげれなくてごめんな」
妹の仏壇に飾られている写真とやはりよく似ている。
大島が戸惑いながらもどう言っていいのか考えているのがよくわかっていた。
だから何も言わなくてもいいよ。
「・・・よくわかんねーけど、その・・・あー・・・次からは日替わりランチにするよ」
ちょっと殺意が沸いた。


123 名前: ◆oCJZGVXoGI 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 01:45:07.49 hB40nxck0

「・・・」
「が・・・はっ!い・・・あ・・・」
最初はバタバタと激しく抵抗していた足が次第に弱まり痙攣している。
口からは泡を吹き涙を流しながら首を引っかいてる。
「・・・」
「・・・が・・・」
不意に刺激臭がして俺は視線を下げる。
ああ、漏らしたのか、首を絞めるとそうなるって言ってたな・・・。
「・・・・・・」
ついに腕がぶらりと下がり今まで元気そうにはしゃいでいた目から光が消える。
腕を放しても顔は苦しんだまま固まっていて、糞尿の臭いが鼻を突く。
俺は何をしてるんだ?俺は・・・あれ?俺は何を殺したんだ?
ベットの上に妹の姿をした何かが転がってる・・・?
あはは・・・何故か笑えた。

「朝か・・・」
最悪の夢をみた。最悪だ・・・。
夢とは思えないほどリアルだった・・・。
いや、あれは本当に夢だったのか?俺はもしかしたら本当に・・・。


124 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 01:45:49.26 hB40nxck0

「・・・」
「・・・っ!?大島!?」
体を起こして隣を見て気が付いた。
大島が隣に寝てる・・・?なんで?あれ・・・?まさか夢が本当のわけないよな・・・?
「んー・・・あれ?俺寝てた・・・」
あくびをしながら起き上がった大島は背伸びしながら俺の顔を見た。
「どした?」
「何してんの?」
「お前が一緒に寝ようっていったじゃん」
      • 俺が何?大島に一緒に寝ようって?言ったのか!?
うそだろ?覚えてないぞ!そんなこと!
「言ってない!」
「あれ・・・?そうだっけ・・・」
適当だったのかよ!!焦っただろうが!
「いや、お前途中で泣き出してそのまま寝ちゃったから俺も帰るのめんどくさかったし」
「そんな適当な理由で泊まるな!出て行け!!」
「や、学校いかないの・・・?」
俺・・・なんでこんなに混乱してるんだ?
こんなのと何かあったって俺には関係ないだろ。
・・・ああ・・・なんだこの罪悪感は・・・


218 名前: ◆oCJZGVXoGI 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 07:08:49.11 W/1nCsREO

俺は朝は静かに朝の冷たい空気を感じながら歩きたいのだが…。
なのにどうしてこいつが隣に居るんだろうか?
さっきは興奮してしまったが…変な意味の興奮じゃないぞ…それにしても整理が必要だ。
まず昨日、俺はいきなり泣き出したらしい…本当かは知らないが…それを慰められた?みたいだ。
色々あって俺が寝てしまった…?だめだ、まとめにもならない。
「もう一回説明しろ」
「だからぁ…もうご都合主義なんだから適当で良いだろ」
「それはお前だろ」
大島は大きなあくびをすると頭を掻く。
そんなに喋りたくないのか?
今日は雲があまりなく、快晴のような天気だった。
秋も近くにあるのに何故か夏のように暑い、はぁっと溜め息が出るほどに…。
「言うほど大した事じゃ…あの後、いきなり俺の首締めながらぶつぶつ呟いて寝たんだよ」
「それは普通じゃないだろ」
と言うか、あの首を締めた最初の部分は現実だったのか…?
「悪かった」
「首は苦しいから次からは違うとこにして欲しいかな…?」
……大島の首に手の形の痣があるのを見て俺はどうしていいのかわからなかった。


222 名前: ◆oCJZGVXoGI 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 07:40:13.93 W/1nCsREO

嫌いだが殺したい程憎いわけじゃない。
嫌いだが…妹のように思える…生き返ったみたいに…。
目の前にいる大島がこちらを振り向くと俺の表情が面白いのか笑う。
「気にすんなってのは嘘だけど、あんまり考えなくていいよ。女になった時ってたまにそうなるから」
思ったより落ち着いた声で、違和感を感じる言葉だった。
ちょっと待て、こいつも女になったのか?
「お前も男だったのか?」
「え?わかんなかった?」
普通に生活していたら全くわからない、言葉がたまに乱暴なのを抜けば元気な子だ。
…俺がこんな性格になったら終わりだよな…
「お前も俺みたいになったのか…?」
「ん…?うー…多分」
首を傾げて自信なさそうに答える。
精神的に不安定になるとテレビでは言っていたが…女になったからこうなったわけじゃない。
俺の場合は元々だ。
「なぁ」
大島の真剣そうな声に俺は振り返った。
「朝飯食おうぜ」
こいつに悩みがあるのかがまずわからない…。
コンビニに一直線に向かう大島に俺は溜め息をついた。
女だからって男と大して変わらないだろ…この服以外は…。
風が吹くと涼しいが、簡単に捲れてしまう。
自分の汚い下着なんか他人に見せたくないしな…難しいもんだ。
……悩みが増えすぎて何に悩んでいるのか解らなくなりそうだ。


234 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 08:53:44.49 W/1nCsREO

「あ、そうだ!今日俺の家にこない?」
あれから一週間たった。
劇の練習や喫茶店の準備で忙しいのにも関わらずよく毎日遊べるなと感心したくなる。
それよりも…不思議だった。
大島の存在が自分の中で大きくなっているのがわかる。
いつも笑顔で…嫌なことにはとても嫌そうな顔をするが…。
だからだろうか?口喧嘩をしているところを見たことは今はない。
一度だけ泣き出しそうな顔をしていたことはあったが、相手が考え直したのか謝っていたのを覚えてる。
石田が指示をし、不満を大島と足立が聞いているような感じだろうか…?
「おーい」
「ん」
「遊ぶ?用事ある?」
「…わかった。いく」
そう言うと大島は嬉しそうな笑顔を見せた。
…俺は多分前より変わったと思う。
何が変わったのかは自分でもわからないが、でも変わった。
「またスマブラ?」
「ううん、今日はグランドセフトオート」
流石にそれは引くわ。


237 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 09:22:06.67 W/1nCsREO

「バーローおいで」
「にゃぁ」
塀の上にいる黒猫に向かって大島は背伸びをしてる。
黒猫も大島を見ているが、行きたい場所があるのか迷っているようにも見えた。
「ほら、降りておいで」
大島の胸に飛びつくように降りてきた猫は大島の肩に登って俺を見る。
こいつは誰だというような目つきに俺は目をそらした。
「バーローは良い子だろ」
「そうだな」
「バーローよく言うこときくね」
石田が首を撫でると気持ちよさそうに目を細めた。
足立はあくびをしながら黒猫の尻尾を見ている…。
「スマブラスマブラ」
大島の部屋は前が男だったとは思えない程に女の子の匂いがした。
ウズラだろうか?部屋の隅でこちらを睨んでいるようにも見える。
警戒心が強いのは飼い主に似なかったのかな…?
「何選ぶ?私ね、やっぱりピカチュウにすることにしたんだ!」

……
………
ピカチュウは電光石火の勢いで素早く自滅した。


250 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 10:26:18.64 W/1nCsREO

「なんで…なんで勝てない…?」
バーローを抱きながら大島はごろんと横になる。
下着が見えないようにスカートを構いながらもゲーム画面からは目を離さない。
「うー…」
「いつもの事じゃない」
「そうそう」
石田と足立の言葉に大島は不満そうにコントローラーを睨む。
コントローラーが悪いんじゃなくてお前の操作が悪いのだと思うんだが…
「だいたい山根さんがミュウツー使うのは反則」
「知らん」
「今作った!みんなマリオ以外だめね」
それはマリオブラザーズじゃないのかと言いそうになったが何もいえなかった。
まぁマリオも操作できるし…。
「じゃあ私はゲーム&ウォッチね!」
「かんちょー」
「ぎゃぁ!!あ!!」
足立のナイスタイミングな浣腸でキャラはヨッシーになってしまった。
石田はコントローラーを素早く押してゲームをはじめる。
「あっー!!ヨッシーわかんないのに!」
そう言って始めたのだが…卵で転がれる事で調子にのり大島は負けた。


258 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 11:55:45.49 W/1nCsREO

「メイド服…」
大島は黒を基準としたメイド服というのだろうか?を着て恥ずかしそうに苦笑いしてる。
…これはロリというやつだろうか…?あぁ…違う道に走りそうだ…。
「似合う?」
「あ…あぁ…」
「マジ?」
首を傾げて不思議そうな顔をする大島が…
可愛くない可愛くない可愛くない……筈なんだが…見てしまう。
周りの男も大島を見つめてるし…。お前等こっちみんな。
「どーだてめーら!いいだろ!」
大島が無い胸を張り男を指差す。
「良い、性的な意味で」
「(゚д゚)」


268 名前: ◆oCJZGVXoGI 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 12:55:55.15 lrvjkOeA0

「すみません、少しお話良いですか?」
「・・・」
「あの」
「今急いでる」
俺は早足で駅に向かって歩いていた。
俺たちの住んでいる町よりも高校周辺は活気があり人の通りが多い。
そんな中で大島はよりによって一人で買出しに行ったのだ。
話によると大島が買出しに行ってからすでに3時間は経過している。
地図も持って出ているのにこんなに時間がかかるのはおかしいと言って探しに出たのだ。
携帯電話に電話をしても一向に出る気配はないし・・・。
まさか…嫌な予感が頭をよぎる。
妹と同じように…そう思うと足が次第に早く動くのが自分でもわかった。
とりあえず居そうな場所を虱潰しに当たるしかないだろう。
周りの人を避けながら俺はいつの間にか走っていた。


269 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 12:58:22.81 lrvjkOeA0

「あ、ゆうき」
「みつけた」
自動販売機の横でジュースを飲みながら買い物袋を抱えて座っている大島を見つけて俺はため息をついた。
そのまま携帯をかまい石田と足立に電話で無事を伝えると学校で先に伝えとくと言って電話が切れた。
「もーさ、地図見てるのにがっこつかねーよ」
「学校の位置なんか書いてないだろ」
「え?これちゃうの?」
「……ちがう」
「うはwww俺ここら辺知らないんだwww」
学校見えてるのに何で迷うんだ?しかも地図とはまったく関係の無い場所にどうやったら行くんだ?
こいつまさか…。
「お前、方向音痴だろ」
「んなわけねーだろww」
ケラケラと笑いながら大島はオレンジジュースを飲む。
「北ってどっちだ?」
「画面の上だからこっちか」
「惜しい南だ」
大島は少しだけ考えると地図を取り出し見る。
「…まぁ、南がわかれば全部わかるぜ」
「西」
「あっち」
「それ東だ」
「・・・」
それからしばらく大島に一人歩きさせないように見張りを付けるようにしたらしい。
張り切るくせにこういうのは出来ないんだな。


274 名前: ◆oCJZGVXoGI 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 13:48:45.27 lrvjkOeA0

「牛丼牛丼」
「ほんと、牛丼好きね…」
ふぅっとため息を吐きながらやれやれと手を振る足立に大島はにらみを効かせる。
「牛丼舐めてっと、オラゆるさねーぞ」
「ほう、やってみろカカロット」
「でりゃ!」
「とぅあ!」
二人の戦いを横目に俺はジュースを飲みながら周りのパネルなどを見渡す。
たいてい出来上がってもう色を塗るだけの状態で、どうやら組み立てを大島と足立がやっていたらしい。
石田はせっせと色を塗る作業をしていて、話しかけると危なそうなところを真剣な顔で塗っている。
こういう真剣な表情っていうのもなかなか好きだなとは自分で思う。
「うおおおお!!」
いつもにぎやかなのは良いが…あの遊びについて行けないのは俺だけじゃないはずだ…。


279 名前: ◆oCJZGVXoGI 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 14:23:40.45 lrvjkOeA0

「なんだか…こっちに引っ越してから顔色がよくなったわね」
「いい友達ができたのか?」
両親の言葉に俺はやっと自分のことについて気がついた。
ああ…俺はまた妹に救われたのかもしれない。
妹と瓜二つの大島に出会って、あいつから目が離せなくて、考える時間も減った。
考える前に行動する大島のせいだ。
大島曰く『女は行動力』らしい…元は男なのにこうも女として意識が出るものなのか?
俺は未だになんとも無いが……。
「どうなんだろうな…」
鏡に向かって話しかけても何も変わらない。
ただ、寂しくなると大島の顔が浮かんで掻き消す様に頭に違うことを考える。
俺も、女になったんだもんな…男だったら…そういうのもアリだったかもしれないけど…。
ベットに寝転んで携帯のメールが着ていないか見ると一通だけ着ている。
珍しいこともあるもんだ…。
『鳥のからあげ食べると胸が大きくなるんだって!知ってた?おやすみ!!』
一方的なメールに思わず苦笑いをする。
そんなことメールで送ってこなくても良いのに…会話する気もないくせに…。
明日になったら大島にメールのこと聞かなきゃなぁ…


284 名前: ◆oCJZGVXoGI 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 14:55:19.10 lrvjkOeA0

「鳥のから揚げがいいんだよ!」
弁当をあけながら大島はいつか追い越すとでも言いたそうに俺を見る。
弁当をあけるとそこには…吐き気を覚えるほどの大量に詰め込まれたから揚げ。
ご飯の上にも乗っていて、油でびちょびちょになっている。
はっきり言って臭いも見た目も最悪の状態だ…。
「……いいんだって」
「食べないの?」
「…食べるよ!食べればいいんだろ!」
ぱくっと一口食べた大島は最初のうちは美味しい美味しいと食べていたがご飯を食べ終えた時点で苦しそうだ。
口の周りにから揚げの衣をつけたまま苦しそうにむぐむぐと口を動かす。
さすがにこれは拷問並みにきつそうだ…。
「みんなで分けるよ、無理しないで」
石田の声に大島は少しだけ嬉しそうに微笑む。
「…でも全部食べないと胸大きくならないよ」
「……」
足立の言葉で大島は泣いた。

291 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 15:44:47.56 lrvjkOeA0

大島「鳥のから揚げ飽きたよぉ・・・」

298 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 16:44:49.85 W/1nCsREO

「ちょっとダンボール借りるね」
劇に使うダンボールを引っ張り出しながら大島は階段に向かう。
「私、階段サーファーだから」
階段の手前でダンボールに座って嬉しそうにしている大島…。
その背中を押せというのかこちらを振り返る。
「わかった」
ずるずると押してやると階段から一気に滑り落ちた。
「あははは!面白いー」
またずるずると階段をダンボールを引きずりながら登ってくる。
「もっとやろーぜ!」
「おい、何をしてるのかな…?」
「せ…せんせ…」
急に泣きそうな顔で見上げる大島…あれは演技か…。
「ちょっとこい」
「ひぃぃ」
帰ってきた大島は本気で泣いてた。


299 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 16:52:52.81 W/1nCsREO

「負けない!私はダンボールサー…」
先生の視線に大島はたじたじとしながらダンボールを元に戻した。
「あ…ちょっとずれてますよね…俺が整頓しなきゃっ」
そんな適当なことを言いながらダンボールを片付ける。
先生が廊下へと出たのをみて手頃なダンボールを持ち廊下へ…。
「またか…」

「おもすれー!ゆうきもやってみ」
「こうか?」
ダンボールに座り大島が背中を押す…やばい先生だ。
そう思った時には既に滑り出している。
下に到着した俺が上を見るとそこに大島の姿はない。
逃げたな。
「どういうことかな?」
「大島に騙されて」
大島はまた泣いた。


425 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 01:42:01.79 4Y0AIQFhO

「おい」
俺は家に入ると同時に、大島を呼ぶ。
俺の声に大島はびくんと体を震わせ恐る恐る振り向いた。
「ステーキ代」
「う…お…おごり…?」
「ふざけるな」
大島は落ち着いてと宥めるように手を動かしながら目を合わせない。
無性に腹が立ち大島の腹を殴りつけた。
「ぐぇっ!?」
「お前等と一緒にいるのは苦痛なんだよ」
「げほ…っ!あぐぅ!?」
痛みに腹を押さえうずくまる大島の髪を掴み持ち上げる。
「まぁいい」
そのまま引っ張り自分の部屋へ連れて行った。
「て…め…なにす…る…?」
「お前を俺が、汚してやる。純粋過ぎるお前を」
「ふざ…けん…なぁっ!?」
腹を蹴り上げると面白い程に足が床から離れてる。
涎を垂らしながら痛みに足を動かす姿に興奮した。
「どう…し…げぇ…」
「ほら、抵抗はどうした?」
「う…ひっぐ…やめてよ…ひっぐ…」
俺に踏まれたまま大島は泣き出し悲しそうな目でいる。
しゃがんで大島のスカートを捲る。
白い下着の下に小さな尻がある。
「あ…ぅ…」


430 名前:残念、眠気には勝てない ◆oCJZGVXoGI 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 02:02:50.48 4Y0AIQFhO

「こんなボロボロじゃ耐えてくれないかもなぁ」
暴れ出したのを無理矢理止めた為、大島は涙を流しながらベットの上で痙攣している。
スカートを捲りパンツを下ろす。
ぞくぞくするような高ぶる気持ちを押さえながら足を広げる。
思った通り、発育が遅れていて、まだ幼いスジがそこにあり、菊も桃色をしていた。

「なに…ひて…」
「味見」
口を付けると大島は必死に逃げようともがくが力が入らないようだ。
「や…ふやぁ…」
ぴちゃぴちゃと音を立てると大島は真っ赤に顔を染める。
俺はゆっくり、舐め終わると菊も舐める。
ゆっくりと周りを舐めとり中心を擽る。
「やだ…やめろ…きたな…ぃ…」
「そう言いながら尻突き出してるのは誰だっけ?」
大島は尻を上げるように突き出して菊までも露わにしている。
俺は写真を撮りながら大島の一番嫌がる場所を舐め上げた。
「イカしてほしいか?」
「ふ…ふへ…?」
俺は口を付けると吸い始める。
大島の悲鳴を聞きながら俺は大島の栗をつまみ優しく動かす。
「吸っちゃ…吸っちゃ…!!」
……


446 名前:一応続き 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 06:59:08.71 4Y0AIQFhO

「ふぁっ!さわっちゃやぁ…」
大島は何回イっただろうか?本人が数えていないだろう。
俺は大島の唇にキスをすると舌を絡ませ胸を揉む。
この小ささが……


「夢…か…?」
隣を向くとそこには裸の大島が眠っていた。
「ん…あ…おはよ…」
恥ずかしそうに頬を赤くする大島、俺は無意識に頭を撫でる。
「えへへ…」
大島はそれからは男口調を使わなくなり、記憶もほとんど変わったらしかった…。
こういうのもいいかもね
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