保管庫

平行世界 鳩 ◆kLJfcedqlU

最終更新:

bar41

- view
管理者のみ編集可

72 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 23:59:52.23 mIvFMKzp0

どこにでもいる普通の高校生の俺は今、修学旅行として京都に来ている。
中学校の時も京都だったが、高校になっても京都とはね、せめて広島あたりがよかったよ。
二日目の今日は班別で自由行動だった。まあ適当に名所と呼ばれる所に行ってきただけだが。
それも終わって旅館に入り、食事だの風呂だの色々済ませ、今は午後10時になっている。
つまり消灯時間なわけで、さっさと電気を消して寝ることにしよう。
中学の時はこのあとエロい話が飛び交ったものだが、そんなことなく部屋は静かだ。
ああ、俺も眠くなってきた。もう考えるのをやめよう……。



73 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 00:00:20.57 CdefZJDS0

何故か知らないが俺は橋を渡っている。渡っている人間は俺一人で、他にはだれも歩いていない。
橋はどこまでも続いており、向こう岸は遥か地平線の向こうにある。いや、下は川なので水平線になるのか?
俺はもう判っている。これは夢だ。こんな妙な状況になるのは夢しかない。
しかしこれは今まで見た事も無い妙な夢だ。夢だとはいえここは一体何処なのだろう。
何故自分はこの橋を渡っているのだろう、この橋の向こうには何があるのだろう。
そんなことはわからない。とりあえず前に進むか、そのうち目も覚めるだろうし。


74 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 00:02:23.85 CdefZJDS0

どのくらい歩いたのだろう。いつになっても向こう岸は見えてこない。
これはただ橋を渡る夢なのか、つまんねえ夢だな。
正直こんな夢なら早く目が覚めて欲しい。しかし覚める様子は全く無い。
俺にできることはただ前に進むこと。それだけだ。
ふと、結構先に一つの人影があることに気付く。
その人影はどんどんこっちに近付いてくる。こっちからも歩み寄る。
人影の姿がはっきりしてきた。中肉で特に特徴の無い顔、そして少し平均より低い身長。
あれはまさか……俺?


75 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 00:03:47.63 CdefZJDS0

間違い無い、あの顔は間違い無く俺だ。
理解不能という言葉が一瞬頭をよぎるが、これは夢だ。何があっても不思議ではない。
そう考えているうちにそいつ、つまりもう一人の俺はもう目の前にいた。
「よう、俺。」
目の前の俺が話しかけてくる。
「お前は誰だ?」
目の前の俺(以下オレ)言葉を無視して俺が返す。
「誰だって?見ての通り、俺はお前だ。」
そりゃそうだろうな。だが、俺が訊きたいのはそんなことじゃない。
「そうじゃない、何て言えばいいのかわからんが、とにかくお前は何者だ?そこにいるってことは、俺と100パーセント同じってわけじゃないだろ?」
「…確かに、100パーセント同じじゃないな。まあ、そのうちわかるだろ。」
オレの方は何か知っているみたいだ。そこで俺は別の質問をする。
「お前、何か知ってるみたいだな。この夢も何かいつもの夢と違うし、どういうことだ?」
「それは知らなくていいことだ。それに、夢なんだから何があってもおかしくないだろ?」
確かにそうだ、さっき俺もそう考えていたじゃないか。そう思うとどうでもよくなった。
「じゃあまたな、俺。いや、もう会うこともないか。」
そういってオレは俺が今まで歩いてきた方向へ歩いていった。
オレの不可解な言動が少し気になるが、どうせ夢だし、俺も歩くか。
1分、2分と歩きつづける。すると、さっきまで全く見えなかった向こう岸が見えた。


82 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 00:20:12.71 CdefZJDS0

「おい、いつまで寝てんだ?」
友人の声で目が覚める。この声は、渡辺か。
って、まだ起床時間40分前じゃねえかよ。
「さっさと起きろ。それに凄えことが起こってるから。」
凄えこと?何か隣の部屋が騒がしいのはそれが原因か?結構気になるな。
「わかったわかった。今起きる。」
やっと起き上がる俺、どうやら俺が最後らしい。
最後ってことは、まさか顔に落書きとかされてねえよな。
そう思った俺は洗面所へ顔を洗いに行く。
「良かった。何も書かれて無い。」
「何も書かれてないっておまwww厨房かよwww」
「はいはい、どーせ俺の発想は厨房並ですよ。」
適当に話を流しておいて、俺は渡辺に質問をする。
「で、凄えことって何だ?」



83 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 00:22:15.95 CdefZJDS0

「そうそう、それはだな…いや、実際見せた方が早い。ついて来いよ。」
渡辺に連れられ隣の部屋へ行く。そこには人だかりと明らかにサイズの合わない男物のパジャマを着た少女がいる。
「で、アイツ誰だと思う?」
渡辺が言う。いや、あんな奴俺の知り合いにいねえし。一体誰だ?
「わからん。名前どころか顔すら見た事も無い。」
「そう思うだろ?アイツ冨永だよ。」
さっきの夢じゃないが、また理解不能という言葉が俺のあたまをよぎる。
俺の知ってる冨永は男だ。俺と同じで彼女はいないけど気さくで良い奴なのだが。
「は?どういうことだそれは。」
思わず訊いてしまう。



85 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 00:23:51.01 CdefZJDS0

「ここまできてわからんのかお前は、女体化だよ。」
女体化?一体何の新ジャンルだよそれ。
「いや、そもそも女体化って何さ。」
「とぼけなくてもいいぜ。16か17の誕生日までに童貞を捨てないと女になるってのは中学の時保健で習っただろ?」
いや、そんなことは習っていない。これでも一応授業は真面目に受けるタイプなのだ。
保健の教科書を読み返したこともあるが、そんなことは何も書いて無かったはずだ。
「そんなこと習ったか?」
「いい加減にしろよ。この間山田が女体化した時お前『中々いいな』とか言ってたじゃないか。」
何を言ってるのか全然わからん。
そもそも山田は昨日俺の横の布団で寝ていたはずじゃないか。


86 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 00:25:58.03 CdefZJDS0

「そうだったか?全然思い出せん。」
思い出す以前に山田は男じゃないか。
「じゃあ本人に訊いてやるよ。そこにいるしな。おい、山田~。」
渡辺が声を掛けたのは、またもやはじめて見る顔の女子だ。
「なぁ山田、大崎の奴お前が女体化した時『中々いいな』って言ったよな。」
「ああ、言った言った。」
山田と呼ばれたその少女はそう返事をする。
「な?言っただろ?」
どうやら言ったらしいのだが、俺はこの少女を見るのははじめてなのだ。言ったはずがない。
「スマン、ちょっと調子が悪いみたいだ。先に戻ってる。」
「そうか、なら休んでな。」
自分の部屋に戻る。部屋には布団が昨日寝た時のと同じ位置に並べてあったが、一個だけ、俺の隣の布団だけが無かった。


92 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 00:41:24.35 CdefZJDS0

「これは、一体どういうことなんだ?」
思わず言ってしまう。それもそうだ。
どうも今日の朝から状況がおかしいのだ。
冨永は突然女になっているし、昨日隣にいたはずの山田もいない。
しかもその山田らしき人物は最近女になったらしく、友人達はこの状況をさも当然の如く受け入れている。
おかしい、何かがおかしい。普通に考えれば男がある日突然女になるなんてことがあるはずない。
ましてやそれが日常茶飯事だなんて、絶対におかしい。
夢なのか?これはさっきの妙な夢の続きなのか?
…多分夢だろう。こんなことは夢でしかありえない。



93 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 00:43:33.25 CdefZJDS0

しかし、本当に夢なのか?感覚がいつもと違うなんてこともない。
そうだ、夢なら痛みを感じないはずだ。とりあえず頬を抓ってみるか。
……痛い。普通に痛い。
痛いってことは、夢じゃないのか?いや、感覚がはっきりしている夢だってあるはずだ、多分。
昔、Webページで見たものを思い出す。
"夢を夢だと自覚できた場合、強く念じれば自分の思い通りになる。"
そういえばそんなことが書いてあったな。所詮自分の脳が作り出した世界だしな。
ならば、ここは家だ、と考えればいい。そして家にいればこれは夢だ。
ここは家だ、ここは家だ。いつも俺が寝ているはずの部屋だ。
目を開ける。見えるものは何も変わっていない。


95 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 00:44:20.89 CdefZJDS0

もしかして、これは本当に夢じゃないのか?こんな奇天烈な出来事が起きているのにか?
どうも腑に落ちないが、これはどうも現実らしい。
それにしても、冨永が女になったというところまでは単に俺の知識不足として割り切れる。
ならば、山田は一体何なんだ?あいつは昨日俺の隣の布団で寝ていたはずだ。
これが現実だとすると、色々矛盾してきてしまう。しかし、これは夢ではなさそうだ。
解らない。何が起きているんだ?やっぱり夢なのか?
色々考えてみたが、結論は出てこない。
どう考えても矛盾点ができてしまう。
あ、考えるのをやめれば楽になれるかもな。
俺は考えるのをやめ、飾ってあるカレンダーに目を向ける。
平世18年……平世!?平成じゃないのか?
自分のバッグから財布を取り出し、硬貨を見る。
平世5年、平世元年。俺の頭はますます混乱する。
三枚目の硬貨、照和63年……。
何が何だか全然解らない。
何かが違う。昨日までとは絶対に何かが違う。


104 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 01:01:55.58 CdefZJDS0

「おい、何ボーっとしてるんだ?」
渡辺の声で我に帰る。
「い、いや、ちょっと…な。」
「何だお前、また怪しいオカルトか何かか?」
またって何だまたって。俺はそんな物は全く信じないタチなんだが。
「お前この間、『この世には平行世界がある、その世界では自分と同じ人間が暮らしていて~』とか言ってたじゃないか。」
言ってない言ってない。オカルトを通り越して宗教の勧誘みたいじゃねえか。
「言ってたかそんなこと?」
「言ってた。間違い無く言ってた。昨日なんて『平行世界への行き方が解った』とか言って大騒ぎしてただろ?」
やっぱり何か変だ。俺はそんな性格じゃない。



106 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 01:04:35.11 CdefZJDS0

「全然覚えてねえわそんなこと」
覚えて無いどころか言ってねえよ。
「お前が忘れるのは勝手かもしれないが、延々意味不明な話をされたこっちの身も考えてくれ。」
「覚えてないが、そりゃ悪い事をしたな、スマン。」
「わかればいいんだよ。じゃあ俺、また冨永を見てくるわ。」
渡辺が部屋から出て行く。
しかし、何だ。平行世界?行き方が解った?
平行世界、そうか、それなら説明が付く。
本来この世界にいるはずの"オレ"は何らかの方法を使ってこの世界から見た平行世界、つまり俺のいる世界へ行ったわけだ。で、平行世界の"俺"はこの世界の"オレ"と入れ替わったと。
一応矛盾の無い仮説は立ったが、そもそもそれ自体非現実的だ。
しかし、それ以外の説はありえない。それしか無いはずだ。
ならば、どうやって俺と入れ替わったんだ?
そうか、あの夢だ。あの夢で見たオレがこの世界の俺なんだ。
そしてあの橋は平行世界同士を結ぶ橋ってトコか。


599 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/26(佐賀県教育委員会) 00:04:44.22 elyF0XDw0

「えー、皆も知っている通り、冨永は女体化したので、先に帰らせた。」
教師の声が響く。もっとも、俺は考え事をしていて聞いてないが。
何故あの夢を見たのか、何の為に俺とオレが入れ替わったのか。
あの夢が原因だとか、ここは平行世界だとかの証拠は無いが、俺はもうそれしか無いと思う。
「というわけで今日は最終日、班別見学二日目だ。出発は八時、では解散。」
何故かこの声だけははっきりと聞こえる。とりあえず部屋に戻ろう。



600 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/26(佐賀県教育委員会) 00:05:54.91 elyF0XDw0

どこを見てきたのかあまり覚えていない。終始あの夢について考えていたからだ。
新幹線の中、隣の席では友人達がくだらない話でバカ笑いしている。
俺は相変わらずあの夢について考ているが、正直まったく解らない。
とりあえず今考えても解りゃしない。家に帰ってから色々調べてみよう。
何か面白い物は無いかと辺りを見まわす。見えるのは駅のホームとビル街、今は名古屋駅に止まっているらしい。
ある文字が目に入ってくる。「名子屋」 駅名が微妙に違う。
名子屋、閑岡、尾田原と、微妙に違う駅名が続く。
やっぱり平行世界だと地名も違うのか?
しかし京都や豊橋、浜松とかは同じだな。
この辺も家で調べてみるか。



601 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/26(佐賀県教育委員会) 00:08:12.86 elyF0XDw0

「ただいま。」
「あ、おかえり、楽しかった?」
楽しいわけがないじゃないか。とはいえ、つまらなかったと言ってしまうと色々面倒なので、適当に楽しかったとでも言っておこう。
「まあね。中学の時も行ったから感動は無かったけど。で、これお土産。」
適当に買った生八つ橋を渡す。
「疲れたから俺もう寝るわ。」
そう言って俺の部屋へ向かう。



602 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/26(佐賀県教育委員会) 00:09:15.88 elyF0XDw0

俺の部屋は以前とあまり変わらない。
本棚の一部が異常なまでのオカルト臭を放ってること以外は違いは無いと思う。
見るとどの本にも、「もう一つの世」とか「もう一人の自分」とか書いてある。
俺ならこんな本まず買わないな。それ以前に近づきもしねえわな。
でも今は状況が状況だ。とりあえず手に取ってみる。
……サッパリ解らん。何だかよく解らない単語の羅列にしか見えない。
ふと、一冊の本が他の本とは違う雰囲気を放っているのに気付く。
題名は書いていない。いかにもスゴイことが書いてありそうな感じだ。
付箋が付いていることから、この本が"オレ"の愛読書であることがわかる。
これには何か重要なことが書いてあるだろうな。どれ、読んでみるか。



603 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/26(佐賀県教育委員会) 00:12:04.71 elyF0XDw0

今までの本と同じく、何やら難しいことが沢山書いてあるが、この本だけはある程度理解できる。
状況が状況だからだろうか。要約すれば、こういうことだ。
この世には互いに影響を受けない二つの世界がある。二つの世界は普段繋がりが無いが、
満月の夜にのみ精神とかそういうレベルで繋がりが出来る。その時、あることをすれば、もう一つの世界の自分と精神、つまり意識のみ入れ替わる事が可能。ちなみに月が雲で隠れると駄目らしい。

以前の俺だったら信じるどころか糞食らえとでも言ってしまいそうな内容だ。
そもそも満月の夜って時点で怪しい。だが今は信じるしかない。


820 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:09:29.93 sHIa57nf0

つまり、満月の夜じゃないと元の世界に戻れない・・・と。ホント馬鹿みてえな話だな。
信じるしかないのは確かだが、やはりそう思ってしまう。
まあ、今日は満月じゃないし、とりあえず寝るか。もしかしたら戻れるかもしれないわけだ。

ん・・・もう朝か。
とりあえず辺りを見回す。本棚には怪しい本が並んでいる。
戻れてないか・・・まあそんなもんだろうな。
今日は月曜日だが、土、日と修学旅行があったので今日明日は休みだ。


821 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:10:43.56 sHIa57nf0

「おはよう。」
「おはよう。そんなに疲れてたの?もう10時よ。」
色々な意味で疲れてたからな。とはいえそんなに眠ってたのか。
「大事な話があるから。着替えてきて。」
「あ、うん。わかった。」
大事な話ねぇ。まあ元の世界に戻れるかどうかって問題に比べれば大したことないだろうな。
それが一番の問題なわけだし。
部屋に行き、適当な服を着てリビングに戻る。
そこには神妙な顔つきをした母がいた。



822 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:12:30.61 sHIa57nf0

「唐突にこんな質問だけど、貴方、彼女いるの?」
本当に唐突だな、まあ、本来の世界だといなかったんだけど、こっちだとどうなんだ?
まあいるようには思えんが。つうかいないよな、多分。
「いない…けどそれがどうかした?」
「今までに付き合ったことも無い?」
「…無いね。」
一体何が言いたいのだろう。
「ってことは、つまり、童貞ってこと?」
母さんの口からそんな言葉が出てくるとは思わなかった。
正直驚きだ。
「まあ、そういうことだけど、だから何が言いたいのさ?」
「貴方、誕生日まであと一ヶ月でしょ。それまでに彼女作らないと、貴方女になっちゃうじゃない。」
あ~、忘れてた。そういえばこの世界ではそうだったな。戻る事しか考えてなかったから忘れてたよ。
「出来るだけ善処させて頂きます。」
とりあえず適当に返事をしておこう。


823 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:13:46.63 sHIa57nf0

次の満月は、11月5日か。で、俺の誕生日は8日だから、5日が雨、曇りじゃなきゃ何とかなるよな。多分。
しかし、曇ってる可能性も十分あるな。やっぱり彼女を見つけるべきだな。
でもどうすりゃいいんだ?全然解らん。
一応身だしなみにはそれなりに気を使ってるし、ちょっとVIPやってるけどそれほど変な趣味してはいな・・・
いや、この世界の"オレ"は変な趣味してるな。その変な趣味のせいで俺はここにいるわけだし。
よく見てみると髪もボサボサだし、ニキビ多いし。うん、こりゃモテるわけがないね。
なんだ、まあ、とりあえず髪切りに行って、この手の本を押入れの奥にでもしまうか。
      • 待てよ、まさか、  彼女が出来ない→女体化フラグが立つ→女体化が存在しない"俺"の世界へ逃げる。
こういうことなんじゃないだろうな。いや、ありえるな。他の理由が見当たらないし。


270 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:24:09.43 RxL9yQhI0

一ヶ月もこの妙な世界で過ごすのか、正直辛いよこれは。
それは仕方ないんだが、やっぱりなあ。
なんつうか、今すぐにこうパッと戻れる方法は無いものかね?
押入れの中から怪しい本を出して適当に読んでみる。
相変わらずよくわからないが、とりあえずそんな方法が無いことだけはわかった。
やっぱここは諦めるしかないのか。一ヶ月待てばいいだけだ。
もういいや、面倒臭え。寝てしまえ。



271 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:25:44.01 RxL9yQhI0

もう午後2時か、俺はそんなに寝ていたわけか。
あんま腹も減ってないし、髪でも切りに行くか。
本来の世界の俺と同じ髪型にする。何て言う髪型なんだ?これ。
髪を切ったあとは特に予定が無い。
家に帰ってもやることは無いし。どうするかね。


 276 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:41:53.51 RxL9yQhI0 
この世界の設定ですが、16、17歳の童貞男が女になるという法則があるため 本来の世界では男でも、この平行世界では女という場合があるわけです。
この話だと、冨永と山田ですね。 
この二人はあまり問題が無いのですが、父親に当たる人間が女になっているということもありえなくないわけです。 
その場合、本来その父親の子供にあたる人間は存在できなくなるわけです。 
しかし「すべての人間に”もう一人の自分”がいる」という設定になっているのでそれはありえません。 

平行世界の人間関係は本来の世界の人間関係に近いが、同じではない。となります。 
つまり、親や親戚が別の人物だったりすることがあるということです。ハイ 

主人公の場合はそれが偶然にも無かったわけですよ。 
ご都合主義みたいな設定ですが、なにぶん後付け設定なので 


 278 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:47:23.32 RxL9yQhI0 
人物の性格について、平行世界の人物は、本来の世界の人物の性格と同一ではありません。 
主人公の例もありますが、本来の世界では目立たない人物が、平行世界ではムードメーカーになってたりもします。 

かなり後の(オカルトな)研究によれば本来の世界では普通な人物ほど平行世界では変わった人物かもしれないとか 


 281 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:54:06.20 RxL9yQhI0 
歴史の流れは基本的に一緒なのでそれは無いかもしれません。 
ただし、名前が微妙に違う場合もあるので一概に無いとは言い切れません。 
とりあえず平行世界ではアステカ文明をワクテカ文明に改変しときますわ。 
人気記事ランキング
目安箱バナー