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おにいと理子 AYA ◆zh2yobq4zs」(2006/10/20 (金) 12:02:13) の最新版変更点

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***AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/09/22(金) 02:28:23.75 OXJhBrLo0 今日は、学校も早く終わり、あとは帰宅するだけの土曜日。 運動の為、最近マンションの階段を使っている。家は5階。 3階を過ぎた辺りから、なにやら話し声が聞こえる。 いつもの事だ。いつも辞めろって言ってるのに。 案の定、声の元は家の玄関からで、家に到着した俺はそこで隣のオバサンと 立ち話している妹の理子(りこ)と出会うことになった。 「あっ!おにぃ、お帰り!!」 「あら、お帰りなさい」 「…どうも、こんにちは。…ただいま」  2人は俺の顔を見ると、話しを中断して声を掛けてきた。  その後、オバサンは、いつも仲のいい兄弟ねそれじゃ…と言いつつ帰って いった。 「今日は早かったね、おにぃ」 「それより、何か話し途中じゃなかったのか?」 「えっと、梨もらって、そのままいろいろ話してて…たいした事じゃないから 大丈夫!」  大丈夫って。まぁ、オバサンも帰っていったんだから問題無いだろう。  俺と妹は6つ離れている。今は小学生なのに、すでに井戸端話しが大好きだ なんて、なんだか将来が目に見えるようだ。 「それより、大声で話すな。マンション中に響いてるぞ」 「分かったー。それじゃ、梨剥いて持ってくから、待っててね~」  注意の言葉を聞き流しつつ、靴を脱ぐ俺に話しながら、理子は台所に向かった ようだった。  両親は仕事だけど、梨を剥く位なら理子にも出来る。  心配はないし…特に返事もしないまま、俺は部屋に入った。 ***AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/09/22(金) 02:30:09.99 OXJhBrLo0  ドアを開ければ、部屋の真ん中に布の仕切られている狭い部屋が目に入る。  狭いマンションなので、しょうがなく俺と理子は同じ部屋だがら、一応2年位前に 区切りが出来た。とは言え、入り口は一つだから、どうしてもドアを開ければ、 双方の部屋が目に入ってしまう。相変わらず理子の部屋は物が散乱しすぎだな。 と思いつつ右の俺の陣地に足を踏み入れる。  6つも離れていれば、理子のオムツを替えたり、一緒に風呂に入った思い出も あったりと、一つの部屋で生活をしていても、そうそうエロゲ展開にはならない。  また、お互いの陣地として、部屋内部には特に口を挟まない。だが、少し前に、 電話がうるさいので文句は言った。  暫くは静かだったが、最近またうるさくなってきたな、またやったら言ってやろう、 そんな事を漠然と考えながら、窮屈な制服から私服へと着替える。 「おにぃ、入ってもいい?パンツ穿いた?」 「パンツは元から穿いてる。入ってきていいよ」 「はぁ~い」  一応、お互いの陣地に入る時は、入り口、布の外から声を掛ける事にしてる。  返答を聞いた理子は、お盆に剥いた梨を乗せ、笑顔で入ってきた。 「この梨、超旨い!」 「もう味見したのか…って、旨いじゃなくて、美味しいって言え」  俺はベットに座り、理子に椅子を指差した。  机に置かれた梨にフォークを突き刺し、一つかじる。 「ほんとだ。うめぇ」 「おにぃ、美味しいって言いなさい」  そう言って、理子も梨をかじる。理子とは、今でもこうして仲良く話が出来る。 歳の離れた兄弟だから可愛がってきた分、それは俺も嬉しい。  だから、なんとなく、理子がしたい事も分かる。 ***AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/09/22(金) 02:34:15.68 OXJhBrLo0 「で。なんの話し?何か話したい事があるんだろ?」  仲がいいからって、こんな風に相手の部屋に入る事は余りない。 「えっと…今日学校で習ったんだけどね」 「うん」  そういいつつ、俺は梨を食べ続ける。 「おにぃって、童貞?」  うぐはぁ!  一瞬、ニュースで『梨を喉に詰まらせて窒息死』とテロップの流れるシーンが 浮かんだ。しかし梨は、無事に食道を通って行った。 「おにぃ、大丈夫??」 「…それよりお前は一体、学校で何を習ったん…」  生死を乗り越え、やっとの思いでそこまで口に出したが、ふと思い当たった。 同時に、俺の胸に何かが突き刺さる気分に襲われる。 「だって、おにぃの17歳の誕生日もう少しじゃん。それまで童貞だったら女に なっちゃうんでしょ?」  そう。女体化現象。そうか。理子もこの事を授業で習う年齢になったのか。  なんとなく成長を感じて、思わず親父くさくなる。  ただし。その女体化については、俺自身、うすうすと恐怖を感じずにはいられ ない状況ではあったが、きっかけが無いので、童貞の現状から抜け出せず、若干 焦りがあったのも確か。改めて他人からその事を問われると胸が痛い。 「おにぃ、童貞なの?」 「…お前、軽々しく言ってるけど、童貞ってなんだか知ってるのか?」 「うん。エッチな事してないって意味でしょ?」  このませガキめ。でも。 「具体的には知ってるのか?」  なんとなくからかってみたくなり、そう聞いてみる。 「うー、裸になって…えと…」  恥ずかしいとかではなくて、案の定、詳しく知らない様子。 ***AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/09/22(金) 02:35:29.36 OXJhBrLo0  とりあえず、この話題から抜けようと言葉を捜していたが、 「でも、おにぃは、どんな事するか知ってるんでしょ?」  反対に問われるとは思ってなくて、ぐっときた。でもガキに負けてられない。 「そりゃ知ってるさ」  でも、これがきっかけになるとは。 「あのね」  理子は、フォークをすでに梨の無くなった皿へ置く。そして、俺の手からも。  ありがとう、そう言おうとした瞬間だった。 「あのね。おにぃが童貞じゃなくなるように、理子とエッチな事していいよ?」 「はぁ?」 「おにぃが女にならないなら、いいの」  そう言いながら、急に服を脱ぎだした。それを見てムラムラは起こらないが、 突然の出来事に焦ってはしまう。 「何やってるんだよ!」 「だって…」  色気の無いスポーツブラと子供っぽいパンツ姿になった理子が、俺に寄って来る。 重みでベットに倒れこんでしまう俺達。 「理子は、ずっとおにぃと一緒に居たいの。おにぃは変わっちゃうのは嫌なの」  だんだんと泣き声になっていく、その理由を聞いて、本質を知る。  でも、気の利いた言葉が出てこなくて、しばし間が開いてしまう。  こんなんだから、女の子を落とせないんだな…とか余計な事を考えてると、 再び理子から言葉が飛び出した。 「おにぃは、理子が嫌いなの?」 「嫌いなわけ無いじゃないか」  これはすんなりと口から飛び出る。嘘じゃない。 ***AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/09/22(金) 02:37:12.34 OXJhBrLo0 「じゃぁ、理子じゃダメなの?おにぃ、女になりたいの?」 「ちょっと落ち着け」  突拍子も無い言葉の連続に、まだまだ子供な発想の理子の言葉を聞いて、我に かえる。  とりあえず体勢が辛いので、理子に椅子に戻るよう伝えた。体に自由が戻る。 「いいか。エッチな事って、そんなに簡単に考えてるものじゃないんだぞ」  脱ぎ捨てていた上着を拾い上げ、俺は理子にかけてやる。涙目のまま、俺を 見つめる理子。 「女の子にとってそれって、とても大切な事なんだ。もちろん男にとっても 同じだ。だから、簡単にするものじゃなくて」 「でも、好きな人ならいいんでしょ?理子、おにぃ好きだもん」 「好きって、家族の好きとは違うんだ。理子だって、家族以外の好きな人、いる じゃないか」 「真くん?」 「そう。今は片思いだって言ってたけど、そういう好きな人としていい事なんだ。 だからと言って、今すぐ真くんとするんじゃないぞ。もっと大人になってから じゃないと、俺は怒るからな」 「うん…。でも、おにぃはどうするの?」  自分でも、何を言ってるのか分からなくなってきたが、なんとか俺とはダメだと 言うのは解ってもらえたようだ。  しかし。どうするの、と問われても…。 「う…。そ、それはなんとかする。もちろん俺は、理子の兄貴でいたいからな」 「約束だよ!おにぃ、女になったら許さないよぉ!」 「分かった。とりあえず服着ろ、な」  うんと頷くと、まだ涙目のままで上着のボタンをはめ始めた。  ふと、まだ理子が幼稚園の頃、服が着れないと泣いてた事を思い出す。  いつまでも、理子の兄貴でいたいよな、そんな考えが改めて脳内に起こる。 ***AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/09/22(金) 02:38:01.49 OXJhBrLo0 「…あ。携帯鳴ってる!」  リビングから聞こえる着信音。理子はスカートを手にすると、慌ててドアに 向っかっていた。 「おい!どうせメールだろ!スカート穿いていけ!」  そんな声も届かず。勢いよく開いたドアは、すぐに音を立てて閉まった。  それにしても。  本当にどうしようか。いくらなんでも最終最悪でも、理子にお願いする事なんて 出来ない。  改めて気分が重くなり、俺はベットに倒れこんだ。 FIN

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