書きフライ☆wiki支部

~現代ファンタジー~

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shousetsu

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ジャンルを現代ファンタジーに指定して、みんなでリレー小説を書きましょう。

  • 一人の人が続けて書くようなことは、極力控えましょう。
  • 二人の人が交互に書くことも控えましょう。
  • 世界観と主人公だけ先に決めておきます。その他の設定、登場人物については、自分で作るようにしましょう。

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「――お前、今、嘘吐いたろ」
舞台は現在の日本の首都――東京某所の百日紅(さるすべり)大学。
そんな大学での平々凡々な日常に満足していた彼までもが、凡人というわけではない。
相手の表情、声質、雰囲気、言葉、口調、仕草――どんな些細な変化でも、彼は気付くことができる。そしてそれはそのまま、彼が嘘か真かを判断できる能力になり――。

突如現れた正体不明の怪人怪物!
それにひょんなことから立ち向かうことになった彼が持つ武器は、無尽蔵の勇気と嘘発見能力のみ!

以上、世界観。

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以下、主人公。

出雲 琉 (いずも りゅう)  男 19歳
身長、体重、共に並。
性格は割りと冷静。
だが家族や友人に関わることになると、感情的に、あるいは本能的に行動する。
相手の嘘が見破れる。
ただし、その相手が言葉を発している間に限る。
(つまり、文字に書いた嘘の言葉は、嘘とは見抜けない。)




青夢絵里
その日は確かに晴天であった。
「……眠い」
大きな窓から差し込む暖かい光を浴びて、そんなことを言う彼。
はたから見ればほのぼのとした光景だが、しかし――現在進行中で、彼は講義を受けている真っ最中なのである。
彼の言葉が先生に届くことはないだろうが、どっちにしろ彼は不真面目であった。
しかし、彼は。
不真面目過ぎないのだ。真面目過ぎないのだ。
変人ではないのだ、天才ではないのだ。
ただの一人の――学生なのだ。


春風夢乃
「眠い眠い眠い眠い眠い寝る」
と、暇つぶしに書いて見る。
睡魔は相変わらず、襲ってきてるようだ。
しかし、書いていないと本当に寝そうなので、書き続けていたら、
いつの間にかノートいっぱいに書いてしまった。
「(せめて、黒板に書いてある事は書いとかなきゃ)」
『眠い』を消して、黒板の文字を写す。


†hap
しかしまた、黒板の文字を写し終わると睡魔が襲ってくる。
というか書いてる途中ですら眠かった。次の講義は出ないでおこうか。
ふと視線を前にやると、前方で声を張り上げる教師の姿。
「……だから、必然的にここは……」
黒板の漢文を指しながら、返り点がどうだのと言っている。
皆がそれですらノートに取るので、自然とその学生もノートを取る。
が、「その教師の仕草から『うろ覚え』で言っている事を知った」彼は、
その横に小さく『うろ覚え』と書き込んだ。


§key
 講義を終えて帰路につく。
 昼に入ったせいか、キャンパスは多少混雑していた。友人との会話に盛り上がる人、恋人との電話でお昼を誘う人、教師に捕まえられて何やら説教を喰らってる人、多種多様だ。

--でさ~、昨日はめっちゃ忙しかったんだって!
『嘘』

--うわ~、今日の合コン楽しみだなぁ。
これも『嘘』

 世の中は嘘で蔓延している。単なる噂話や偶然耳に入った他人の会話に嘘を見出だすこの能力に対して彼はいい加減うんざりしていた。どうしても他人と距離を置いてしまうのはこれのせいだ。


ルンシィ
「俺が『けーえー学部』に行ったからって、スネんなよ!な?リュー!」
自転車を引きずる彼に軽い口でポンポンと肩を叩き陽気にそろって歩く男がいた。
男の名前は、上代 陣(かみしろ じん)。彼こと、琉の小学校からの幼馴染である。口は軽いが、真剣な時は口が重い。故に今の今まで「友達」として付き合ってこれたのかもしれない。
「な!?バーロー!俺はただ……」
琉はとっさにコロコロと転がる車輪を見つめた。
「お!コレ、『ろっぽうぜんしょ』ジャン!早速買ったのかよ!法律学部め!ヘヘ……どれどれ?」
何となく、そう言われると六法全書ごときに恥ずかしさを覚え、陣の指先から取り戻した。


nao2333
そんなくだらない、だがとても温かな会話を繰り広げる彼らの少し先で、彼らと同じように2人の男性が、しかし彼らとはまったく違う会話をしていた。
「あなたの名前、住所、職業は何なのですか?」
2人の男性のうちの一方、その服装から警察官だと判断できる男はそんなふうな質問されるのが適切だと誰もが思うであろう格好をした、もう1方の男性にそう質問した。
「茂木 大鬼(もてぎ だいき)。 住所は○○市、××・・・。 職業は人間。」
たぷたぷとした腹をさらけだし、顔に真っ赤な液体をこびりつかせた薄汚い格好の男は若干相手を馬鹿にしたような返答を真面目全開という顔でした。

もし、この男のさきほどの言葉を琉が聞いていたら、彼はこう気付いただろう、男の言葉は全て『嘘』であると。 そう、『人間』という言葉でさえ嘘だと。


§key
 それからの琉と陣はキャンパスを出て近くの喫茶店で軽く昼食を取っていた。そこは琉のバイト先だ。
珍しく琉が奢ってやる、というので陣は喜んで随伴した。

「お前、この間俺の家に来たんだって?」
琉が自分のナポリタンをつつく。
「あぁ、回覧板だ。呼び鈴鳴らしたら球(たま)ちゃんが出たぞ」
陣が琉のナポリタンをつつく。
「その時、お前…妹に何か言った? 昨日帰ったら、やたらとチラ見してきたんだけど」
ムッとした琉は陣のカルボナーラをつついて、口に運んだ。
「あぁ、付き合って下さいって」
「ぶはっ!」
「て、うわ!汚ぇなお前…」


†hap
「あ、いや、悪い……」
軽く咳き込みながら、机に無様に散ったカルボナーラを適当に寄せ集めた。
(嘘、じゃないのか……)
冗談で言ったのだろうが、言ったこと自体は本当のようである。
しかしこのままではずっと気にしそうなので、聞いてみた。
「……冗談だろ?」
「んだよ、当たり前だっつの」
「……そか」
なんとなく、息を一つついた。


ルンシィ
「そういや、おめえ、『都市伝説』とかって興味あるか??」
次はとられまいとしてカルボナーラを口いっぱいにして口の中の空気のわずかな通り道を使いフガフガ言った。
「都市伝説?」
琉はそんな今時流行らないものに今も興味津々な陣に興味を持てなかった。が、妹の話から出来るだけ離したかった。陣は信じてはいるが、嘘が出た時の失望は計りしれないからだ。
「そそ!!怪人の都市伝説!!」
陣はカルボナーラをやや口からもれだしながら続ける。
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