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モロッコへの片道切符(花の子ルンルン第39回)

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witchild

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昭和54年(1979年)11月23日放送
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 ルンルンは、イギリスの港町でパンを盗まれた。盗んだのは、モロッコ人のダリフ。彼は同じアフリカの老人、チャーローと二人で働き、モロッコ行きの切符を購入、アフリカへ帰ろうとしていた。しかし、ダリフはスラム街のなかでも、「札付きのワル」のため特に目をつけられており、切符を警察に没収されてしまう。最初はパンを盗まれて怒っていたルンルンだが、ダリフ達の境遇を知るにつれ協力的になり、没収された切符を取り戻してあげる。しかし、チャーローは、船に乗る前に体力が尽きてしまい、ルンルンに切符を託した。ルンルンはこの切符を手に、ダリフとモロッコへ渡る。

ストーリー

  • 舞台: イギリスのある大きな町(リバプールか?)
  • パンを盗まれたルンルン達は、犯人を追いかけるうち、スラム街に来てしまっていた。治安が悪く、命からがら逃げ出す。ルンルンを追ってきたトゲニシア達も、スラムの住人にひどい目に合わされる。
  • ヌーボの鼻で、盗まれたパンを発見。そこには犯人(ダリフ)がいた。ダリフはイスラム教のラマダン中。同じアフリカ系の老人・チャーローと暮らしていた。
  • そこに、刑事がやってきて、ダリフを捕まえようとするが、ダリフは体よく逃亡。しかし、警察は、ダリフのアジトからカサブランカ行きの船の切符を見つけ、没収。ルンルンは警察で、ダリフが札付きのワルであることを聞かされる。
  • その後、刑事は、ダリフに罠を仕掛けるが、ルンルンが助ける。ルンルンから、切符没収の話を聞かされたダリフとチャーローは、落胆。故郷へ帰ろうと、働いて買った切符だったのだ。ダリフ自身はイギリス生まれだが、両親はモロッコのベルベル人。チャーローはケニア人。
  • そこに、警察がやってくる。アジトから逃れるルンルン達。警察に扮したヤボーキの差し金で、ルンルン達は指名手配犯になっていたのだ。
  • ルンルンはスラムに咲いていた花により、警察官に変身。パトカーで警察へ向かい、「ヤボーキ刑事の命令」と出まかせをいって、切符を取り戻すのに成功。その後、ヤボーキがやってきて、バレてしまうが、パトカーで逃走。タイムリミットにより車から降り、ダリフ、チャーローと共に、駆け足で港へ向かう。
  • しかし、乗船一歩手前で、老人のチャーローは力尽きる。チャーローはルンルンに切符と鳩を託す。曰く「ルンルンはパトカーを乗り逃げしたりして捕まれば面倒。それにお前がいかないとダリフまで捕まってしまう。故郷についたら、鳩を放して、私に知らせてくれ」。ルンルンとダリフは間一髪で乗船する。
  • 花言葉: にちにちそう(楽しい思い出)~チャーロー曰く「自分の名前は『旅の途中で』という意味で、一生旅を続ける運命らしい。だが、心の中には美しい故郷が生きている。だから一度も故郷を見たことがないダリフに、その故郷の思いでを作らせてやりたい」 セルジュ曰く「その若い日の楽しい思い出をいつまでも忘れないように」と、船を見送るチャーローに渡す。

鑑賞

  • 「イギリスのある大きな町」とはどこのことでしょうか? 港湾都市であること、西アフリカへの航路があること、スラムがあることなどから、リバプールがそれではないかと思われます。しかし、このような治安の悪い都市の名を名指しで言ってしまっては、問題があると考えたのでしょう。
  • 冒頭、ルンルンは、フランスパン?を鼻に乗せ、いかにバランスをとるか?という遊びをやっています。私も、小学校のとき、掃除のモップでよくやったものです。こういうお茶目なところがルンルンの魅力。
  • 港にやってきたチャーローは「もうこれ以上走れん」と、切符をルンルンに託し、走り去っていきます。あんたは、もうこれ以上、走れないのではなかったか?とつっこみたくなります。これは単純な製作側のミスか、或いは、ルンルンに切符を託すために、敢えて力尽きたフリをしたのか。
  • 今回は話が完結しておらず、次回へ続きます。だから、花言葉のときも、いつもの楽しい音楽ではなく、哀愁漂う音楽が流れてきます。さて、ルンルン達はどうなってしまうのでしょうか?

登場キャラクター

  • ルンルン・フラワー: 岡本茉利
  • キャトー: 白石冬美
  • ヌーボ: 神山卓三
  • セルジュ・フローラ: 水島裕
  • ヤボーキ: はせさん治
  • トゲニシア: 喜多道枝
  • その他のキャラクター: ダリフ、チャーロー、刑事
  • その他の声の出演: 古屋徹、田の中勇、田中崇
  • ナレーション: 喜多道枝

スタッフ

  • 脚本: 曽田博久
  • 原画: 札木幾夫、小島幸雄
  • 動画: 玉沢君子、佐藤晶子、佐々木晴美、池田たず子
  • 背景: 田中資幸、有川知子
  • 仕上: 藤本芳弘、関昌子、茂木明子
  • 特殊効果: 大石秀徳
  • 撮影: 佐野禎史
  • 編集: 祖田富美夫
  • 録音: 波多野勲
  • 音響効果: 伊藤道広
  • 選曲: 宮下滋
  • 記録: 樋口裕子
  • 製作進行: 長谷川康雄
  • 美術: 下川忠海
  • 作画監督: 札木幾夫
  • 演出: 設楽博
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