「虹を招く七色の花(花の子ルンルン第49回)」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

虹を招く七色の花(花の子ルンルン第49回)」(2009/02/25 (水) 22:25:46) の最新版変更点

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昭和55年(1980年)2月1日放送  [[←前回>サン・レモの慕情のひと(花の子ルンルン第48回)]]  [[次回→>花いっぱいの幸せを(花の子ルンルン第50回・最終回)]]  祖父の急病を耳にしたルンルンは、途中、トゲニシア達に妨害されながらも、列車で故郷へ戻る。故郷には、ルンルンが旅先で知り合った人々から種が送られてきており、それらを利用して、祖父が花畑を育てていた。ルンルンは、急病の祖父に代って自分が、花畑を育てると言い出す。しかし、それでは七色の花は探せない。トゲニシア達は、ルンルンを再び旅立たせるため、花畑を壊しにかかる。荒れ果てた花畑に、ルンルンが見たものは…。 *&bold(){ストーリー} -舞台: 列車⇒ルンルンの故郷(南フランスの片田舎)へ -ルンルンは、列車で故郷のフランスへ向かっていた。電話で、祖父が病気であることを聞いたからである。トゲニシア達は、例の如く、ルンルン達を妨害せんと、車輛の切り離しを試みる。 -不安に思ったキャトーが様子を見にいき、トゲニシア達を発見。ルンルン達は、列車の最後尾から屋根に上がって、トゲニシア達をまくことを試みる。トンネルや風などで苦労しながらも、列車の屋根を伝っていった。ヤボーキが連結器の切断を完了した瞬間、ルンルン達は、前の車輛に飛び移った。こうして、後ろの車輛にいたトゲニシア達から逃れることができた。 -駅に着いたルンルンは、大急ぎで、故郷の花屋に向かう。出迎えた祖母は、ルンルンを祖父のところまで連れて行った。祖父は寝ていたが、病状は回復に向かっていた。 -ルンルンが窓の外を覗き込むと、丘の斜面に花畑が見えた。これは、ルンルンのもとに送られてきた花の種を、祖父が代って育てたものである(詳細は、「鑑賞Ⅱ」の項参照)。祖父は張り切っていたが、その無理がたたって倒れたようだ。 -ルンルンは、その話を聞き、祖父の後を継いで、自分が花を育てる、と言い出す。しかし、そうなると、七色の花が探せなくなってしまう。トゲニシアとヤボーキは、この様子を見て、悪巧みを思いつく。 -ヌーボ、キャトー、祖母、そして、祖父の説得により、ルンルンは、再び、旅立ちを決意する。そうとも知らぬトゲニシア達はブルドーザーを借りて、花畑をメチャクチャにすることで、ルンルンの尻を叩こうとする。 -花畑が荒らされているのを認めたルンルン達は、止めさせようと丘へ向かう。しかし、さすがに、ブルドーザーには勝てない。花畑は完全にメチャクチャにされてしまう。崩れ落ちるルンルン。 -そこに祖父母がやってきて、ルンルンを慰める。荒らされずに残っていた草が一本あるのを、祖父が指摘。ルンルンは草のもとに寄り添って、嬉し涙を流す。涙が一滴、つぼみに落ちるやいなや、花が開いた。その花は、七色の花だったのだ。 -しかし、トゲニシア達は黙っちゃいない。横取りしようと、花粉風を巻き起こす。花を守ろうとしたルンルン達も吹き飛ばされてしまう。しかし、七色の花は、光を発して抵抗し、逆にトゲニシア達は自らの花粉風で吹き飛ばされてしまう。 -そこに、セルジュが植木鉢を持って現れる。しかし、ルンルンが七色の花を、植木鉢に移し替えている最中に、セルジュは消えてしまった。がっかりするルンルン。 -ルンルンは、ヌーボとキャトーに促され、&u(){花の鍵の光を七色の花に当てると、荒らされた花畑が元に戻り、ヌーボとキャトーが、犬猫ならぬ、本来の妖精の姿に戻った(これが最後の「フレール~~」となる)。空には虹の橋がかかり、そこを伝って、フラワーヌ星からのお迎えの馬車がやってきた}。不安がるルンルンも、祖父母の優しい見送りにより、笑顔でフラワーヌ星に旅だっていった。 -花言葉: 七色の花 ~愛とまごころ~ ルンルンにとって、一番相応しい花言葉。 *&bold(){鑑賞Ⅰ} -汽車に乗りながら、ルンルンは「この汽車、何て遅いのかしら。」とボヤきます。このシーン、どっかで見たような?⇒[[再会の緊急着陸(花の子ルンルン第36回)]]  -家に残って花畑の世話をすると言うルンルンに対し、主に説得を行ったのは、祖父でした。「ルンルン、人は皆、それぞれ、やらなければならないことがあるんじゃ。それをやり通してこそ、人間としての価値があるんじゃよ。」「各地からの花の種を送ってくれた人達も、ルンルンが一日も早く七色の花を探すのを待ち望んでいるんじゃよ。途中で止めてしまうのは、みんなの期待を裏切ることになるんじゃないのかね?」 厳しくも優しいこの言葉は、花の子ルンルンを代表する名場面だと思います。 *&bold(){鑑賞Ⅱ} -祖父が育てた花畑は、ルンルンのもとに送られてきた種から作られています。具体的には、ルンルンが去った後に、セルジュが種を配って歩いた人々からのものです。あの種が花を咲かせた後の、次世代の種を、ルンルンのもとに送ってきたわけです。おじいさん、その種を評して曰く「愛と真心のしるし」。なお、それまで、ルンルンは、セルジュが種を配布していたことを知らなかった模様。 -その後、ルンルンは、花畑で七色の花を発見します。ルンルン「これを見つけるために、随分、遠回りをしちゃったわ。私たちの旅は無駄だったのかしら。」 祖父「いや、決してそうじゃない。旅に出て多くの人々と知り合い、そうした人々が花の種を送ってくれたからこそ、七色の花は咲いたんじゃ。七色の花は、みんなの愛と真心の結晶で生まれたもんじゃ。」 -また、トゲニシアが、自らの花粉風に吹き飛ばされた後、ルンルン「みんなが七色の花を咲かせてくれたんだわ。」 -更に、最終回[[花いっぱいの幸せを(花の子ルンルン第50回・最終回)]]では、ルンルン「私一人では、とても探し出すことはできませんでした。皆さんが協力してくれたお蔭です。」 フラワーヌ星国王「それでこそ、七色の花の価値があるんじゃ」 -以上の会話には、本作の核心部分が、表現されています。恐らく、七色の花は最初から、ルンルンの故郷にあったものではありません。ルンルンが旅をし、愛とまごころで人々を動かし、そして人々に芽生えた愛と真心が、あの花畑に集結することで、初めて咲いたものです。 -「七色の花」というのは、地球上の特定の花の種類を指しているのではありません。花畑に咲いていた多くの花が融合して、「七色の花」になったのではないでしょうか。「七色」というモチーフは、単に「虹の色でキレイ」という以上に、多くの花が混ざり合った結果、七色になった、という意味づけを提案したいと思います。 -[[サン・レモの慕情のひと(花の子ルンルン第48回)]]では、金にモノを言わせて、七色の花を探してあげようとする、イタリアンニ伯爵の申し出を、ルンルンは拒否します。何故なのか、ここまで読んできた方には、お分かりですね。愛とまごころの結晶という形でなければ、七色の花の価値は無いんです。七色の花の真の意味を明確にするためには、金にモノを言わせる探索法を否定しておく必要があったのです。 -以上述べた通り、七色の花とは、どこかで勝手に咲いているものではなく、愛と真心で自ら咲かせるものなのです。ルンルンとは、愛とまごころの媒介者であり、七色の花は、人々の愛と真心の集結の象徴です。美しい地球を保持していくには、みんなで、七色の花を咲かせていかねばならない、というメッセージが込められているのしょう。花の子ルンルンは、『青い鳥』と似たモチーフを持っていますが、そのメッセージ性においては、かなり異なる性格を持っている、といえましょう。 *&bold(){登場キャラクター} -ルンルン・フラワー: 岡本茉利 -キャトー: 白石冬美 -ヌーボ: 神山卓三 -おじいちゃん: 山田俊司 -おばあちゃん 鈴木れい子 -セルジュ・フローラ: 水島裕 -ヤボーキ: はせさん治 -トゲニシア: 喜多道枝 -その他のキャラクター: ルンルンの家のお隣のおばさん、車内にいた母子、その他車内の乗客。 -その他の声の出演: 坂井志満 -ナレーション: 喜多道枝 *&bold(){スタッフ} -脚本: 城山昇 -原画: 鹿島恒保 -動画: 森本知枝、玉沢君子、劉輝久、大森英敏 -背景: 田中資幸、新谷義浩 -仕上: 藤本芳弘、関昌子、衣笠一雄 -特殊効果: 大石秀徳 -撮影: 佐野禎史 -編集: 祖田富美夫 -録音: 今関種吉 -音響効果: 伊藤道広 -選曲: 宮下滋 -記録: 樋口裕子 -製作進行: 長谷川康雄 -美術: 田中資幸 -作画監督: 鹿島恒保 -演出: 遠藤勇二
昭和55年(1980年)2月1日放送  [[←前回>サン・レモの慕情のひと(花の子ルンルン第48回)]]  [[次回→>花いっぱいの幸せを(花の子ルンルン第50回・最終回)]]  祖父の急病を耳にしたルンルンは、途中、トゲニシア達に妨害されながらも、列車で故郷へ戻る。故郷には、ルンルンが旅先で知り合った人々から種が送られてきており、それらを利用して、祖父が花畑を育てていた。ルンルンは、急病の祖父に代って自分が、花畑を育てると言い出す。しかし、それでは七色の花は探せない。トゲニシア達は、ルンルンを再び旅立たせるため、花畑を壊しにかかる。荒れ果てた花畑に、ルンルンが見たものは…。 *&bold(){ストーリー} -舞台: 列車⇒ルンルンの故郷(南フランスの片田舎)へ -ルンルンは、列車で故郷のフランスへ向かっていた。電話で、祖父が病気であることを聞いたからである。トゲニシア達は、例の如く、ルンルン達を妨害せんと、車輛の切り離しを試みる。 -不安に思ったキャトーが様子を見にいき、トゲニシア達を発見。ルンルン達は、列車の最後尾から屋根に上がって、トゲニシア達をまくことを試みる。トンネルや風などで苦労しながらも、列車の屋根を伝っていった。ヤボーキが連結器の切断を完了した瞬間、ルンルン達は、前の車輛に飛び移った。こうして、後ろの車輛にいたトゲニシア達から逃れることができた。 -駅に着いたルンルンは、大急ぎで、故郷の花屋に向かう。出迎えた祖母は、ルンルンを祖父のところまで連れて行った。祖父は寝ていたが、病状は回復に向かっていた。 -ルンルンが窓の外を覗き込むと、丘の斜面に花畑が見えた。これは、ルンルンのもとに送られてきた花の種を、祖父が代って育てたものである(詳細は、「鑑賞Ⅱ」の項参照)。祖父は張り切っていたが、その無理がたたって倒れたようだ。 -ルンルンは、その話を聞き、祖父の後を継いで、自分が花を育てる、と言い出す。しかし、そうなると、七色の花が探せなくなってしまう。トゲニシアとヤボーキは、この様子を見て、悪巧みを思いつく。 -ヌーボ、キャトー、祖母、そして、祖父の説得により、ルンルンは、再び、旅立ちを決意する。そうとも知らぬトゲニシア達はブルドーザーを借りて、花畑をメチャクチャにすることで、ルンルンの尻を叩こうとする。 -花畑が荒らされているのを認めたルンルン達は、止めさせようと丘へ向かう。しかし、さすがに、ブルドーザーには勝てない。花畑は完全にメチャクチャにされてしまう。崩れ落ちるルンルン。 -そこに祖父母がやってきて、ルンルンを慰める。荒らされずに残っていた草が一本あるのを、祖父が指摘。ルンルンは草のもとに寄り添って、嬉し涙を流す。涙が一滴、つぼみに落ちるやいなや、花が開いた。その花は、七色の花だったのだ。 -しかし、トゲニシア達は黙っちゃいない。横取りしようと、花粉風を巻き起こす。花を守ろうとしたルンルン達も吹き飛ばされてしまう。しかし、七色の花は、光を発して抵抗し、逆にトゲニシア達は自らの花粉風で吹き飛ばされてしまう。 -そこに、セルジュが植木鉢を持って現れる。しかし、ルンルンが七色の花を、植木鉢に移し替えている最中に、セルジュは消えてしまった。がっかりするルンルン。 -ルンルンは、ヌーボとキャトーに促され、&u(){花の鍵の光を七色の花に当てると、荒らされた花畑が元に戻り、ヌーボとキャトーが、犬猫ならぬ、本来の妖精の姿に戻った(これが最後の「フレール~~」となる)。空には虹の橋がかかり、そこを伝って、フラワーヌ星からのお迎えの馬車がやってきた}。不安がるルンルンも、祖父母の優しい見送りにより、笑顔でフラワーヌ星に旅だっていった。 -花言葉: 七色の花 ~愛とまごころ~ ルンルンにとって、一番相応しい花言葉。 *&bold(){鑑賞Ⅰ} -汽車に乗りながら、ルンルンは「この汽車、何て遅いのかしら。」とボヤきます。このシーン、どっかで見たような?⇒[[再会の緊急着陸(花の子ルンルン第36回)]]  -家に残って花畑の世話をすると言うルンルンに対し、主に説得を行ったのは、祖父でした。「ルンルン、人は皆、それぞれ、やらなければならないことがあるんじゃ。それをやり通してこそ、人間としての価値があるんじゃよ。」「各地からの花の種を送ってくれた人達も、ルンルンが一日も早く七色の花を探すのを待ち望んでいるんじゃよ。途中で止めてしまうのは、みんなの期待を裏切ることになるんじゃないのかね?」 厳しくも優しいこの言葉は、花の子ルンルンを代表する名場面だと思います。 *&bold(){鑑賞Ⅱ} -祖父が育てた花畑は、ルンルンのもとに送られてきた種から作られています。具体的には、ルンルンが去った後に、セルジュが種を配って歩いた人々からのものです。あの種が花を咲かせた後の、次世代の種を、ルンルンのもとに送ってきたわけです。おじいさん、その種を評して曰く「愛と真心のしるし」。なお、それまで、ルンルンは、セルジュが種を配布していたことを知らなかった模様。 -その後、ルンルンは、花畑で七色の花を発見します。ルンルン「これを見つけるために、随分、遠回りをしちゃったわ。私たちの旅は無駄だったのかしら。」 祖父「いや、決してそうじゃない。旅に出て多くの人々と知り合い、そうした人々が花の種を送ってくれたからこそ、七色の花は咲いたんじゃ。七色の花は、みんなの愛と真心の結晶で生まれたもんじゃ。」 -また、トゲニシアが、自らの花粉風に吹き飛ばされた後、ルンルン「みんなが七色の花を咲かせてくれたんだわ。」 -更に、最終回[[花いっぱいの幸せを(花の子ルンルン第50回・最終回)]]では、ルンルン「私一人では、とても探し出すことはできませんでした。皆さんが協力してくれたお蔭です。」 フラワーヌ星国王「それでこそ、七色の花の価値があるんじゃ」 -以上の会話には、本作の核心部分が、表現されています。恐らく、七色の花は最初から、ルンルンの故郷にあったものではありません。ルンルンが旅をし、愛とまごころで人々を動かし、そして人々に芽生えた愛と真心が、あの花畑に集結することで、初めて咲いたものです。 -「七色の花」というのは、地球上の特定の花の種類を指しているのではありません。花畑に咲いていた多くの花が融合して、「七色の花」になったのではないでしょうか。「七色」というモチーフは、単に「虹の色でキレイ」という以上に、多くの花が混ざり合った結果、七色になった、という意味づけを提案したいと思います。 -[[サン・レモの慕情のひと(花の子ルンルン第48回)]]では、金にモノを言わせて、七色の花を探してあげようとする、イタリアンニ伯爵の申し出を、ルンルンは拒否します。何故なのか、ここまで読んできた方には、お分かりですね。愛と真心の結晶という形でなければ、七色の花の価値は無いんです。七色の花の真の意味を明確にするためには、金にモノを言わせる探索法を否定しておく必要があったのです。 -以上述べた通り、七色の花とは、どこかで勝手に咲いているものではなく、愛と真心で自ら咲かせるものなのです。ルンルンとは、愛と真心の媒介者であり、七色の花は、人々の愛と真心の集結の象徴です。人々は力を合わせて、七色の花を咲かせていかねばならない、というメッセージが込められているのしょう。花の子ルンルンは、『青い鳥』と似たモチーフを持っていますが、そのメッセージ性においては、かなり異なる性格を持っている、といえましょう。 *&bold(){登場キャラクター} -ルンルン・フラワー: 岡本茉利 -キャトー: 白石冬美 -ヌーボ: 神山卓三 -おじいちゃん: 山田俊司 -おばあちゃん 鈴木れい子 -セルジュ・フローラ: 水島裕 -ヤボーキ: はせさん治 -トゲニシア: 喜多道枝 -その他のキャラクター: ルンルンの家のお隣のおばさん、車内にいた母子、その他車内の乗客。 -その他の声の出演: 坂井志満 -ナレーション: 喜多道枝 *&bold(){スタッフ} -脚本: 城山昇 -原画: 鹿島恒保 -動画: 森本知枝、玉沢君子、劉輝久、大森英敏 -背景: 田中資幸、新谷義浩 -仕上: 藤本芳弘、関昌子、衣笠一雄 -特殊効果: 大石秀徳 -撮影: 佐野禎史 -編集: 祖田富美夫 -録音: 今関種吉 -音響効果: 伊藤道広 -選曲: 宮下滋 -記録: 樋口裕子 -製作進行: 長谷川康雄 -美術: 田中資幸 -作画監督: 鹿島恒保 -演出: 遠藤勇二

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