正月編02


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幼「なんだ、それ?」
俺「ゲーム持ってきた」
幼「変なゲームじゃないだろうな」
俺「そこら辺はまだ早いかと思って止めた」
幼「まだってなんだ」
俺「今度朗読させようかと」
幼「しないぞ」
俺「じゃあ催眠術をかけて朗読させる」
幼「エロゲーのやりすぎ」
俺「実はお前が俺を好きなのも催眠術の暗示」
幼「どうも変だと思ってたら」
俺「嫌なら解いてやろうか?」
幼「別に解かなくても良いよ」
俺「なんで?」
幼「それよりスーパーに行くよっ!」
俺「おい教えろよー」
幼「うるさい」

 ◇

俺「混みすぎ、近頃の大晦日はこれだから困る」
幼「神社が近いからかな」
俺「この時期は週刊漫画がのきなみ休み挟まるのも嫌なんだよな。
  仕事や学校が休みの年末年始やお盆こそ漫画が必要なはずなんだが。暇すぎる」
幼「普通の人は飲み会とかデートで忙しいからじゃない?」
俺「俺は年末年始が忙しかった記憶はないなあ。
  年越しはせいぜいゲーセンとか」
幼「え、ゲーセンやってるんだ」
俺「意外と人がいる。
  まあカラオケとかの後みたいな感じでグループの枝分かれで来てるっぽい奴らが多くて一人は少ないが。
  お前、正月は外出ないの?」
幼「ん……あいつがうるさかったからね。
  もう家出たから平気だけど」
俺「そういやあっちじゃゲーセンもやってないかもな」

あいつってのは父親のことです。離婚の原因は父親の浮気なので、父親との仲はあまりよくないようです。
その新しい母親もちょっと問題ある感じですが……まあ俺からは聞いたことないのでよく分かりません。
うるさかったってことは、今までは母親に会いに来れなかったんだろうな。ずっと会いたかったからあんな感動してたのか。普通あれだけ泣くならもう母親と会ってるもんな。
まあ無理に聞くことでもないし、自分がほったらかしにしてた時期だし聞きにくいけど。というかよく考えると誕生日や血液型も知らんな。
家庭内が辛い時期があったとしたら、手紙ぐらい返してれば良かったなあ。

 ◇

俺「……これ、誰が持つの?」
幼「荷物係」
俺「えーっと、うちのクラスの荷物係は佐藤君と小泉さんだよな?」
幼「どこの学校だよ。ほら、行くよ」
俺「重いよ」
幼「頑張って」
俺「無理だよ」
幼「じゃあ一個持ってあげる」

そう言ってジュースだけ持つ。

俺「ジュース飲みたいだけじゃねーか」
幼「ほら、年越しそばは私がやるから」
俺「このそば火にかけるだけじゃないのか」
幼「気のせいよ」
俺「……そうかなあ」

 ◇

俺「はあー……」
幼「お疲れさま」
俺「ひざまくらー」
幼「こら、せめて冷蔵庫に入れ終わってからじゃれてこい」
俺「ひざまくらで耳掃除して」
幼「なんでよっ」
俺「頑張ったのに」
幼「よく出来ました」
俺「ほら、手が真っ赤だよ」
幼「そうだね」
俺「だからさ、ちょっと今度はやらわかいものを揉みたいな」
幼「ほれ」
俺「ぬいぐるみじゃなくて」
幼「ほれ」
俺「枕じゃなくて」

 ◇

幼「後であそこに初詣に行く?」
俺「いや、俺んち仏教じゃないから良いや」
幼「はは、うちも別に違うけどね」
俺「というより、なんてゆーか……おばあちゃんがキリスト教でさ。
  なんでも『うんうん、そうかそうかー』って言ってくれたんだけど、おみくじとか占いとか嫌がったんだよね」
幼「へえ……」
俺「だからなんか……仏教もキリスト教も俺自身はなんとも思ってないけど、おばあちゃんのこと考えるとね。
  おばあちゃんが見たらなんて言うかなって思うと、なんか参拝とかあまり楽しめないんだ」
幼「おばあちゃん、もういないの?」
俺「まだ生きてる」
幼「『おばあちゃんが見てたら』とか、勘違いすんだろ!」
俺「見てると思って毎日を過ごすわけさ。おばあちゃんが知って悲しむようなことはしたくないから」
幼「そっか」
俺「……まっ、そんなこと言ったらカトリックは避妊禁止だからコンドーム付けちゃダメだったんだけどな」
幼「おいっ!」
俺「ははっ……」
幼「ふふっ……」
俺「……でも、今はお前が一番大事だから仕方ない」
幼「急にマジになるなよ」
俺「ドキッとさせようと思ってな」
幼「お前たまにキザだよな」
俺「ひっひ、キモかった?」
幼「……自分が悔しい」
俺「ん?」
幼「なんでもない」
俺「なんでもないってこたないだろ」
幼「うるさいうるさい、なんでもないの!」

 ◇

幼「そんなことはどうでもいいから、教会ってどんななの?」
俺「話変えたいだけじゃねーか。
  あんま覚えてないけど、ミサの日だと……入り口の聖水で手を浄化して十字を切って神の肉片という名前のただのパンを食べるわけ。
  で、神父……いや、牧師だったか……何か違いがあんだけどまあ良いか。そのじいさんが偉そうにゴニョゴニョ喋って他の奴が卒業式の在校生みたいに続いて喋って、みんなで讃美歌を歌ったりする。要するに殆ど卒業式だな。
  そんで最後に帽子みたいなのに余ってる一円玉とか来るときに公園で拾った小石とか入れて寄付して終わり」
幼「行ったことないから分からないが多分違うということは分かる」
俺「ステンドグラスがきれいなんだよなー、あの雰囲気は落ち着く。
  天井は高いし静かだし、悩みを懺悔したくなる気持ちも分かるわ。
  建物として見学するだけでも楽しくてさ、嫌いじゃなかったよ」
幼「ステンドグラス見たい」
俺「今度いっしょに教会行くか?」
幼「行きたい」
俺「プロポーズじゃないぞ」
幼「分かってるって」
俺「ゲーム持ってったら怒られるかな」
幼「さすがに止めとけ」

 ◇

俺「んで、懺悔の面白いとこはな、殺人とかを懺悔されても警察に言ってはいけないわけ」
幼「えっ、ほったらかしかよ」
俺「もちろん、どうにか説得して自首をすすめるんだけどね。
  でも自首をする勇気がないから懺悔しているわけで、説得しようが何しようが『私には自首はどうしても出来ません』って言われる場合もあるわな。そしたらどうしようもない」
幼「うわー、変なこと懺悔されたら大変だね」
俺「ヒッチコックの『私は告白する』って映画で、神父が殺人を告白されて、自分が殺人容疑をかけられるんだけど、真犯人について何も言えないから追い詰められちゃうんだよね。面白いっしょ?」
幼「えっそれ観たい」
俺「観る?」
幼「うんうん」
俺「じゃあ今度、持ってくる」
幼「うん」
俺「じゃあコンドーム持ってくる」
幼「付け足して違う言葉にするんじゃない」

 ◇

幼「そういや、お風呂入れるけどどうする?」
俺「お前は?」
幼「お前が来る前に入ったよ」
俺「どうして?」
幼「どうしてと言われても」
俺「なんと。一人でお風呂入れちゃったの?」
幼「普通はお風呂は一人で入れるものだろ」
俺「我慢出来なくて自分で入れちゃったわけか」
幼「よく分からないけど存在が卑猥だから死刑」
俺「異議あり!」
幼「異議を却下します」

 ◇

幼「お風呂、ぬるくなかった?」
俺「ちぢれ毛が一本も浮いてなかった」
幼「自分の浮かべとけ」
俺「お前じゃなきゃダメなんだ!」
幼「ドラマっぽく言わないでくれない」
俺「なんで浮いてなかったの?」
幼「知らないわよ」
俺「もしかして全部剃っちゃったの?」
幼「なんで剃らなきゃならんのよ」
俺「俺を喜ばすために」
幼「あんたバカじゃないの?」

 ◇

俺「そばまだ?」
幼「もう食べる?」
俺「時間とか決まってるの?」
幼「分かんないけど早くない?」
俺「腹減ったよ」
幼「じゃあもう食べるか」
俺「そばかー…久しぶりだな」
幼「そば、好き?」
俺「『信州信濃の 新そばよりも わたしゃあなたの そばがいい』ってね」
幼「なにそれ?」
俺「都々逸だよ。五七五じゃなくて七七七五で作るやつ。
  『立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は 百合の花』とか
  『ザンギリ頭を 叩いてみれば 文明開化の 音がする』とか、聞いたことあるだろ」
幼「知ってる知ってる。『信州信濃の』……?」
俺「『信州信濃の 新そばよりも わたしゃあなたの そばがいい』」
幼「『信州信濃の 新そばよりも わたしゃあなたの そばがいい』」
俺「…どんなに上手い『そば』よりあなたの『そば』がいい…まあ食べる蕎麦といっしょに居るって意味の側をかけたシャレになってるわけだ」
幼「へえ、面白いね」
俺「つーわけで、俺もそばを食べるのが楽しみってよりいっしょに食べるのが楽しみなわけよ」
幼「なんか今日は本当にキザだな。酔ってる?」
俺「お前に酔ってるのさ」
幼「もうキザは良いからwww」

 ◇

幼「他にも教えてよ」
俺「うーん……。あ、『かわいそうだよ ズボンのおなら 右と左に 泣き別れ』」
幼「あーそれ『ちびまる子ちゃん』で知ってる」
俺「そういえば漫画であったね」
幼「他には?他には?」
俺「そばは良いのか?」
幼「火にかけるだけだから大丈夫」
俺「やっぱり火にかけるだけなんじゃねーか。
  他には……『十日も逢わねば 死ぬかも知れぬ こんなに痩せても まだ三日』……幼なじみのパンツを十日見なかったら死ぬってことだな」
幼「違うだろ」

 ◇

幼「結構おいしかったね」
俺「うん」
幼「もうすぐ来年だね」
俺「そうだなー」
幼「今年は色々お世話になりました」
俺「世話かけた記憶ばっかりだ」
幼「まあ気にしない」
俺「そうする。
  ……よし、おいで」
幼「エッチはまだダメだよ」
俺「くっつくだけ」
幼「わ……」
俺「いい気持ちだなー……」
幼「ひげが痛い」
俺「じょりじょりー」
幼「止めろバカ」
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