お好み焼き編01


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[09/07/10-書き込み]

幼「あ、ご飯のスイッチ押してない」
俺「またかよ」
幼「ごめん」
俺「なんで忘れるの?」
幼「だって、しばらく待ってからスイッチ入れた方が美味しいって……」
俺「ああ、炊けてもすぐに空けないとかああいうのか」
幼「うん……」

お店で働いてた時に当番の奴がご飯のスイッチを入れ忘れてたことが一度あった。

俺「そういえば、なんか炊き方あったな。最後にほぐすとか。
  忘れたけど」
幼「どうしよ、早炊きする?」
俺「でもさ、早炊きとかするならすぐにスイッチ入れた方が味がましだったんじゃないの?
  なんかここで早炊きしたら本末転倒なような……」
幼「だよね……うう」
俺「すぐに悪くなるおかずあるの?」
幼「えっと……」

ガサゴソ。

幼「多分ない」
俺「みお、お腹は?」
幼「お腹すいた!」
俺「外に食べに行かない?」
幼「何食べるの?」
俺「お好み焼き」
幼「行く!」

 ◇

[お好み焼き屋]

幼「あ、たこ焼き!」
俺「気に入った?」
幼「たこ焼き作って良い?」
俺「もちろん」

ここはテーブルによってはたこ焼きの鉄板も付いていて、たこ焼きが作れる。
話したかどうか忘れたが、みおはたこ焼きの作れるお好み焼き屋が大好きだ。
俺が住んでた所の近くに一軒あったのだが、俺がみおの家に転がり込んだのでそこに行くことはなくなってしまった。
そして、ひょんな事からこのお店を知ったのだ。

娘「いらっしゃ……あ、来てくれたんですか」
俺「ああ、居たの?」
娘「ひっどー」
俺「えー、なんだ……妻ですって言っちゃって良いのか」
幼「はじめまして」
娘「あ、はじめまして。こちらかあちらのお席どうぞ」

ここは娘のバイト先だ。一度来てくれと言われていたので、丁度良い機会だと思い来てみた。

おっさん「おーい、これなんだけどさ」
娘「はーい!
  ……また後でね」
俺「はいはい」
幼「……誰?」

あれ、なんかこわい。

俺「あのハンカチの子だよ」
幼「ああ……和君が優しーくしてあげた子ね」
俺「いや、別にそんな優しくしたわけじゃないよ」
幼「合鍵のお礼をくれるほど感謝されてるのに?」
俺「あれは別に……そんなに意味はないってかさ……ね?」
幼「……ここ和君のおごりだから」
俺「えっ、それはちょっと……」
幼「何?」
俺「いや……おごります」

 ◇

幼「ビール飲もうかな」
俺「それが良いですよ」
幼「酔わせた方が楽とか思ってない?」
俺「そんなことないですよ」
幼「和君は?
  仕方ないから飲ませてあげるわよ」
俺「ウーロン茶お願いします」
幼「すいませーん。
  とりあえずビールとウーロン茶」
俺「あとじゃがバタ」
幼「とりあえずじゃがバタはおかしい」

 ◇

娘「あの、もう終わりなんだけどいっしょに食べて良い?」
俺「えっと、みお良いかな?」
幼「うん」
娘「すみません。
  じゃ、着替えてきます」

トタタタ……

俺「んじゃ、こっち空けて俺がお前の隣行くか」
幼「若い子が隣の方が嬉しいんじゃないの?」
俺「お前が隣に居ることが何よりも一番嬉しいよ」
幼「恥ずかしいからここでそのノリは禁止」
俺「よっと」
幼「あー汚れる」
俺「ありゃ」

イカのソースみたいなのが服の袖に付いてしまった。

俺「ハンカチあるよ」

一応持ってきた例のハンカチを渡す。

幼「貸して」

汚れた場所に水を垂らしてポンポンとおさえて拭き取る。

俺「うまいじゃん」
幼「誰かがよく汚すからね。拭くの下手で広がるし」

 ◇

幼「もう良い?」
俺「うん。それにしてもすごいなあ」
幼「意味わからんとこで感心するな」
俺「ねえ、手繋いで良い?」
幼「えっ、何で!?」
俺「見えないから恥ずかしくないかなと思って」
幼「手繋いでたら食べられないだろ」
俺「俺は元々左利きだから箸なんかは両利きみたいなもんさ。
  こういうのなら左手でも十分食えるよ」
幼「ふーん……」
俺「良い?」
幼「別に良いけど」
俺「へへ……」

みおの手をぎゅっと握って笑う。

幼「何よ……」
俺「ドキドキするね」
幼「ドキドキなんてしないもん」
俺「そっか。俺はすごいドキドキするよ。
  大好きな人と手を合わせてるからね」
幼「……ありがたく思いなさいよ」
俺「みおがドキドキしてくれないの、少し残念だな」
幼「バカ……ドキドキしてないわけないでしょ」
俺「良かった」
幼「恥ずかしい……」
俺「大丈夫だよ、誰も見てない」
幼「そうだけど……」
俺「目立たない場所にして良かったね」
幼「最初からこのつもりだったの?」
俺「ううん、みおのヤキモチがかわいくて手を繋ぎたくなった」
幼「ヤキモチなんて焼いてないよ」
俺「あれ、勘違いか。
  でもなんかすごくかわいかったよ」
幼「いつもかわいいでしょ」
俺「ああ、そうだな。みおはいつも素敵だ」
幼「うう……何言ってんのこの人。もうやだ」
俺「なんか顔赤いよ」
幼「お前のせいだろ……」

 ◇

娘「ふいー、頼んできた」
俺「何頼んだの?」
娘「チーズ天とアイス!」
俺「ねー、ここガーリックライスないの?
  俺ガーリックライス好きなんだけど」
娘「聞いてみよっか」
俺「あ、いや、ないなら別に……行っちゃった。
  あいつたまに人の話を最後まで聞かないんだよな」
幼「ぶはっ、ごほごほ」
俺「なんだよ汚いな」
幼「けほ……なんかツボっちゃった」
俺「ほら」
幼「んぐ……ふう」
娘「あのね、まかないで作ったことあってその材料と同じで良ければって!」
俺「あ、じゃあ頼む。
  本当にガーリックだけで良いから」
幼「というか野菜食べられないでしょ」
娘「分かった、ガーリックだけね」
俺「いやあ、聞いてみるもんだな」
幼「あの子がいて得したね、あんた」
俺「たしかに」

 ◇

娘「はい、ガーリックライス」
俺「……」
幼「どうしたの?」
俺「よく考えたら作り方分からない。自分で作ったことなかったかも」
幼「適当にやりなさいよ」
俺「みおの作ったのが食べたいな」
幼「はいはい、作れば良いんでしょ」
俺「ありがと」
幼「でも、その時の子みたいに上手く出来るか分からないからね」
俺「別に女の子と行ったって言ってないじゃん」
幼「でも女の子なんでしょどうせ。男に誘われても行かないでしょうが」
俺「まあそうだけど」
娘「すごーい、お見通しって感じ」
俺「二人の絆の力さ」
娘「ラブラブだあ」
幼「ただの腐れ縁です」

 ◇

幼「ちょっと失敗しちゃった。食べてみて」
俺「そんなことないよ。良い感じじゃん」

たこ焼きの形が気に入らないようだが、ちゃんと焼けるだけでもすごいと思う。

俺「うん、美味い」
幼「じゃあ私も食べよう」
俺「あれ、俺毒味させられたの?」
幼「和君に先に食べさせてあげたんだよ」
俺「そうだよね」
娘「あはは、良いなあ」
俺「何が?」
娘「彼氏出来たって言ったよね」
俺「うん」
娘「たまに彼氏こわいから」
俺「まあいやらしい目で見られるのは仕方ないよ」
娘「違う違う、和君みたいなのはないんだけど」
俺「お前まで和君って言うなよ」
幼「あ、こいつにジロジロ見られた?」
娘「うーん、若干?」
幼「セクハラで訴えて良いから」
俺「み、見てないよ」
娘「冗談ですよ」
俺「なんだ冗談か」
幼「でも確実にジロジロ見た心当たりがありそう」
俺「いや、男は『見てた』とか『見てきた』とか言われると見てなくてもドキッとしちゃうんだよ」
幼「見てないのに言われることってあるの?」
俺「たまにあるよ。
  普通に歩いててコンビニの前に座ってる奴らが『てめえ何見てんだよこら!殺すぞ!』みたいな感じで。
  ドキッとする」
幼「ドキッの意味が違うだろ」

 ◇

娘「それで、彼氏がこわい話に戻りますけど」
俺「うん」
娘「彼氏に誘われて映画観に行くじゃないですか」
俺「うんうん」
娘「つまらないから寝るじゃないですか」
俺「ふむ」
幼「え、今のスルーで良いの?」
娘「起きたら怒ってるんですよ」
俺「寝顔が見れたのに?」
娘「そうなのです!」
俺「寝顔をメモリーしてトイレで一仕事してくれば落ち着いたのにね」
娘「どうですこれ」
俺「そんなの簡単さ、娘さん」
娘「わお」
幼「何このノリ……」
俺「今度はエヴァンゲリオンを観に行けば良いんだ。エヴァなら寝ないでしょ」
娘「その手があったか!」
幼「そういう問題?」

 ◇

俺「DVDでも貸そうか?
  少女漫画好きだよね、プリティウーマンとかユー・ガット・メールとか良いんじゃない?」
娘「なんか聞いたことある」
俺「自分の趣味に合わせればさほど寝ない。寝て怒られるぐらいなら次からはお前が選んだ方が良いよ」
娘「そうする」
俺「これは家の中でもそうだな。彼女といっしょなのにテレビで野球観戦してめちゃくちゃ熱くなる奴とかいるから」
娘「あ、彼氏野球好きだからそれやりそう」
俺「そういう時、お互いチャンネルを譲り合うと。
  仕方ないから無難にロンドンハーツにでもすると」
幼「ロンドンハーツって無難か?」
娘「二人も譲り合ってるの?」
俺「いや、俺はみおがテレビ使ってたら携帯に録画してるよ」
娘「えー優しい」
俺「別に俺が我慢してるわけじゃないんだけどね。自然になんかそうなった」
娘「分かる分かる」
幼「チャンネル争いをするって発想がまずなかったね」
俺「争っても勝てないからな」
幼「失礼ね、譲ってあげるのに。千円で」
俺「金取るのかよ」

 ◇

娘「でも寝るってそんなに腹立つかな?
  私なら、疲れてるのかなぐらいにしか思わないけど」
俺「どう思うかは相手によるだろうけど、まあ眠い時はあるよな。
  俺もそういうことしちゃったことあるよ」
幼「そんなことあったっけ?」
俺「昔付き合ってた人で、初めてのデートで寝過ごしたことある。
  しばらく電話出てくれなかった」
幼「最低」
俺「眠くてさ」
娘「眠いのはどうしようもないよね」
俺「でも、みおとはそういうのあんまりないんじゃないかな」
娘「えらーい」
幼「寝ると後がこわいって分かってるからでしょ」
俺「みおは、俺の趣味とか体調に合わせてくれるからね。
  無理に興味ないことに連れてかれたり、疲れてる時に誘ったりしない。
  だから退屈で眠かったり疲れて眠かったりってのがあんまり記憶にないな」
娘「休ませてくれるんだ」
俺「そうだね、それに仕事か何かでデートがダメになっても、無理なスケジュール入れたりわがまま言ったりとかもないしね。
  だから、俺は楽だけどみおには退屈な思いをたくさんさせてると思うよ」
娘「うわーみおさんすごい。大人って感じ」

大人だけどな。

幼「まあこいつ貧弱だからこきつかうとすぐ熱が出てダメになるし。
  たまに休ませないとね」
俺「なんかどっかのゲーム機みたいだな」
娘「あはは」
ツールボックス

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