黄17


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925 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[age] 投稿日:2009/11/16(月) 07:40:00.73 ID:VJ.Pv.Q0
夜中の1時。
書類を前にしてうとうとする赤。

赤「んっ、…いけね、寝てた」
赤「もう1時かぁ…、コーヒーでも飲むかな」

一度、大きな伸びをして席を立つ。
廊下に出て、曲がり角を左に。
台所の電気を点ける。
いつも青に煎れるコーヒーを作る元気はなく。
インスタントの粉をコップに落とした。

赤「この調子だと、徹夜かもなぁ…」

温かいコーヒーを胃に流し込む。
テーブルにコップを置いたとき。
入り口に小さな影を見付けた。

黄「赤ぁ…」

赤「あっ、黄」
赤「ゴメンっ、起こしちゃったか?」

黄「ううん、僕も眠れなくて…」

赤「黄が?珍しいこともあるね」

黄「報告書を書いてたんだけど、…全然進まなくて」

赤「なるほどね、何か分からないとこでもあるの?」

赤「うーん、今日の戦闘で壊しちゃった街灯の言い訳が思い付かなくて…」

赤「ははっ、…あれか」
(気付いたら折れてたからなぁ、どーゆう腕力してんだか…)

黄「ねぇ、赤ってこうゆうの得意でしょ?ちょっと手伝ってよ」

赤「あぁ~、別に構わないけど…」
(…徹夜決定だな、orz)

黄「やった!じゃあ早速僕の部屋行こう♪」

赤「ちょ、行く!行くから、引っ張るなって…!」

926 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[age] 投稿日:2009/11/16(月) 07:42:15.60 ID:VJ.Pv.Q0
煎れたてだったはずのコーヒーが冷めていく。
黄の部屋に付いたときには、もうすっかり忘れていた。
相変わらず黄色一色の偏食家。
見慣れた部屋の中にお邪魔する。

赤「相変わらず黄色好きだね…」

黄「だって僕のイメージカラーだろ?」

赤「まぁ、そうだけど」
(確かにぴったり当て嵌まるよなぁ)

黄「そんなことより、早く!一緒に考えてよ」

赤「はいはい、えっと…、街灯壊した言い訳だっけ?」

黄「うん」

赤「ん~…、そうだなぁ…」
(ってか、街灯ってそんなに簡単に壊れるものなのか?)

黄「何かないかなぁ?」

赤「ちょっと待ってくれ、俺も考えてるんだ」

あれこれと二人で案を出すが、どれも酷いもので。
小学生レベルのものばかりだった。

黄「もぉ~!全然思い付かないよ!」

赤「ちょっ、黄…!皆寝てるんだから、もう少し静かに…!」

黄「あっ!ゴメっ…!」

ちらりと時計に目をやる。
二人で作業を始めてから一時間が経過していた。

黄「ふぅ…、やっぱり報告書って難しいね」

赤「ん、まぁね」
(街灯を壊した言い訳考えるの初めてだし…)

赤がしたように大きな伸びをする黄。
まるで猫のようなその様子に、自然と頬が緩んだ。

927 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[age] 投稿日:2009/11/16(月) 07:44:10.52 ID:VJ.Pv.Q0
黄「なにニヤニヤしてんの…?」

赤「へっ…!?」

黄「さては、やらしいことを考えたなぁ!?」

赤「い、いやっ、そんなんじゃ、へぶぅ!!」

黄「なーんて冗談♪軽い正拳突きだよ、って……赤!?」

赤「…うぅ」

街灯をへし折る黄の正拳突きは、赤にとっては冗談で済まされず。
泡を吹いて倒れてしまった。

黄「ど、どうしよっ…?」
黄「とりあえず、横にしないと…」
黄「よいしょ、っと、ベッドに寝かせて…」
黄「えとっ、えとっ…」

しかしさすがは赤。
伊達に普段から黄の相手をしてはいない。

赤「うっ…!んん~…、ここは?」

黄「あっ、赤!?気が付いた!?」
黄「よかったぁ…」

赤「え~と、黄の手伝いをしてて…」
赤「なんで俺はベッドで寝てるんだ?」

黄「ゴメン、赤…」
黄「冗談のつもりだったんだけど…」

赤「あぁ~…」
(思い出した、全部…)

黄「ホントにゴメンね…」

あまりにしゅんとしている黄。
その姿を見ては怒る気力も消え失せて。
頭を撫でながら、優しく語りかける。

赤「大丈夫だよ、黄」
赤「いつも黄に鍛えてもらってるから何ともないよ」
(気絶はしてしまったけど…orz)

928 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[age] 投稿日:2009/11/16(月) 07:45:47.74 ID:VJ.Pv.Q0
黄「うん、…ありがと、赤」

赤「さぁ、早く報告書を終わらせて寝よう」

黄「うん!」

さらに時間をかけること一時間。
ようやく提出できるものを書き上げた二人。

赤黄「「できたー!」」

黄「助かったよぉ、赤」
黄「ホントにありがとね♪」

赤「いえいえ、どういたしまして」
赤「それじゃ、俺部屋に戻るね」

黄「あっ、待って…!」

赤「…?」

ドアノブを掴んだ手と逆の手を引かれる。
その馬鹿力には敵わず、赤の上体が思い切り下げられた。
倒れないようにバランスを保つ赤の頬に、柔らかいものが触れる。

赤「えっ…!?」

黄「ありがとう、とオヤスミのキスだよ…」

耳まで真っ赤になった黄が言い放ち。
ついさっきとは打って変わって、赤を部屋から追い出す。

黄「それじゃ、オヤスミっ!」

赤「あ、あぁ…」

真っ直ぐ自分の部屋に向かう赤。
途中で台所のテーブルが目に付いた。
置かれたままのコーヒーカップ。
中身を飲み干して、気持ちを落ち着ける。
すっかり冷えたコーヒーだったが。
自分の手で触れた頬には、黄の体温が残っている気がした。

(徹夜も、悪くないかも…)
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