パラレル・前編


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255 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/13(木) 04:15:48.64 ID:nRzlT2AO
【…さよなら】

戦隊基地 ロビー

青「赤…コーヒーを頼む…」

赤「……………」

青「赤?どうかしたのか?」

赤「…あ!?…いやちょっとぼーっとしてまして…何か?」

青「?…コーヒーを頼む…それと…気を抜くなよ…?」

赤「…はい………」てくてく…

青「……赤…?」
戦隊基地 赤自室

とぉうるるるるるん…ガチャ!

赤「はい、赤です…え?わかりました…直ちに…」

指令室

赤「赤です」コンコン…

?『入るのじゃ』

赤「失礼します…」プシュ!

?「おお、赤!久しいのぅ!…そなたに会えず、わらわは毎晩枕を濡らしおったのじゃぞ?」

赤「…え?…失礼ですが…どなたで?(知らないぞ…こんな娘は…?)」

?「…わらわを忘れたと申すのか?…酷いヤツじゃのう…ぐすん…」

赤「しかし…こんな小さな女の子の知り合いなんて俺には…(…金先輩にしゃべり方が似てるけど…金先輩はもう…)」

?「…ほほほ…気付かぬのも無理はないがのぅ…わらわとてこの姿が自分自身とは思えぬ…」

赤「…どういう…?」

金「…わらわは金じゃ…こんな姿だがのぅ…」

256 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/13(木) 04:17:12.07 ID:nRzlT2AO
【…さよなら】②

赤「…金先輩!?ありえない!…そ、そんなはずが…」

金「ほほほ…驚いたであろ?…わらわも驚いておる…目を醒ませばこの姿だからの…」

赤「…し、しかし…金先輩はあの時…爆発に巻き込まれて…」

金「…そうじゃ…わらわも覚えておる…しかしここにおる…どうやら蘇ったようじゃのぅ!ほほほ…」

赤「…………(…俺は今…確かに金先輩と話している…でも…この姿は…)」

金「…いや、正確にはクローン実験で蘇らされた…と言った方が正しいかのう…防衛本部にの…」

赤「人体実験!?そんな馬鹿なッ!?」

金「落ち着くのじゃ!赤!」

赤「ぐっ…」

金「この有様を見るに…本部では研究がだいぶ進められていたようじゃ…しかも実用段階にまで達しておるとは…なかなかやるのう…」

赤「…しかし…防衛本部がこんな…」

金「それだけ苦しいということじゃろう…おそらくわらわは試験的に造られたのであろうな…」

赤「試験的!?…しかし何故今頃になって…」

金「…もうボケたのかえ?赤…今の戦況を考えてみるのじゃ…わかるであろ?」

赤「…均衡を保っているはずでは?」

金「…なに?知らんのかえ?…セクター3が墜ちたと聞いておる…」

赤「…馬鹿な!?定時報告でもそんな情報は…!」

金「…残念じゃが本当じゃ…つい先日制圧されたようじゃ…じきに報告されるであろ…」

赤「…………」

金「…組織によるセクターの制圧…この意味がわかるか?」

赤「…意味…?」

257 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/13(木) 04:27:23.13 ID:nRzlT2AO
【…さよなら】③

金「…まったく…ほんにボケたのぅ…赤…組織の支配力が国家レベルに及んだと言えばわかるか?」

赤「…国家…まさか…軍…」

金「…そうじゃ…今までのような小さな小競り合いでは済まなくなる…なにせ相手は国じゃからな…」

赤「…均衡が崩れる…?」

金「…制圧されたのがセクター3じゃ、物資を始め様々なデータも手に入れたであろうな…間違いなく戦況は傾くのぅ…組織に」

赤「…一刻も早く奪還しなければ!…いやしかし…」

金「そう焦るでない…本部も大規模な反攻作戦をするつもりじゃ…わらわもおそらくそのために造られたのであろう…」

赤「…反攻作戦?」

金「各エリアの戦隊メンバーから選抜隊を作り、セクター3の奪還作戦を決行するようじゃ」

赤「…戦抜隊ですか?」

金「…うむ…かなり急いだのであろうな…で…わらわの姿もこれじゃ…もう少し成長した姿なら赤にも喜んでもらえたのにのぅ…残念じゃったな…ほほほ」

赤「金先輩…笑いごとではないですよ…にしても作戦と金先輩にどういう関係が…?」

金「ちっ…相変わらず堅いヤツじゃのう…セクター3を始めとした激戦区の陥落は本部も懸念しておったのじゃろう…戦力の補充としてわらわは造られたのじゃ…ちと早過ぎたようじゃがな…ほほほ…」

赤「…そんな…こと…許されるはずが…!!」

金「…残念じゃが議会はよしとしたようじゃな…わらわはここにおるしのぅ?」

赤「…前線で戦う我々には…意見をすることすらできないのですか!?これでは組織となんの変わりもありません!!」

金「…そうじゃな…人権を無視した戦力の増強…これでは組織と何も変わらん…どこで道を誤ったのか…しかし…」

赤「…しかし!?本部のなにを擁護すると言うんですか!?」

金「赤…落ち着くのじゃ…このままでは世界は組織に支配されるのじゃぞ?」

赤「…くっ!」

金「…戦隊がかような手段をとることは許されるものではない!…が現在の我々の戦力では…」

赤「…ならば後進の育成を…!」

258 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/13(木) 04:29:41.27 ID:nRzlT2AO
【…さよなら】④

金「…時間がないのじゃ!お主とて解ろう!?戦隊員の通る適性という狭き門…厳しい訓練…そして戦隊員として完成するまでの時間…お主が一人前と認められるようになるのにどれだけ掛かった!?」

赤「…し、しかし…」

金「…組織は待ってはくれんのじゃ…わらわとてこのような体など…戦うためだけに造られた体など…欲しくはなかったのじゃ!!…たとえあの時にわらわの命が尽きていようとなッ…!」

赤「…金先輩…」

金「…すまぬな…話がそれたの…選抜隊の話じゃが…なぜ赤だけ呼んだのかわかるかの?」

赤「…そういえば…そうですね…これだけ重要な話をなぜ俺だけに…?」

金「今回の作戦…失敗はもちろん…成功しても生き残るのは難しいじゃろう…」

赤「…え…?」

金「この作戦には多くの戦隊員が集まる…組織にしてみれば絶好の機会ではないか?」

赤「…確かに…」

金「組織にしてみれば返り討ちにできればそれでよし…できなければ…戦隊員ごとセクターをボンッ…じゃ…たとえセクターを失っても弱体化した戦隊などすぐに蹴散らせるじゃろ?」

赤「…………」

金「組織は世界中に散らばっておる…戦闘員の補充もすぐじゃ…」

赤「…かといってこのままでは…」

金「すぐに世界は組織に屈するのう…」

赤「…本部の狙いは…時間稼ぎ…ですか?」

金「…ふっ…ようやっと目を醒ましたようじゃの…その通りじゃ…本部の考えは…」

赤「…我々がセクターを巡り、戦闘を続けることで時間を稼ぎ…その間に金先輩のような戦隊員を増員すると?」

金「うむ…もし我々が組織とともに全滅したとしても…時間は稼げる…組織とてせっかく得た大規模な拠点を守るため人員は惜しまぬじゃろうからな…組織とて弱体化するじゃろ?」

259 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/13(木) 04:31:09.86 ID:nRzlT2AO
【…さよなら】⑤

赤「…それが本部の考えですか…?」

金「…そうじゃ…とわらわは思うのぅ…出来れば赤にこんな腐った話はしたくなかったのじゃが…」

赤「…知らないよりはマシですよ…で…金先輩はこの基地から俺を選抜隊に加えるつもりですか?」

金「……すまぬ…この基地でこんな話ができるのは…赤しかおらなんだ…」

赤「………」

金「………」

赤「…わかりました!志願しますよ!」

金「……それはほぼ死と同義じゃぞ…?」

赤「俺しかいないんでしょ?…それにあいつらにこんな任務は…(巻き込む訳にはいかない…)」

金「………すまぬ…本当に…すまぬ…」

赤「よしてくださいよ!まだ死ぬって決まったわけじゃないですし…やられる前に組織を潰せばいいんですよ!(…あいつらの為に…)」

金「………しばらく見ぬうちに…頼もしくなったのう…惚れてしまいそうじゃぞ?」すりすり…

赤「…や、やめてくださいよ…俺にそっちの趣味はないですから…(俺が犠牲になれば…)」

金「…つれないのう…」

赤「…後5年は待たないと…(…………)」

金「ふっ…そうじゃな…後5年か…期待しておるぞ?」

赤「…ははは…努力しますよ…(…これでいいんだ…これで…)」

金「…………」

260 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/13(木) 04:33:57.29 ID:nRzlT2AO
【…さよなら】⑥
戦隊基地 食堂

赤「…というわけでこのたび療養中だった金先輩が戦隊に復帰されました!」

金「よろしく頼むのじゃ!」

黄「うん、よろしくね!」

桃「先輩~?ただのガキじゃない?ねぇ、緑?」

緑「…よろしく…」

桃「…シカト!?」

黄「青…?どうしたの?」

青「ん?…いやなんでもない…こちらこそよろしく頼む…」

金「うむ!」

赤「では挨拶が済んだところで…歓迎パーティーを行う次第であります!」

黄「わーい♪」

緑「……♪」

桃「…シカト…」

青「…………」チラッ

赤「ではカンパーイ!!」

1時間後

黄「あはは~…」ぽー…

緑「……………」ぐて~

桃「うっ…うっ…なんで…」グビグビ…

261 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/13(木) 04:36:14.45 ID:nRzlT2AO
【…さよなら】⑦

赤「…金先輩…ここは俺以外未成年ですよっていいましたよね…?」

金「…ん~?知らんのー?…ヒック…なぁに、わらわなんぞ八つの頃からちびちびやっておったのじゃ…気にするでないぞ?」グビッ…

赤「…今日だけですよ?(つまみを作ってる間に…目を離した俺が悪かったな…)」

金「うむうむ…苦しゅうない、苦しゅうないぞ?ほほほ…」グビッ…

赤「…ダメだなこりゃ…(…それにしても…青がいたのに…なぜ?こんなこと許すはずが…)」てくてく…

ベランダ

青「…………」

赤「ん?青さん…こんなところにいたんですか…?」

青「…ん…赤…?」

赤「…もしかして…飲んでます?」

青「ふふ…少しだけ…」

赤「…ほどほどにしてくださいね?それとあんまり夜風にあたるのは…むぐっ…」

青「…わかっているよ……それより少し…話さないか?」

赤「むがむが…(酔ってるよなぁ…これ…)」

青「ふふ…すまない…これでは話しができないな…」パッ…

赤「…ふぅ…どうしたんですか?青さんらしくないですよ?」

青「…………」

赤「…青さん?」

262 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/13(木) 04:39:10.42 ID:nRzlT2AO
【…さよなら】⑧

青「…赤…何かあったんだろう?」

赤「!!…何がです?」

青「…ごまかすな…最近何か考えごとをしている時間が増えた…」

赤「…………」

青「…私に言えないことか…?」

赤「…異動…」ぼそっ…

青「…いまなんて…?」

赤「…俺…異動するんです…今度…」

青「……そう…か…」

赤「……はい」

青「…いつだ…?」

赤「…すぐです…明日にでも…ほんとはこのパーティーの後言うつもりでした…」

青「…………」

赤「…………」

青「…ふふ…」

赤「?」

青「…なら…最後まで…私には敬語だったことになるな…」

赤「…え?…まあ確かに…」

青「…最後…まで…か…」

赤「…青さん?」

青「…ふふ…そうか…そうだな…ふふふ」

赤「?」

青「…そんなに私は…赤にとって…恐ろしい存在…だったか…?」

赤「…青…さん…?」

263 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/13(木) 04:40:45.40 ID:nRzlT2AO
【…さよなら】⑨

青「…私のことを…赤は…どう…思っていた…?」

赤「………」

青「…私にとって…赤は…っく……ぐずっ…だった…ぐす……」

赤「あ、青さん!?」

青「私だけ…っく…敬語っ…が…崩れることが…ぐす…なかった…ひっく…」

赤「そ、それは…」

青「…私…ひっく…だけ…ぐす……うっ…」

赤「…………」ぎゅ…

青「!?…あ…か!?…ひっく…」

赤「…俺にとって…青は……」

青「…っく…わたっ…しは…?」

赤「……大切な仲間だ…大切な…」ぎゅ…

青「…そう…かっ…ぐず…」

赤「ああ…そうだ…クールに見えて実は怒りっぽくて…」

青「!ぞれ…は…ぐず…」

赤「…だけどたまにすごく可愛くて…」

青「!?…うっく…あ…?」

赤「…俺は…そんな青を…」

青「…わっ…たしっく…?」

264 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/13(木) 04:42:20.06 ID:nRzlT2AO
【…さよなら】⑩

赤「………」スッ…

青「…あ…?」

赤「…大切な仲間だと…思ってる…」

青「ッ…!!」

赤「…それじゃあ…ね」てくてく…

青「…わっ…たし…ひっく…はッ!」

赤「…え?」くるっ

青「…私は…ぐず…赤がっ……す…きだッ!」

赤「……青…」

青「…赤の…ひっく…こと…が…ぐずっ…私は…」

赤「…ありがとう…」てくてく…

青「あ…赤…っく…うぅ…うあああ…」

通路

赤「………(…青が…俺のことを…)」てくてく…

赤「はははっ…どうしよう…すごい嬉しい…」てくてく…

赤「…だけど…もう……」てくて…ピタッ

赤「…俺は…さよならだ…」

312 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/14(金) 18:50:14.22 ID:KB9wI6AO
【いってらっしゃい】このパラレル…今週末には終わらせたいな

戦隊基地 玄関 早朝

金「…よいのか?挨拶もせず…」

赤「ええまぁ…手紙も置いてきたし…ってか金先輩がお酒なんか飲ませるから…」

金「…ん?…古来より別れの席は酒と決まっておるからのぅ?」

赤「…別れ…ですか…」

金「ほほほ…なにをしんみりしておる!再会の席もまた酒じゃ!別れを酒で惜しんだ後は再会を酒で祝うのじゃ!」

赤「…俺は飲んでませんがね…勝手に始めるし…だいたいお酒なんてどっから…」

金「秘密じゃ♪…それにお主が飲まんかったのは誰かさんとよろしくやっておったからじゃろ?…のぅ…ベランダで何を話して『やめてください!』

赤「…たいした話しはしてないですよ…早く行きませんか?」

金「…これはすまんかったようじゃな…じゃがのう…」

赤「…まだなにかあるんですか?」

金「お主にお見送りが来たようじゃ…わらわがここにおるのは無粋じゃな…先に行っておるからのぅ…」とことこ…

赤「…見送り…?」くるっ

313 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/14(金) 18:51:58.40 ID:KB9wI6AO
【いってらっしゃい】②

青「…………」

赤「…青…」

青「…行くのか…?」

赤「ああ…急がないとな…(…目が赤い…寝てないのか…?)」

青「…そうか…これを持っていけ…」つ小箱

赤「…これは…?」ごそっ…

青「…まて…ここでは開けるな…お守りのようなものだ…」

赤「…お守り…ありがとう…」

青「……うむ…」

赤「…それじゃ…お別れだな…さよな…『いつか!』」

赤「え?」

青「…いつかここに…帰って…くるのだろう…?」

赤「……さぁ?それは…『はっきり言え!』

青「…頼む…」

赤「…帰って…(…来れるはずが…)」

青「…………」

赤「…………」

青「…………」

赤「…帰ってきますよ…ここには俺の…(…仲間達が…大切な人が…)………家見たいなもんだからね…」

314 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/14(金) 18:54:44.42 ID:KB9wI6AO
【いってらっしゃい】③

青「……なら…!」

赤「……?」

青「さよならなんて言うな!

赤「!」ビクッ

青「…帰ってくるのだろう?…『行ってきます』…だ…」

赤「…青……わかった…行ってきます!」

青「…う…む…いって…らっしゃい…ぐす…」ふるふる…

赤「…あ、青さ『早く行け!』

青「…ぐす…また…な…ひっく…」タタタ…

赤「………」

金「…遅いと思ったら…なんじゃ…女を泣かせるとはお主も…いや…すまぬ…」とことこ…

赤「…なに謝ってるんですか?…さて、行きましょう!」

金「…うむ…そうじゃな…時は金なりとよく言うからのぅ…」

赤「…いまさらですけど…その姿の金先輩が言うとすごい違和感が…」

金「なんじゃと!これでもお主なんぞより人生経験は豊富じゃぞ!?そのわらわが言っておるのに…!」

赤「…はいはい…あと20年たったらよーく聞かせていただきますよ?」

金「…こわっぱが…言うようになったではないか…!今からお主の体によーく…ん?…お主……」

316 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/14(金) 19:13:32.63 ID:KB9wI6AO
【いってらっしゃい】④

赤「?…なんです?」

金「…ふん…やめじゃ、やめじゃ!はよう乗ってやらんと運転手がかわいそうじゃかならのぅ…」

赤「………」チラッ

運転手「………」じー

金「…じゃろ?」

赤「…確かに…じゃ、今度こそ行きますか!」

金「……そうじゃの…張り切って行くかのぅ!」

赤「…うす!」タタタ…

金「…酷い顔じゃのぅ……当たり前じゃな…誰も死にたくなどなかろう…特に大切なものに気が付いた者はのぅ…まったく…あのニブチンめ…今頃になって…」

赤「金先輩~?」

金「すまぬ!今行くのじゃ!(…赤はわらわが引き込んだ…じゃが…かわいい後輩をむざむざ死なせはせん…いや…誰も失うものか…)」トテテ…

青自室

青「…ぐす…また……」

青「…会えるんっ…だろう…赤…っく…」

青「…ぐす…ひっく…うぅぅ…赤ぁ…」

321 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/15(土) 17:36:46.22 ID:.niBjMAO
【赤がいない】

戦隊基地 食堂

黄「おはよー!」ガチャ!

桃「………」

青「………」カチャカチャ…

黄「…あれ?青?…赤は?」

青「…今日付けで異動だそうだ…金先輩とな…」カチャカチャ…

黄「……え…?」

青「………」てくてく…

黄「そんな!?…僕には一言もなかったよ?…からかってるんでしょ…?」

桃「…こんなことであんたをからかう訳ないでしょ…あたしもさっき初めて聞いたわ…」

黄「…嘘だ!!……ねぇ?…嘘なんでしょ?ねぇ!?嘘って言ってよ!!」ぐいぐい

青「…嘘じゃない…手紙もある」つ手紙

黄「…嘘だよ…赤が…」がさがさ…

桃「………」

黄「………なんだよ…これ…」ふるふる…

桃「…ほんと…信じらんないわ…あの赤が選抜隊なんかに選ばれるなんてね…」

黄「…任期未定って…ならいつ帰って来るの!?」

青「…知らん…任務が終われば帰ってくるだろう…」

桃「…けっこう長そうね~…この手紙の他に仕事のマニュアルまで置いてったみたいだし…」

黄「…そんな……なんで…みんなそんなに落ち着いていられるの!?…黙って出ていかれたのに!?」

青「!」

322 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/15(土) 17:38:26.26 ID:.niBjMAO
【赤がいない】②

桃「…急だったんでしょ?手紙にもそう書いてあるじゃない……それに…」

黄「…そんなの勝手な都合じゃ『うっさいわね!!』

桃「いまさら…いまさら騒いだって赤は今頃空の上よッ!!こっからじゃどうしようもないじゃないのッ!!あんたはいちいち説明してやんないとわかんないのかしら!?」

黄「!?…僕だってそんなことはわかってるよッ!!だけどッ…こんなの…挨拶もなしにいっちゃうなんて……そんなの…」

桃「…あたしだってそう思うわよ!…だけどッ!…なんで…こんな急に…昨日だってそんなそぶりなんて全然…」

青「…………」

緑「…………」ガチャ…

黄「…………」

桃「…………」

緑「…?…どうしたの…?」

黄「……これ…」つ手紙

緑「……手紙…?」がさがさ…

緑「…これ…は…」

桃「…見ての通りよ…あの馬鹿…帰ってきたら…ただじゃ済まさないんだから…」

緑「…………」とてて…ガチャ!

黄「…最低だよ…赤…」

青「…………」

324 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/15(土) 19:31:31.99 ID:.niBjMAO
【…またね…】

戦隊基地 ロビー

青「………」ずずっ…

青「…まずいコーヒーだ…」

青「…いれかた次第で同じ豆でもまったく味が違うんだな…」

青「………」

青「…あれから3日か…御飯と任務以外誰も部屋から出てこない…」

青「…ショックだったろう…私も…」

青「…いや…挨拶ができた私はマシなほうか…」

青「………」ずずっ…

緑「………」とことこ…

青「…ん?…どうしたんだ?緑…その荷物は…?」

緑「…話がある…」

青「…ふむ…?」

緑「…セクター3が墜ちたのは知ってる…?」

青「…うむ…数日前に報告を受けた…」

緑「…なら選抜隊の構成員ことも…?」

青「?…手紙に書いてあっただろう?『…金先輩を始め、各地区からの戦隊員を集めた選抜隊に参加し、セクター3の奪還を目指す…』とな…」

緑「…おかしい…」

青「…何がだ?別におかしなところなど…」

緑「…これを見て…」つ書類

青「…なんだ?これは…?」

325 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/15(土) 19:32:47.00 ID:.niBjMAO
【…またね…】②

緑「…各選抜員の情報と元の担当地区を照らし合わせた…」

青「……こちらのリストは?」

緑「…選抜隊員の中で…担当地区欄の記載が謝っているか、記載がない戦隊員の一覧…」

青「…こんなにか?…3分の1近いぞ…?」

緑「…金先輩もリストに入る…」

青「?…怪我で戦線を離脱していたからじゃないのか?…それか新しい戦隊員…いや、しかしこの重要な作戦に…」

緑「…私たちがここに配属されてそろそろ2年になる…あの見た目はありえない…」

青「………」

緑「…金先輩について調べてみた…」

青「…何がわかった?」

緑「…なにも…というより端末から得られる戦隊員としてのデータが存在しない…つまり『金』は戦隊に存在しない…」

青「…馬鹿な!偽物だとでも言うのか?…身分証やカードキー…なにより赤が認めていたんだぞ!?」

緑「…金だけじゃない…そのリストに入っている選抜員もデータは全く存在しない…」

青「…いったいどういうことだ!?」

緑「…わからない…だから私は本部で調べる…昨日出した転属願いも受理された…」

青「…な…に…?」

緑「…戦隊本部は何かを隠している…それで仲間が…赤が危険にさらされるなら…私は…」

青「…緑…?」

326 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/15(土) 19:36:38.55 ID:.niBjMAO
【…またね…】③

緑「…戦隊を…潰す…」

青「!?…馬鹿な真似はよせ!そんなこと出来るわけがないッ!」

緑「…青…私は…」

青「…まだ戦隊が私達を裏切ったわけではない…それに…赤だけでなく…緑もここを離れると言うのか?」

緑「…私は…いつも優しい赤が好き…」

青「…!」

緑「…厳しいけどほんとは恥ずかしがり屋な青も…いつも明るくて少し子供っぽい黄も…高飛車だけどほんとは寂しがり屋な桃も…みんな好き…」

青「…緑」

緑「…私はこの基地が大好き…だから…」

青「…私だってそうだ!…ここが私達の家だろう?…なぜ緑まで…」

緑「…ふふ…青ありがと…だけど…何か起こっしまってからでは遅い…すでに赤はここにいない…今からではもう遅いのかも知れない…でも私は行く…」

青「!…し、しかし…ぐす…」

緑「…私がなにをしに本部へ行くのか…青には話しておきたかった…私はいまから本部に向かう…」

青「…緑…ぅう…ひっく…」

緑「…泣かないで…青…」なでなで…

青「…ぐす…で…も…ひっく…」

緑「…私は帰ってくる…ここが私の…家…だから…」

青「うぇ…み、緑…ぐす…まっ…て…」

緑「…また…ね…」とことこ…

328 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/15(土) 22:44:58.59 ID:.niBjMAO
【出撃】

赤「…着きましたね…」

金「………」ぶるぶる…

赤「…金先輩?いつまで俺に抱き着いてるんですか…?」

金「…飛行機…怖いのじゃ…」

赤「…もう着きましたから大丈夫ですよ…」

金「…だ、ダメじゃ…嘘じゃ!…まだ揺れておるぞ!」

赤「…揺れてるのは金先輩ですよ…目を開けてください…」

金「……むー…?」そー…

赤「…どうです…?」

金「うむ!うむ!地面じゃ!大地じゃ!赤じゃ!やったのじゃー!…赤!頑張ったわらわを褒めてくれ!」ぴょんぴょん!

赤「…え?…こう…?えらいえらい…?」なでなで…

金「ほほほ…感無量じゃのぅ!ほほほ!」

赤「…大丈夫見たいですね…じゃ、行きましょうか?」てくてく…

金「うむ!あ!待つのじゃ!わらわは歩幅が…」とてて…

作戦本部 近辺

レッド「…あん?遅いぞ!お前ら!いまから作戦概要の説明だ!」

赤「あ…すみません」

レッド「急げよ?…ん?お前も赤い色か!」

赤「え?まぁ一応…」

329 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/15(土) 22:48:54.49 ID:.niBjMAO
【出撃】②

レッド「何固くなってんだよ!俺はレッドってんだ!同じ色同士仲良くしようじゃねぇか!」

金「…なんじゃ…わらわは仲間外れかのぅ…寂しいのぅ…」

レッド「…いやいやそんなことはないぜ!……みんなで力を合わせなきゃこの作戦で生き残れない…だろ?」

赤「…みんな知ってるんですか?この作戦の意味を…」

レッド「…まぁな…このちっちゃい娘みたいな先輩に教えてもらったぜ…」ぽんぽん…

金「!…!!」ぷるぷる…

赤「…にしては明るいですね?」

レッド「まぁ最初はさすがに沈んだけどな…集まった仲間を見たら不安なんてぶっ飛んだぜ!」

金「…なんじゃー!ちっさくて悪かったの!わらわも好きでこんな格好してるわけではないのじゃあ!頭から手をのけんかぁ!!」

レッド「おっと…これは悪かったな…ははは!」

金「…若造がいい気になりおって…ここで引導を渡してくれようぞ…」ゆら~…

赤「ちょっと…も、もう行きますよ?金先輩?」

金「…ちっ…そこの赤いヤツ…命拾いしたの…」

レッド「…お前も大変だな…」ぼそっ…

赤「…慣れてますよ…」ぼそっ…

金「なんじゃ?なにをぼそぼそ話しておる?」

赤「…なんでもないですよ…さ、行きましょう…」てくてく…

金「…ほんとかのぅ…怪しいのじゃ…ほんとか?…のぅ…ほんと……」とことこ…

レッド「…ほんとにいろんなヤツが集まったもんだ…さて…俺も行くか…」てくてく…

330 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/15(土) 22:51:00.99 ID:.niBjMAO
【出撃】③

作戦本部

初代赤『戦隊ヒーローの諸君…よく集まってくれた!…私が今回の作戦の指揮をとる初代赤である!』

赤「…あれが…最初の…」

金「うむ…わらわの元同僚じゃな…偉くなったもんじゃのぅ…」

赤「…え?」

金「…なんじゃ?どうかしたのかえ?」

赤「…いえ…」

初代赤『…単刀直入に言おう…この作戦は…組織に対しての…自滅覚悟の特攻にほかならない!』

《…しーん…》

金「…声も出ぬのか…それとも…」

赤「…開き直りですか?」

金「…お主…」

初代赤『…だが…ここに集まった皆を見よ!!』

《…ざわ…》

初代赤『…各地で命を懸け、平和のために闘い抜いた猛者ばかりだ!…我々は精鋭である!!』

《…しーん…》

初代赤『ここに集まったものの気持ちはひとつだ!!自分を…仲間を…私を信じよ!!必ずや作戦を成功させ、ふたたびここに会いまみえん!!』

《おおおおおおぉぉおー!!》

金「…相変わらず口の上手いやつじゃのぅ…」

赤「…………」ぐっ…

331 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/11/16(日) 00:07:15.80 ID:RqYSnYAO
【出撃】④

初代赤『うむ!その意気である!…それと…金!!いるであろう?来い!!』

赤「…金先輩…呼ばれてますよ?」

金「…なんじゃ?…まぁとりあえず…行ってくるかの…」とことこ…

金「相変わらず無駄にでかい声じゃ!!そう張り上げずとも聞こえておるわ!!」とことこ…

初代赤「…お前こそ…そんな姿でもその口の悪さは相変わらずだな…」

金「…ふっ…大きなお世話じゃ…」

初代赤「…こんな形で再会するとはな…出来ればもっと前に…」

金「…そんな話はどうでもよい…はよう皆への話を続けるのじゃ」

初代赤「…そっけなさも相変わらずだな…まぁいい…」

初代赤『…ここに紹介するのは…金…クローン隊員を代表してここに立ってもらった!』

《…さわ…さわ……》

赤「…金先輩……」

初代赤『これでは見世物のようだか…皆に戦隊本部の考えを知ってもらうためにはこれが1番よいと思う…』

初代赤『クローン隊員とは便宜上そう呼ばせてもらったが…本部の戦力不足解消のために研究、作成された戦うためだけの…いわば兵器だ…』

《…ざわ…ざわ…(そんな…馬鹿な!)……ざわ…(しかし…)…ざわ…》

初代赤『…静まれ諸君!…我々は非人道的な組織の進行に対抗するべく日夜自らを鍛え、危険な任務であっても皆の生活を守るためを思えばこそ志願した!…だが…戦力不足という問題にに関して本部がだした結論がこれだ!』

《…しーん…》
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